第43回午前第82問の類似問題

第53回午前:第42問

作業療法中に「脳が溶けて流れ出す」と辛そうに訴える患者の症状として考えられるのはどれか。  

1: 作為体験

2: 被害妄想

3: 思考奪取

4: 体感幻覚

5: 連合弛緩

  • 答え:4
  • 解説:この問題では、「脳が溶けて流れ出す」という非現実的な自覚症状がどのような症状に該当するかを問うています。正解は体感幻覚で、温度、痛み、運動、平衡などの体感における幻覚を指します。
  • 作為体験は、自我意識の能動性が障害され、自分の思考・感情・行動が他人や外部の作用により支配されていると認識する症状です。この症状では、非現実的な自覚症状は起こりません。
  • 被害妄想は、関係妄想のうち、他人から危害を加えられる、苦しめられる、など被害感の強いものです。この症状では、非現実的な自覚症状は起こりません。
  • 思考奪取は、自分の考えを抜き取られるという主観的体験を特徴とした自我障害の一つで、「させられ思考」ともいわれます。この症状では、非現実的な自覚症状は起こりません。
  • 体感幻覚は、温度、痛み、運動、平衡などの体感における幻覚で、「腸が体の中で引っ張られる」「脳が腐って動いている」などの感覚があります。この症状が「脳が溶けて流れ出す」という非現実的な自覚症状に該当します。
  • 連合弛緩は、患者の話はだいたいわかるがまとまりがない状態で、思考を構成する概念の間に関連性が乏しい症状です。この症状では、非現実的な自覚症状は起こりません。
  • 科目:統合失調症
  • 重要度:プレミアム特典
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第52回午後:第4問

67歳の男性。Lewy小体型認知症。退職しているにもかかわらず時々会社に行こうとするが、説明をすると納得する。「子供が部屋の中にいる」と訴えることが増えた。日常の動作は緩慢となり、歩行も困難になったため入院した。この患者に対する作業療法の際に適切なのはどれか。  

1: 幻視の訴えを正す。

2: 身体の活動量を減らす。

3: リズムのある反復動作は避ける。

4: 転倒しやすいことを本人に伝える。

5: 過覚醒を防ぐために照明を暗くする。

第36回午前:第95問

精神科デイケアのプログラムで適切でないのはどれか。  

1: スポーツ活動

2: 作業活動

3: 集団精神療法

4: 職場適応訓練

5: 生活技能訓練

第37回午前:第93問

うつ病の回復初期での作業療法の留意点で適切なのはどれか。  

1: 作業リズムを獲得させる。

2: 作業回数を増やす。

3: 作業難易度を高める。

4: 話し合いの司会を勧める。

5: 団体競技のスポーツを取り入れる。

第38回午前:第92問

精神遅滞の障害像で誤っているのはどれか。  

1: 情緒障害

2: 意識障害

3: 認知障害

4: 学習障害

5: 運動障害

第50回午後:第45問

うつ病に特徴的な考え方でないのはどれか。  

1: 何でも自分のせいにする。

2: 白か黒かはっきりさせたがる。

3: 物事の悪い側面に注目してしまう。

4: 予測を悪い方に増長させてしまう。

5: 他人の言動の意図を悪い方にとらえる。

第46回午後:第40問

摂食障害患者の特徴でないのはどれか。  

1: 失感情症

2: 肥満恐怖

3: 強迫的行動

4: 認知の歪み

5: 高い自己評価

第38回午前:第33問

34歳の主婦。解離性(転換性)障害。23歳の時から入退院を繰り返している。今回、夫婦喧嘩の後ふらつきがひどくなり、意識を失って入院した。1か月後にふらつきはまだあるものの、作業療法が導入された。当初の作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。 ア.ふらつきの原因を探る。イ.夫婦関係を調整する。ウ.無意識の葛藤について洞察させる。エ.歩行訓練を行う。オ.不安感を発散する作業を行う。  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第34回午前:第97問

アルコール依存症の患者の家族が作業療法中面会に来た。家族への対応で適切でないのはどれか。  

1: 作業場面を見学させる。

2: その患者の作業内容を説明する。

3: 作業療法への参加状況を説明する。

4: 家族に見学の感想を面会後に尋ねる。

5: 家族の協力体制についてその場で話し合う。

第41回午前:第70問

脳性麻痺の病型と症状との組合せで誤っているのはどれか。  

1: 弛緩型 - スカーフ徴候

2: アテトーゼ型 - ガラント反射

3: 痙直型 - 折りたたみナイフ現象

4: 失調型 - 安静時振戦

5: 強剛型 - 鉛管現象

第47回午前:第47問

うつ病の作業療法として適切なのはどれか。  

1: 活発な言語的交流を促す。

2: 作品を完成させるよう励ます。

3: 自己判断が多い種目を選択する。

4: 休憩を取りやすいよう配慮する。

5: 病前の状態と比較しやすくする。

第48回午前:第100問

抗精神病薬を服用中の統合失調症患者。意識障害、37.5℃以上の発熱、発汗および身体のこわばりが出現した。最も考えられるのはどれか。  

1: アカシジア

2: 悪性症候群

3: 急性ジストニア

4: 遅発性ジスキネジア

5: 薬剤性Parkinson症候群

第55回午後:第44問

作業療法の面接における直面化の説明で正しいのはどれか。  

1: 話の中で疑問に思ったことを尋ねて会話を促進する。

2: 話の中に含まれる無意識的な意味を指摘する。

3: 話の矛盾点を指摘して問題点を明らかにする。

4: 話から感じられる情緒的な面を言葉で返す。

5: 話の不明確な点を尋ねて明らかにする。

  • 答え:3
  • 解説:直面化は、患者の心的葛藤が伺えるものの、言葉として表現されない場合に、葛藤を伺せる態度について話題にしたり、葛藤によって生じている話の矛盾点を指摘したりする技法である。
  • 選択肢1は正しくありません。治療者が疑問に思ったことを尋ねて会話を促進する技法は、質問である。
  • 選択肢2は正しくありません。患者の話のなかに含まれる無意識的な意味を指摘する技法は、解釈であり、精神力動的精神療法で用いられる。
  • 選択肢3は正しいです。直面化は、患者の心的葛藤が伺えるものの、言葉として表現されない場合に、葛藤を伺せる態度について話題にしたり、葛藤によって生じている話の矛盾点を指摘したりする技法である。
  • 選択肢4は正しくありません。患者から伝わってくる情緒的、感情的なものを患者に伝える技法は、反映である。
  • 選択肢5は正しくありません。患者の話や治療者の話のなかの不明瞭な点を尋ねることで問題点や解決方法を明らかにしていく技法は、明確化である。
  • 科目:作業療法評価学
  • 重要度:プレミアム特典
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第37回午前:第77問

器質性精神障害患者において観察だけでは評価が困難なのはどれか。  

1: 理解力

2: せん妄

3: 対人関係

4: 病識

5: 意欲

第38回午後:第69問

突然に「自分は全能の神である」と確信する精神分裂病(統合失調症)の症状はどれか。  

1: 妄想気分

2: 妄想知覚

3: 妄想着想

4: 被害妄想

5: 関係妄想

第37回午前:第37問

25歳の女性。境界型人格障害。高校時代から希死念慮や情緒不安定があった。アルバイト先の男性従業員と同棲していたが、21歳のときけんか別れして帰省した。帰省後は母親と生活していたが、母親への暴力と希死念慮が激しくなり入院した。入院後、落ち着いた時点で作業療法が開始された。この患者が作業療法中に希死念慮を漏らすようになった。対応として適切でないのはどれか。 ア.苦悶の気持ちを聴くようにする。イ.課題を一緒に考えていく姿勢を示す。ウ.作業療法を中止する。エ.希死念慮の背景を説明する。オ.主治医に報告する。  

1: ア、イ

2: ア、オ

3: イ、ウ

4: ウ、エ

5: エ、オ

第37回午後:第71問

「脳が溶けてしまった。脳がからっぽだ」と訴える精神分裂病(統合失調症)患者の症状はどれか。  

1: 妄想知覚

2: 妄想着想

3: 被害妄想

4: 体感幻覚

5: 作為体験

第35回午後:第70問

解離性(転換性)障害として誤っているのはどれか。  

1: 健 忘

2: 遁 走

3: 強迫観念

4: 失立失歩

5: 視野狭窄

第40回午後:第95問

せん妄に関して誤っているのはどれか。  

1: 意識障害である。

2: 日内変動がある。

3: 健忘症状を伴う。

4: 非可逆的である。

5: 睡眠障害を伴う。

第43回午前:第73問

失調症の歩行時に出現しやすいのはどれか。2つ選べ。  

1: 歩隔の拡大

2: 歩行速度の漸増

3: 二重支持期の短縮

4: 前傾前屈姿勢

5: 不規則な歩調