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臨床工学技士国家試験

検索元問題
第32回 午後 第88問
20件の類似問題
医用材料の安全性試験で誤っているのはどれか。...
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68
臨床工学技士国家試験 - 第4回 午前
正答率:56% 類似度 75.4%
医療用具の安全性に関する試験に含まれないのはどれか。
1
物性試験
2
生体内試験
3
溶出物試験
4
性能試験
5
無菌試験
89
臨床工学技士国家試験 - 第26回 午前
重要度:低 正答率:69% 類似度 72.4% 解説あり
医療機器の安全性試験として正しいのはどれか。
1
溶出物試験は含まない。
2
物性試験は含まない。
3
生物学的試験は含まない。
4
接触面積による分類がなされている。
5
接触期間による分類がなされている。

解説

医療機器の安全性評価は、材料・製品の物理化学的特性(物性)や抽出物・浸出物の評価、さらに生物学的安全性(細胞毒性、感作、刺激性、全身毒性、血液適合性など)を含めて総合的に行う。生物学的評価の枠組み(ISO 10993-1 等)では、医療機器の生体への「接触様式(接触部位の種類)」と「接触期間」により必要な試験の選定を行う。接触面積はリスク評価の補助情報にはなり得るが、基本分類の基準ではない。よって、接触期間による分類がなされる(選択肢5)が正しく、溶出物試験・物性試験・生物学的試験を含まないとする記述(選択肢1~3)は誤りであり、接触面積による分類とする記述(選択肢4)も誤りである。

選択肢別解説

1
不正解

誤り。安全性評価には抽出物/浸出物(溶出物)評価が含まれる。材料や製品から溶出し得る化学物質を把握し、生体影響の可能性を評価することは重要である。

2
不正解

誤り。物性試験(機械的・物理化学的特性の確認)は安全性・性能の前提であり、破損や劣化、粒子脱落などによるリスク低減のためにも実施される。

3
不正解

誤り。生物学的安全性試験は必須の柱であり、細胞毒性、感作、刺激性・皮内反応、全身毒性、血液適合性など、接触様式と接触期間に応じて選定される。

4
不正解

誤り。生物学的評価の基本的な分類は接触様式(例:表面接触、外部連結、植込み)と接触期間(限定<24時間、短期>24時間~30日、長期>30日)であり、接触面積による分類とはしない。

5
正解

正しい。生物学的評価では接触期間(限定・短期・長期)により必要試験が選定される。接触様式(接触部位の種類)との組合せで試験計画を決定するのが標準的枠組みである。

89
臨床工学技士国家試験 - 第23回 午後
正答率:71% 類似度 72.3% 解説あり
医療機器の安全性テストで正しいのはどれか。
a
溶出物試験で長期の発がん性を評価できる。
b
溶出物試験で溶血性を評価できる。
c
細胞毒性は生物学的試験に含まれる。
d
滅菌処理後には無菌試験は必要ない。
e
物性試験は安全性テストに含まれない。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

医療機器の安全性評価は、一般に(1)物性・機械的安全性、(2)化学的評価(抽出物/溶出物の把握)、(3)生物学的評価(細胞毒性、溶血性、感作性、刺激性、全身毒性、遺伝毒性、発がん性など)、(4)滅菌・無菌性保証の妥当性確認、などで構成される。溶出物試験は機器から溶出する成分を抽出液として得て、その生体影響(例:溶血性)を評価するのに用いられる。一方、長期の発がん性は抽出試験のみでは評価できず、長期の動物試験等を含む別枠の評価が必要である。滅菌は実施しただけでは十分ではなく、無菌性の確認や滅菌プロセスの妥当性(バリデーション)が要求される。物性試験は機械的強度・耐久性・摩耗など安全性に直結するため、安全性テストの重要要素に含まれる。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。溶出物試験は機器から抽出された溶出成分の存在やその生体影響(例:細胞毒性、溶血性など)を評価する手法であり、長期の発がん性そのものは判定できない。発がん性評価は長期の動物試験や遺伝毒性試験等を含む別途の枠組みで行う必要がある。

b
正解

正しい。溶出物試験で得た抽出液を用いて赤血球に対する溶血性を評価する(間接法)ことができる。血液適合性評価では直接接触法と抽出液による間接法があり、溶出物試験は後者で溶血性の有無を確認できる。

c
正解

正しい。細胞毒性試験は生物学的評価の基本項目の一つで、抽出液または直接接触により細胞生存性や増殖への影響を評価する。生物学的試験にはほかに感作性、刺激性、全身毒性、遺伝毒性、発がん性などが含まれる。

d
不正解

誤り。滅菌処理後であっても無菌性が確保されていることの確認が必要である。実務では無菌試験や生物学的指標、滅菌プロセスのバリデーション/管理によって無菌性保証を行うため、無菌性評価が不要になるわけではない。

e
不正解

誤り。物性試験(機械的強度、耐久性、摩耗・破損挙動など)は安全性に直結し、医療機器の安全性テストに含まれる。物性上の不具合は患者・使用者の危険につながるため、必須の評価項目である。

88
臨床工学技士国家試験 - 第35回 午後
重要度:低 正答率:81% 類似度 72.1% 解説あり
医療機器の安全性試験として含まれていないのはどれか。
1
接触面積による分類
2
接触期間による分類
3
溶出物試験
4
物性試験
5
生物学的試験

解説

医療機器の安全性評価では、ISO 10993-1(JIS T 0993-1)に基づき、生物学的評価(細胞毒性、感作性、刺激性、全身毒性、遺伝毒性、埋植ほか)や化学的特性評価(抽出・溶出評価を含む)、物理・機械的安全性(物性試験)などを体系的に実施する。試験の要否は「体内との接触の性質(接触部位・侵襲性・経路)」と「接触期間(短期・中期・長期)」で分類してマトリクスにより選定される。一方で「接触面積」による分類は規格上の分類基準として用いられておらず、安全性試験体系に含まれるものとはされない。よって、含まれていないのは『接触面積による分類』である。

選択肢別解説

1
正解

接触面積による分類は、ISO 10993-1(JIS T 0993-1)の安全性評価マトリクスにおける分類基準として採用されていない。試験選定は接触の性質(表面接触、体外連結、植込み等)と接触期間に基づくため、面積は安全性試験の枠組みに含まれない。したがって、本設問で問う「含まれていない」に該当する。

2
不正解

接触期間(一時的・短期・長期等)はISO 10993-1(JIS T 0993-1)の基本分類であり、生物学的試験等の要否・範囲を決める中核的基準として安全性評価体系に含まれる。試験そのものの名称ではないが、規格の試験選定マトリクスの前提要素として明確に位置づけられているため、「含まれていない」には当たらない。

3
不正解

溶出物試験(抽出・溶出評価、化学的特性評価の一部)は、材料や製造に由来する成分の溶出・移行を把握し生体影響のリスクを評価する目的で実施される。ISO 10993-18や10993-12の枠組みとも整合し、安全性試験に含まれる。

4
不正解

物性試験は、強度、耐久性、摩耗、疲労、破断特性など物理・機械的安全性を確認するための試験であり、機器の安全性評価に含まれる。設計上の安全余裕や使用時の破損リスク評価に直結する。

5
不正解

生物学的試験は、細胞毒性、感作性、刺激性(皮膚・粘膜)、全身毒性、遺伝毒性、埋植など、生体影響を直接評価する中心的な安全性試験群である。ISO 10993シリーズにより体系化され、安全性試験に含まれる。

89
臨床工学技士国家試験 - 第34回 午前
重要度:低 正答率:82% 類似度 70.7% 解説あり
科目:
医療機器の安全性試験について誤っているのはどれか。
1
溶出物試験が行われる。
2
医療機器安全管理責任者が行う。
3
生物学的試験が行われる。
4
医薬品医療機器等法で規制される。
5
物性試験が行われる。

解説

医療機器の安全性試験は、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)および関連する省令・通知、JIS/ISO 規格に基づき実施される。主な評価は、材料や構造の強度・耐久性などの物性試験、溶出物(抽出物)評価などの化学的試験、生体適合性(細胞毒性・感作性・刺激性など)を評価する生物学的試験(ISO 10993 シリーズ)から構成される。これらは主として製造販売業者や受託試験機関が実施し、審査当局が適合性を確認する。一方、医療機関における「医療機器安全管理責任者」は院内の機器の安全使用や管理体制の整備・教育等を担う職務であり、承認審査に用いる安全性試験を自ら実施する立場ではないため、選択肢2は誤りである。

選択肢別解説

1
不正解

正しい。溶出物(抽出物)試験は化学的安全性評価の基本で、規定溶媒・条件で材料から抽出される成分を化学同定・定量し、毒性学的リスク評価につなげる(ISO 10993-12/18/17 など)。医療機器の安全性試験に含まれる。

2
正解

誤り。医療機関の「医療機器安全管理責任者」は院内における機器の安全管理体制の整備、使用者教育、保守点検の統括等を担う役割であり、医療機器の承認・認証に用いる安全性試験(物性・化学・生物学的試験)を自ら実施する主体ではない。これらの試験は主として製造販売業者や試験機関が実施し、薬機法等に基づき審査される。

3
不正解

正しい。生物学的試験はISO 10993 シリーズに基づき、細胞毒性、感作性、刺激性などを機器の接触部位・接触時間に応じて評価する。医療機器の安全性評価の中核である。

4
不正解

正しい。医療機器の品質・有効性・安全性に関する規制は薬機法の枠組みで行われ、試験要求事項は関連する省令・通知や JIS/ISO 規格(例:ISO 10993、JIS T 0601-1[IEC 60601-1]など)に準拠して求められる。

5
不正解

正しい。物性試験には、引張強さ、硬さ、疲労、耐摩耗性、形状安定性などの評価が含まれ、使用環境での機械的・物理的安全性を確認するために実施される。

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87
臨床工学技士国家試験 - 第19回 午後
正答率:33% 類似度 70.5%
科目:
医用材料の安全性テストで生物学的試験にないのはどれか。
1
発がん性試験
2
遺伝毒性試験
3
発熱性試験
4
感作性試験
5
無菌試験
85
臨床工学技士国家試験 - 第12回 午後
正答率:30% 類似度 69.9%
科目:
医療用具に用いられる材料の溶出物試験で評価できる性質はどれか。
a
急性毒性
b
長期での発がん性
c
抗血栓性
d
変異原性
e
溶血性
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
88
臨床工学技士国家試験 - 第27回 午後
重要度:低 正答率:64% 類似度 69.4% 解説あり
科目:
医療機器の安全性試験(生物学的試験)の第一次評価に含まれない試験項目はどれか。
1
血液適合性
2
埋植
3
生分解性
4
感作
5
細胞毒性

解説

医療機器の生物学的安全性評価は、ISO 10993-1および国内通知の枠組みに基づき、まず第一次評価(初期のコア項目)で一般的な有害性の有無をスクリーニングする。代表的には細胞毒性、感作性、刺激性/皮内反応、急性〜亜急性の全身毒性、遺伝毒性、発熱性、埋植、血液適合性などが対象となる。一方、生分解性(生体内分解性)は、吸収性材料など適用が想定される場合に追加で検討する補足的評価(第二次評価以降)に位置づけられ、初期のスクリーニング項目には含めない。したがって、第一次評価に含まれないのは「生分解性」である。

選択肢別解説

1
不正解

血液適合性は、血液接触が想定される機器で初期段階から評価が必要とされる代表的項目であり、第一次評価に含まれる。したがって本設問の条件(第一次評価に含まれない)には当てはまらない。

2
不正解

埋植試験(implantation)は、組織反応や局所の生体適合性をみる基本項目として第一次評価に位置づけられる。よって「含まれない」には該当しない。

3
正解

生分解性(生体内分解性)は、吸収性・再吸収性材料などで必要に応じて実施される補足的評価であり、コアとなる第一次評価項目には含まれない。したがって設問の問い(第一次評価に含まれない)に該当する。

4
不正解

感作(感作性試験)は、アレルギー感作の可能性を初期に評価する基本項目であり、第一次評価に含まれる。ゆえに「含まれない」には該当しない。

5
不正解

細胞毒性は生体適合性の最も基本的なスクリーニングで、第一次評価に含まれる。したがって「含まれない」には当てはまらない。

87
臨床工学技士国家試験 - 第21回 午後
正答率:59% 類似度 68.9% 解説あり
科目:
医用材料の安全性評価として正しいのはどれか。
a
医療機器の安全性に関する取り決めは薬事法による。
b
粘膜に長期的に接触する表面接触機器は埋植試験が必要である。
c
化学的試験か生物学的試験のどちらか該当する試験を行う。
d
表面接触機器の生物学的試験として血液適合性試験は必須である。
e
表面接触機器の生物学的試験として細胞毒性試験は必須である。
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

医用材料・医療機器の安全性評価は、わが国では(出題当時)薬事法を根拠とし、JIS/ISO 等の規格に基づく生物学的安全性評価(ISO 10993 シリーズ)や物性・化学的評価等を総合して行う。生物学的試験は接触部位・接触時間に応じて選択され、血液適合性は血液接触機器に限って必要である。一方、細胞毒性試験(ISO 10993-5)は生体接触がある医療機器では基本的に必須とされる。よって、薬事法による取り決め(当時)と、表面接触機器における細胞毒性試験の必須性は正しい。粘膜接触機器に埋植試験は原則不要であり、化学的試験か生物学的試験の二者択一でもない。

選択肢別解説

a
正解

正しい。出題当時、医療機器の安全性に関する規制の基本枠組みは薬事法に基づき、JIS や ISO 等の規格を適用して評価されていた(現行は薬機法)。安全性評価はこれらの法規・規格に則って実施される。

b
不正解

誤り。粘膜に長期接触する表面接触機器では、細胞毒性・感作性・刺激性(粘膜刺激)などが主な評価項目であり、埋植試験(ISO 10993-6)は主として組織・骨などへの埋入材料や長期植込み機器の局所反応評価に用いられる。粘膜接触で直ちに埋植試験が必須とはならない。

c
不正解

誤り。安全性評価は二者択一ではなく、物性・化学的評価(例:抽出物・溶出物の同定、ISO 10993-18 等)と生物学的試験(ISO 10993-1 のマトリクスに基づく選択)を含め、リスクに応じて必要な複数項目を総合的に行う。

d
不正解

誤り。血液適合性(ISO 10993-4)は血液と接触する機器(体外循環回路や血管内留置機器など)で必要となる評価であり、すべての表面接触機器に必須ではない。皮膚・粘膜のみの接触機器では通常必須とならない。

e
正解

正しい。細胞毒性試験(ISO 10993-5)は、生体接触のある医療機器では基本的に実施が求められる基礎的な生物学的試験であり、表面接触機器でも必須とされる。

88
臨床工学技士国家試験 - 第36回 午後
重要度:低 正答率:77% 類似度 68.2% 解説あり
医療機器の生物学的安全性評価で誤っているのはどれか。
1
感作性試験を行う。
2
細胞毒性試験を行う。
3
生体と接触する時間で分類される。
4
生体と接触する面積で分類される。
5
生体と接触する部位で分類される。

解説

医療機器の生物学的安全性評価は ISO 10993-1(JIS T 0993-1)に基づき、「生体との接触部位」と「接触時間」によって機器を分類し、その分類に応じて必要な評価項目(例:細胞毒性、感作性、刺激性/皮内反応、急性・亜急性・亜慢性全身毒性、遺伝毒性、埋植試験など)を選択する。接触面積は分類基準には用いない。なお抽出試験の条件設定(表面積/抽出液量比など)では面積が関与するが、これは評価の前処理条件であり、分類軸ではない。したがって「生体と接触する面積で分類される」は誤りとなる。

選択肢別解説

1
不正解

正しい。感作性試験は ISO 10993-1(JIS T 0993-1)で示される生物学的評価項目の一つで、該当する接触部位・接触時間の機器に対して必要に応じて実施される(アレルギー誘発の有無を評価)。

2
不正解

正しい。細胞毒性試験は基本的な初期スクリーニングであり、多くの医療機器材料で求められる。抽出物または直接接触により細胞への毒性(生存率低下、増殖阻害など)を評価する。

3
不正解

正しい。分類は接触時間に依存し、一時的(24時間以内)、短期(24時間超〜30日以下)、長期(30日超)に区分される。時間区分により要求される評価項目が異なる。

4
正解

誤り。生物学的安全性評価の分類は接触部位と接触時間で行い、接触面積は分類基準ではない。面積は抽出試験の条件設定(表面積/抽出液量比)などで考慮されるが、分類そのものには用いない。

5
不正解

正しい。分類は接触部位に依存し、表面接触(皮膚、粘膜、損傷皮膚など)、外部と体内を連結する機器(血液路等)、体内埋込機器などのカテゴリで評価項目が決まる。

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88
臨床工学技士国家試験 - 第31回 午後
重要度:低 正答率:63% 類似度 68.0% 解説あり
科目:
医療材料について誤っている組合せはどれか。
1
感作性試験 ―― 皮膚の組織反応
2
刺激性試験 ―― 目の組織反応
3
慢性毒性試験 ―― 染色体の変異
4
トキシコキネティクス ―― 化学物質の体内動態
5
血液適合性試験 ―― 溶血反応

解説

医療機器材料の生物学的安全性評価では、JIS T 0993(ISO 10993)に基づき、感作性、刺激性、全身毒性(急性~慢性)、遺伝毒性(変異原性)、血液適合性などの試験区分に分けて評価する。感作性試験は皮膚でのアレルギー性(遅延型過敏反応)を、刺激性試験は皮膚・粘膜・眼などの局所刺激反応をみる。トキシコキネティクスは化学物質の体内動態(吸収・分布・代謝・排泄:ADME)を扱う。血液適合性試験には溶血性の評価が含まれる。一方、慢性毒性試験は長期間の反復曝露による全身毒性(臓器毒性など)をみる試験であり、染色体の変異は遺伝毒性(変異原性)試験の評価項目である。よって「慢性毒性試験 ― 染色体の変異」の組合せが誤りとなる。

選択肢別解説

1
不正解

正しい組合せ。感作性試験は材料やその抽出物が皮膚にアレルギー性(遅延型過敏反応)を惹起するかを評価し、皮膚の組織反応の程度(紅斑・浮腫など)で判定する。

2
不正解

正しい組合せ。刺激性試験は材料や抽出物が生体組織に与える局所刺激を評価し、皮膚や粘膜に加えて眼刺激性の評価も行われる。したがって「目(眼)の組織反応」は刺激性試験の対象として妥当である。

3
正解

誤った組合せ。慢性毒性試験は長期間(反復曝露)における全身毒性や臓器影響を評価する。一方、染色体の変異は遺伝毒性(変異原性)試験の評価項目であり、慢性毒性試験の本来の指標ではない。

4
不正解

正しい組合せ。トキシコキネティクス(毒物動態学)は化学物質の体内動態(ADME:吸収・分布・代謝・排泄)を解析する学問領域であり、定義に合致する。

5
不正解

正しい組合せ。血液適合性試験には、材料に起因する溶血(赤血球破壊)の評価が含まれる。その他にも血栓形成傾向、凝固・補体系活性化などが評価対象となるが、溶血反応は代表的な指標である。

89
臨床工学技士国家試験 - 第37回 午前
類似度 67.8% 解説あり
医療機器の生物学的安全性評価に含まれないのはどれか。(生体物性材料工学)
1
無菌試験
2
感作性試験
3
発熱性試験
4
遺伝毒性試験
5
化学的情報の収集

解説

医療機器の生物学的安全性評価は、JIS T 0993-1(ISO 10993-1)に基づくプロセスであり、材料や製品が生体に及ぼす影響を系統的に評価する。内容は、物理学的・化学的情報の収集(JIS T 0993-18 相当の化学的特性評価を含む)、既存情報のレビュー、必要に応じた生物学的試験(細胞毒性、感作性、刺激性/皮膚刺激、全身毒性、遺伝毒性、血液適合性、材料由来の発熱性など)からなる。一方、無菌試験は滅菌・無菌性保証の領域(例:ISO 11737 シリーズ)に属し、10993 系の生物学的“評価”の範囲外である。したがって「生物学的安全性評価に含まれない」のは無菌試験である。

選択肢別解説

1
正解

正答。無菌試験は滅菌プロセスの妥当性確認や製品の無菌性保証に関する評価であり、生体への生物学的影響(生体適合性)を扱うJIS T 0993-1(ISO 10993-1)の生物学的安全性“評価”には含まれない。無菌性は別体系(ISO 11737 など)で扱う。

2
不正解

不正解。感作性(アレルギー誘発性)の評価は生物学的安全性評価の主要エンドポイントの一つである。材料や抽出物が感作反応を引き起こす可能性を検討し、必要に応じて試験(例:皮膚感作性試験)を行う。

3
不正解

不正解。発熱性のうち、材料由来の発熱性(material-mediated pyrogenicity)は生物学的評価で検討対象のエンドポイントとされる。なお、エンドトキシン管理は製造・清浄化管理やBET等の別枠で扱われるが、材料起因の発熱性リスクは10993-1の評価範囲に含まれる。

4
不正解

不正解。遺伝毒性試験は生物学的安全性評価に含まれる重要なエンドポイントで、遺伝子損傷や突然変異誘発性の有無を評価する(JIS T 0993-3 相当)。リスクに応じて適切な試験系を選定する。

5
不正解

不正解。生物学的安全性評価は試験だけでなく、材料・添加剤・製造残留物などの物理学的・化学的情報の収集とレビューから始まる(JIS T 0993-1、-18)。化学的情報の収集は評価プロセスの必須ステップに位置づけられている。

89
臨床工学技士国家試験 - 第38回 午前
正答率:31% 類似度 67.7%
科目:
生体に接触する全ての医療機器において考慮すべき生物学的安全性評価項目はどれか。
a
感作性試験
b
細胞毒性試験
c
埋植試験
d
血液適合性試験
e
刺激性または皮内反応試験
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
88
臨床工学技士国家試験 - 第25回 午後
重要度:低 正答率:57% 類似度 67.6% 解説あり
科目:
医療機器の安全性試験で正しいのはどれか。
a
性能試験
b
物性試験
c
無菌試験
d
生物学的試験
e
機能試験
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

医療機器の安全性試験は、患者や使用者に危害を及ぼさないことを確認するための試験群であり、典型的には機械的・物理的安全(強度や耐久性などの物性)、滅菌後の無菌性(無菌試験)、生体適合性(生物学的安全性試験)などが含まれる。したがって、物性試験・無菌試験・生物学的試験は安全性に直結する。一方、性能試験や機能試験は、機器が intended use に対して必要な性能や効果を発揮するかを評価するもので、主眼は有効性や仕様達成度であり、安全性試験とは区別される。

選択肢別解説

a
不正解

誤り。性能試験は機器が規定の性能・効果を発揮できるかを評価するもので、有効性や仕様達成度が主眼である。安全性(危害の予防)を直接確認する試験群とは区別される。

b
正解

正しい。物性試験は機械的強度・耐久性・摩耗・破断・変形などの物理的特性を評価し、破損・脱落や予期しない機械的故障に伴う危害のリスクを低減する観点から実施されるため、安全性試験に含まれる。

c
正解

正しい。無菌試験は滅菌済み医療機器が無菌性を満たすか(生菌の不在)を確認する試験であり、感染リスクの低減という安全性に直結するため、安全性試験に含まれる。

d
正解

正しい。生物学的試験(生物学的安全性試験)は細胞毒性、感作性、刺激性、全身毒性など、生体適合性の観点から機器材料の有害影響を評価するものであり、安全性試験に含まれる。

e
不正解

誤り。機能試験は機器が設計上の機能・作動を満たすかを確認するもので、有効性や運転機能の適合を主に見る。安全性(危害の予防)を直接検証する試験群とは目的が異なる。

89
臨床工学技士国家試験 - 第30回 午前
重要度:低 正答率:85% 類似度 67.6% 解説あり
科目:
生物学的安全性試験で誤っているのはどれか。
1
表面接触機器 — 細胞毒性試験
2
表面接触機器 — 血液適合性試験
3
体内と体外を連結する機器 — 感作性試験
4
体内植込み機器 — 刺激性試験
5
体内植込み機器 — 細胞毒性試験

解説

医療機器の生物学的安全性評価は ISO 10993-1 に基づき、接触部位(表面接触機器/体外と体内を連結する機器/体内植込み機器)と接触時間で必要試験が決まる。最低限、細胞毒性・感作性・刺激性は多くの接触機器で必須とされる。一方、血液適合性(ヘモコンパチビリティ)は血液と直接または血液流路に間接接触する機器で必要であり、皮膚・粘膜などの表面接触機器には通常求められない。したがって「表面接触機器—血液適合性試験」は不適切であり、誤りは選択肢2である。

選択肢別解説

1
不正解

表面接触機器(皮膚・粘膜・損傷皮膚などに接触)は、基本的評価として細胞毒性試験が要求されるため妥当であり、誤りではない。

2
正解

表面接触機器は血液と接触しない前提の分類であり、血液適合性試験は通常不要である。血液適合性は血液流路に接触する機器(外部連結機器の血液路など)で評価する。よって本記載は不適切で、この選択肢が誤り。

3
不正解

体内と体外を連結する機器(例:カテーテル、透析回路など)は、基本評価として感作性試験が必要であるため妥当であり、誤りではない。

4
不正解

体内植込み機器は組織長期接触のため、刺激性(局所反応)評価が必要である。よって妥当で、誤りではない。

5
不正解

体内植込み機器では細胞毒性評価は基本要件である。したがって妥当で、誤りではない。

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90
臨床工学技士国家試験 - 第17回 午後
正答率:84% 類似度 67.1%
科目:
体表面接触医療器具で必要のない生物学的試験はどれか。
a
細胞毒性試験
b
感作性試験
c
刺激性試験
d
埋植試験
e
血液適合性試験
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
71
臨床工学技士国家試験 - 第6回 午前
正答率:83% 類似度 66.3%
医用材料の基本要件はどれか。
a
生体適合性
b
表面弾力性
c
生体結晶性
d
医用腐食性
e
医用機能性
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e
87
臨床工学技士国家試験 - 第20回 午後
正答率:62% 類似度 66.0% 解説あり
科目:
医療用具とそれに課せられる生物学的試験との組合せで正しいのはどれか。
a
気管チューブ — 細胞毒性試験
b
血液透析器 — 埋植試験
c
電気メスのメス先端電極 — 発癌性試験
d
慢性腹膜透析カテーテル — 血液適合性試験
e
IABP カテーテル — 血液適合性試験
組み合わせ: 1. a b 2. a e 3. b c 4. c d 5. d e

解説

医療用具の生物学的安全性評価は ISO 10993 に準拠して、接触部位(皮膚、粘膜、血液、組織内など)と接触時間(短期・中期・長期)に応じて必要な試験が定められる。一般に患者接触がある材料はスクリーニングとして細胞毒性試験が求められ、血液と直接接触するデバイスには血液適合性試験が必須となる。一方、埋植試験は体内に埋め込まれる材料の局所組織反応評価に用いられ、体外循環機器には通常求められない。発癌性試験は長期埋植や発癌懸念がある場合に限られ、短時間使用の器具では原則不要である。以上より、気管チューブ—細胞毒性試験と、IABPカテーテル—血液適合性試験が適切な組合せである。

選択肢別解説

a
正解

正しい。気管チューブは気道粘膜に接触する医療機器であり、患者接触材料として細胞毒性試験が基本的なスクリーニングとして求められる(ISO 10993-1)。粘膜接触デバイスでは感作性・刺激性(粘膜刺激性)なども評価対象となるが、細胞毒性試験の実施は妥当である。

b
不正解

誤り。血液透析器は体外循環で血液と接触する外部導通型デバイスであり、体内に埋め込まないため埋植試験は通常要求されない。むしろ血液適合性(溶血、凝固、補体系活性化など)評価が重要となる。

c
不正解

誤り。電気メスのメス先電極は短時間の一時的接触が主体で、長期埋植材料ではないため、発癌性試験は通常不要である。発癌性の評価は長期埋植や特定の材料に発癌懸念がある場合に限って検討される。

d
不正解

誤り。慢性腹膜透析カテーテルは腹壁から腹腔内へ留置する埋植性デバイスだが、主たる接触は腹膜・皮下組織・腹腔内であり、血液とは直接接触しないため血液適合性試験は一次的な要求には当たらない。代わりに細胞毒性、感作性、刺激性、埋植試験などが重要となる。

e
正解

正しい。IABPカテーテルは大動脈内で血液と直接接触するため、溶血や凝固活性化などを含む血液適合性試験が必須である(ISO 10993-4 に相当する評価)。

88
臨床工学技士国家試験 - 第24回 午前
重要度:低 正答率:80% 類似度 62.9% 解説あり
体内埋込用医用材料としての不可欠条件はどれか。
a
可滅菌性
b
機能性
c
非毒性
d
耐熱性
e
難燃性
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e

解説

体内に長期留置される医用材料には、無菌で安全に導入され、体内環境で所期の働きを安定して発揮することが不可欠である。具体的には、(1)滅菌可能であること(可滅菌性:高圧蒸気・エチレンオキサイド・放射線など妥当な方法で滅菌でき、滅菌過程で劣化しにくいこと)、(2)生体に有害作用を示さないこと(非毒性:細胞毒性・感作性・発がん性・過度な炎症誘発などがないこと、血液・組織適合性を含む)、(3)目的とする医用機能を使用期間にわたり満たすこと(機能性:機械的強度・耐摩耗・耐腐食・電気的特性などの必要性能を維持)といった条件が中核である。一方、体内はおよそ37℃で火炎にさらされる状況も想定されないため、耐熱性や難燃性そのものは不可欠条件ではない(滅菌法の選択により耐熱性が低い材料でも対応可能)。したがって本問の正答は「可滅菌性」「機能性」「非毒性」である。

選択肢別解説

a
正解

正しい。体内に埋め込む前に無菌化できることは必須であり、オートクレーブ、エチレンオキサイド、放射線など妥当な滅菌法に適合することが求められる。滅菌過程で著しく劣化しないことも含意される。

b
正解

正しい。材料は医療上の目的(支持・置換・導電・薬物徐放など)に必要な機能を体内環境下で所定期間安定して発揮しなければならない。機械的・化学的・電気的などの要求性能を満たすことが不可欠である。

c
正解

正しい。生体に対して毒性や感作性、発がん性、過度な炎症惹起などを示さないことが必須であり、血液・組織に対する適合性を含めた安全性が求められる。

d
不正解

誤り。体内使用は約37℃で行われるため高い耐熱性自体は不可欠ではない。高温滅菌が必要なら材料選択で対応するが、放射線やエチレンオキサイドなど耐熱性を要さない滅菌法もあるため、不可欠条件とはいえない。

e
不正解

誤り。体内で火炎暴露は想定されず、難燃性は埋植材料の不可欠条件ではない。難燃性の有無は体内安全性や機能発現に直結しない。

86
臨床工学技士国家試験 - 第19回 午後
正答率:88% 類似度 62.9%
体内埋込用医用材料としての不可欠条件はどれか。
a
可滅菌性
b
機能性
c
非毒性
d
耐熱性
e
難燃性
組み合わせ: 1. a b c 2. a b e 3. a d e 4. b c d 5. c d e
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