左半側空間無視に対する作業療法で適切なのはどれか。
1: 間隔伸張法
2: 自己教示法
3: 視覚イメージ法
4: プリズム適応療法
5: 右後頸部振動刺激
脳卒中片麻痺に対する斜面台を用いた運動療法の目的で適切でないのはどれか。
1: 内反尖足の予防
2: 立位感覚の向上
3: 覚醒レベルの向上
4: 体幹筋筋力の維持
5: 膝関節伸展筋の痙縮抑制
運動性失語があっても目的とする機能を適切に評価できる検査はどれか。
1: 三宅式記銘力検査
2: 田中・ビネー式知能検査
3: コース立方体組合わせテスト
4: 改訂長谷川式簡易知能評価スケール
5: ミニメンタルステート検査(MMSE)
67歳の女性。Alzheimer型認知症。HDS-Rは18点で特に見当識と遅延再生とに低下を認めた。自宅から一人で外出する際に迷って保護されることが多くなり、送迎によって通所リハビリテーションに通っている。作業療法では認知機能のリハビリテーションを実施している。記憶障害を踏まえた対応で最も適切なのはどれか。
1: 「訓練室に行きましょう」と声をかけて訓練室まで先導してもらう。
2: 家族写真を一緒に見ながら「この方は誰ですか」と尋ねる。
3: 作業療法の開始時に「私を覚えていますか」と尋ねる。
4: 「もう〇月の〇日ですね」と伝えて日付を確認する。
5: 「前回の作業療法では何をしましたか」と尋ねる。
能力低下(活動制限)へのアプローチはどれか。
1: 学習障害児への感覚統合療法
2: 脳性麻痺児へのボイタ法
3: 片麻痺患者の麻痺肢への電気刺激
4: パーキンソン病患者への関節可動域訓練
5: 頸髄損傷患者の電動車椅子操作訓練
脳血管性認知症患者の作業療法で適切でないのはどれか。
1: 患者の得意な活動をみつけて行う。
2: 決定した活動は固定化して行う。
3: 患者の生活史を参考に活動の選択をする。
4: 患者の自尊心を大切にする。
5: スタッフとの良い関係作りを心がける。
パニック発作に関して正しいのはどれか。
1: 健忘を残す。
2: 予期不安がある。
3: 転換症状である。
4: 脳波で棘徐波を認める。
5: フラッシュバックを伴う。
解離性障害患者の作業場面で観察されないのはどれか。
1: 健忘
2: 歩行障害
3: 視野狭窄
4: 昏睡
5: もうろう状態
30歳の男性。統合失調症。高校時代から体調不良を訴えるようになり、自宅に引きこもっていた。5年前に幻覚妄想状態のため入院し作業療法を継続していたが、最近、「退院したい」と意欲を見せ始めた。作業療法種目を変更した3日後に患者が身体的不調を訴え始めた。対応で適切なのはどれか。
1: 休憩の時間を増やす。
2: 以前の作業種目に戻す。
3: 直ちに作業療法を中止する。
4: 他の作業療法士が担当する。
5: 就労意欲を高める種目に変更する。
全般性注意障害のある左片麻痺患者に対する動作指導について正しいのはどれか。
1: 複数の方法を指導する。
2: 一連の動作を一度に指導する。
3: 外乱が少ない環境から開始する。
4: 動作の誤りは口頭指示のみで修正する。
5: 動作の誤りは何度も繰り返し修正する。
脳卒中による右片麻痺患者に対する上肢の随意性向上を目的としたアプローチで、易しい順に並んでいるのはどれか。
1: ①-②-③
2: ①-③-②
3: ②-①-③
4: ②-③-①
5: ③-②-①
22歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。高校1年時にうつ状態で3か月入院した。その後、毎年入退院を繰り返し5回目の入院となった。入院後1か月が経過したが、自発性の減退および引きこもりがみられる。また「私の結婚相手を姉に取られた。私の考えがすべて他人に分かってしまい自分がなくなってしまうみたいで困る。他人の声が左の頭に聞こえる。」と訴えている。その時点で作業療法が処方された。この患者の作業療法の目的として適切でないのはどれか。
1: 自発性の改善
2: 作業習慣の定着
3: 幻聴の消失
4: 対人関係の拡大
5: 生活自己管理能力の向上
脳卒中による片麻痺の上肢に対するCI療法(constraint-induced movement therapy)で正しいのはどれか。
1: 健側上肢を拘束する。
2: 慢性期例は適応とならない。
3: 理学療法士の近位監視下で行う。
4: 他動的関節可動域訓練を長時間行う方法である。
5: 患側手指がBrunnstrom 法ステージⅡで適応となる。
認知症患者に対する作業療法の導入期で適切なのはどれか。
1: 新しい活動を用意する。
2: 活動内容に変化をもたせる。
3: 時間を要するものから始める。
4: 得意であったものを取り入れる。
5: 能力を少し上回る活動を提供する。
小脳性失調の評価と症候との組合せで正しいのはどれか。
1: 指鼻試験-正常
2: 書 字-小字症
3: 深部腱反射-亢進
4: ロンベルグ試験-陰性
5: 歩 行-逆説運動
境界性人格障害の患者に対する作業療法で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 集団作業への参加を促す。
2: 柔軟な枠組みを提供する。
3: 主観的体験内容を把握する。
4: 攻撃衝動の適応的発散を促す。
5: 退行を促進するようにかかわる。
30歳の女性。外傷性脳損傷。3か月前の追突事故による前頭葉症状が主症状である。運動麻痺は軽微である。簡単な日常会話は可能であるが概念操作などの抽象思考が障害されている。この患者に構成行為評価のためブロックデザイン検査を行った。作業療法導入期としてこの患者に適した治療的活動はどれか。
1: 調理訓練の献立作成
2: 頭文字記憶法を使ってスーパーマーケットで買い物練習
3: 100ピースのジグソーパズル作り
4: 左端に印しを付けた文章の模写
5: トランプのマークによる分類
無意識過程の意識化と洞察を図る治療法はどれか。
1: 森田療法
2: 内観療法
3: 精神分析療法
4: 認知行動療法
5: 来談者中心療法
認知症性老人に「私がこれから言う5桁の数字をそのまま繰り返して下さい」という質問は何を評価しているか。
1: 手続き記憶
2: エピソード記憶
3: 即時記憶
4: 近時記憶
5: 遠隔記憶