56歳の男性。頭痛と複視を自覚し脳神経内科を受診した。頭部MRIで右脳幹部に腫瘍性病変を指摘された。対座法で観察した眼球運動を図に示す。障害されている脳神経はどれか。
1: 右動眼神経のみ
2: 右滑車神経のみ
3: 右外転神経のみ
4: 右動眼神経と右滑車神経
5: 右動眼神経と右外転神経
多発性硬化症患者の頭部MRIを別に示す。矢印で示す病変部位と症状との組合せで正しいのはどれか。
1: ① — 左運動失調
2: ② — Lhermitte徴候
3: ③ — 右聴覚障害
4: ④ — 視野障害
5: ⑤ — 運動性失語
56歳の男性。右利き。脳卒中による右片麻痺。発語は流暢だが内容は意味不明だった。また、「今日の天気は晴れです」の繰り返しを指示すると反復することができなかった。考えられる失語症はどれか。
1: 伝導失語
2: ブローカ失語
3: ウェルニッケ失語
4: 超皮質性運動失語
5: 超皮質性感覚失語
右半球の損傷で生じやすいのはどれか。2つ選べ。
1: 失読
2: 失算
3: 着衣失行
4: 手指失認
5: 半側空間無視
失語症の型と症状の組合せで正しいのはどれか。
1: Wernicke失語 ── 聴覚理解が保たれる。
2: 超皮質性失語 ── 復唱が障害される。
3: Broca失語 ── 自発言語が障害される。
4: 伝導失語 ── 復唱が保たれる。
5: 健忘失語 ── 聴覚理解が障害される。
統合失調症で障害されない精神機能はどれか。
1: 意 識
2: 知 覚
3: 感 情
4: 意 欲
5: 思 考
30歳の女性。外傷性脳損傷。3か月前の追突事故による前頭葉症状が主症状である。運動麻痺は軽微である。簡単な日常会話は可能であるが概念操作などの抽象思考が障害されている。この患者に構成行為評価のためブロックデザイン検査を行った。作業療法導入期としてこの患者に適した治療的活動はどれか。
1: 調理訓練の献立作成
2: 頭文字記憶法を使ってスーパーマーケットで買い物練習
3: 100ピースのジグソーパズル作り
4: 左端に印しを付けた文章の模写
5: トランプのマークによる分類
65歳の男性。右利き。脳梗塞による片麻痺。Brunnstrom法ステージは上肢、手指、下肢ともにⅢ。回復期リハビリテーション病棟では車椅子で移動している。発症後3か月の頭部MRIを示す。出現しやすい症状はどれか。
1: 観念失行
2: 左右障害
3: 純粋失読
4: 半側空間無視
5: 非流暢性失語
85歳の女性。右利き。突然の意識消失のため救急搬入された。入院後、意識は回復した。発症後2時間のMRI拡散強調像を示す。今後この患者に生じる可能性の高い症状はどれか。
1: 拮抗失行
2: 左右失認
3: 運動性失語
4: 社会的行動障害
5: 左半側空間無視
「全般的な知能に大きな低下がなく、文字を読めば分かるが書くことができない」のはどれか。
1: 学習障害
2: Rett症候群
3: Tourette症候群
4: 広汎性発達障害
5: 注意欠陥多動性障害
Lewy小体型認知症に特徴的なのはどれか。
1: 幻視
2: 感情失禁
3: 滞続言語
4: 錐体路徴候
5: 時刻表的行動
精神遅滞の障害像で誤っているのはどれか。
1: 情緒障害
2: 意識障害
3: 認知障害
4: 学習障害
5: 運動障害
優位半球損傷に特徴的な症状はどれか。
1: 検者が示した指先への注視運動ができずに視点も定まらない。
2: 損傷した脳の反対側から呼びかけても顔面を向けられない。
3: 検者が出したジャンケンのチョキの模倣動作ができない。
4: 裏返しになった衣服を正しく着ることができない。
5: 閉眼したまま提舌を20秒以上持続できない。
65歳の男性。右利き。左上下肢の脱力のため搬送された。頭部MRAを示す。この患者に絵の模写を行わせると、図のように描いた。この患者に伴いやすい高次脳機能障害はどれか。
1: 失語症
2: 観念失行
3: 純粋失読
4: 左右失認
5: 着衣障害
重度の左半側空間無視が認められる患者に合併しにくいのはどれか。
1: 注意障害
2: 病態失認
3: 着衣失行
4: 構成障害
5: 観念失行
失語症状について誤っているのはどれか。
1: 話す、聞く、読む、書く、計算が障害される。
2: 評価法としてSLTA、WABが用いられる。
3: 物品名が言えても使用方法で混乱する。
4: センテンスの長短で理解度が変わる。
5: ブローカ失語では復唱が困難である。
筋萎縮性側索硬化症でみられる機能障害はどれか。2つ選べ。
1: 知能障害
2: 視野障害
3: 嚥下障害
4: 呼吸障害
5: 感覚障害
65歳の男性。意識が消失し緊急入院となった。発症後2日目においても意識障害は重度である。MRI拡散強調画像(別冊No.2A、B)を別に示す。その後、意識状態が改善した。歩行が困難であるにもかかわらず、ひとりでベッドから立ち上がろうとする。この患者に認められる可能性が高い症状はどれか。
1: 右手は自由に動かせるが、ジャンケンのチョキが模倣できない。
2: 5つの物品の中から指示した物を選択できない。
3: 「左手足は動きますか」と聞くと「はい」と答える。
4: 指示に対して右手足をほとんど動かせない。
5: 眼鏡を見て「めがね」と呼称できない。
全般的な知能に大きな低下はなく、文字を読めば分かるが書くことができない。このような症状がみられるのはどれか。
1: 学習障害
2: 行為障害
3: 広汎性発達障害
4: Tourette症候群
5: 注意欠如・多動性障害
54歳の右利きの男性。脳梗塞。図のような頭部画像病変であった。みられやすい症状はどれか。
1: 他人の手徴候
2: 観念失行
3: ブローカ失語
4: ゲルストマン症候群
5: ウェルニッケ失語