25歳の男性。登山で滑落し頸髄完全損傷。Danielsらの徒手筋力テストで左右とも三角筋5、上腕二頭筋5、長橈側手根伸筋4、上腕三頭筋1、手指屈筋0、体幹筋0、下肢筋0である。この患者の機能残存レベルはどれか。
1: C5
2: C6
3: C7
4: C8
5: T1
18歳の男性。事故による第6頸椎脱臼骨折。受傷後3か月経過。筋力は、肩関節屈曲・伸展・外転筋ともにほぼ5(Normal)、肘関節屈筋5(Normal)、肘関節伸筋4(Good)であったが、手指屈筋・伸筋ほぼ0、体幹筋0、下肢筋0であった。感覚は体幹・下肢で脱失していた。この患者の機能残存レベルはどれか。
1: 第4頸髄節
2: 第5頸髄節
3: 第6頸髄節
4: 第7頸髄節
5: 第8頸髄節
68歳の男性。作業中に脚立の上から転落したため搬入された。強い腰痛を訴え、下肢の運動麻痺が認められる。脊椎MRIを示す。同日、脊椎固定術を行い、リハビリテーションを開始した。受傷3か月後のMMTによる筋力を表に示す。この時点で、下肢に使用する装具として適切なのはどれか。
1: MSH-KAFO
2: 右KAFO
3: 右KO
4: 右AFO
5: 右足底装具
脳卒中片麻痺患者の内反尖足の理学療法で誤っているのはどれか。
1: 下腿三頭筋の寒冷療法
2: 下腿三頭筋の持続的伸張
3: 下腿三頭筋のタッピング
4: 足関節背屈筋群の電気刺激
5: PNF屈曲・外転・内旋パターンでの促通
脳卒中片麻痺急性期のポジショニングで正しい組合せはどれか。
1: 頸 部 − 伸展位
2: 肩関節 − 内旋位
3: 手関節 − 背屈位
4: 股関節 − 外旋位
5: 足関節 − 底屈位
58歳の男性。両手の母指と示指で紙をつまみ、左右に引っ張ったときの写真を示す。考えられる末梢神経障害はどれか。
1: 右Guyon管症候群
2: 右後骨間神経麻痺
3: 左前骨間神経麻痺
4: 右手根管症候群
5: 左肘部管症候群
脳血管障害患者のブルンストローム法ステージテストで、「手を背中の後に」「ペグを取って」の指示に対して図のような運動をした。上肢・手指のステージはどれか。
1: 上肢IV・手指V
2: 上肢IV・手指IV
3: 上肢IV・手指III
4: 上肢III・手指IV
5: 上肢III・手指III
24歳の男性。受傷後3か月の頸髄完全損傷。Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類はC6B1。手関節の可動域制限はない。把持動作獲得のための装具として適切なのはどれか。
65歳の男性。右利き。左上下肢の脱力のため搬送された。頭部MRAを示す。閉塞している血管はどれか。
1: 左前大脳動脈
2: 左中大脳動脈
3: 右後大脳動脈
4: 右内頸動脈
5: 脳底動脈
54歳の男性。労働災害による頸髄損傷。受傷後6か月経過。起立性低血圧あり、褥瘡なし。筋力は三角筋4、上腕二頭筋3、上腕三頭筋0、回内筋3、腕橈骨筋3、長橈側手根伸筋3、手関節及び手指屈筋群は0、体幹筋0、下肢筋0であった。家屋改造をしているが、居間や廊下幅が狭いとの訴えがある。この患者の機能残存レベルはどれか。
1: 第4頸髄節
2: 第5頸髄節
3: 第6頸髄節
4: 第7頸髄節
5: 第8頸髄節
58歳の男性。両手の母指と示指で紙をつまみ、左右に引っ張ったときの写真を示す。考えられる末梢神経障害はどれか。
1: 右Guyon管症候群
2: 右手根管症候群
3: 右後骨間神経麻痺
4: 左前骨間神経麻痺
5: 左肘部管症候群
20歳の男性。Duchenne型筋ジストロフィーのステージ7(厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類による)。両上肢筋力は肩関節2−、肘関節2−、手関節2、手指3。握力は測定不能だが、右手を利き手として使っている。体幹筋力1。自力端座位は困難だが、車椅子では体幹サポートがあるため座位保持が可能で、右手でジョイスティックを用いて自操している。この患者がコップで飲水する動作を示す。コップを持ち上げる動作の説明で正しいのはどれか。
1: 対称性緊張性頸反射
2: 前腕を支点としたてこ
3: 体幹前屈による慣性運動
4: コップの重さによる感覚フィードバック
5: 上肢の屈曲−回内−内旋による神経筋促通
55歳の男性。筋萎縮性側索硬化症。1年前から通勤時に右足がつまずくようになった。最近は意識して膝を上にあげて歩行している。腰椎MRIでは病的所見はなく、針筋電図所見では両側の前脛骨筋に右側優位の神経原性変化を認めた。適切な対応はどれか。
1: 座位時は足を挙上しておく。
2: 移動時に車椅子を利用する。
3: 立ち上がり運動を繰り返す。
4: 前脛骨筋に治療的電気刺激を行う。
5: 右側プラスチック短下肢装具を装着する。
脳卒中に合併した肩手症候群で正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.腫脹、疼痛の時期と萎縮性変化の時期とがある。イ.原因は自律神経機能異常と考えられる。ウ.ROM訓練は中止する。エ.男性の右片麻痺患者に多い。オ.脳卒中発症10週以後に発症する。
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
50歳の女性。末梢神経麻痺により、円回内筋、長掌筋、橈側手根屈筋、浅指屈筋、深指屈筋(示指・中指)、長母指屈筋、方形回内筋、短母指外転筋、短母指屈筋(浅頭)、母指対立筋、第1・2虫様筋が麻痺している。適応する装具で正しいのはどれか。2つ選べ。
60歳の男性。右利き。意識障害のため搬入された。脳梗塞と診断され、保存的治療が開始された。片麻痺を呈している。入院後2週の頭部CTを別に示す。この患者に認められる可能性が高いのはどれか。
1: 失算
2: 失書
3: 注意障害
4: 物体失認
5: 左同名半盲
5歳の男児。脳性麻痺で痙直型四肢麻痺である。粗大運動機能は側臥位までの寝返りが可能。背臥位と背臥位から引き起こしたときの状態を図に示す。臨床症状として可能性が低いのはどれか。
1: 足クローヌス陽性
2: 下肢の伸筋共同運動
3: 緊張性迷路反射の残存
4: パラシュート反応陽性
5: 股関節外転の可動域制限
45歳の男性。3年前に受傷した頸髄損傷による完全四肢麻痺。在宅での訪問リハビリテーションの訓練中に突然激しい頭痛と著明な発汗とを認めた。取るべき対応で適切でないのはどれか。
1: 血圧を測定する。
2: 麻痺部の有害刺激の有無をみる。
3: 膀胱が充満しているかをみる。
4: 下肢を挙上して経過を観察する。
5: 関連する医療機関に連絡する。
42歳の女性。多発性硬化症。両側視神経萎縮を伴う四肢麻痺で移動は車椅子レベル。筋力低下が強く徒手筋力テストで上肢近位部は3+、遠位部は4。有痛性けいれんがある。作業療法で実施困難なのはどれか。 ア.七宝焼きでピアスを作る。イ.刻印面の小さな刻印で小銭入れの模様をつける。ウ.卓上織機でミニマフラーを作る。エ.ひも作りで小皿を作る。オ.ざる編みで籐カゴを作る。
1: ア、イ
2: ア、オ
3: イ、ウ
4: ウ、エ
5: エ、オ
32歳の女性。交通事故による左上腕切断(上腕長30%残存)。上腕能動義手の適合検査で、肘継手を屈曲させたときに手先具が口元に届かなかった。考えられる原因はどれか。2つ選べ。
1: 左肩屈曲の可動域低下
2: 左肩伸展の筋力低下
3: 左肩甲骨下制の筋力低下
4: 右肩甲骨外転の筋力低下
5: 右肩甲帯挙上の可動域低下