42歳の男性。Guillain-Barré症候群。発症後3日目。四肢体幹の重度な麻痺と呼吸筋麻痺のため人工呼吸器管理の状態である。この時期に行う理学療法で適切なのはどれか。
1: 体位排痰
2: 痙縮の抑制
3: 体幹の漸増抵抗運動
4: 上下肢の高負荷の筋力増強運動
5: 上下肢の過伸張を伴うストレッチ
重症筋無力症で正しいのはどれか。
1: 胸腺の異常を伴うことが多い。
2: Parkinson病より患者数が多い。
3: テンシロン試験で症状が悪化する。
4: 血清クレアチンキナーゼが上昇する。
5: 誘発筋電図の反復刺激試験で振幅の漸増を認める。
多発性神経炎の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 関節可動域訓練
2: EMGバイオフィードバック療法
3: 知覚再教育
4: スプリント装着
5: 超音波療法
重症筋無力症で正しいのはどれか。
1: 女性より男性に多く発症する。
2: 四肢では遠位筋の筋力低下が起きやすい。
3: 夕方にかけて症状は軽快する。
4: 末梢神経の連続刺激で振幅の増大がみられる。
5: コリンエステラーゼ阻害薬が用いられる。
能力低下へのアプローチとして誤っているのはどれか。
1: 脊髄損傷患者への車椅子訓練
2: 精神障害者への生活技能訓練
3: 知的障害者への就労準備訓練
4: 痴呆患者への記憶想起訓練
5: 脳卒中患者への利き手交換訓練
神経筋再教育で正しいのはどれか。
1: 随意運動を促通する。
2: 神経断裂に適応される。
3: 自動介助運動は用いない。
4: 関節障害には適応されない。
5: 意識レベルがJCSⅢ-200にも適応される。
40歳の男性。筋萎縮性側索硬化症。発症から2年で、下肢には軽度の痙性麻痺が認められ、膝折れやつまずきなどの歩行障害が出現している。上肢は筋萎縮が著明で食事や衣服着脱は全介助。構音障害も出現している。この時期の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 呼吸訓練
2: 上肢のROM訓練
3: 上肢の抵抗運動訓練
4: 立位バランス訓練
5: 短下肢装具での歩行訓練
脊髄損傷(第6頸髄節まで機能残存)に対する理学療法で適切でないのはどれか。
1: 肘関節屈曲の抵抗運動
2: 標準型車椅子の操作訓練
3: 車椅子から床への移乗訓練
4: 座位バランス訓練
5: 呼吸訓練
疾患と作業種目の組合せで正しいのはどれか。
1: 関節リウマチ――――粘土細工
2: 小脳梗塞――――――切り絵
3: 脊髄小脳変性症―――卓球
4: Parkinson病 ――――上方への輪通し
5: 慢性閉塞性肺疾患――デコパージュ
疾患と用いられる自助具の組合せで正しいのはどれか。
1: 片麻痺 - ボタンエイド
2: Parkinson病 - BFO
3: 関節リウマチ - 起き上がりひも
4: 脊髄小脳変性症 - リーチャー
5: 筋萎縮性側索硬化症 - 軽量太柄スプーン
多発性硬化症患者の作業療法上の留意点で誤っているのはどれか。 ア.課題内容を決める前に視力検査を行う。イ.障害が増悪しても訓練量の維持を図る。ウ.痙縮軽減のための熱めの湯で入浴後に訓練を行う。エ.感覚障害例では作業中の外傷に注意する。オ.副腎皮質ステロイド薬投与例では易感染症に注意する。
1: ア、イ
2: ア、オ
3: イ、ウ
4: ウ、エ
5: エ、オ
多発性硬化症の障害に対する対策で適切でないのはどれか。
1: 痙性対麻痺─短下肢装具
2: 視力障害─環境整備
3: 協調運動障害─PNF
4: 歩行障害─メトロノーム
5: 異常感覚─TENS
球麻痺を伴う筋萎縮性側索硬化症患者とその家族への在宅指導で適切でないのはどれか。
1: 自己導尿
2: 摂食指導
3: 吸引器の取扱い
4: 電動車椅子操作
5: コミュニケーションエイドの使用法
46歳の男性。脊髄小脳変性症。最近、歩行が不安定となり、壁を伝うことが多くなってきた。片脚起立は困難。複視と眼振が強く、日常生活でも気分不良となる。理学療法として適切なのはどれか。
1: 継ぎ足歩行
2: Frenkel体操
3: 号令を用いた歩行
4: バランスボードを用いた起立訓練
5: リズミック・スタビリゼーション
末梢神経麻痺の症候で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 痙縮
2: 筋萎縮
3: 病的反射
4: 不随意運動
5: 腱反射低下
35歳の女性。四肢のしびれで発症し、視力障害、不全四肢麻痺、体性感覚障害および息苦しさの増悪と寛解を繰り返した。小脳症状はない。MRIでは脳脊髄白質に多発性・散在性の脱髄斑が認められた。理学療法で適切なのはどれか。
1: 胸郭の可動性拡大運動
2: ボルグ指数で「きつい」運動
3: しびれに対するホットパック
4: 水温38~39℃の水中歩行訓練
5: 下肢に重錘を装着しての歩行訓練
廃用症候群の症状と予防法の組合せで誤っているのはどれか。
1: 起立性低血圧――離床
2: 筋力低下――――神経筋電気刺激
3: 骨萎縮―――――機能的電気刺激
4: 褥瘡――――――体位変換
5: 深部静脈血栓――弾性ストッキング
外傷性の前頭葉損傷による高次脳機能障害の患者に対する動作指導として適切なのはどれか。
1: 床からの起き上がりは、起き上がる方向を次々と変えながら練習する。
2: 歩行では、股・膝・足関節の運動に同時に注意を払うよう指導する。
3: 車椅子操作は、手順を1つずつ確認しながら進めるよう指導する。
4: 動作の手順を間違えた場合は、自分で気付くまで指摘しない。
5: 更衣動作では、上衣と下衣を交互に練習する。
脊髄小脳変性症にみられにくく、多発性硬化症に特徴的なのはどれか。
1: 痙縮
2: 運動失調
3: 嚥下障害
4: 構音障害
5: 有痛性痙攣
図に示す立ち上がり動作手順と疾患(障害)との組合せで誤っているのはどれか。
1: 左片麻痺
2: パーキンソン病
3: 腰髄損傷(第3腰髄節まで機能残存)
4: 筋ジストロフィー
5: 小脳性失調症