52歳の女性。7年前に右の乳癌に対して腋窩リンパ節郭清を伴う乳房部分切除術が行われ、術後に化学療法と放射線療法が行われた。5年前から右上肢リンパ浮腫が出現したため日常生活においては弾性スリーブを装着していた。リンパ浮腫が悪化してきたため受診し、リンパ浮腫重症度分類ステージⅡと診断された。日常生活指導として適切なのはどれか。
1: むだ毛を処理する。
2: 皮膚の保湿をする。
3: 水分摂取を制限する。
4: 入浴は熱い温度で長湯をする。
5: 腕を締め付けるような服を着る。
リンパ浮腫に対する理学療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: クライオセラピー
2: 患肢の挙上
3: 弾性包帯圧迫下での患肢の運動
4: 収縮期血圧を超える圧での間欠的圧迫法
5: 中枢側から末梢方向へリンパ液を誘導するマッサージ
浮腫を説明するのはどれか。
1: 血管透過性の低下
2: リンパ管の拡張
3: Na+と水分の貯留
4: 血漿蛋白量の増加
5: 毛細血管内圧の低下
肺気腫について正しいのはどれか。
1: 拘束性換気障害を生じる。
2: 吸気時に気道が虚脱する。
3: 肺胞壁が肥厚する。
4: 肺胞壁内毛細血管が増加する。
5: 肺が過膨張する。
リンパ系について正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 脾臓はリンパ液を濾過する。
2: 胸管は右鎖骨下静脈に流入する。
3: 腸管由来のリンパ液を乳糜という。
4: リンパ管には弁機構が存在しない。
5: 右下肢のリンパ液は胸管に流入する。
悪性リンパ腫について正しいのはどれか。
1: 腫瘤形成は稀である。
2: 多発性骨髄腫はT細胞に由来する。
3: B細胞性リンパ腫が15%を占める。
4: 非ホジキンリンパ腫が5%を占める。
5: リンパ球を発生母体とする腫瘍である。
リンパについて正しいのはどれか。
1: 乳び槽は横隔膜上部にある。
2: リンパ管には弁機構はない。
3: 胸管は右の静脈角に合流する。
4: リンパ節は毛細リンパ管にある。
5: 左上肢のリンパは左鎖骨下リンパ本幹に流れ込む。
58歳の女性。5年前に子宮頸癌の手術を行った。2年前から右下肢にリンパ浮腫が出現し、弾性ストッキングを着用していた。1年前から安静臥位で右下肢を挙上しても浮腫が改善せず、皮膚が固くなり非圧窩性浮腫が認められたため、週1回外来で理学療法を実施していた。2日前に蜂窩織炎を発症し、現在、薬物療法中である。対応として適切なのはどれか。
1: 患部の冷却
2: スキンケア休止
3: 圧迫下での下肢運動
4: 用手的リンパドレナージ
5: 経皮的電気刺激療法〈TENS〉
組織液の還流で正しいのはどれか。
1: 肝障害では浮腫は生じない。
2: 組織液が過剰になった状態を浮腫という。
3: 組織液の90%が毛細リンパ管に流入する。
4: リンパ管内のリンパは主幹動脈に流入する。
5: 組織液中の高分子の蛋白はリンパ管より末梢血管に多く流入する。
リンパ系について誤っているのはどれか。
1: 腸管由来のリンパ液を乳糜という。
2: リンパ節は細網組織からなる。
3: 胸管は右側の静脈角に合流する。
4: 脾臓はリンパ系器官の一つである。
5: リンパ管には弁機構が存在する。
正しいのはどれか。2つ選べ。
1: リンパ節には皮質と髄質とがある。
2: リンパ管には弁がほとんどない。
3: 胸管は乳び槽から起こる。
4: 胸管は右鎖骨下静脈に入る。
5: 右腰リンパ本幹は右リンパ本幹に入る。