第42回午前第52問の類似問題

第37回午前:第45問

症状と評価との組合せで誤っているのはどれか。  

1: 感覚障害-グラスゴーコーマスケール

2: 運動麻痺-ブルンストローム法ステージ

3: 後索性失調-ロンベルグ試験

4: 痙縮-アシュワーススケール

5: 痴呆-ミニメンタルステート検査(MMSE)

第45回午後:第29問

脳卒中による片麻痺の上肢に対するCI療法(constraint-induced movement therapy)で正しいのはどれか。  

1: 健側上肢を拘束する。

2: 慢性期例は適応とならない。

3: 理学療法士の近位監視下で行う。

4: 他動的関節可動域訓練を長時間行う方法である。

5: 患側手指がBrunnstrom 法ステージⅡで適応となる。

第47回午前:第43問

頭部外傷によるびまん性軸索損傷で誤っているのはどれか。  

1: バランスの障害がみられる。

2: 四肢の外傷が理学療法の阻害因子になる。

3: 記憶障害のため復学が困難になる。

4: 認知障害の回復は良好である。

5: 行動障害が社会生活上の問題となる。

第38回午前:第81問

脳性麻痺の運動療法で誤っているのはどれか。  

1: 痙直型片麻痺では患側の連合反応を強化する。

2: 痙直型両麻痺では両下肢のキッキング(蹴り運動)を促す。

3: 痙直型四肢麻痺では関節に体重負荷刺激を与える。

4: アテトーゼ型では同一の運動パターンを繰り返し行う。

5: 弛緩型では同時収縮を促すよう刺激を与える。

第36回午前:第97問

脳神経の検査について誤っている組合せはどれか。  

1: 視神経-視野をみる。

2: 滑車神経-眼球を斜め上方向へ動かさせる。

3: 三叉神経-奥歯を噛み合わさせる。

4: 内耳神経-平衡機能をみる。

5: 舌咽神経-咽頭反射をみる。

第52回午前:第83問

運動障害と評価方法の組合せで正しいのはどれか。  

1: 運動失調―――――指鼻試験

2: 筋力低下―――――Brunnstrom法ステージ

3: 持久力低下――――徒手筋力テスト

4: 錐体外路障害―――Babinski反射

5: 錐体路障害――――Romberg試験

第48回午後:第13問

66歳の女性。右利き。階段から転落。転落直後は意識消失していたが、数分後に意識回復。しばらくの間、意識は清明であったが、1時間後に手足の麻痺が出現し、再び意識が低下して昏睡になった。救急搬送時の頭部CTを示す。外科的手術が行われたが、片麻痺を伴う左大脳半球障害を残した。出現しやすい症状はどれか。 

48_1_13

1: 右の方ばかりを見る。

2: 家族の顔が認識できない。

3: 服の裏表を間違えて着る。

4: 自分の右手足は動くと言う。

5: スプーンを逆さまに持って使う。

第53回午前:第42問

作業療法中に「脳が溶けて流れ出す」と辛そうに訴える患者の症状として考えられるのはどれか。  

1: 作為体験

2: 被害妄想

3: 思考奪取

4: 体感幻覚

5: 連合弛緩

  • 答え:4
  • 解説:この問題では、「脳が溶けて流れ出す」という非現実的な自覚症状がどのような症状に該当するかを問うています。正解は体感幻覚で、温度、痛み、運動、平衡などの体感における幻覚を指します。
  • 作為体験は、自我意識の能動性が障害され、自分の思考・感情・行動が他人や外部の作用により支配されていると認識する症状です。この症状では、非現実的な自覚症状は起こりません。
  • 被害妄想は、関係妄想のうち、他人から危害を加えられる、苦しめられる、など被害感の強いものです。この症状では、非現実的な自覚症状は起こりません。
  • 思考奪取は、自分の考えを抜き取られるという主観的体験を特徴とした自我障害の一つで、「させられ思考」ともいわれます。この症状では、非現実的な自覚症状は起こりません。
  • 体感幻覚は、温度、痛み、運動、平衡などの体感における幻覚で、「腸が体の中で引っ張られる」「脳が腐って動いている」などの感覚があります。この症状が「脳が溶けて流れ出す」という非現実的な自覚症状に該当します。
  • 連合弛緩は、患者の話はだいたいわかるがまとまりがない状態で、思考を構成する概念の間に関連性が乏しい症状です。この症状では、非現実的な自覚症状は起こりません。
  • 科目:統合失調症
  • 重要度:プレミアム特典
  • 類似問題を見る
  • この問題について報告する

第57回午前:第33問

視覚失認について正しいのはどれか。  

1: 相貌失認は表情の認知は可能である。

2: 純粋失読は指でなぞると読むことができる。

3: 同時失認は個々の物体や人間の認識ができない。

4: 色彩失認は同じ色のものを選ぶことが困難である。

5: 視覚性物体失認は優位半球前頭葉の障害により生じる。

  • 答え:2
  • 解説:視覚失認は、視覚的な情報の認識が障害される症状の総称で、相貌失認、純粋失読、同時失認、色彩失認、視覚性物体失認などが含まれる。
  • 相貌失認は、顔の識別が困難であるが、表情の認知は可能であるとは限らない。個人の識別ができなくなる症状である。
  • 正しい選択肢。純粋失読は、読字が選択的に障害される病態で、発声や書字はおおむね保たれる。指で文字をなぞると少し読めることがある。
  • 同時失認では、個々の物体や人間個体のように部分的な認識はできるが、全体場面や集団としての認識が困難である。
  • 色彩失認では、色覚は保たれているが、色の名を答えられず、指示することもできない。ただし、同じ色のものを選ぶことが困難であるとは限らない。
  • 視覚性物体失認は、目の前にある物体が何であるか答えられない症状で、後頭葉の障害でみられる。優位半球前頭葉の障害ではない。
  • 科目:高次脳機能障害
  • 重要度:プレミアム特典
  • 類似問題を見る
  • この問題について報告する

第38回午前:第46問

脳卒中患者の摂食・嚥下障害で誤っているのはどれか。  

1: 仮性球麻痺や球麻痺に伴いやすい。

2: 急性期には比較的高頻度にみられる。

3: 水やお茶は誤嚥しやすい。

4: リクライニング位は誤嚥防止に役立つ。

5: 右側の咽頭麻痺では顔を左に向けて食べさせる。

第49回午後:第41問

認知症の症状とその作業特徴の組合せで正しいのはどれか。  

1: 失行 ― 手順に固執する。

2: 失語 ― 聞いてないことを始める。

3: 失認 ― 作業対象を取り違える。

4: 見当識障害 ― 作業の指示に泣き出す。

5: 遂行機能障害 ― 他人の作品を持ち帰る。

第50回午後:第26問

運動失調がみられないのはどれか。  

1: Wallenberg症候群

2: 脊髄小脳変性症

3: Wernicke脳症

4: 重症筋無力症

5: 脊髄癆

第35回午前:第57問

外傷性脳損傷について誤っているのはどれか。  

1: グラスゴー・コーマ・スケールは意識障害の評価法である。

2: 麻痺が軽くても種々の行動障害が問題となる。

3: 受傷直後には一見正常に行動していてもそれを記憶していない時期がある。

4: 重症例では多発外傷を伴いやすい。

5: 記憶障害の頻度は脳卒中より少ない。

第39回午前:第5問

70歳の男性。脳梗塞片麻痺、発症後2か月。図の上の絵を患者の正面に置き、模写を指示したところ、下の図のように描いた。考えられる障害はどれか。 

39_0_5

1: 半側空間無視

2: 失 書

3: 失 語

4: 左同名半盲

5: 物体失認

第39回午前:第52問

脳卒中と比較して外傷性脳損傷に特徴的でない症状はどれか。  

1: 遷延性意識障害

2: 通過症候群

3: 注意障害

4: 失語

5: 健忘

第55回午前:第26問

びまん性軸索損傷の患者で正しいのはどれか。  

1: 運動失調は呈さない。

2: 認知障害の回復は良好である。

3: 四肢、体幹の外傷の合併は少ない。

4: 四肢、体幹の関節拘縮を生じやすい。

5: 社会的行動異常が生活上において問題となる。

  • 答え:5
  • 解説:びまん性軸索損傷は、脳の神経細胞の軸索が広範囲に損傷する病態で、運動麻痺、不随意運動、小脳失調、高次脳機能障害などの症状が現れる。社会的行動異常が生活上の問題となることが多い。
  • 選択肢1は間違いです。びまん性軸索損傷の慢性期には、運動麻痺、不随意運動、小脳失調などの運動失調が認められることがあります。
  • 選択肢2は間違いです。びまん性軸索損傷では、広範囲に軸索が損傷されるため、認知機能の回復は不良であり、注意障害、記憶障害、遂行機能障害、社会的行動障害、失語症、失行症、失認症などの高次脳機能障害が遷延しやすいです。
  • 選択肢3は間違いです。びまん性軸索損傷を含む外傷性脳損傷の原因は、若年者では交通事故、高齢者では転倒、転落が多いため、四肢や体幹の外傷を合併することが多いです。
  • 選択肢4は間違いです。びまん性軸索損傷で運動麻痺を生じることはあるが、一般には目立ちにくい。四肢や体幹の関節拘縮が生じることは少ないです。
  • 選択肢5は正しいです。びまん性軸索損傷では、社会的行動障害・異常がみられることが多く、脱抑制によって暴力や暴言を認めたり、独特のこだわりを認めたりする傾向があります。これが生活上の問題となることが多いです。
  • 科目:高次脳機能障害
  • 重要度:プレミアム特典
  • 類似問題を見る
  • この問題について報告する

第52回午前:第4問

28歳の男性。右利き。交通事故による右前頭葉背外側部の頭部外傷のため入院した。作業療法が開始され、4か月が経過した。四肢に運動麻痺や感覚障害を認めず、歩行は自立している。日中はボーッとして過ごすことが多いが、促されると日課を行う。話しかければ日常会話は問題なく成立するが、自発話は乏しい。この患者の高次脳機能評価として最も適切なのはどれか。  

1: BADS

2: SLTA

3: SPTA

4: VPTA

5: CBS〈Catherine bergego scale〉

第36回午前:第7問

60歳の男性。左片麻痺。脳梗塞発症後1か月経過。認知機能や感覚機能に問題はない。ブルンストローム法ステージは上肢II、下肢V。上肢運動機能の回復促進で適切でないのはどれか。  

36_0_7

第55回午前:第82問

脳の病変部位と出現しやすい症候との組合せで正しいのはどれか。  

1: 黒質―――感覚障害

2: 視床―――嗅覚障害

3: 赤核―――摂食嚥下障害

4: 線条体――不随意運動

5: 扁桃体――筋緊張異常

  • 答え:4
  • 解説:この問題では、脳の病変部位とそれに関連する症状を正しく組み合わせることが求められています。正しい組み合わせは、線条体と不随意運動です。
  • 黒質は中脳被蓋の最腹側部に位置し、大脳基底核と結合して運動制御に関与します。感覚障害とは直接関係がないため、この選択肢は正しくありません。
  • 視床は特殊核と非特殊核があり、体性感覚に関与します。嗅覚障害とは関係がないため、この選択肢は正しくありません。
  • 赤核は中脳上丘レベルに位置し、運動制御に関わります。摂食嚥下障害とは直接関係がないため、この選択肢は正しくありません。
  • 線条体は尾状核と被殻を合わせたもので、錐体外路に含まれます。障害されると不随意運動や筋緊張の異常を生じるため、この選択肢が正しいです。
  • 扁桃体は側頭葉の前内側に位置し、生物学的価値判断や本能行動の調節に関与します。筋緊張異常とは直接関係がないため、この選択肢は正しくありません。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
  • 重要度:プレミアム特典
  • 類似問題を見る
  • この問題について報告する

第53回午後:第6問

21歳の男性。交通事故によるびまん性軸索損傷と診断された。意識は清明で運動麻痺はない。新しい物事を覚えるのが困難で記憶の障害が顕著である。この患者に対する適切なアプローチはどれか。  

1: 毎日異なる課題を与える。

2: 記憶の外的補助手段を使う。

3: 試行錯誤が必要な課題を行う。

4: 複数の学習課題を同時に行う。

5: 日課は本人のペースで柔軟に変更する。

  • 答え:2
  • 解説:この問題では、記憶障害がある患者に対する適切なアプローチを選択することが求められています。記憶障害のある患者には、外的補助手段を使って記憶を補助する方法が適切です。
  • 毎日異なる課題を与えるのは負荷が大きく、十分な練習効果が得られないため、この方法は適切ではありません。
  • 記憶の外的補助手段を使うことで、日々行うことや注意すべきことをノートに健忘録のように記録しておき、これを見ながら行動することで、記憶障害による困難さを補助できるため、この方法が適切です。
  • 試行錯誤が必要な課題を行わせると、誤ったことも記憶できず、誤りを繰り返すことが多いため、この方法は適切ではありません。
  • 複数の学習課題を同時に行うと、進行状況の把握が困難になり、混乱しやすいため、この方法は適切ではありません。
  • 日課が本人のペースで進むことは良いですが、日課を変更することで、手続き記憶のように、一度修得したことを利用して行動することが困難になる可能性があるため、この方法は適切ではありません。
  • 科目:高次脳機能障害
  • 重要度:プレミアム特典
  • 類似問題を見る
  • この問題について報告する