第47回午前第43問の類似問題

第36回午前:第49問

頭部外傷によるびまん性軸索損傷で適切でないのはどれか。  

1: バランスの障害がみられる。

2: 四肢の外傷が理学療法の阻害因子になる。

3: 記憶障害のため復学が困難になる。

4: 認知障害の回復は良好である。

5: 行動障害が社会生活上の問題となる。

第55回午前:第26問

びまん性軸索損傷の患者で正しいのはどれか。  

1: 運動失調は呈さない。

2: 認知障害の回復は良好である。

3: 四肢、体幹の外傷の合併は少ない。

4: 四肢、体幹の関節拘縮を生じやすい。

5: 社会的行動異常が生活上において問題となる。

  • 答え:5
  • 解説:びまん性軸索損傷は、脳の神経細胞の軸索が広範囲に損傷する病態で、運動麻痺、不随意運動、小脳失調、高次脳機能障害などの症状が現れる。社会的行動異常が生活上の問題となることが多い。
  • 選択肢1は間違いです。びまん性軸索損傷の慢性期には、運動麻痺、不随意運動、小脳失調などの運動失調が認められることがあります。
  • 選択肢2は間違いです。びまん性軸索損傷では、広範囲に軸索が損傷されるため、認知機能の回復は不良であり、注意障害、記憶障害、遂行機能障害、社会的行動障害、失語症、失行症、失認症などの高次脳機能障害が遷延しやすいです。
  • 選択肢3は間違いです。びまん性軸索損傷を含む外傷性脳損傷の原因は、若年者では交通事故、高齢者では転倒、転落が多いため、四肢や体幹の外傷を合併することが多いです。
  • 選択肢4は間違いです。びまん性軸索損傷で運動麻痺を生じることはあるが、一般には目立ちにくい。四肢や体幹の関節拘縮が生じることは少ないです。
  • 選択肢5は正しいです。びまん性軸索損傷では、社会的行動障害・異常がみられることが多く、脱抑制によって暴力や暴言を認めたり、独特のこだわりを認めたりする傾向があります。これが生活上の問題となることが多いです。
  • 科目:高次脳機能障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第36回午前:第64問

頭部外傷患者にみられる障害の特徴で適切でないのはどれか。  

1: 自発性低下のため指示が必要である。

2: 受傷前後のことを忘れている。

3: 簡単なテストもいらいらして中断する。

4: 復職しても仕事を続けることが困難である。

5: 動作性知能より言語性知能の低下が大きい。

第37回午前:第57問

閉鎖性外傷性脳損傷の特徴で適切でないのはどれか。  

1: 意識障害の期間と予後とは関係がある。

2: 病巣はびまん性である。

3: 好発部位は両側後頭葉である。

4: 認知障害、記憶障害および行動異常がみられる。

5: 失調やバランス障害がみられる。

第51回午後:第26問

局所性脳損傷と比べた場合のびまん性軸索損傷の特徴として正しいのはどれか。  

1: 脳幹部の症状が出現しやすい。

2: 急性硬膜下血腫を合併しやすい。

3: 重度の感覚障害を合併しやすい。

4: 行動障害は早期に改善しやすい。

5: バランス障害は軽度であることが多い。

第37回午後:第96問

中心性頸髄損傷で正しいのはどれか。  

1: 上肢より下肢の障害が強い。

2: 椎骨の損傷を合併する。

3: 高齢者に発症する。

4: 頸部過屈曲によって生じる。

5: 運動より感覚の障害が強い。

第36回午後:第65問

頭部外傷後遺症における障害で特徴的な点はどれか。  

1: 排尿障害

2: 排便障害

3: 呼吸障害

4: 情意の障害

5: 嚥下の障害

第44回午前:第48問

外傷性脳損傷後の障害と訓練・対応との組合せで適切なのはどれか。  

1: 記憶障害 − 作業工程が多い種目とする。

2: 半側空間無視 − 無視側からの刺激を多くする。

3: 注意障害 − 作業工程の展開を速くする。

4: 遂行機能障害 − 毎回新しい作業活動を準備する。

5: 社会的行動障害 − 新しい集団への参加を促す。

第43回午前:第54問

外傷性脳損傷の前頭葉症状で頻度が低いのはどれか。  

1: 記憶障害

2: 人格変化

3: 遂行機能障害

4: 注意力低下

5: 半側空間無視

第44回午後:第86問

びまん性軸索損傷が最も起こりやすい部位はどれか。  

1: 脳 梁

2: 側頭極

3: 側頭葉外側面

4: 側頭葉内側面

5: 前頭葉眼窩面

第35回午前:第57問

外傷性脳損傷について誤っているのはどれか。  

1: グラスゴー・コーマ・スケールは意識障害の評価法である。

2: 麻痺が軽くても種々の行動障害が問題となる。

3: 受傷直後には一見正常に行動していてもそれを記憶していない時期がある。

4: 重症例では多発外傷を伴いやすい。

5: 記憶障害の頻度は脳卒中より少ない。

第39回午後:第90問

高齢者の頸髄損傷で正しいのはどれか。  

1: 半側横断型不全損傷が多い。

2: スポーツ障害で起こりやすい。

3: 頸椎の骨傷を伴わないことが多い。

4: 上肢に比べ下肢の障害が重い。

5: 頸部過屈曲を受傷機転とする。

第50回午前:第83問

脊髄損傷の感覚障害について正しいのはどれか。  

1: 馬尾神経症候群ではみられない。

2: 中心性頸髄損傷では上肢より下肢に強い。

3: 脊髄円錐症候群では肛門周囲が障害される。

4: 前脊髄動脈症候群では位置覚が障害される。

5: Brown-Séquard症候群では病巣の反対側の位置覚が障害される。

第45回午前:第31問

外傷性脳損傷後の障害と援助との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 記憶障害-抽象的な情報の提供を多くする。

2: 感情爆発-訓練環境では興奮させる刺激を除去する。

3: 遂行機能障害-複雑な工程で新規の課題を繰り返す。

4: 意欲・発動性の低下-意欲が回復するまで観察する。

5: 欲求のコントロール低下-必要な具体的行動を本人・家族と共有する。

第53回午後:第6問

21歳の男性。交通事故によるびまん性軸索損傷と診断された。意識は清明で運動麻痺はない。新しい物事を覚えるのが困難で記憶の障害が顕著である。この患者に対する適切なアプローチはどれか。  

1: 毎日異なる課題を与える。

2: 記憶の外的補助手段を使う。

3: 試行錯誤が必要な課題を行う。

4: 複数の学習課題を同時に行う。

5: 日課は本人のペースで柔軟に変更する。

  • 答え:2
  • 解説:この問題では、記憶障害がある患者に対する適切なアプローチを選択することが求められています。記憶障害のある患者には、外的補助手段を使って記憶を補助する方法が適切です。
  • 毎日異なる課題を与えるのは負荷が大きく、十分な練習効果が得られないため、この方法は適切ではありません。
  • 記憶の外的補助手段を使うことで、日々行うことや注意すべきことをノートに健忘録のように記録しておき、これを見ながら行動することで、記憶障害による困難さを補助できるため、この方法が適切です。
  • 試行錯誤が必要な課題を行わせると、誤ったことも記憶できず、誤りを繰り返すことが多いため、この方法は適切ではありません。
  • 複数の学習課題を同時に行うと、進行状況の把握が困難になり、混乱しやすいため、この方法は適切ではありません。
  • 日課が本人のペースで進むことは良いですが、日課を変更することで、手続き記憶のように、一度修得したことを利用して行動することが困難になる可能性があるため、この方法は適切ではありません。
  • 科目:高次脳機能障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第34回午前:第5問

17歳の男子。2か月前に外傷性脳損傷。食事はスプーン使用。意識障害を脱して平行棒で歩行練習をしているが両踵が床に着かない。注意障害、発動性減退が目立つ。理学療法で適切でないのはどれか。  

1: 両側支柱付短下肢装具を作製する。

2: 日課に従って規則正しい生活を工夫する。

3: 実際的な生活場面を理学療法に取り入れる。

4: 誤りは直ちに大きな声で指摘する。

5: 外泊訓練を試みる。

第37回午前:第55問

我が国の外傷性脊髄損傷で誤っているのはどれか。  

1: 女性より男性に多い。

2: 年齢分布は2峰性を示す。

3: 交通事故が最大の原因である。

4: 若年者の場合、5年生存率は50%程度である。

5: 高齢者では対麻痺より四肢麻痺が多い。

第48回午後:第28問

中心性頸髄損傷で正しいのはどれか。  

1: 感覚障害はない。

2: 頸部過伸展によって生じる。

3: 重度の膀胱直腸障害が残存する。

4: 上肢より下肢の障害が強い。

5: 椎骨の損傷を合併する。

第36回午前:第73問

末梢神経損傷による運動障害で誤っている組合せはどれか。  

1: 副神経-肩甲骨の挙上

2: 腋窩神経-肩関節の外転

3: 橈骨神経-母指の対立

4: 閉鎖神経-股関節の内転

5: 総腓骨神経-足関節の背屈

第53回午前:第45問

外傷性の前頭葉損傷による高次脳機能障害の患者に対する動作指導として適切なのはどれか。  

1: 床からの起き上がりは、起き上がる方向を次々と変えながら練習する。

2: 歩行では、股・膝・足関節の運動に同時に注意を払うよう指導する。

3: 車椅子操作は、手順を1つずつ確認しながら進めるよう指導する。

4: 動作の手順を間違えた場合は、自分で気付くまで指摘しない。

5: 更衣動作では、上衣と下衣を交互に練習する。