精神科作業療法のインフォームドコンセントについて適切なのはどれか。
1: 作業種目を変更する場合の同意は必要ない。
2: 医療保護入院の入院患者は同意を得る必要はない。
3: 言語理解が困難な場合は誘導しながら同意を得る。
4: 活動内容の説明は良好な患者―治療者関係の構築に必要である。
5: 精神症状が重篤な場合は患者の同意よりも治療効果が優先される。
精神科デイケアの話し合いで適切でないのはどれか。 ア.スタッフがリーダーシップをとる。イ.沈黙があってもメンバーが発言するのを待つ。ウ.感情的な発言も集団内で取り上げる。エ.メンバー間の相互交流を促す。オ.混乱したときは多数決で決める。
1: ア、イ
2: ア、オ
3: イ、ウ
4: ウ、エ
5: エ、オ
30歳の男性。統合失調症。3週前に工場で働き始めた。外来作業療法ではパソコンを使用した認知リハビリテーションを継続している。ある時、同じ作業療法に参加する2人の患者から同時に用事を頼まれ、混乱した様子で相談に来た。この患者の職場における行動で最もみられる可能性があるのはどれか。
1: 挨拶ができない。
2: 心気的な訴えが多い。
3: 体力がなく疲れやすい。
4: すぐに仕事に飽きてしまう。
5: 仕事の段取りがつけられない。
統合失調症の作業療法で、患者が最も混乱しやすいのはどれか。
1: 担当者の識別
2: 作業の手順
3: 活動の時間
4: 作業の場所
5: 道具の用途
23歳の女性。統合失調症。短大卒業後、事務員として働いていた。職場の同僚に噂されていると上司に訴えるなど、被害関係妄想が強まり精神科に紹介され入院となった。薬物療法で精神症状は治まり、2週目に作業療法が開始された。作業療法導入時の面接事項で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 症状の内容
2: 睡眠の状態
3: 職場のストレス
4: 過去の親子関係
5: 現在困っていること
器質性精神障害患者の作業療法で適切なのはどれか。
1: 他の患者との交流は避ける。
2: 変化のある作業種目を選択する。
3: 誤った言動は理論的に正す。
4: 作業の誤りはまとめて訂正する。
5: 楽しみの要素を取り入れる。
19歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。高校卒業後スーパーマーケットに就職した。約1年経ったころから情緒不安定となり、幻覚・妄想に支配された異常な言動が活発になったので入院した。薬物療法によって入院3か月で一応の安定が得られたので作業療法の依頼があった。この時期の作業療法の目標として適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 作業の満足感を得る
2: 作業効率の改善
3: 病識をつける
4: 対人交流の促進
5: 生活リズム作り
統合失調症(精神分裂病)の症状でないのはどれか。
1: 感情鈍麻
2: 思考奪取
3: 妄想知覚
4: 観念奔逸
5: 考想化声
精神障害者に対する市町村のサービスでないのはどれか。 ア.地域生活援助事業(グループホーム)イ.職場適応訓練ウ.職業準備訓練エ.居宅介護等事業(ホームヘルプ)オ.短期入所事業(ショートステイ)
1: ア、イ
2: ア、オ
3: イ、ウ
4: ウ、エ
5: エ、オ
30歳の男性。統合失調症。高校時代から体調不良を訴えるようになり、自宅に引きこもっていた。5年前に幻覚妄想状態のため入院し作業療法を継続していたが、最近、「退院したい」と意欲を見せ始めた。作業療法種目を変更した3日後に患者が身体的不調を訴え始めた。対応で適切なのはどれか。
1: 休憩の時間を増やす。
2: 以前の作業種目に戻す。
3: 直ちに作業療法を中止する。
4: 他の作業療法士が担当する。
5: 就労意欲を高める種目に変更する。
作業療法士が認知症患者の家族へ対応する上で適切でないのはどれか。
1: 家族に今までの介護経験を尋ねる。
2: 作業療法場面を見学させる。
3: 家族の健康状態を尋ねる。
4: 特定の人が介護を担うように指示する。
5: 家庭を訪問する。
精神科デイケアのプログラムで適切でないのはどれか。
1: スポーツ活動
2: 作業活動
3: 集団精神療法
4: 職場適応訓練
5: 生活技能訓練
統合失調症の家族心理教育において適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 家族を精神疾患の原因ととらえる。
2: 精神分析理論に基づいて行われる。
3: 家族の対処能力が向上することを目指す。
4: 再発防止効果についての科学的根拠がある。
5: EE〈expressed emotion〉を高める指導を行う。
転換性障害患者に対する作業療法の留意点で適切でないのはどれか。
1: 不安感の緩和
2: 生活リズムの安定化
3: 身体症状の解釈
4: 意欲の向上
5: 家族関係の調整
精神科作業療法の面接時の留意点で適切でないのはどれか。
1: 患者の座る位置に配慮する。
2: 患者が自ら話せるように工夫する。
3: 患者の表情・姿勢を観察する。
4: 患者のペースを尊重して進める。
5: 患者に面接時間の長さを決めてもらう。
統合失調症回復期後期の作業療法の目的で適切なのはどれか。
1: 対人関係技能の習得
2: 生活リズムの形成
3: 身辺処理の達成
4: 心身機能の回復
5: 楽しむ体験
統合失調症維持期の作業療法の課題で適切でないのはどれか。
1: 休息援助
2: 資源利用
3: 生活維持
4: 再発防止
5: 就労支援
慢性期統合失調症患者に作業療法を導入する際の留意点で適切でないのはどれか。
1: 患者の生活パターンを保つ。
2: いくつかの課題を提示する。
3: 何もしなくてもよいことを保障する。
4: 段階づけができる工程を準備する。
5: 完成品を見本に手順を話す。
21歳の女性。統合失調症。大学に進学後1人暮らしをしていたが、4年生になっても就職先が決まらず、不眠と焦燥感が出現した。その後、他の学生から悪口を言われている声も聴こえ始め、アパートに閉じこもるようになった。母親が患者の異変に気付き精神科を受診させ休学となった。外来受診を継続し1か月半が経過したところで、外来での作業療法が処方された。この患者に対する作業療法計画の留意点として適切なのはどれか。
1: 復学の時期を決める。
2: 職業適性を評価する。
3: 集団活動の利用を重視する。
4: 日常生活の行動目標を話し合う。
5: 実施作業種目は作業療法士が選択する。
作業療法場面での統合失調症者の行動特徴で誤っているのはどれか。
1: 柔軟な判断が苦手である。
2: 計画的な遂行が苦手である。
3: 慣れの効果が持続する。
4: 注意の配分が片寄る。
5: 緊張の亢進が持続する。