第46回午前第12問の類似問題

第51回午前:第19問

24歳の女性。2日前に室内での火災に巻き込まれ救急搬送された。35%の範囲の熱傷と診断され入院中。意識は清明。顔面から前頸部も受傷し煤のような色の痰がでる。肩甲帯から上腕にかけては植皮が必要な状態。骨盤と下肢とに傷害はみられない。この時期の理学療法として適切なのはどれか。  

1: 患部局所の浮腫に対する弾性包帯による持続圧迫

2: 下肢に対する80%MVCでの筋力増強

3: 背臥位での持続的な頸部伸展位の保持

4: 尖足予防のための夜間装具の装着

5: Squeezingによる排痰

第48回午前:第7問

82歳の女性。脳卒中後の右片麻痺。プラスチック製短下肢装具を装着してT字杖歩行が可能である。装具は足尖までの長さで足継手はない。Brunnstrom法ステージでは上肢Ⅳ、下肢Ⅴ。右立脚後期が歩行周期の中で極端に短く安定性も低下している。装具に修正を加えたところ歩容は改善した。装具に加えた修正はどれか。  

1: 装具の高さをヒラメ筋の起始部付近まで低くした。

2: 足関節部の固定性を強化(コリュゲーション)した。

3: 中足指節関節部から遠位を切除した。

4: アーチサポートを挿入した。

5: 足部のベルクロの固定を緩めた。

第39回午前:第5問

発症後2か月の脳卒中右片麻痺患者。上肢ブルンストローム法ステージIV。上肢の伸筋群に随意的な関節運動が認められるようになった。肘伸展を誘発するための治療的活動で適切でないのはどれか。  

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第44回午前:第13問

74歳の女性。5年前から左膝痛が出現し、徐々に増悪して歩行が困難となったため左膝の手術を受けた。術前と術後のエックス線写真を示す。術後の理学療法で適切でないのはどれか。 

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1: 術後2日目から大腿四頭筋のセッティングを行う。

2: 術後3日目から膝関節の可動域訓練を行う。

3: 術後7日目から足関節の自動運動を行う。

4: 術後10日目から荷重歩行訓練を行う。

5: 退院後も屋外で杖を使用する。

第55回午前:第18問

32歳の女性。2週前に上気道炎を発症し、5日前から四肢末端の異常感覚を自覚した。その後、徐々に四肢の脱力を認めた。Guillain-Barré症候群と診断され、直ちにγ-グロブリン大量静注療法を開始した。入院時の四肢筋力はMMTで段階4であったが、入院2日後には顔面筋麻痺と構音・嚥下障害が出現し、翌日には痰が多く呼吸困難が出現したため、気管挿管され人工呼吸器管理となった。四肢筋力は近位筋で段階1、その他は段階2~3に低下している。現時点で優先される治療はどれか。  

1: 機能的電気刺激

2: 筋力増強運動

3: 座位練習

4: 自発呼吸練習

5: 排痰練習

第56回午前:第38問

疾患または症候と異常歩行の組合せで正しいのはどれか。  

1: 運動失調 ── 酩酊歩行

2: フレイル ── すくみ足歩行

3: Parkinson病 ── はさみ脚歩行

4: 脳卒中片麻痺 ── 踵足歩行

5: 総腓骨神経麻痺 ── 分回し歩行

  • 答え:1
  • 解説:この問題では、疾患または症候と異常歩行の組み合わせが正しいものを選ぶ必要があります。正しい組み合わせは運動失調と酩酊歩行です。
  • 運動失調と酩酊歩行は正しい組み合わせです。酩酊歩行は小脳性の運動失調で見られる現象で、歩行時にバランスを保つことが難しくなります。
  • フレイルとすくみ足歩行は正しくありません。フレイルは加齢に伴って身体機能の予備機能が低下し、健康障害を起こしやすくなった状態を示すもので、すくみ足歩行はParkinson病の姿勢保持反射障害の1つです。
  • Parkinson病とはさみ脚歩行は正しくありません。はさみ脚歩行は脳性小児麻痺で見られる現象で、Parkinson病ではすくみ足や突進現象が見られます。
  • 脳卒中片麻痺と踵足歩行は正しくありません。踵足歩行は下腿三頭筋麻痺で見られる現象で、脳卒中片麻痺では下肢麻痺の重症度によりバリエーションがあり、膝屈曲型や膝伸展型のようにさまざまなパターンがある。分回し歩行も脳卒中片麻痺で見られることがある。
  • 総腓骨神経麻痺と分回し歩行は正しくありません。分回し歩行は上位運動ニューロンの障害で見られやすい現象で、総腓骨神経麻痺は下位運動ニューロンの障害である。下腿の外側から足背ならびに第5足指を除いた足趾背側にかけて感覚障害がみられる。足関節と足趾が背屈で出来なくなり、下垂足(drop foot)になる。
  • 科目:その他の身体障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第48回午前:第5問

88歳の女性。自営の商店や家事は息子夫婦に譲り、たまに店番をして過ごしていた。3か月前に転倒し、右大腿骨頸部骨折で入院した。人工骨頭置換術後のADLは、見守りによるT字杖歩行と入浴の介助以外は自立して自宅退院した。退院時のHDS-Rは22点と見当識と記憶障害を認めたが、日常の生活で問題行動はみられなかった。要支援2と認定され、通所リハビリテーションを利用することとなった。興味チェックリスト(高齢者版)の結果を示す。この対象者の作業療法目標として適切なのはどれか。 

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1: 園芸・野菜づくりを導入してできた野菜で料理を行う。

2: グループの中で裁縫をしながら仲間づくりを促す。

3: 掃除・洗濯を含めた主婦の役割を再獲得する。

4: カラオケなどへの参加を促して趣味を広げる。

5: 旅行などの外出で応用歩行を習得する。

第56回午後:第8問

72歳の女性。転倒し、左手をついた。左手関節部に疼痛と腫脹が生じ、近くの病院を受診し徒手整復後ギプス固定を受けた。骨癒合後の画像示す。手関節尺屈により尺骨頭部の疼痛とクリック音がする。手指の機能障害はない。生じている合併症で考えられるのはどれか。 

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1: 反射性交感神経性ジストロフィー

2: 尺骨突き上げ症候群

3: 長母指伸筋腱断裂

4: 正中神経損傷

5: 月状骨脱臼

第47回午後:第82問

脳卒中治療ガイドライン2004で推奨グレードが低いのはどれか。  

1: 歩行能力改善のためのトレッドミル訓練

2: 歩行改善のための筋電図バイオフィードバック

3: 麻痺側手関節の背屈筋の筋力増強のための電気刺激

4: 歩行の妨げとなっている内反尖足へのフェノールブロック

5: 運動障害改善のためのファシリテーション(神経筋促通手技)

第56回午前:第7問

66歳の女性。左変形性股関節症。後方アプローチによる人工股関節全置換術を受けた。全荷重で術後リハビリテーション中である。退院後の生活指導として正しいのはどれか。  

1: 和式トイレを使用する。

2: 椅子に座る際には足を組む。

3: 椅子は通常よりも低いものを選ぶ。

4: 床のものを拾うときには非術側を前に出す。

5: 端座位で靴にかかとを入れるときは外側から手を伸ばす。

  • 答え:4
  • 解説:後方アプローチによる人工股関節全置換術を受けた患者は、脱臼のリスクを考慮した生活指導が必要です。選択肢の中で正しいのは、床のものを拾うときに非術側を前に出すことです。
  • 和式トイレはしゃがみ込む姿勢で使用するため、後方切開で筋肉が切開されている場合、脱臼の危険があります。したがって、和式トイレの使用は避けるべきです。
  • 椅子に座る際に足を組むと、股関節が外旋・外転し、外旋筋が緩む。このとき、膝へ外力がかかると大腿骨の長軸に対して前方から後方への力が働き、脱臼しやすくなるため、足を組むことは避けるべきです。
  • 低い椅子は股関節の屈曲が増大するため、後方侵入した部分への負荷がかかりやすくなります。そのため、通常よりも低い椅子を選ぶことは避けるべきです。
  • 床のものを拾うときに非術側下肢を前に出すと、術側下肢は相対的に後方になり、股関節は伸展方向に働く。この姿勢は後方侵入手術で脱臼の危険が少ないため、作業姿勢として推奨できます。正しい選択肢です。
  • 端座位で靴にかかとを入れるときに外側から手を伸ばすと、股関節屈曲が増大する。後方侵入手術を受けた患者には、長柄の靴ベラを使用させ、股関節屈曲姿勢を少なくする動作指導を行うことが適切です。この選択肢は間違いです。
  • 科目:整形外科疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第36回午前:第7問

60歳の男性。左片麻痺。脳梗塞発症後1か月経過。認知機能や感覚機能に問題はない。ブルンストローム法ステージは上肢II、下肢V。上肢運動機能の回復促進で適切でないのはどれか。  

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第46回午前:第28問

実用性歩行が可能な脳卒中患者に対する維持期理学療法で最も期待できる効果はどれか。  

1: 麻痺の重症度の改善

2: 下肢痙縮の改善

3: 感覚障害の改善

4: 持久力の向上

5: 認知症の改善

第42回午前:第68問

筋萎縮性側索硬化症への対処で誤っているのはどれか。  

1: 起居動作の維持

2: 呼吸能力の維持

3: 自己導尿の確立

4: 関節拘縮の予防

5: 移動手段の確保

第35回午前:第87問

躁状態の患者に対する導入期の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: パットゴルフ

2: ビリヤード

3: ストレッチ体操

4: 散歩

5: マラソン

第42回午前:第16問

65歳の女性。関節リウマチで外来通院中。上肢の関節可動域制限と手指の変形を認める。手指変形を写真に示す。この患者の生活指導で正しいのはどれか。

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第35回午前:第9問

68歳の男性。妻と2人暮らし。脳血管障害による右片麻痺。発症後11か月経過。軽度の失語症と全身の持久力低下とがみられる。ブルンストローム法ステージは上肢III、手指II、下肢III。短下肢装具装着で介助歩行が可能である。住居は平屋の日本家屋である。家庭復帰を目的とした作業療法を実施することとなった。この患者の浴室の環境調整で適切でないのはどれか。 

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1: ①

2: ②

3: ③

4: ④

5: ⑤

第51回午前:第7問

56歳の女性。右利き。脳出血で右片麻痺となり、保存的療法にて発症後7日が経過した。意識は清明。右上肢および手指はBrunnstrom法ステージⅠ。右肩関節に軽度の亜脱臼を認めるが、疼痛や浮腫はない。現時点でこの患者の右上肢に行う治療として最も適切なのはどれか。  

1: 筋再教育訓練

2: 利き手交換訓練

3: 間欠的機械圧迫

4: 渦流浴

5: パンケーキ型装具装着

第47回午後:第13問

70歳の男性。視床出血による右片麻痺。ダブルクレンザック足継ぎ手に外側Tストラップがついた装具を処方され、装具の静的な適合判定を行った後に歩行練習を開始した。歩行時の麻痺側立脚中期に膝の過伸展が観察されたが、装具を調整したことでこの現象は消失した。装具の調整方法として適切なのはどれか。  

1: 金属支柱の強度を増した。

2: 下腿半月を深くした。

3: 足継ぎ手後方の調節ロッドを押し込んだ。

4: 足継ぎ手前方の調節ロッドを押し込んだ。

5: 足継ぎ手の位置を後方へずらした。

第50回午前:第46問

転換性障害による歩行障害のある患者への対応として適切なのはどれか。  

1: 希死念慮に注意する。

2: 感情の言語化を促す。

3: 歩行障害の受容を促す。

4: 歩行機能への介入は行わない。

5: 葛藤と症状との関係を洞察させる。

第38回午前:第6問

65歳の女性。脳幹部の梗塞で、発症2日後からベッドサイドでの作業療法が処方された。血圧は不安定で、意識レベルも変動している状態である。この患者のベッドサイドでの早期作業療法プログラムとして適切なのはどれか。  

1: 車椅子で30分間座位耐性訓練を行う。

2: 麻痺側上肢の筋力強化を図る。

3: 書字練習により手指機能を高める。

4: 背臥位で上肢の両側活動を行う。

5: ベッド上座位での食事動作訓練を行う。