厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類によるステージ8のDuchenne型筋ジストロフィー患者に使用する補装具で適切なのはどれか。
1: 頭部保護帽
2: 標準型車椅子
3: 座位保持装置
4: PCW〈postural control walker〉
5: 四輪型サドル付き歩行器
4歳10か月の男児。脳性麻痺。現在割り座であれば床上で座位保持が可能であり、椅子上での座位は自立している。立位は、物につかまれば保持できる。歩行には車輪付きの歩行器を利用しており、介助があれば階段を昇ることができる。Gross Motor Function Classification System(GMFCS)によるレベルはどれか。
1: レベルI
2: レベルII
3: レベルIII
4: レベルIV
5: レベルV
Duchenne型筋ジストロフィーで正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 関節拘縮は生じにくい。
2: 知覚障害はまれである。
3: 筋萎縮は遠位筋から始まる。
4: Gowers徴候が特徴である。
5: 5歳ころまでに歩行不能になることが多い。
10歳のデュシェンヌ型筋ジストロフィー児に行う理学療法で誤っているのはどれか。
1: 在宅呼吸訓練の指導
2: 腸脛靱帯の持続的伸張運動
3: 長下肢装具による歩行訓練
4: 下肢筋への機能的電気刺激
5: 自動運動による筋力低下の予防
3歳の男児。脳性麻痺。床上に座れるが両手を使えるほどの安定性はない。四つ這いや伝い歩きで移動できる。この患児が15歳時にGMFCS-Expanded and Revised〈E&R〉で同じレベルであった場合に予想される屋内移動の状態として最も適切なのはどれか。
1: 手すりなしで階段昇降する。
2: 短い距離を独歩する。
3: 自走式車椅子を使う。
4: 電動車椅子を使う。
5: 寝返りで移動できない。
6歳の女児。痙直型両麻痺。座位保持は可能。食事動作の介助で適切でないのはどれか。
5歳の女児。痙直型両麻痺。頸定は6か月、寝返りは11か月、座位は2歳で可能となった。現在、平行棒内で裸足での立位保持は可能だが歩行は自立していない。小学校入学時に使用する可能性が最も低いのはどれか。
1: 歩行器
2: バギー
3: 転倒保護帽
4: 短下肢装具
5: ロフストランドクラッチ
進行性筋ジストロフィー患者について正しいのはどれか。
1: デュシェンヌ型では在宅療養例が増えつつある。
2: デュシェンヌ型のADLでは手指巧緻動作が問題となる。
3: 肢帯型では成人期の就業が不可能である。
4: 福山型の女性には家族計画の指導が必要である。
5: 筋緊張性ジストロフィー児では就学問題がある。
10歳の男児。痙直型四肢麻痺の脳性麻痺。頭部保持は可能で、手で支持すれば座位が可能。わずかな距離は寝返りで移動する。電動車椅子を練習中である。この児のGMFCS(gross motor function classification system)のレベルはどれか。
1: レベルⅠ
2: レベルⅡ
3: レベルⅢ
4: レベルⅣ
5: レベルⅤ
10歳の男児。脳性麻痺痙直型両麻痺。床上移動は交互性の四つ這いで自立している。移乗は手すりにつかまれば、かろうじて自力で可能である。主な移動手段は車椅子である。車椅子の作製で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 座面高は床からはい上がれる高さとする。
2: フットレストはスイングアウト式とする。
3: 座幅は成長を見越して広くする。
4: 背もたれはリクライニング式とする。
5: 背もたれの高さは肩の高さまでとする。
福山型筋ジストロフィーについて正しいのはどれか。
1: 男児のみに発症する。
2: 初発症状は3歳前後でみられる。
3: 精神遅滞はDuchenne型に比べて少ない。
4: 発症頻度はDuchenne型に比べて少ない。
5: 15歳以降も歩行が可能であることが多い。
10歳の男児。痙直型四肢麻痺の脳性麻痺。頭部保持は可能で、手で支持すれば座位が可能。わずかな距離は寝返りで移動する。電動車椅子を練習中である。この児が机上で道具の操作を練習する際に、上肢を効果的に使用するための姿勢として最も難易度が高いのはどれか。
6歳の女児。痙直型脳性麻痺。就学に備えた作業療法を外来で行っている。歩行器と短下肢装具を用いて屋内を歩くことができる。この児が使用する椅子で適切でないのはどれか。
1: 座面は両足底が床につく高さにする。
2: 座面に内転防止のパッドをつける。
3: 背もたれにヘッドレストをつける。
4: 体幹側屈防止のパッドをつける。
5: アームレストで前腕支持を助ける。
Duchenne型筋ジストロフィーの特徴で正しいのはどれか。
1: 下肢筋力が上肢筋力より早く低下する。
2: 出生時から筋緊張低下がみられる。
3: 15~20歳で歩行不能となる。
4: 常染色体劣性遺伝である。
5: ミオトニア現象を認める。
6歳の女児。痙直型脳性麻痺。就学に備えた作業療法を外来で行っている。歩行器と短下肢装具を用いて屋内を歩くことができる。この児の作業活動の姿勢で適切でないのはどれか。
10歳の女児。痙直型両麻痺。移動には四つ這い、歩行器での歩行および車椅子自走を併用している。この女児が立ち上がろうとして図のような姿勢になった。原因として考えられるのはどれか。
1: 緊張性迷路反射の残存
2: 膝関節伸展可動域の低下
3: 下肢の左右分離運動困難
4: 上肢の屈曲共同運動の出現
5: 緊張性対称性頸反射の残存
デュシェンヌ型筋ジストロフィーステージ7(厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類による)の理学療法で誤っているのはどれか。2つ選べ。 ア.漸増抵抗運動イ.関節可動域訓練ウ.呼吸訓練エ.座位保持装置による側弯予防オ.装具を用いた歩行訓練
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
70歳の男性。左被殻出血発症後3か月経過。Brunnstrom法ステージは上肢II、下肢III。歩行は四点杖を使用し、屋内歩行は自立している。立ち上がりは手すりか杖を使用すればかろうじて可能である。左上肢の支持がないとバランスを崩すが、体幹か下肢が壁などに接していれば立位の保持は可能である。この患者が自動的な諸機能のない洋式トイレを使用した場合に転倒の危険性が高いのはどれか。
1: 便器の蓋を開ける。
2: 便座に座る。
3: 清拭をする。
4: 便座から立ち上がる。
5: ズボンを上げる。
5歳の男児。脳性麻痺で痙直型四肢麻痺である。粗大運動機能は側臥位までの寝返りが可能。背臥位と背臥位から引き起こしたときの状態を図に示す。臨床症状として可能性が低いのはどれか。
1: 足クローヌス陽性
2: 下肢の伸筋共同運動
3: 緊張性迷路反射の残存
4: パラシュート反応陽性
5: 股関節外転の可動域制限
5歳のアテトーゼ型脳性麻痺児。介助立位では足底を持続して床に着いていられない。上肢運動年齢テストは24か月である。本児の手を使う作業活動中の配慮として適切でないのはどれか。
1: 体幹ベルト付きコーナーチェアを使用する。
2: 椅子座位では股関節と膝関節を90゚以上屈曲させる。
3: 椅子座位では裸足にして感覚を刺激する。
4: レッグレストにベルトを付け下腿を固定する。
5: 臀部が前方にずれないよう滑り止めを用いる。