認知症患者に対する作業療法の目標で適切でないのはどれか。
1: 場に慣れる。
2: 作業を継続する。
3: 作業工程を覚える。
4: 生活リズムをつくる。
5: 自己のペースを維持する。
21歳の女性。衝動的に食器を割ったり、自身の手首を切ったりするなどの行為が続いたため精神科病院へ入院となった。夜になると両親に電話し、自分を見捨てるのではないかと脅迫的に責めたてた。また主治医を罵倒し、椅子を投げつけるなどの暴力を振るった後すぐに「先生はすばらしいお医者さんですからどうか治してください」と泣きながら懇願することもあった。この患者の作業療法を行う上で適切でないのはどれか。
1: 患者の退行的な言動を受け入れる。
2: 作業療法以外の治療状況を把握する。
3: 作業療法士の中に生じてくる感情を自覚する。
4: 行動化による自己破壊的な結果を患者に説明する。
5: 患者、作業療法士の双方が守るべき規則を明確にする。
気分障害(うつ病)の患者で作業療法時にみられないのはどれか。
1: 作品に高い完成度を求める。
2: 熱心に取り組む。
3: 他者からの評価を気にする。
4: 自分の判断で先に進む。
5: 作業手順にこだわる。
神経性無食欲症の患者に対する作業療法で適切でないのはどれか。
1: 行動制限に伴うストレスを発散させる。
2: 食行動を促す調理活動を提供する。
3: 対人交流を楽しめる場を提供する。
4: 自己表現を助ける作業活動を提供する。
5: 道具や材料の自己管理を促す。
前頭側頭型認知症患者への作業療法士の対応として適切なのはどれか。
1: 活動の中で複雑な判断を本人に求めるようにする。
2: 口頭指示が理解できない場合は紙に書いて伝える。
3: 参加の拒否に対しては活動の内容を丁寧に説明する。
4: 常同行動に対しては別の行動に切り替えるように促す。
5: 食べることが止められない場合は食材を見えない場所に移動させる。
作業療法場面で強迫行為の影響をみるのに役立つのはどれか。2つ選べ。 ア.作業中の表情イ.作業時の会話ウ.作業の訂正数エ.作業の遅れオ.作業への欠席数
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
脳血管性認知症患者の作業療法で適切でないのはどれか。
1: 患者の得意な活動をみつけて行う。
2: 決定した活動は固定化して行う。
3: 患者の生活史を参考に活動の選択をする。
4: 患者の自尊心を大切にする。
5: スタッフとの良い関係作りを心がける。
てんかん患者が作業療法中に強直間代発作の重積状態を呈したときの対応として最も優先すべきなのはどれか。
1: 家族に連絡する。
2: 呼吸を確認する。
3: 服薬状況を確認する。
4: 四肢を押さえて固定する。
5: 心電図モニターを装着する。
躁状態の患者への作業療法を行っているときの特徴として誤っているのはどれか。
1: 集中力に乏しい。
2: 依存心が高まる。
3: 関心が拡散する。
4: 干渉が多い。
5: 脱線しやすい。
思考障害の強い精神分裂病(統合失調症)患者に対する作業適用で適切なのはどれか。2つ選べ。 ア.手順が明確な作業イ.非構成的な作業ウ.自己判断で進める作業エ.問題解決的な作業オ.反復的な作業
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
精神科作業療法のインフォームドコンセントについて適切なのはどれか。
1: 作業種目を変更する場合の同意は必要ない。
2: 医療保護入院の入院患者は同意を得る必要はない。
3: 言語理解が困難な場合は誘導しながら同意を得る。
4: 活動内容の説明は良好な患者―治療者関係の構築に必要である。
5: 精神症状が重篤な場合は患者の同意よりも治療効果が優先される。
注意欠如・多動性障害の患者の就労に関して適切な助言はどれか。
1: 優先順位にこだわらないようにする。
2: 多彩なやり方で物事を行うようにする。
3: 周囲の人に配慮を求めないようにする。
4: 自分だけの時間や場所を作るようにする。
5: 便利なハイテク機器などは利用しないようにする。
軽躁状態の患者に対する作業療法の目的として適切なのはどれか。
1: 関心の拡大
2: 病感の獲得
3: 対人交流の改善
4: 自己評価の向上
5: 自己決断能力の向上
作業療法場面で退行した態度をとりやすいのはどれか。
1: 閉所恐怖症
2: パニック障害
3: 強迫性障害(強迫神経症)
4: 外傷後ストレス障害
5: 解離性(転換性)障害
躁病患者への対応で適切なのはどれか。
1: 非構成的な作業を提供する。
2: 作業種目は本人が決める。
3: リーダーの役割を提供する。
4: 作業回数は本人が決める。
5: 行動範囲の枠を決める。
障害受容で誤っているのはどれか。
1: 社会環境によって影響される。
2: 障害者同士の交流により促進される。
3: 抑うつ状態の患者には積極的な指導を行う。
4: 混乱している患者の怒りは医療者にも向く。
5: ショックを受けている状態の患者は安全に見守る。
知的障害児の作業療法で適切でないのはどれか。
1: 興味を持つ作業から導入する。
2: 作業工程の少ないものを選ぶ。
3: 歴年齢指標を目標にする。
4: 取り組める遊びを増やす。
5: 日常生活動作の獲得を目指す。
精神科作業療法の適応にならないのはどれか。
1: せん妄状態の患者
2: 攻撃的な患者
3: 好褥的な精神分裂病(統合失調症)患者
4: 希死念慮のある抑うつ状態の患者
5: 不潔恐怖のある患者
うつ病患者の作業療法で適切でないのはどれか。
1: 創作への励まし
2: 患者の作業ペースの重視
3: 危険物の取扱いへの配慮
4: 自殺に関する注意
5: 薬の副作用への対処
境界性人格障害患者の作業療法の留意点で、当てはまらないのはどれか。
1: 治療者の理想化
2: 治療者への攻撃
3: 治療者間の対立
4: 他者への無関心
5: 高い達成要求