気分障害(うつ状態)の患者の作業療法中にみられないのはどれか。
1: 疲れやすい。
2: 頑張り過ぎる。
3: 失敗にこだわる。
4: 興味が移りやすい。
5: 意思決定が苦手である。
22歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。高校1年時にうつ状態で3か月入院した。その後、毎年入退院を繰り返し5回目の入院となった。入院後1か月が経過したが、自発性の減退および引きこもりがみられる。また「私の結婚相手を姉に取られた。私の考えがすべて他人に分かってしまい自分がなくなってしまうみたいで困る。他人の声が左の頭に聞こえる。」と訴えている。その時点で作業療法が処方された。作業療法士の対応として適切でないのはどれか。
1: 姉の結婚に対する気持ちを聞く。
2: 日常生活の過ごし方について話し合う。
3: 作業種目について希望を聞く。
4: 参加の意思について聞く。
5: 病棟での他の患者との交流について話を聞く。
認知行動療法で対象となるうつ病の自動思考のうち「極端な一般化」にあたるのはどれか。
1: そのときの感情に基づいて現実を判断する。
2: 全てに対して白黒をつけて割り切ろうとする。
3: 着目していることだけから短絡的に結論付ける。
4: 「こうするべきだ」と行動を制限して自分を責める。
5: 少数の事実から全てが同じ結果になると結論付ける。
16歳の女子。統合失調症。高校入学後、人の目を気にするようになり、被害的な言動が出現するようになった。文化祭時に興奮状態となり入院となった。入院10日後、症状は徐々に落ち着いてきたが敏感さが残る。この時点で作業療法が処方された。この患者が作業療法を開始して2週後「作業療法は受けたくない」と言った。この時点の対応で適切でないのはどれか。
1: しばらく作業療法を休ませて様子をみる。
2: 受けたくない理由を聞く。
3: 2週間の作業療法の感想を聞く。
4: 他の作業療法士が担当する。
5: 病棟での生活の様子を観察する。
Alzheimer型認知症の作業療法場面で特徴的なのはどれか。
1: 多動傾向
2: 固執傾向
3: 模倣行動
4: 感情失禁
5: 構成失行
22歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。高校1年時にうつ状態で3か月入院した。その後、毎年入退院を繰り返し5回目の入院となった。入院後1か月が経過したが、自発性の減退および引きこもりがみられる。また「私の結婚相手を姉に取られた。私の考えがすべて他人に分かってしまい自分がなくなってしまうみたいで困る。他人の声が左の頭に聞こえる。」と訴えている。その時点で作業療法が処方された。この患者の作業療法の目的として適切でないのはどれか。
1: 自発性の改善
2: 作業習慣の定着
3: 幻聴の消失
4: 対人関係の拡大
5: 生活自己管理能力の向上
学習理論に基づく技法を用いた療法はどれか。
1: 内観療法
2: 箱庭療法
3: 交流分析
4: 認知行動療法
5: 精神分析療法
うつ病患者の作業療法でみられやすい特徴はどれか。
1: 頻回の休息
2: 手順の省略
3: 学習性低下
4: 約束の遵守
5: 他者への依存
境界性パーソナリティ障害の特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 女性より男性に多い。
2: 自己像が不安定である。
3: 完全主義の傾向がみられる。
4: 慢性の空虚感が支配している。
5: 有病率は統合失調症より低い。
うつ病のリワークプログラムで正しいのはどれか。
1: 集団療法として位置づけられる。
2: 精神科医療機関では実施されない。
3: 診断や就労状況などで対象者は限定されない。
4: 実施にあたり主治医との情報共有は制限される。
5: 急性期からプログラムに参加することが推奨される。
20歳の男性。広汎性発達障害。高校の普通科を卒業後、工場に就職するが職場で上司に指示されたことが途中で変更になったことで怒ったり、昼休みの同僚との会話からトラブルとなったりして退職した。その後、抑うつ的な状態が続き、精神科受診となった。この患者の行動特性はどれか。2つ選べ。
1: 場の雰囲気を読み取ることが苦手である。
2: 順番を待つことができない。
3: 新しいことが覚えられない。
4: 不測の事態に対応できない。
5: 常に落ち着きがない。
32歳の女性。幼いころから落ち着きがなく、忘れ物も多かった。大学卒業後、医療事務の仕事に就いたが、仕事が忙しくなるとミスが多くなり、同僚にかんしゃくを起こすなど感情が不安定となった。仕事を休むことも多くなったため、職場の上司に勧められ、精神科を受診し、入院となった。2週後、情緒的に落ち着いたところで作業療法が開始された。この患者の作業療法で予測される行動はどれか。
1: 読書に没頭する。
2: 他者との接触を避ける。
3: 他者の作業種目に目移りする。
4: 物を置いた場所を何度も確認する。
5: 自分の作品の出来栄えに固執する。
アルツハイマー型認知症患者の作業療法場面でみられないのはどれか。
1: 語間代によるコミュニケーションの低下
2: まだら認知症による作業能力の低下
3: 記銘力低下による作業手順の混乱
4: 失見当識による作業時間の間違い
5: 人格変化による孤立化
躁状態の患者に対する導入期の作業療法で適切でないのはどれか。
1: パットゴルフ
2: ビリヤード
3: ストレッチ体操
4: 散歩
5: マラソン
20歳の女性。境界性人格障害。中学時代から拒食、嘔吐、極端なやせとリストカットが始まり、不登校となった。摂食行動や不登校を注意されると、「自分の気持ちを誰も分かってくれない」と言い、リストカットをする。高校中退後もその状態が続いた。職に就かないことを母親に指摘されたのをきっかけに、薬物による自殺企図で入院となった。入院3か月後には、一応の安定がみられたため作業療法が開始された。初回面接で適切でないのはどれか。2つ選べ。
1: 参加することの目的ついて同意を得る。
2: 作業療法参加のルールを確認する。
3: 病棟スタッフと連絡を取り合うことを本人に伝える。
4: 作業の種目は本人の選択に任せる。
5: スタッフへの不満について相談にのる。
30歳の男性。統合失調症。3週前に工場で働き始めた。外来作業療法ではパソコンを使用した認知リハビリテーションを継続している。ある時、同じ作業療法に参加する2人の患者から同時に用事を頼まれ、混乱した様子で相談に来た。この患者の職場における行動で最もみられる可能性があるのはどれか。
1: 挨拶ができない。
2: 心気的な訴えが多い。
3: 体力がなく疲れやすい。
4: すぐに仕事に飽きてしまう。
5: 仕事の段取りがつけられない。
統合失調症患者。会話の内容がずれ、自分の考えに偏った一方的な発言ばかりで、相手の立場になって考えることができない。障害が疑われるのはどれか。
1: 遂行機能
2: 行動制御
3: 社会的認知
4: 注意の選択性
5: プライミング
精神障害者の社会適応訓練事業で正しいのはどれか。
1: 通所授産施設で行う。
2: 期間は3か月である。
3: 事業所に委託する。
4: 職業訓練を行う。
5: 実施主体は国である。
躁状態の患者への作業療法場面でみられないのはどれか。
1: 多弁多動
2: 誇大妄想
3: 注意散漫
4: 被害妄想
5: 易刺激性
疾患と治療の組合せで正しいのはどれか。
1: PTSD ── 電気けいれん療法
2: 心気障害 ── 持続エクスポージャー法
3: 解離性健忘 ── 自律訓練法
4: 強迫性障害 ── 暴露反応妨害法
5: 身体化障害 ── 系統的脱感作法