第36回午前第87問の類似問題

第55回午前:第42問

運動機能の特異的発達障害をもつ児について誤っているのはどれか。  

1: チック症状を伴う。

2: ボタンかけが苦手である。

3: ボール遊びが苦手である。

4: 感覚統合訓練が有効である。

5: 特定の技能を直接的に教えることが有効である。

  • 答え:1
  • 解説:運動機能の特異的発達障害は、協調性の障害を主とするもので、運動や動作の協調性が低いことが特徴です。チック症状は運動機能の特異的発達障害とは異なる症状であり、必ずしも伴うとは限りません。
  • チック症状は、運動機能の特異的発達障害とは異なる症状であり、突発的で無目的な運動や発声が特徴です。運動機能の特異的発達障害をもつ児が必ずしもチック症状を伴うわけではないため、この選択肢は誤りです。
  • 運動機能の特異的発達障害をもつ児は、両上肢の協調を要する作業、例えばボタンかけが苦手な傾向があります。この選択肢は正しいです。
  • 運動機能の特異的発達障害をもつ児は、目と手の協調を要する作業、例えばボール遊びが苦手な傾向があります。この選択肢は正しいです。
  • 感覚統合訓練は、対象児の学習、行動、情緒、社会的発達を脳における感覚間の統合の視点で分析し、治療的介入を行う方法で、運動機能の特異的発達障害をもつ児にも有効とされています。この選択肢は正しいです。
  • 運動機能の特異的発達障害をもつ児に対しては、得意な部分を用いて特定の技能を直接的に教えることが有効であるとされています。この選択肢は正しいです。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第54回午後:第46問

注意欠如・多動性障害の患者の就労に関して適切な助言はどれか。  

1: 優先順位にこだわらないようにする。

2: 多彩なやり方で物事を行うようにする。

3: 周囲の人に配慮を求めないようにする。

4: 自分だけの時間や場所を作るようにする。

5: 便利なハイテク機器などは利用しないようにする。

  • 答え:4
  • 解説:注意欠如・多動性障害(ADHD)患者は、不注意、多動性、衝動性を特徴とするため、職場での対応が重要です。適切な助言は、刺激が少なく落ち着いて仕事ができる環境を作ることです。
  • 優先順位にこだわらないようにすると、ADHD患者は様々なものに目移りしてしまい、仕事が進まなくなる可能性があるため、適切な助言ではありません。
  • 多彩なやり方で物事を行うと、ADHD患者は注意が分散しやすく、混乱しやすいため、適切な助言ではありません。患者自身のペースで一つずつこなしていけるように助言する方が良いです。
  • 周囲の人に配慮を求めないようにすると、ADHD患者が職場で適切な支援を受けられなくなるため、適切な助言ではありません。職場の人に理解してもらい、仕事内容や手順について支援を受けるようにすることが重要です。
  • 選択肢4は正しいです。ADHD患者は、刺激が多い環境では注意が転導してしまい、情報処理が上手くできないため、職場では刺激が少なく落ち着いて仕事ができる環境を作るように助言することが適切です。
  • 便利なハイテク機器は、ADHD患者にとって有益で手順が明確なものであれば、患者の特徴に合わせて利用し、働きやすい環境を整えることが良いため、適切な助言ではありません。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第50回午前:第45問

うつ病患者の作業療法での留意点で適切なのはどれか。  

1: 経験のある課題を選ぶ。

2: 選択する課題を増やす。

3: 自己決定場面を減らす。

4: 規則的な参加を促す。

5: 意欲を引き出す。

第34回午前:第90問

うつ病の作業療法の治療計画で適切でないのはどれか。  

1: うつ状態の改善

2: 自殺企図の予防

3: 家族関係の調整

4: 病状の認識への促し

5: 病前の生活場に復帰

第38回午前:第92問

精神遅滞の障害像で誤っているのはどれか。  

1: 情緒障害

2: 意識障害

3: 認知障害

4: 学習障害

5: 運動障害

第41回午前:第79問

認知症の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 集団回想法

2: 見当識の訓練

3: 創作活動

4: ADL訓練

5: 数字の暗記

第47回午後:第40問

回復期の摂食障害患者に対する作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 他者との関わりを促す。

2: 活動を楽しむ機会を作る。

3: 作業では細部への注意を促す。

4: 失敗から学ぶ経験を重視する。

5: 道具の準備や片付けを行わせる。

第40回午前:第92問

中等度知的障害児の作業適用で適切でないのはどれか。  

1: 道具の種類が少ないもの

2: 作業工程が単純なもの

3: 巧緻性を要するもの

4: 達成感が得やすいもの

5: 役割分担が明確なもの

第37回午前:第89問

器質性精神障害患者の作業療法で適切なのはどれか。  

1: 他の患者との交流は避ける。

2: 変化のある作業種目を選択する。

3: 誤った言動は理論的に正す。

4: 作業の誤りはまとめて訂正する。

5: 楽しみの要素を取り入れる。

第40回午前:第81問

統合失調症の回復期前期における作業療法の目的で適切なのはどれか。  

1: 服薬自己管理の援助

2: 身辺処理能力の回復

3: 対人交流技能の改善

4: 就労に向けた援助

5: 社会資源利用の援助

第36回午後:第64問

能力低下へのアプローチとして誤っているのはどれか。  

1: 脊髄損傷患者への車椅子訓練

2: 精神障害者への生活技能訓練

3: 知的障害者への就労準備訓練

4: 痴呆患者への記憶想起訓練

5: 脳卒中患者への利き手交換訓練

第57回午前:第19問

7歳の男児。幼児期から落ち着きがなく、一つのおもちゃで遊べないなどの行動があった。小学校入学後、長時間椅子に座れない、順番を待てない、注意散漫などの問題行動があり、外来作業療法を受けることになった。作業療法では、次第に活動に継続して取り組めるようになってきたが、協調動作が必要な作業は苦手である。知能検査では知的障害は認められなかった。作業療法を行う上での留意点として適切なのはどれか。  

1: 複数の課題を同時に提示する。

2: 順番が守れない場合は厳しく注意する。

3: 周囲に受け入れられる行動は積極的に褒める。

4: 数週間継続して取り組める連続課題を実施する。

5: 作業台の上にいろいろな道具や材料を揃えておく。

  • 答え:3
  • 解説:この問題では、ADHDの特徴的な行動を持つ7歳の男児に対して、作業療法を行う上での留意点を選ぶ必要があります。ADHDの子どもは注意力が散漫であり、協調動作が苦手であることが一般的です。
  • 選択肢1は間違いです。注意散漫な問題行動がある子どもに対して、複数の課題を同時に提示すると、どれにも集中できず、効果的な作業療法になりません。
  • 選択肢2は間違いです。順番が守れないのはADHDの症状であり、厳しく注意することで行動を変えることは困難です。むしろ、子どもの自尊心を傷つける可能性があります。
  • 選択肢3は正解です。周囲に受け入れられる行動は積極的に褒めることで、子どもがその行動を継続しやすくなります。また、自尊心を高めることで、他の問題行動の改善にもつながることがあります。
  • 選択肢4は間違いです。ADHDの子どもに対して、数週間継続して取り組む連続課題を実施することは、注意散漫な問題行動によって困難です。短期間で結果が出る課題を提示する方が効果的です。
  • 選択肢5は間違いです。作業台の上に多くの道具や材料を揃えておくと、子どもの注意が散漫になり、作業に集中できなくなります。必要なものだけを用意し、環境を整えることが重要です。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第37回午前:第91問

躁病患者の軽躁状態に対する作業療法の目標で適切でないのはどれか。  

1: 過活動性の抑制

2: 計画性の獲得

3: 攻撃性の発散

4: 興味・関心の拡大

5: 集団内での適応

第55回午後:第47問

強迫性障害の患者に対する作業療法で適切なのはどれか。  

1: 自由度の高い作業を提供する。

2: 正確さを必要とする作業を提供する。

3: 強迫行為が始まれば作業を中止させる。

4: 強迫行為の原因についての洞察を促す。

5: 作業工程の確認は作業療法士が本人に代わって行う。

  • 答え:1
  • 解説:強迫性障害の患者に対する作業療法では、ルールや決まりが少ない作業活動が適しており、患者が自分の課題に対して良い評価を与えられるようにすることが重要です。
  • 自由度の高い作業は、強迫性障害患者に適しています。散歩やダンス、茶話会などの活動は、決まりやルールが少なく、患者が自分の課題に対して良い評価を与えられるようになります。
  • 正確さを必要とする作業は、完全主義の傾向がある強迫性障害患者には適さず、細かなことへのこだわりが強まる危険があります。このため、選択肢2は適切ではありません。
  • 強迫行為が始まっても、作業を中止させる必要はありません。患者に強迫症状があっても、できる課題があることに自らが良い評価を与えられるようにすることが重要です。選択肢3は適切ではありません。
  • 強迫行為が不合理であることは、患者自身もわかっているため、洞察を促す必要はありません。原因ではなく、その不合理性によって生活が障害されていることに違和感をもってもらうことが望ましい。選択肢4は適切ではありません。
  • 作業工程の確認が患者一人では困難な場合でも、作業療法士のみで行うのではなく、患者と一緒に行うようにする。作業療法士が患者の努力や小さな活動の成果を適切に認めることで、自己評価を高められるように促す。選択肢5は適切ではありません。
  • 科目:その他の精神障害
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第51回午前:第25問

脳卒中片麻痺に対する斜面台を用いた運動療法の目的で適切でないのはどれか。  

1: 内反尖足の予防

2: 立位感覚の向上

3: 覚醒レベルの向上

4: 体幹筋筋力の維持

5: 膝関節伸展筋の痙縮抑制

第37回午前:第88問

認知症患者に対する作業療法上の留意点として適切なのはどれか。  

1: 快・不快などの感情的体験も忘れやすい。

2: 不穏になった場合には説得を繰り返す。

3: 新たに動作や行為を習得できない。

4: 本人の自尊心を尊重することは有用である。

5: 午後の方が作業能率は高まりやすい。

第44回午前:第85問

統合失調症回復期後期の作業療法の目的で適切なのはどれか。  

1: 対人関係技能の習得

2: 生活リズムの形成

3: 身辺処理の達成

4: 心身機能の回復

5: 楽しむ体験

第57回午前:第24問

作業分析の目標として適切でないのはどれか。  

1: 治療手段としての作業を体系的に理解する。

2: 治療過程を段階づける。

3: 作業の材料、道具を分類する。

4: 作業遂行に必要な患者の能力を明確にする。

5: 作業実施の環境因子を明確にする。

  • 答え:3
  • 解説:作業分析は介入計画を立案する工程の1つで、作業の特性や難易度を検討し、対象者のニーズや障害特性に応じて環境調整やマッチングを行います。選択肢の中で適切でないものは、作業の材料や道具を分類することです。
  • 選択肢1は正しいです。作業分析は作業を治療手段として用いる際に、工程を含めて体系的に理解することができます。
  • 選択肢2も正しいです。作業分析には、作業の難易度を検討し、介入手段や順序を組立てることで、治療過程を段階づけることができます。
  • 選択肢3は適切でないです。作業に要する材料と道具を分類することは、作業分析の作業環境の調整やマッチングのあとに「計画立案」として行われるもので、作業分析そのものではありません。
  • 選択肢4は正しいですが、作業分析は作業側の特性や難易度を検討するものであり、患者の能力を明確にするのは作業療法評価に含まれます。
  • 選択肢5は正しいです。作業分析の結果、作業実施の環境因子を明確にすることができます。
  • 科目:基礎作業療法学・作業療法管理学
  • 重要度:プレミアム特典
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第49回午前:第47問

強迫性障害患者の作業療法で適切なのはどれか。  

1: 自由度の高い作業を提供する。

2: 正確さを必要とする作業を提供する。

3: 強迫行為が始まれば作業を中止させる。

4: 強迫行為の原因についての洞察を促す。

5: 作業工程の確認は作業療法士が本人に代わって行う。

第38回午前:第68問

二分脊椎の理学療法の目的として適切でないのはどれか。  

1: 移動能力の獲得

2: 残存機能の向上

3: 麻痺の回復

4: 拘縮の予防

5: 補装具の使用