75歳の男性。転倒した後の股関節エックス線写真正面像を示す。骨折部位はどれか。
1: 臼蓋部
2: 大腿骨頸部
3: 大腿骨転子部
4: 大腿骨転子下
5: 大腿骨顆部
50歳の男性。脳卒中発症後3か月経過した片麻痺。ブルンストローム法ステージは下肢III。中等度痙縮のため足部内反尖足を呈する。理学療法で適切でないのはどれか。
1: 長・短腓骨筋の筋再教育
2: 後脛骨筋の徒手的伸張法
3: 後脛骨筋の筋力増強訓練
4: 下腿三頭筋の持続伸張法
5: 下腿三頭筋への寒冷療法
80歳の女性。変形性膝関節症。人工関節全置換術後の屈曲拘縮と疼痛とがある。2週後に1/3荷重を開始し、平行棒内三点歩行自立となった。この時点の歩行補助具で適切なのはどれか。
1: 交互型歩行器
2: 四脚杖
3: 片松葉杖
4: ロフストランド杖
5: T字杖
86歳の女性。軽度の左変形性膝関節症のため杖歩行であったが、ADLは自立していた。突然の右上下肢筋力低下と構音障害とが出現し、歩行不能となったため発症後1時間で緊急入院した。意識は清明で軽度の筋力低下を認めた。入院後2時間で筋力は徐々に元の状態まで改善し、発語も正常となった。頭部MRIとMRAとに明らかな異常を認めなかった。抗凝固薬の調整のため入院を継続した。この患者への介入方針で適切なのはどれか。
1: 入院後3日間はベッド上安静とする。
2: 嚥下障害が疑われるので禁食とする。
3: 両下肢筋力増強訓練が必要である。
4: 歩行訓練は7日目から開始する。
5: 持久性トレーニングは14日目から開始する。
68歳の女性。変形性股関節症。発症して10年が経過し、右人工股関節全置換術を施行することとなった。術前評価として歩行分析を行ったところ、右立脚期にDuchenne歩行が観察された。この患者に行う検査として重要度が低いのはどれか。
1: 筋力検査
2: 形態計測
3: 疼痛検査
4: 反射検査
5: 関節可動域検査
58歳の男性。作業中に左前腕遠位で屈筋腱断裂とSunderlandのⅤ度の正中神経断裂を受傷し、腱縫合術と神経縫合術を受けた。術後5か月を経過した時の手掌の静的触覚の局在の検査結果を図に示す。患者は実際の刺激点ではなく矢印で示した先が刺激点であると回答した。この知覚障害の原因はどれか。
1: 神経支配の破格
2: 軸索再生の遅延
3: 過誤神経支配
4: Waller変性
5: Tinel徴候
45歳の女性。40歳で関節リウマチを発症し、寛解と増悪とを繰り返している。左膝関節の疼痛と変形とが強いため人工関節置換術を検討している。両手関節の腫脹は著明であるが杖歩行が可能である。上肢の支持側と杖の選択で適切なのはどれか。
1: 右上肢のT字杖
2: 左上肢の四脚杖
3: 右上肢の片松葉杖
4: 左上肢のロフストランド杖
5: 右上肢のプラットホーム杖
75歳の女性。左変形性膝関節症。翌日に左側の人工関節置換術を施行予定のため、術前の理学療法評価を実施した。術前評価を終了した際に患者は「明日の手術が心配です」と訴えた。理学療法士の対応として適切なのはどれか。
1: 「手術をやめたいということですか」
2: 「つらいのは1週間くらいなので、大丈夫ですよ」
3: 「手術を頑張れば、膝関節の伸びがよくなりますよ」
4: 「手術をすれば、今より楽に歩けるようになりますよ」
5: 「手術を明日に控えて、いろいろと心配になりますよね」
大腿義足を装着した患者の歩行時に図のような現象が観察された。原因はどれか。
1: 義足が長すぎる。
2: 後方バンパーが硬すぎる。
3: 切断側の股関節外転筋力が不足している。
4: ソケットに対して膝継手が内旋している。
5: ソケットの初期屈曲角度が不足している。
20歳の男性。脊髄損傷(第12胸髄節まで機能残存)。この患者のキャスター上げ訓練で誤っているのはどれか。
1: 理学療法士は車椅子の後方に立つ。
2: ひもはクロスバーに結ぶ。
3: 一旦前進して止めるようにして上げる。
4: 後方に転倒しやすいときは頸部を屈曲させる。
5: ハンドリムから手を放さないようにバランスをとる。
47歳の女性。抗リン脂質抗体症候群の既往がある。右変形性膝関節症に対して高位脛骨骨切り術を3日前に受けた。右大腿部から足部まで発赤を伴う腫脹を認め、Homans徴候陽性である。術後に実施した主な血液検査の結果を表に示す。術後の合併症として考えられるのはどれか。
1: 蜂窩織炎
2: リンパ浮腫
3: 化膿性関節炎
4: うっ血性心不全
5: 深部静脈血栓症
70歳の男性。変形性膝関節症に対する人工関節全置換術後6週経過。全荷重歩行可能。日常生活の指導で誤っているのはどれか。2つ選べ。 ア.和式トイレ動作イ.あぐら座位ウ.シャワー椅子座位エ.T字杖歩行訓練オ.固定自転車こぎ
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
20歳の男性。肩関節の疼痛を訴えている。図に示した状態から手背を腰部から離すように指示したところ、離すことができなかった。筋力低下が疑われるのはどれか。
1: 棘下筋
2: 棘上筋
3: 肩甲下筋
4: 小円筋
5: 上腕二頭筋
変形性膝関節症について誤っているのはどれか。
1: 関節軟骨辺縁部に骨棘が認められる。
2: 二次性関節症は外傷後に起こる。
3: 大腿四頭筋に筋力低下がみられる。
4: 疼痛は初期から安静時に認められる。
5: 関節裂隙は狭小化する。
70歳の女性。慢性関節リウマチ。スタインブロッカーの機能障害分類クラスII。人工膝関節置換術後4週で歩行訓練中だが、同側の股関節深部の疼痛が強く訓練に支障をきたしている。疼痛軽減に適切な機器はどれか。
15歳の男子、6歳時に転倒して左上腕骨外顆骨折の診断で骨接合術を受けた。最近左手のしびれを訴えるようになり受診した。両肘の伸展を行わせたところ、両側とも完全伸展が可能であったが左肘に図の様な変形を認めた。この患者で最も考えられるのはどれか。
1: 腋窩神経障害
2: 筋皮神経障害
3: 正中神経障害
4: 尺骨神経障害
5: 橈骨神経障害
35歳の女性。右上腕切断・標準断端。受傷後2か月経過。仮義手による肘継手操作訓練中、ロックがかかり難い現象がみられた。原因を解明するための評価項目で適切でないのはどれか。 ア.ロック、アンロック操作時の肩の運動イ.ソケットの適合ウ.肘コントロールケーブルの走行エ.ベースプレートの取りつけ位置オ.操作効率
1: ア、イ
2: ア、オ
3: イ、ウ
4: ウ、エ
5: エ、オ
65歳の男性。脳卒中左片麻痺発症後3か月経過。ブルンストローム法ステージは上肢II、手指II、下肢II。左肩関節は一横指の亜脱臼があり、肩手症候群を合併している。左肩関節可動域は屈曲80°、外転60°、外旋10° と痛みを伴う制限がある。左半側空間無視があり、座位は患側前方へ傾き自立保持は不可能である。理学療法で適切でないのはどれか。
1: 肩手症候群に対するアームスリング装着
2: 座位での健側上肢体重支持練習
3: 長下肢装具を用いた平行棒内立位訓練
4: 患側下肢の随意運動促通
5: 患側片肘立ちの起き上がり動作練習
63歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。発症後2か月。歩行時の立脚相に図のような現象を認めた。患側に対する理学療法で適切でないのはどれか。
1: 下腿三頭筋のタッピング
2: 前脛骨筋の治療的電気刺激
3: 短下肢装具を用いた歩行
4: 膝屈曲位での体重支持
5: 下腿後面のアイシング
42歳の女性。右利き。生来健康。悪性黒色腫による左上腕切断。標準断端。今後化学療法が施行される予定である。この患者に対する上腕義手として適切なのはどれか。
1: ソケットは差し込み式
2: コントロールケーブルは単式
3: 肘完全屈曲に要する肩屈曲角は50°
4: 口元での手先具は40%開大
5: 操作効率は40%