第53回午後第36問の類似問題

第53回午後:第87問

脳卒中後の肩手症候群について正しいのはどれか。  

1: 運動麻痺重症例よりも軽症例に多い。

2: 女性の発症率は男性の約2倍である。

3: 脳卒中発症後6か月以降に生じる。

4: 発症頻度は40%程度である。

5: 複合性局所疼痛症候群typeⅠに分類される。

  • 答え:5
  • 解説:脳卒中後の肩手症候群は、脳卒中患者において肩や手に痛みや機能障害が生じる症状で、複合性局所疼痛症候群(CRPS)typeⅠに分類されます。
  • 選択肢1は間違いです。肩手症候群は、運動麻痺の重症例に多く見られる症状です。
  • 選択肢2は間違いです。肩手症候群の発症率に性別差は明確には報告されていません。
  • 選択肢3は間違いです。肩手症候群は、脳卒中発症後の早期から生じることがあります。
  • 選択肢4は間違いです。肩手症候群の発症頻度は、文献によって異なりますが、一般的には20%程度とされています。
  • 選択肢5は正しいです。脳卒中後の肩手症候群は、複合性局所疼痛症候群(CRPS)typeⅠに分類されます。CRPS typeⅠは、特定の神経損傷が明確でない状態で、反射性交感神経ジストロフィー(RSD)や肩手症候群が含まれます。CRPS typeⅡは神経損傷と関連するものです。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
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第49回午前:第89問

重症筋無力症で正しいのはどれか。  

1: 女性より男性に多く発症する。

2: 四肢では遠位筋の筋力低下が起きやすい。

3: 夕方にかけて症状は軽快する。

4: 末梢神経の連続刺激で振幅の増大がみられる。

5: コリンエステラーゼ阻害薬が用いられる。

第47回午後:第63問

脊髄後索の損傷によって生じるのはどれか。2つ選べ。  

1: 部位覚障害

2: 位置覚障害

3: 温痛覚解離

4: 振動覚障害

5: Babinski徴候

第41回午前:第72問

二分脊椎(脊髄髄膜瘤)で誤っているのはどれか。  

1: 水頭症の合併は知的障害と関連する。

2: 脊髄係留症候群は乳児期に出現する。

3: 神経因性膀胱が問題となる。

4: 足部は褥瘡の好発部位である。

5: 学童期には肥満が問題となる。

第39回午後:第97問

腰部脊柱管狭窄症の症状として特徴的なのはどれか。  

1: 間欠性跛行

2: 腱反射亢進

3: 凹足

4: 足底潰瘍

5: 起立性低血圧

第37回午前:第18問

45歳の男性。左上下肢のしびれで初発し、視力障害・呼吸困難・四肢麻痺など多彩な症状の寛解と増悪を繰り返した。MRI画像で脳脊髄の白質に多発性・散在性の脱髄斑が認められた。理学療法で適切でないのはどれか。  

1: 関節可動域運動

2: 呼吸理学療法

3: 筋力増強

4: ハバードタンク浴

5: 車椅子指導

第55回午前:第82問

脳の病変部位と出現しやすい症候との組合せで正しいのはどれか。  

1: 黒質―――感覚障害

2: 視床―――嗅覚障害

3: 赤核―――摂食嚥下障害

4: 線条体――不随意運動

5: 扁桃体――筋緊張異常

  • 答え:4
  • 解説:この問題では、脳の病変部位とそれに関連する症状を正しく組み合わせることが求められています。正しい組み合わせは、線条体と不随意運動です。
  • 黒質は中脳被蓋の最腹側部に位置し、大脳基底核と結合して運動制御に関与します。感覚障害とは直接関係がないため、この選択肢は正しくありません。
  • 視床は特殊核と非特殊核があり、体性感覚に関与します。嗅覚障害とは関係がないため、この選択肢は正しくありません。
  • 赤核は中脳上丘レベルに位置し、運動制御に関わります。摂食嚥下障害とは直接関係がないため、この選択肢は正しくありません。
  • 線条体は尾状核と被殻を合わせたもので、錐体外路に含まれます。障害されると不随意運動や筋緊張の異常を生じるため、この選択肢が正しいです。
  • 扁桃体は側頭葉の前内側に位置し、生物学的価値判断や本能行動の調節に関与します。筋緊張異常とは直接関係がないため、この選択肢は正しくありません。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
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第35回午後:第66問

誤っているのはどれか。  

1: 後縦靭帯骨化症では下肢に痙性麻痺を生じる。

2: 特発性側弯症では体幹前屈で肋骨隆起を生じる。

3: 強直性脊椎炎では脊椎や四肢近位関節が障害される。

4: 脊柱管狭窄症では間歇性跛行を生じる。

5: 腰椎椎間板ヘルニアでは下肢の腱反射が亢進する。

第55回午後:第84問

脊髄損傷で正しいのはどれか。  

1: 受傷直後は尿失禁状態となる。

2: 排尿筋括約筋協調不全は生じない。

3: 残尿が150 mLでは導尿は不要である。

4: 核・核下型神経因性膀胱であれば尿道カテーテル長期留置を行う。

5: 核上型神経因性膀胱であればトリガーポイントの叩打による反射性排尿を試みる。

  • 答え:5
  • 解説:脊髄損傷によって生じる排尿障害は、損傷の位置によって核上型神経因性膀胱と核・核下型神経因性膀胱に分類される。核上型では反射性排尿が可能であり、トリガーポイントの叩打による反射性排尿を試みることが適切である。
  • 受傷直後は脊髄ショックの状態となり、排尿反射が消失し、尿閉の状態となるため、この選択肢は間違いです。
  • 脊髄損傷によって排尿筋と括約筋の協調が正常に作用しなくなるため、排尿筋括約筋協調不全は生じることがあります。この選択肢は間違いです。
  • 残尿は概ね50 mL以下が理想であり、残尿が150 mLでは導尿が必要となることがあるため、この選択肢は間違いです。
  • 核・核下型神経因性膀胱では導尿が必要となるが、尿道カテーテルの長期留置は慢性の尿路感染症を生じるため、望ましくない。この選択肢は間違いです。
  • 核上型神経因性膀胱では、膀胱にある程度尿が溜まると反射的に排尿筋の収縮が起こり、排尿する状態である。この場合、トリガーポイントの叩打により、体性膀胱反射を利用して反射性排尿を試みるとよい。この選択肢が正しいです。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
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第44回午後:第83問

運動失調がみられるのはどれか。  

1: 辺縁系脳炎

2: Parkinson病

3: 周期性四肢麻痺

4: Wallenberg症候群

5: Lambert-Eaton症候群

第57回午後:第8問

47歳の女性。多発性硬化症。30歳で発症し、寛解と増悪を繰り返した後、完全寛解していた。1週前に視力低下と小脳症状が出現し、入院となった。視神経と右小脳半球に脱髄を認める。過回内テストで図のような動きが観察された。この患者にみられる所見はどれか。 

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1: 振 戦

2: 運動分解

3: 測定異常

4: 協働収縮異常

5: 反復拮抗運動不能

第51回午後:第99問

特発性正常圧水頭症で誤っているのはどれか。  

1: 脳室拡大がみられる。

2: 小刻み歩行がみられる。

3: 自発性の低下がみられる。

4: 髄液で細胞増加がみられる。

5: 腰椎-腹腔シャント術が用いられる。

第55回午前:第35問

筋萎縮性側索硬化症で下位運動ニューロン障害の徴候はどれか。  

1: 痙縮

2: 仮性球麻痺

3: 線維束性収縮

4: 腹壁反射消失

5: アキレス腱反射亢進

第53回午後:第98問

神経性無食欲症について正しいのはどれか。  

1: 頻脈になる。

2: 無月経になる。

3: 恥毛が脱落する。

4: 体温が上昇する。

5: 行動が不活発になる。

  • 答え:2
  • 解説:神経性無食欲症は、患者が摂食拒否によって引き起こす持続性の意図的な体重減少を特徴とする症状です。低体重による影響で様々な症状が現れます。
  • 神経性無食欲症では、代謝機能が低下し、甲状腺機能低下症などを合併して徐脈になることがあるため、頻脈にはなりません。
  • 神経性無食欲症では、低体重により一次性の無月経が生じることがあるため、この選択肢は正しいです。
  • 神経性無食欲症では、毛髪が脱落することがあるものの、恥毛が脱落するという症状は一般的ではありません。
  • 神経性無食欲症では、低体重により低体温になることがあるため、体温が上昇するという症状は起こりません。
  • 神経性無食欲症では、体重を減らすために空虚感や不安感を打ち消そうと過活動になる傾向があるため、行動が不活発になるという症状は一般的ではありません。
  • 科目:精神障害と臨床医学
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第42回午前:第58問

脳卒中片麻痺患者が反張膝を示す原因として誤っているのはどれか。  

1: 下腿三頭筋の重度痙性

2: 大腿四頭筋の重度痙性

3: 大腿四頭筋の筋力低下

4: ハムストリングスの短縮

5: 下肢の重度深部感覚障害

第37回午前:第73問

ギラン・バレー症候群で機能的予後への影響が少ないのはどれか。  

1: 高齢者

2: 自律神経障害の合併

3: 人工呼吸器装着

4: 軸索変性の存在

5: 下肢腱反射の低下