第35回午前第97問の類似問題

第39回午前:第79問

器質性精神障害患者に対する作業療法開始時の作業適用で適切でないのはどれか。  

1: 作業工程が単純なものを選ぶ。

2: 個別プログラムから始める。

3: 知的水準を確認しておく。

4: 耐久性を高める作業を選ぶ。

5: 安全な作業環境を設定する。

第47回午後:第96問

アルコール依存症で正しいのはどれか。  

1: 女性に多い。

2: 病期の進行に伴い、以前よりも少量の飲酒で酔いが回る。

3: 振戦せん妄は飲酒中止後12時間以内にみられることが多い。

4: Wernicke 脳症はアルコールの毒性が原因である。

5: 集団療法が有効である。

第37回午前:第35問

57歳の女性。アルコール依存症。専業主婦。以前から台所で飲酒していたが、夫が退職したころから、昼夜に関係なく隠れ飲みするようになり、半年後に入院となった。入院後、著明な離脱症状はなかったが、しばらく不安、抑うつが続いた。薬物療法によって、これらの症状が軽減したので作業療法が処方された。退院前の作業療法施行時に、泣き出すなど情緒不安定になった。作業療法士の対応で適切でないのはどれか。  

1: 支持的な態度で患者の訴えを聴いた。

2: 訴えを聞くうちに落ち着いてきたので作業を続けた。

3: 作業終了後、情緒不安定になった事を主治医に報告した。

4: 退院後の生活への不安が情緒不安定の原因と本人に告げた。

5: 今後も患者の行動に注意することを他のスタッフと確認した。

第52回午後:第45問

うつ病患者の作業療法で適切な作業活動はどれか。  

1: 中断が容易なもの

2: 疲労感を自覚しにくいもの

3: 他者との優劣が分かりやすいもの

4: 複雑で完成すると達成感が得られるもの

5: 病前に到達していた水準と現在を比較できるもの

第39回午後:第96問

老年期の特徴について誤っているのはどれか。 ア.身体機能の個人差が縮小する。イ.薬剤の必要な投与量は成人量よりも少ない。ウ.個人で多くの疾患をもっている。エ.本来の疾患とは無関係の合併症を併発する。オ.典型的な症状が強く現れる。  

1: ア、イ

2: ア、オ

3: イ、ウ

4: ウ、エ

5: エ、オ

第35回午前:第29問

65歳の男性。老年期うつ病。妻と2人暮らし。会社を定年退職後、不眠および食欲不振などの体調不良を訴え始める。些細なことを気にするようになり、「簡単なことも出来なくなっている。物忘れがひどくなった。痴呆ではないか。」などと言ってふさぎ込んでいる。家族も対応に困り入院となった。入院後1か月で睡眠がとれるようになったが、抑うつ気分は続いている。この時点で作業療法が処方された。作業療法開始時の留意点で適切なのはどれか。  

1: 作業能力検査を実施する。

2: 病前に得意であった活動を導入する。

3: 物忘れへの対応を実施する。

4: その都度元気づけをする。

5: 徐々にグループ参加へ方向づける。

第44回午前:第79問

認知症高齢者に用いる作業活動で適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 工程の多い作業

2: 3時間程度の作業

3: 繰り返しのある作業

4: 道具の種類が多い作業

5: 過去になじみのある作業

第53回午後:第15問

39歳の男性。アルコール依存症。前回退院後に連続飲酒状態となり、妻からの依頼で2回目の入院となった。入院の際、妻からお酒をやめないと離婚すると告げられた。離脱症状が治まるのを待って作業療法が開始された。用意されたプログラムには自ら欠かさず参加し、特に運動プログラムでは休むことなく身体を動かしていた。妻には「飲酒による問題はもう起こさないので大丈夫」と話している。この患者に対する作業療法士の対応として最も適切なのはどれか。  

1: 運動プログラムを増やす。

2: さらに努力を続けるよう伝える。

3: 支持的に接し、不安が示されたら受け止める。

4: 離婚されないためということを動機付けに用いる。

5: 過去の飲酒が引き起こした問題には触れないでおく。

  • 答え:3
  • 解説:アルコール依存症患者は、自分の問題を認めない防衛機制が働いていることが多い。この患者も、妻からの離婚の危機を回避するためにプログラムに参加し、「大丈夫」と言っているが、これも防衛機制の一つである。作業療法士は、患者が不安を示すときに支持的に接し、不安を受け止めることが最も適切な対応である。
  • 運動プログラムを増やすことは、患者の過度の頑張りを助長する可能性があり、アルコール依存症の解決には繋がらない。
  • さらに努力を続けるよう伝えることも、患者の過度の頑張りを助長する可能性があり、アルコール依存症の解決には繋がらない。
  • 患者が不安を示すときは、自身の問題に直面している状態と考えられるため、その際は支持的に接し、不安を受け止めることが適切である。
  • 離婚されないためということを動機付けに用いることは、危機が回避された後に断酒の理由がなくなるため、アルコール依存症の解決には繋がらない。
  • 過去の飲酒が引き起こした問題には触れないでおくことは、患者が自分自身で飲酒の問題を認めないままで、アルコール依存症の解決には繋がらない。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第57回午後:第43問

アルコール依存症の治療について正しいのはどれか。  

1: 本人や家族に対する心理教育が有効である。

2: 離脱への導入の時期から作業療法を実施する。

3: Wernicke脳症の予防にビタミンCを投与する。

4: 離脱症状の予防にベンゾジアゼピン系薬物は無効である。

5: 患者に拒否的な家族には自助グループヘの参加は勧めない。

  • 答え:1
  • 解説:アルコール依存症の治療には、患者本人や家族に対する心理教育が有効であり、共依存が形成されやすい家族にも対応することが重要です。また、作業療法や薬物療法も適切な時期に行われることが大切です。
  • 本人や家族に対する心理教育が有効である。アルコール依存症は患者本人だけでなく、共依存が形成されやすい家族への心理教育が有効とされる。家族が患者の状況を理解し、適切なサポートができるようになることが重要です。
  • 離脱への導入の時期から作業療法を実施する。これは間違いで、作業療法は離脱期を過ぎてから開始される。離脱期には、患者の症状が安定するまで待つことが適切です。
  • Wernicke脳症の予防にビタミンCを投与する。これは間違いで、ウェルニッケ脳症の予防にはビタミンB1が投与される。ビタミンB1はアルコール依存症患者に不足しがちであり、ウェルニッケ脳症の予防に重要です。
  • 離脱症状の予防にベンゾジアゼピン系薬物は無効である。これは間違いで、離脱症状にはベンゾジアゼピン系薬物を投与して予防する。ベンゾジアゼピン系薬物は、不安や緊張を緩和し、離脱症状を軽減する効果があります。
  • 患者に拒否的な家族には自助グループヘの参加は勧めない。これは間違いで、患者に対して拒否的な家族には、自助グループの参加を促すことや、心理教育により家族が患者に協力できるように支援する。家族の理解と協力が治療の成功に大きく寄与します。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第40回午前:第49問

多発性硬化症患者の作業療法評価として適切でないのはどれか。  

1: 副腎皮質ステロイド薬投与の有無を知る。

2: 症状の変化に伴いADLを再評価する。

3: 開始にあたり視力に関する情報を得る。

4: 症状の進行によって生じる患者の不安を聞く。

5: 上下肢の筋萎縮の分布を定期的に評価する。

第50回午後:第44問

長期入院後の統合失調症患者の就労における作業内容として適切なのはどれか。  

1: 対人交流が多い。

2: 精密な作業を含む。

3: 勤務時間の変更が多い。

4: スピードを求められない。

5: 自身の判断で手順を決められる。

第45回午後:第42問

亜急性期の統合失調症患者に対する作業療法の目的で正しいのはどれか。  

1: 1. 自己能力の限界を知る。

2: 2. 作業遂行能力を改善する。

3: 3. 対人交流技能を改善する。

4: 4. 社会資源の利用を援助する。

5: 5. 基本的な生活リズムを回復する。

第54回午後:第14問

45歳の男性。アルコール依存症。家で飲酒し酔って妻を怒鳴ってしまい、翌日に強い罪悪感を覚えることが増えている。反省して飲酒を減らそうとしたがうまくいかなかった。このままではいけないと思い、精神科を受診した。患者は妻の強い希望を受け入れて、しぶしぶ入院治療を受けることにした。治療プログラムの1つとして作業療法が処方された。初回の面接で、患者は、断酒しなければならないのはわかるが、コントロールして飲みたいという気持ちもあると述べた。治療への動機付けの目的で、面接の中で取り上げるべき話題として最も適切なのはどれか。  

1: 妻との関係

2: 作業療法の必要性

3: 飲酒による身体的な問題

4: 断酒について迷っている気持ち

5: ストレス発散のための飲酒の必要性

  • 答え:4
  • 解説:この患者はアルコール依存症であり、断酒と節酒の間で揺れている。治療への動機付けの目的で取り上げるべき話題は、患者本人の酒に対する問題意識であり、断酒について迷っている気持ちに焦点を当てることが適切である。
  • 妻との関係は、治療の意思を他人に責任転嫁させる危険があるため、動機付けの話題としては適切ではない。
  • 作業療法の必要性は、患者が酒による実際の生活上の問題を直視させることが重要であり、動機付けの話題としては適切ではない。
  • 飲酒による身体的な問題は、問題文に記載がないため、治療の動機付けにはなりにくい。
  • 断酒について迷っている気持ちに焦点を当てることで、患者が酒の問題を「自分の問題」としてとらえられるように関わることが必要であり、動機付けの話題として適切である。
  • ストレス発散のための飲酒の必要性は、アルコール依存症の治療は断酒であるため、飲酒以外の手段で行えるように支援することが重要であり、動機付けの話題としては適切ではない。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第38回午前:第96問

認知症患者の作業療法評価で適切でないのはどれか。  

1: 歩行状態などの運動機能

2: 記銘力や理解力などの知的機能

3: 家族の介護力の程度

4: 内田・クレペリンテストでの作業能力

5: 呼吸器・循環器などの合併症の有無

第41回午前:第81問

アルコール依存症の特徴で誤っているのはどれか。  

1: 慢性化しやすい。

2: 身体依存を示す。

3: 初期から精神依存を自覚できる。

4: 家族には共依存が生じる。

5: 耐性が獲得される。

第55回午前:第44問

アルコール依存症に合併しやすい症状とそれに対する治療との組合せで正しいのはどれか。  

1: アルコール幻覚症――抗不安薬の投与

2: Wernicke脳症――――ビタミンDの投与

3: 再飲酒―――――――断酒会

4: 振戦せん妄―――――抗酒薬の投与

5: 人格変化――――――修正型電気けいれん療法

  • 答え:3
  • 解説:アルコール依存症に合併しやすい症状とそれに対する治療の組合せについて問う問題です。正しい組合せは再飲酒と断酒会です。
  • アルコール幻覚症はアルコール依存症に合併しやすい症状の一つですが、抗不安薬の投与ではなく、抗精神病薬の投与が適切な治療となります。
  • Wernicke脳症はアルコール依存症に合併しやすい症状ですが、ビタミンDの投与ではなく、ビタミンB1(チアミン)の投与が適切な治療となります。
  • 再飲酒はアルコール依存症に合併しやすい症状であり、断酒会はその治療として適切です。断酒会では、アルコール依存症の患者が互いに支え合いながら、アルコールを断つことができます。
  • 振戦せん妄はアルコール依存症に合併しやすい症状ですが、抗酒薬の投与ではなく、抗精神病薬や抗不安薬の投与が適切な治療となります。
  • 人格変化はアルコール依存症に合併しやすい症状の一つですが、修正型電気けいれん療法(m-ECT)はうつ病や統合失調症などの難治性の精神疾患に対して適応となる治療であり、アルコール依存症に対する直接的な治療ではありません。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第43回午前:第82問

統合失調症患者の作業療法場面での行動特徴で誤っているのはどれか。  

1: とっさの判断を求められると戸惑う。

2: 特定の作業活動に執着する。

3: 同時に二つの課題を与えられると混乱しやすい。

4: 新しいものに慣れるまで時間がかかる。

5: 計画的に物事を進めることが困難である。

第46回午前:第39問

認知症患者に対する作業療法の目標で適切でないのはどれか。  

1: 場に慣れる。

2: 作業を継続する。

3: 作業工程を覚える。

4: 生活リズムをつくる。

5: 自己のペースを維持する。

第37回午前:第88問

認知症患者に対する作業療法上の留意点として適切なのはどれか。  

1: 快・不快などの感情的体験も忘れやすい。

2: 不穏になった場合には説得を繰り返す。

3: 新たに動作や行為を習得できない。

4: 本人の自尊心を尊重することは有用である。

5: 午後の方が作業能率は高まりやすい。

第47回午後:第14問

70歳の女性。買い物での計算や自宅への道順を間違えるようになり、心配した家族に伴われて物忘れ外来を受診した。Alzheimer型認知症と診断され外来作業療法を開始した。患者は「どうして私がここへ来ないといけないの」、「だまされた。帰りたい」と訴えて興奮することが多い。その後、興奮が落ち着き、作業療法室に定期的に通うようになった。今後の作業療法での留意点で適切なのはどれか。  

1: 個室で作業を行う。

2: 薬物の作用を学習させる。

3: 病気の説明を繰り返し行う。

4: 作業手順を1工程ずつ説明する。

5: 長時間かけて仕上げる作業を課題に選ぶ。