65歳の男性。右利き。左上下肢の脱力のため搬送された。頭部MRAを示す。この患者に絵の模写を行わせると、図のように描いた。この患者に伴いやすい高次脳機能障害はどれか。
1: 失語症
2: 観念失行
3: 純粋失読
4: 左右失認
5: 着衣障害
急性期脳卒中片麻痺の合併症とその対策との組合せで適切でないのはどれか。
1: 浮腫-弾性包帯
2: 尖足-関節可動域訓練
3: 肺炎-体位排痰法
4: 誤嚥-飲水による嚥下訓練
5: 起立性低血圧-傾斜台
21歳の男性。右上腕骨骨折。図に示す領域の知覚が脱失し、運動麻痺がみられる。装着するスプリントで適切なのはどれか。
1: フレクサーヒンジ・スプリント
2: Bennett型長対立スプリント
3: Thomasスプリント
4: ナックルベンダー
5: 短対立スプリント
58歳の男性。両手の母指と示指で紙をつまみ、左右に引っ張ったときの写真を示す。考えられる末梢神経障害はどれか。
1: 右Guyon管症候群
2: 右後骨間神経麻痺
3: 左前骨間神経麻痺
4: 右手根管症候群
5: 左肘部管症候群
80歳の女性。変形性膝関節症。人工関節全置換術後の屈曲拘縮と疼痛とがある。2週後に1/3荷重を開始し、平行棒内三点歩行自立となった。この時点の歩行補助具で適切なのはどれか。
1: 交互型歩行器
2: 四脚杖
3: 片松葉杖
4: ロフストランド杖
5: T字杖
25歳の女性。交通事故で頸椎脱臼骨折を受傷した。脊髄ショック期は脱したと考えられる。MMTで、肘屈曲は徒手抵抗に抗する運動が可能であったが、手関節背屈は抗重力位での保持が困難であった。肛門の随意的収縮は不能で、肛門周囲の感覚も脱失していた。目標とする動作で適切なのはどれか。
1: 起き上がり
2: 自動車運転
3: 側方移乗
4: 電動車椅子操作
5: トイレ移乗
48歳の主婦。慢性関節リウマチ。発症後4年経過。スタインブロッカーのクラスIII。第2~4指はムチランス型変形を呈する。この患者が使用する自助具などで適切でないのはどれか。
50歳の女性。外傷性頸髄損傷。筋力は左右とも三角筋5、上腕二頭筋5、上腕三頭筋4、長橈側手根伸筋4、橈側手根屈筋1、手指伸筋4、手指屈筋0、体幹筋0、下肢筋0であった。この患者の日常生活に用いる車椅子で適切なのはどれか。
38歳の女性。32歳時に四肢脱力が出現、多発性硬化症の診断を受け寛解と増悪を繰り返している。2週前に痙縮を伴う上肢の麻痺にて入院。大量ステロイドによるパルス療法を行った。この時点での痙縮の治療手段で正しいのはどれか。
1: TENS
2: 超音波療法
3: 赤外線療法
4: ホットパック
5: パラフィン療法
脳卒中治療ガイドライン2004で推奨グレードが低いのはどれか。
1: 歩行能力改善のためのトレッドミル訓練
2: 歩行改善のための筋電図バイオフィードバック
3: 麻痺側手関節の背屈筋の筋力増強のための電気刺激
4: 歩行の妨げとなっている内反尖足へのフェノールブロック
5: 運動障害改善のためのファシリテーション(神経筋促通手技)
58歳の男性。両手の母指と示指で紙をつまみ、左右に引っ張ったときの写真を示す。考えられる末梢神経障害はどれか。
1: 右Guyon管症候群
2: 右手根管症候群
3: 右後骨間神経麻痺
4: 左前骨間神経麻痺
5: 左肘部管症候群
59歳の女性。脳梗塞発病後、小梗塞の再発を繰り返し精神症状が前景化したため、精神科病院に転院になった。記銘力障害があるが、理解力や判断力は日によって波がある。言語がやや不明瞭で、移動は小刻み歩行である。この患者の病態で正しいのはどれか。
1: 仮性認知症
2: 早発認知症
3: まだら認知症
4: 全般性認知症
5: 視床性認知症
12歳の男児。脳性麻痺痙直型両麻痺。GMFCSレベルⅢで、立位では図のような姿勢を示す。治療方針として優先されるのはどれか。
1: 長下肢装具を作製する。
2: 体幹筋の同時収縮を促す。
3: 選択的後根切断術を検討する。
4: 歩行練習での介助量を減らす。
5: 上肢での支持能力を向上させる。
脳卒中片麻痺患者が反張膝を示す原因として誤っているのはどれか。
1: 下腿三頭筋の重度痙性
2: 大腿四頭筋の重度痙性
3: 大腿四頭筋の筋力低下
4: ハムストリングスの短縮
5: 下肢の重度深部感覚障害
脊髄小脳変性症の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 四肢近位部への弾性緊縛帯
2: 四肢遠位部への重錘負荷
3: 膝固定装具装着での歩行訓練
4: rhythmic stabilization
5: バルーンを用いての座位訓練
55歳の女性。8年前に多発性硬化症と診断され、再発や寛解を繰り返し、2回の入院歴がある。現在は症状が落ち着いており、訪問理学療法で屋外歩行練習が実施されている。その際、理学療法士は運動強度を軽度から中等度とし、かつ、外気温の高い時間帯を避けて実施するなどに留意している。この理由として関係するのはどれか。
1: Barré徴候
2: Horner徴候
3: Lhermitte徴候
4: Tinel徴候
5: Uhthoff徴候
55歳の男性。筋萎縮性側索硬化症。1年前から通勤時に右足がつまずくようになった。最近は意識して膝を上にあげて歩行している。腰椎MRIでは病的所見はなく、針筋電図所見では両側の前脛骨筋に右側優位の神経原性変化を認めた。適切な対応はどれか。
1: 座位時は足を挙上しておく。
2: 移動時に車椅子を利用する。
3: 立ち上がり運動を繰り返す。
4: 前脛骨筋に治療的電気刺激を行う。
5: 右側プラスチック短下肢装具を装着する。
ブルンストローム法ステージと理学療法との組合せで適切でないのはどれか。
1: ステージI-他動的関節可動域訓練
2: ステージII-徒手抵抗訓練
3: ステージIII-持続伸張訓練
4: ステージIV-PNF
5: ステージV-バイオフィードバック訓練
65歳の男性。右片麻痺。病棟では、ベッドから車椅子への移乗は介助者に腰を軽く引き上げてもらい、車椅子からベッドへの移乗は介助者に腰を持ち上げて回してもらう。移乗動作のFIMの点数はどれか。
1: 5点
2: 4点
3: 3点
4: 2点
5: 1点
25歳の男性。交通事故による頚髄損傷。受傷後8か月経過。褥瘡はない。筋力は肩関節周囲筋 4(Good)、肘関節屈筋4(Good)、肘関節伸筋0、手関節背屈筋4(Good)、手関節屈筋0、下肢筋群0であった。この患者の移乗動作の自立を目的とした作業療法で適切でないのはどれか。