第53回午後第29問の類似問題

第49回午前:第35問

腰椎椎間板ヘルニアについて正しいのはどれか。  

1: L4神経根障害では長母趾屈筋の筋力低下を生じる。

2: L5神経根障害では下腿外側から足背の知覚異常を伴う。

3: L5神経根障害では大腿神経伸張テストが陽性となる。

4: S1神経根障害では前脛骨筋の筋力低下を生じる。

5: S1神経根障害では膝蓋腱反射が低下する。

第37回午後:第97問

正しいのはどれか。  

1: 脊柱管狭窄症の間欠跛行は体幹前屈位で軽快する。

2: 椎間板ヘルニアでは深部腱反射は正常である。

3: 第4・5腰椎椎間板ヘルニアでは第4腰神経根が圧迫される。

4: 無分離すべり症は若年層に好発する。

5: ラセーグ徴候は大腿神経障害が反映される。

第51回午前:第93問

頸椎後縦靱帯骨化症の症候で正しいのはどれか。  

1: 鉛管様固縮

2: 間欠性跛行

3: 膀胱直腸障害

4: 下肢腱反射消失

5: Wrightテスト陽性

第54回午後:第91問

重症筋無力症で正しいのはどれか。  

1: 胸腺の異常を伴うことが多い。

2: Parkinson病より患者数が多い。

3: テンシロン試験で症状が悪化する。

4: 血清クレアチンキナーゼが上昇する。

5: 誘発筋電図の反復刺激試験で振幅の漸増を認める。

  • 答え:1
  • 解説:重症筋無力症は骨格筋の易疲労性や脱力を主症状とし、症状の日内変動や寛解と増悪を繰り返す病気です。胸腺の異常を伴うことが多く、検査所見では血中アセチルコリン受容体抗体が陽性となることが特徴です。
  • 選択肢1は正しいです。重症筋無力症は、悪性胸腺腫などの胸腺の異常を伴うことが多いです。悪性胸腺腫の合併例は予後不良であることが知られています。
  • 選択肢2は間違いです。重症筋無力症の有病率は11.8人/10万人であり、Parkinson病の有病率は100~150人/10万人とされているため、重症筋無力症の患者数はParkinson病より少ないです。
  • 選択肢3は間違いです。テンシロン試験は、塩酸エドロホニウムを静脈注射し、眼や全身の症状が改善されるかどうかをみるものであり、症状が悪化することはありません。劇的な改善が得られた場合、重症筋無力症と診断されます。
  • 選択肢4は間違いです。重症筋無力症では、筋炎や心筋炎を合併しない場合、血清クレアチンキナーゼの上昇はみられません。血中アセチルコリン受容体抗体が陽性となることが特徴的な検査所見です。
  • 選択肢5は間違いです。重症筋無力症の誘発筋電図では、低頻度の連続刺激で振幅の漸減(waning現象)を認めるのが特徴です。振幅の漸増ではありません。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
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第41回午後:第66問

神経・筋変性疾患のリハビリテーションで誤っているのはどれか。  

1: Guillain–Barré 症候群では訓練中の不整脈に注意する。

2: Parkinson病では視覚刺激を運動発動に利用する。

3: 脊髄小脳変性症では早期から補助具を導入する。

4: 筋萎縮性側索硬化症の車椅子利用者では褥瘡の発生に注意する。

5: 筋ジストロフィーの運動訓練では過負荷に注意する。

第51回午後:第29問

重症筋無力症で正しいのはどれか。  

1: 脱髄性疾患である。

2: 午前中に症状が悪化する。

3: 複視を生じることは稀である。

4: 感染はクリーゼの誘発因子である。

5: 四肢遠位筋の筋力低下を生じやすい。

第50回午前:第24問

脊髄小脳変性症に比べて多発性硬化症に特徴的なのはどれか。  

1: 痙縮

2: 運動失調

3: 嚥下障害

4: 構音障害

5: 有痛性けいれん

第35回午後:第66問

誤っているのはどれか。  

1: 後縦靭帯骨化症では下肢に痙性麻痺を生じる。

2: 特発性側弯症では体幹前屈で肋骨隆起を生じる。

3: 強直性脊椎炎では脊椎や四肢近位関節が障害される。

4: 脊柱管狭窄症では間歇性跛行を生じる。

5: 腰椎椎間板ヘルニアでは下肢の腱反射が亢進する。

第54回午後:第25問

深部腱反射の亢進がみられるのはどれか。  

1: 重症筋無力症

2: 多発性硬化症

3: Guillain-Barré症候群

4: 筋強直性ジストロフィー

5: Duchenne型筋ジストロフィー

  • 答え:2
  • 解説:深部腱反射の亢進がみられるのは多発性硬化症である。これは、脱髄巣が多発し、症状の寛解と増悪を繰り返す疾患であり、運動麻痺や感覚障害、深部腱反射の亢進が認められる。
  • 重症筋無力症は、骨格筋の易疲労性、脱力を主症状とする自己免疫機序による神経接合部疾患であり、神経筋伝達障害があるため、腱反射の亢進はみられない。
  • 多発性硬化症は正解であり、脱髄巣が多発し、症状の寛解と増悪を繰り返す疾患である。病巣にもよるが、運動麻痺や感覚障害、深部腱反射の亢進が認められる。
  • Guillain-Barré症候群は、自己免疫機序により、末梢神経の脱髄を生じる疾患である。下肢遠位筋から筋力低下が生じ、左右対称性に上行することが多い。末梢神経系の脱髄疾患であるため、深部腱反射は減弱または消失する。
  • 筋強直性ジストロフィーは、出生時から筋緊張低下と筋力低下を生じる先天型、筋強直や特有の顔貌などを生じる成人型がある。いずれも深部腱反射は減弱する。
  • Duchenne型筋ジストロフィーは、走れない、転びやすいなどの初発症状から、進行性の筋萎縮を示す疾患である。深部腱反射は減弱し、病的反射もみられない。
  • 科目:神経筋疾患
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第55回午後:第87問

疾患と頻度の多い症候との組合せで正しいのはどれか。  

1: Alzheimer型認知症――羽ばたき振戦

2: Huntington病――――線維束性収縮

3: 多発性硬化症―――――舞踏運動

4: 筋萎縮性側索硬化症――静止時振戦

5: 多系統萎縮症―――――起立性低血圧

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、疾患とそれに関連する症状を正しく組み合わせた選択肢を選ぶことが求められています。正しい組み合わせは、多系統萎縮症と起立性低血圧です。
  • Alzheimer型認知症は、エピソード記憶を中心とした記憶障害が特徴です。羽ばたき振戦は、重篤な肝疾患患者の切迫昏睡時に見られることが多い症状で、Alzheimer型認知症とは関連がありません。
  • Huntington病は、舞踏病、性格変化、認知症を伴う慢性進行性の疾患です。線維束性収縮は、筋萎縮性側索硬化症の特徴的な症状であり、Huntington病とは関連がありません。
  • 多発性硬化症は、視力低下、構音障害、嚥下障害、運動麻痺、感覚障害、小脳性運動失調、膀胱直腸障害などの症状が特徴です。舞踏運動は、Huntington病の症状であり、多発性硬化症とは関連がありません。
  • 筋萎縮性側索硬化症は、一側上肢の筋力低下と筋萎縮が始まり、対側にも拡大する疾患です。線維束性収縮が特徴的で、筋萎縮が進行すると球麻痺や呼吸筋麻痺を生じます。静止時振戦は、パーキンソン病の症状であり、筋萎縮性側索硬化症とは関連がありません。
  • 多系統萎縮症は、オリーブ橋小脳萎縮症、Shy-Drager症候群、線条体黒質萎縮症を包括する疾患概念です。多系統萎縮症は、自律神経症状として起立性低血圧や尿失禁が見られるほか、パーキンソニズムも見られやすい症状です。このため、選択肢5が正しい組み合わせです。
  • 科目:臨床医学総論(病理学)
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第38回午前:第51問

筋萎縮性側索硬化症患者の状態とADL上の工夫との組合せで誤っているのはどれか。  

1: 気管切開-透明文字盤

2: 発声の低下-家人を呼ぶためのチャイム

3: 手指筋力低下-ワンスイッチ入力

4: 歩行障害-骨盤帯付長下肢装具

5: 下肢の痙性麻痺-回転移乗盤による移乗

第54回午前:第48問

閉塞性動脈硬化症で正しいのはどれか。  

1: 冷感はない。

2: 安静時痛はない。

3: しびれ感はない。

4: 間欠性跛行は体幹前傾で改善する。

5: 好発部位は大腿動脈から膝窩動脈である。

第40回午後:第49問

病変部位で誤っている組合せはどれか。  

1: 筋萎縮性側索硬化症-脊髄前角

2: 急性灰白髄炎(ポリオ)-脊髄後角

3: Parkinson病-中脳黒質

4: Hungtinton病-線条体

5: Alzheimer病-大脳皮質

第57回午後:第84問

多発性筋炎にみられる所見はどれか。  

1: 蝶形紅斑

2: 深部腱反射亢進

3: 手袋靴下型感覚障害

4: 筋電図での高振幅電位波形

5: 血清クレアチンキナーゼ上昇

  • 答え:5
  • 解説:多発性筋炎は筋肉の炎症性疾患であり、筋力低下や筋痛が主な症状です。血清クレアチンキナーゼ上昇が特徴的な所見です。
  • 蝶形紅斑は全身性エリテマトーデス(SLE)の典型的な皮膚症状であり、多発性筋炎とは関係ありません。
  • 多発性筋炎では筋力低下が主な症状であり、深部腱反射は低下や消失することが一般的です。深部腱反射亢進は誤りです。
  • 手袋靴下型感覚障害は末梢性多発性神経障害の典型的な所見であり、多発性筋炎とは関係ありません。
  • 筋電図での高振幅電位波形は多発性筋炎ではなく、筋電図では低振幅電位波形が特徴的です。
  • 多発性筋炎の所見として血清クレアチンキナーゼ上昇が特徴的であり、正解です。また、血清LDH、AST、ALTなども上昇することがあります。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
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第36回午前:第21問

50歳の女性。球麻痺症状で発症した筋萎縮性側索硬化症。発症後1年経過。自営業世帯の主婦で、病前は家業の経理を行っていた。現在、筋力は上肢近位筋群3(Fair)、上肢遠位筋群2(Poor)、下肢筋群4(Good)である。最近、肺炎を2回起こしている。この患者への対応で緊急度が低いのはどれか。  

1: コミュニケーションエイドの検討

2: 呼吸体操の指導

3: 飲み込みやすい食品の紹介

4: 不安や恐れへの相談

5: 移乗介助用リフターの導入

第54回午後:第44問

多発性筋炎で正しいのはどれか。  

1: 男性に多い。

2: 心筋は障害されない。

3: 高い室温では筋力が低下する。

4: 四肢の遠位筋優位に障害される。

5: 間質性肺炎を合併すると予後が悪い。

第39回午前:第24問

50歳の男性。筋萎縮性側索硬化症。発症後5年経過し、歩行は自立しているが、更衣、入浴動作に介助が必要である。この時期の理学療法で正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.高負荷での筋力増強訓練イ.頸椎固定装具の作製ウ.電動車椅子の操作エ.呼吸筋群の強化訓練オ.上肢の関節可動域訓練  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第47回午後:第45問

球麻痺を伴う筋萎縮性側索硬化症患者とその家族への在宅指導で適切でないのはどれか。  

1: 自己導尿

2: 摂食指導

3: 吸引器の取扱い

4: 電動車椅子操作

5: コミュニケーションエイドの使用法

第57回午前:第91問

筋電図検査について正しいのはどれか。  

1: 針筋電図の神経原性変化では低振幅・短持続電位波形が出現する。

2: 軸索変性がある場合、活動電位の振幅は低下しない。

3: 脱髄病変では神経伝導速度が低下する。

4: 感覚神経の伝導速度は測定できない。

5: 筋疾患では神経伝導速度が低下する。

  • 答え:3
  • 解説:筋電図検査は、筋肉や神経の機能を評価するための検査であり、神経原性変化や筋原性変化などの特徴的な波形が観察される。この問題では、筋電図検査に関する正しい記述を選ぶことが求められている。
  • 選択肢1は間違いです。針筋電図の神経原性変化では、高振幅・長持続電位波形が出現します。低振幅・短持続電位波形は筋原性変化で観察される現象です。
  • 選択肢2は間違いです。軸索変性がある場合、活動電位の振幅は低下します。軸索変性は神経細胞の軸索が損傷されることで、神経信号の伝達が低下するため、活動電位の振幅も低下します。
  • 選択肢3は正解です。脱髄病変では、神経の髄鞘が損傷されることで神経伝導速度が低下します。髄鞘は神経信号の伝達を助ける役割を果たしているため、その損傷により神経伝導速度が低下するのです。
  • 選択肢4は間違いです。感覚神経の伝導速度は、手指や足趾を用いて測定することができます。筋電図検査では、感覚神経の機能も評価することが可能です。
  • 選択肢5は間違いです。筋疾患では、筋肉自体が影響を受けますが、神経伝導速度は低下しません。筋疾患の場合、筋原性変化が観察されることが一般的です。
  • 科目:神経・筋系の障害と臨床医学
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第35回午後:第83問

正しい組合せはどれか。  

1: 重症筋無力症-運動失調

2: パーキンソン症候群-企図振戦

3: フリードライヒ失調症-Romberg徴候陰性

4: ギラン・バレー症候群-腱反射亢進

5: 脊髄空洞症-解離性感覚障害