第40回午前第71問の類似問題

第49回午前:第11問

68歳の男性。歩行中に転倒して歩けなくなり救急搬送された。上下肢に麻痺を認めたが骨傷はみられず、中心性頸髄損傷の診断を受けた。受傷5日後のADLは全介助であった。6か月後にFIMでADLを評価したときに、最も自立度が低いと予想される項目はどれか。  

1: 更衣(上半身)

2: 排尿管理

3: トイレ移乗

4: 歩行

5: 階段昇降

第54回午後:第36問

慢性閉塞性肺疾患患者のADLで息切れを軽減させるための指導として適切なのはどれか。  

1: 洗髪は両手で行う。

2: 靴下の着脱は床に座り行う。

3: ズボンの着脱は立位で行う。

4: 和式トイレを洋式トイレに変更する。

5: 前開きシャツをかぶり型シャツに変更する。

  • 答え:4
  • 解説:慢性閉塞性肺疾患患者のADLで息切れを軽減させるための指導は、呼吸困難を誘発しにくい方法や、胸腹部を圧迫しない方法を選択することが重要です。
  • 両手での洗髪は呼吸補助筋を緊張させ、呼吸困難を誘発しやすいため、慢性閉塞性肺疾患患者には片手での洗髪を指導するのが適切です。
  • 靴下の着脱を床座位で行うと、体幹を屈曲させることになり、胸腹部を圧迫し、横隔膜の活動を制限してしまうため、適切ではありません。椅子座位で足を組んで実施するとよいです。
  • ズボンの着脱を立位で実施すると、体幹前屈位になり呼吸がしにくくなるため、適切ではありません。椅子座位で息を吐きながら実施するとよいです。
  • 和式トイレは体幹前屈位になるため、洋式トイレに変更することで呼吸が楽になります。また、排便の際は、力んで息苦しくならないよう、呼吸に合わせて息を吐きながら力むようにすることが適切です。
  • 腕を肩よりも上げると息苦しくなるため、かぶり型シャツよりも前開きシャツの方が慢性閉塞性肺疾患患者にとって望ましい選択です。
  • 科目:内科疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第56回午後:第48問

地域包括ケアシステムにおける支援の互助の説明として正しいのはどれか。  

1: 高齢者が生活保護を受ける。

2: 高齢者が毎日ウォーキングする。

3: 住民ボランティアが要介護者宅の庭を掃除する。

4: 要介護者が通所リハビリテーションを利用する。

5: 要介護者が自費で外出サービスを利用して買物に行く。

第50回午後:第18問

82歳の女性。認知症。会社員の娘と認知症初期の夫との3人暮らしで、家族に介護されている。患者は興奮すると夫に暴言を吐き、物を投げつけ、不安が強くなると仕事中の娘に十数回電話する状況である。集団を嫌いデイサービスの利用は拒否していたため、訪問作業療法の指示が出た。まず行うべきなのはどれか。  

1: 服薬指導

2: 家族への助言

3: 身体機能の維持

4: 趣味活動の拡大

5: 記憶障害の改善

第42回午前:第30問

60歳の男性。統合失調症。21歳時に発症し、過去に5回の入院歴があった。35歳時に被害妄想が再燃し、6回目の入院となって以来、父親との折り合いが悪く退院先が決まらないまま25年間入院していた。父親が亡くなったことを契機に、一人暮らしとなった84歳の母親と本人の希望により、自宅退院に向けた支援を行うことになった。この患者が退院後に利用する生活支援サービスとして適切でないのはどれか。  

1: 訪問看護

2: デイケア

3: 通院患者リハビリテーション事業

4: 地域生活支援センター

5: ホームヘルプサービス

第46回午後:第49問

統合失調症患者の退院直後の訪問時評価で優先度が高いのはどれか。  

1: 服薬管理

2: 行動範囲

3: 対人交流

4: 金銭管理

5: 余暇活動

第53回午後:第21問

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援法〉について正しいのはどれか。  

1: 障害程度区分が示されている。

2: 難病は障害者の範囲に含まれている。

3: 在宅介護の対象に精神障害は含まない。

4: 実施主体は都道府県に一元化されている。

5: 電動車椅子は日常生活用具支給の対象となる。

  • 答え:2
  • 解説:障害者総合支援法は、障害の有無に関わらず人々が住み慣れた地域で生活するための、日常生活や社会生活の総合的な支援を目的とした法律である。難病などがあり、症状の変化などにより身体障害者手帳を取得できないが一定の障害がある18歳以上の人は、障害者総合支援法による支援の対象となる。
  • 選択肢1は間違いです。障害者総合支援法では、障害程度区分を改めて「障害支援区分」とし、障害のある人それぞれの生活環境をふまえ、支援の種類と度合いを測る。支援区分は7段階(支援の必要性が高いほうから6・5・4・3・2・1)で、支援の必要性が最も低い場合は「非該当」となる。
  • 選択肢2は正しいです。難病などがあり、症状の変化などにより身体障害者手帳を取得できないが一定の障害がある18歳以上の人は、障害者総合支援法による支援の対象となる。
  • 選択肢3は間違いです。障害者総合支援法では、統合失調症、精神作用物質による急性中毒、またはその依存症、知的障害、精神病質などの精神疾患を持つ人は、在宅介護を含めて支援対象となる。
  • 選択肢4は間違いです。障害者総合支援法の地域生活支援事業では、市町村と都道府県との役割分担が明確化された。
  • 選択肢5は間違いです。電動車椅子は障害者総合支援法による補装具費支給制度の対象である。
  • 科目:基礎作業療法学・作業療法管理学
  • 重要度:プレミアム特典
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第40回午前:第42問

ADL評価について正しいのはどれか。  

1: Barthel indexで50点ならばセルフケアは要監視水準

2: FIMの項目で5点ならば監視や促しが必要

3: FIMの項目で10点ならば完全自立

4: Katz ADL indexでは更衣が最も難しい活動

5: 障害老人の日常生活自立度判定基準ではランクAが最高

第34回午前:第34問

70歳の男性。アルツハイマー型認知症。約1年前、家族に言動を注意されてからふさぎ込んだ。それ以来、家族との会話も少なくなった。最近、財布の置き場所を忘れたり、お湯を沸かそうとしてガスをつけたまま外出してしまうことが目立つようになった。1か月前、買い物に行ったまま自宅への帰り道がわからなくなり保護され入院した。作業療法の初期プログラム設定で適切でないのはどれか。  

1: 患者の生活史を重視する。

2: 個別訓練から始める。

3: 自信が得られるようにする。

4: 作業には変化をつける。

5: 安心感のもてる作業環境をつくる。

第52回午前:第6問

65歳の男性。Parkinson病。方向転換の不安定性や突進現象を伴う歩行障害が出現し始めた。ADLは動作に制限があるものの自立している。家業である洋裁店を妻や長男夫婦の手助けで行っている。この時点でのHoehn & Yahrの重症度分類ステージはどれか。  

1: Ⅰ

2: Ⅱ

3: Ⅲ

4: Ⅳ

5: Ⅴ

第50回午後:第14問

76歳の女性、HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)が19点のAlzheimer型認知症。グループホームで異食や他の入居者への暴力がみられるようになり、対応困難で精神科病院に入院となった。作業療法中にみられる行動障害への対応で適切なのはどれか。  

1: 患者に注意する。

2: 患者を説得する。

3: 行動を黙認する。

4: 行動を制止する。

5: 患者に理由を尋ねる。

第47回午後:第14問

70歳の女性。買い物での計算や自宅への道順を間違えるようになり、心配した家族に伴われて物忘れ外来を受診した。Alzheimer型認知症と診断され外来作業療法を開始した。患者は「どうして私がここへ来ないといけないの」、「だまされた。帰りたい」と訴えて興奮することが多い。その後、興奮が落ち着き、作業療法室に定期的に通うようになった。今後の作業療法での留意点で適切なのはどれか。  

1: 個室で作業を行う。

2: 薬物の作用を学習させる。

3: 病気の説明を繰り返し行う。

4: 作業手順を1工程ずつ説明する。

5: 長時間かけて仕上げる作業を課題に選ぶ。

第52回午前:第43問

70歳以上を対象にした介護予防事業に用いられる評価で、表に示す質問項目を用いるのはどれか。 

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1: 作業質問紙

2: 基本チェックリスト

3: 役割チェックリスト

4: NPI興味チェックリスト

5: 障害老人の日常生活自立度

第39回午前:第13問

67歳の男性。パーキンソン病、ヤールの重症度分類ステージIII。室内は伝い歩き、屋外は歩行車を用いているが、最近、体幹の前屈傾向が見られ、時々つまずいて転倒する。この患者の住環境整備で適切でないのはどれか。  

1: 厚手の絨毯に変更

2: 手すりの設置

3: ベッドの導入

4: 段差の解消

5: 開き戸を引き戸に変更

第56回午後:第13問

70歳の女性。両側変形性膝関節症。外来通院中である。自宅におけるADLは、FIMによる評価で、2項目(歩行・車椅子および階段)はT字杖を使用しての自立であったが、それ以外は補助具を使用せずに自立していた。コミュニケーション(理解、表出)や社会的認知(社会的交流、問題解決、記憶)は問題ない。FIMの点数はどれか。  

1: 100

2: 112

3: 120

4: 124

5: 126

第43回午前:第85問

病状が安定している慢性期統合失調症患者が単身生活を始める場合に、優先して身に付けるべき技能はどれか。  

1: 就業のための技能

2: 服薬管理の技能

3: 調理の技能

4: 余暇を楽しむ技能

5: 近所付き合いの技能

第50回午後:第13問

76歳の女性、HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)が19点のAlzheimer型認知症。グループホームで異食や他の入居者への暴力がみられるようになり、対応困難で精神科病院に入院となった。この時期の作業療法で優先する目的はどれか。  

1: 体力の維持

2: 行動の統制

3: 合併症の予防

4: 作業能力の向上

5: 施設環境への適応

第57回午前:第7問

65歳の女性。Parkinson病。Hoehn & Yahrの重症度分類ステージⅢ。屋内歩行は伝い歩きをしている。薬物コントロールができ次第、退院予定である。運動機能維持を目的とした作業療法で優先順位が低いのはどれか。

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第53回午後:第35問

重症度分類Ⅲ度(中等度)の脊髄小脳変性症の患者に対する生活指導で適切なのはどれか。  

1: 筋力増強訓練は控える。

2: 家具の配置変更を検討する。

3: 歩隔をできるだけ狭くする。

4: 柄の細いスプーンを使用する。

5: 杖はできるだけ軽量なものを用いる。

  • 答え:2
  • 解説:重症度分類Ⅲ度(中等度)の脊髄小脳変性症の患者は、上肢全体の動作が拙劣で介助が必要な状態です。そのため、生活指導では患者の安全性や利便性を考慮した対応が求められます。
  • 筋力増強訓練は、適切な指導のもとで行われる場合、患者の機能改善に役立ちます。ただし、無理な訓練は避けるべきです。
  • 正解。家具の配置変更を検討することで、患者の移動や生活が容易になり、安全性も向上します。
  • 歩隔を狭くすることは、バランスを崩しやすくなるため、適切ではありません。適切な歩行指導や補助具の使用が求められます。
  • 柄の細いスプーンは、握力が弱い患者にとって使いづらいため、適切ではありません。柄の太いスプーンや特殊な形状のスプーンが適切です。
  • 杖はできるだけ軽量なものを用いることは、患者にとって利便性が高いですが、重症度分類Ⅲ度の患者に対しては、より適切な介助や補助具の使用が求められます。
  • 科目:神経筋疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第56回午後:第11問

71歳の女性。独居。臥床傾向となり、訪問作業療法が依頼された。畳の上に布団を敷いて就寝しており、床からの立ち上がりは台につかまり実施していた。セルフケアは時間がかかるが実施可能である。家事は簡単な炊事を行い、洗濯を時々行う程度であった。生活機能の拡大に向けて、作業療法士が行う指導で最も優先されるべきものはどれか。  

1: ベッドを導入させる。

2: 運動習慣を確立させる。

3: 食料品の買い出しを促す。

4: 家事動作を積極的に実施させる。

5: 地域活動への参加を促進させる。

  • 答え:1
  • 解説:この問題では、71歳の女性が臥床傾向であり、生活機能の拡大を目指すために作業療法士が行うべき指導を選ぶ必要があります。最も優先されるべき指導は、ベッドを導入させることです。
  • 正解です。ベッドを導入することで、起居動作の労力を軽減させ、離床を促すことで活動性を高めるきっかけができます。
  • 運動習慣を確立させることは重要ですが、この場合、即効性の観点から優先度として高くないため、選択肢2は正しくありません。
  • 食料品の買い出しに関する情報が問題文にないため、選択肢3は正しくありません。
  • 患者は炊事と洗濯を行う程度はできており、生活機能を拡大するために積極的に行うべき家事として優先すべきものは見当たらないため、選択肢4は正しくありません。
  • 患者の地域活動への参加を優先的に進めるための条件が問題文にないため、選択肢5は正しくありません。
  • 科目:認知症・高齢者障害
  • 重要度:プレミアム特典
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