脳卒中による左片麻痺患者で、麻痺側立脚相に図のような異常歩行がみられた。理学療法で誤っているのはどれか。
1: 麻痺側に荷重してのブリッジ
2: 腹筋群の促通
3: 下腿三頭筋の持続的伸張
4: 背屈制限付き短下肢装具の使用
5: 足背屈筋群の機能的電気刺激
疾患と歩行指導との組合せで適切でないのはどれか。
1: 痙直型両麻痺-ロフストランド杖
2: 脊髄小脳変性症-松葉杖
3: デュシェンヌ型筋ジストロフィー-バネ付き長下肢装具
4: シャルコー・マリー・トゥース病-短下肢装具
5: 慢性関節リウマチ-四輪型歩行器
7歳の男児。脳性麻痺の痙直型両麻痺。GMFCSレベルⅢ。床上を前方へ移動する様子を示す。考えられる状態はどれか。
1: 頭部保持能力の低下
2: 両側上肢の支持能力の低下
3: 下部体幹の支持能力の低下
4: 両側肩甲帯周囲筋の筋緊張低下
5: 左右股関節の交互分離運動能力の低下
5歳の男児。脳性麻痺で痙直型四肢麻痺である。粗大運動機能は側臥位までの寝返りが可能。背臥位と背臥位から引き起こしたときの状態を図に示す。臨床症状として可能性が低いのはどれか。
1: 足クローヌス陽性
2: 下肢の伸筋共同運動
3: 緊張性迷路反射の残存
4: パラシュート反応陽性
5: 股関節外転の可動域制限
12歳の男児。脳性麻痺痙直型両麻痺。GMFCSレベルⅢで、立位では図のような姿勢を示す。治療方針として優先されるのはどれか。
1: 長下肢装具を作製する。
2: 体幹筋の同時収縮を促す。
3: 選択的後根切断術を検討する。
4: 歩行練習での介助量を減らす。
5: 上肢での支持能力を向上させる。
歩行訓練で正しいのはどれか。
1: 脳性麻痺では四つ這いが可能となってから開始する。
2: 関節リウマチの歩行浴は免荷のため頸下浸水とする。
3: 脊髄小脳変性症の失調症では足部へ重錘を負荷する。
4: 脳卒中片麻痺では症状が固定してから下肢装具を使用する。
5: 二分脊椎で機能レベルがL5の場合はRGO(reciprocating gait orthosis)が適応となる。
10歳の女児。痙直型両麻痺。移動には四つ這い、歩行器での歩行および車椅子自走を併用している。この女児が立ち上がろうとして図のような姿勢になった。原因として考えられるのはどれか。
1: 緊張性迷路反射の残存
2: 膝関節伸展可動域の低下
3: 下肢の左右分離運動困難
4: 上肢の屈曲共同運動の出現
5: 緊張性対称性頸反射の残存
30歳の男性。アテトーゼ型脳性麻痺。頸椎症性脊髄症を発症し、歩行不能となった。電動車椅子を導入し、練習開始後2週で施設内自走が可能となったが、壁への衝突等があるために見守りが必要である。上肢操作向上を目的とした作業療法で適切なのはどれか。
1: 貼り絵をする。
2: 木工で鋸を使う。
3: ドミノを並べる。
4: 版画で彫刻刀を使う。
5: 革細工でスタンピングをする。
神経麻痺と起こり得る症状の組合せで正しいのはどれか。
1: 腋窩神経麻痺――――――下垂指
2: 肩甲上神経麻痺―――――Phalen徴候
3: 前骨間神経麻痺―――――涙滴徴候
4: 大腿神経麻痺――――――下垂足
5: 副神経麻痺―――――――翼状肩甲
痙直型両麻痺児の理学療法において促通すべき運動・反射はどれか。2つ選べ。 ア.背臥位で股関節内転運動イ.座位で股関節内旋運動ウ.座位で骨盤前傾運動エ.立位で下肢相反運動オ.立位で陽性支持反射
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
誤っている組合せはどれか。
1: 脳卒中片麻痺-ループ付タオル
2: アテトーゼ型脳性麻痺-ソックスエイド
3: 頸髄損傷-万能カフ
4: デュシェンヌ型筋ジストロフィー-マイクロスイッチ
5: 関節リウマチ-ボタンエイド
図のクッションを使用する疾患で適切なのはどれか。
1: 脳卒中片麻痺
2: 頸髄損傷
3: 大腿切断
4: アテトーゼ型脳性麻痺
5: 慢性関節リウマチ
顔面筋麻痺について正しいのはどれか。
1: 片側大脳病変では前頭筋麻痺が生じる。
2: 片側橋病変では同側の顔面筋麻痺が生じる。
3: 片側延髄下部病変では同側の顔面筋麻痺が生じる。
4: 大脳病変では電気治療が有効である。
5: 末梢性病変では顔面筋全体の同時収縮を促すように電気治療を行う。
ギラン・バレー症候群で誤っているのはどれか。2つ選べ。 ア.初期に軽い感覚障害を生じる。イ.四肢の痙性麻痺を生じる。ウ.軸索型は脱髄型より予後は良好である。エ.肢節近位部から遠位部に向けて回復する。オ.重症では呼吸筋麻痺をきたす。
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
40歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。「手を腰の後ろに回してください」、「肘を曲げずに腕を前から水平位まで上げてください」の指示に左上肢はそれぞれ図のようになった。左上肢の状態として適切なのはどれか。
1: 基本的共同運動の最初の要素が出現している。
2: 痙縮の発現期である。
3: 痙縮が最も強い時期である。
4: 基本的共同運動から逸脱した運動が出現している。
5: 分離運動が自由に可能である。
9歳の男児。痙直型四肢麻痺の脳性麻痺。頭部保持は可能で、座位保持は両手の支持が必要である。立位は介助があればわずかにできる。この児が机上で道具の操作を練習する際に両手を使用するための姿勢として最も難しいのはどれか。
1: 車椅子で体幹ベルトを用いた座位
2: 床上で両肘を机上に置いた長座位
3: 床上で両肘を机上に置いた割り座
4: 座位保持装置を使用した座位
5: 立位台を使用した立位
誤っている組合せはどれか。
1: 脳卒中片麻痺-台付き爪切り
2: 慢性関節リウマチ-ソックスエイド
3: 頸髄損傷(第6頸髄節まで機能残存)-トランスファーボード
4: アテトーゼ型脳性麻痺-ボタンエイド
5: 変形性股関節症-リーチャー
脳卒中による右片麻痺患者に対する上肢の随意性向上を目的としたアプローチで、易しい順に並んでいるのはどれか。
1: ①-②-③
2: ①-③-②
3: ②-①-③
4: ②-③-①
5: ③-②-①
誤っているのはどれか。
1: 後縦靭帯骨化症では下肢に痙性麻痺を生じる。
2: 特発性側弯症では体幹前屈で肋骨隆起を生じる。
3: 強直性脊椎炎では脊椎や四肢近位関節が障害される。
4: 脊柱管狭窄症では間歇性跛行を生じる。
5: 腰椎椎間板ヘルニアでは下肢の腱反射が亢進する。