Duchenne型筋ジストロフィーのステージ6(厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類による)で、座位の作業活動で適切なのはどれか。
1: 椅子座位で風船バレー
2: 足で板を抑えて鋸引き
3: ろくろを使った陶芸の深皿作り
4: 机上に置いた鍵盤ハーモニカの吹奏
5: 机上で木槌を用いた革細工スタンピング
顔面と上下肢に感覚脱失を呈する脳卒中片麻痺の患者に対する生活指導で適切なのはどれか。
1: 麻痺手使用を控える。
2: 湯呑を非麻痺側で把持する。
3: 両手での車椅子駆動を勧める。
4: 屋内ではスリッパ使用を勧める。
5: 髭剃りはT字カミソリを勧める。
65歳の女性。脊髄損傷(第10胸髄節まで機能残存)。1階は店舗のため、階段に昇降機を設置することとした。普通型車椅子での生活に必要な家屋改造計画を図に示す。適切なのはどれか。
1: ①高さ100〜120 cm
2: ②直径90〜120 cm
3: ③高さ40〜45 cm
4: ④幅70〜80 cm
5: ⑤高さ80〜170 cm
18歳の男性。事故による第6頸椎脱臼骨折。受傷後3か月経過。筋力は、肩関節屈曲・伸展・外転筋ともにほぼ5(Normal)、肘関節屈筋5(Normal)、肘関節伸筋4(Good)であったが、手指屈筋・伸筋ほぼ0、体幹筋0、下肢筋0であった。感覚は体幹・下肢で脱失していた。この患者の機能残存レベルはどれか。
1: 第4頸髄節
2: 第5頸髄節
3: 第6頸髄節
4: 第7頸髄節
5: 第8頸髄節
70歳の男性。変形性膝関節症に対する人工関節全置換術後6週経過。全荷重歩行可能。日常生活の指導で誤っているのはどれか。2つ選べ。 ア.和式トイレ動作イ.あぐら座位ウ.シャワー椅子座位エ.T字杖歩行訓練オ.固定自転車こぎ
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
変形性股関節症に対する人工関節全置換術後早期の理学療法で正しいのはどれか。
1: 股関節を内転位に保持する。
2: 骨セメントを使用した場合は荷重開始を遅くする。
3: 術直後から車椅子移動を行う。
4: 大腿四頭筋の等尺性収縮を促す。
5: 拘縮予防のための股関節回旋の可動域訓練を行なう。
患者の病室に行ったところ車椅子が横転し患者は床に仰臥位で倒れていた。適切な対応はどれか。
1: 患者を側臥位にする。
2: 患者を車椅子に乗せる。
3: 患者をベッドに戻す。
4: 床の上で四肢を他動的に動かしてみる。
5: 病棟スタッフを呼ぶ。
脊髄損傷の機能残存レベルと筋力増強訓練との組合せで適切でないのはどれか。
1: 第1腰髄節─骨盤挙上
2: 第2腰髄節─股関節屈曲
3: 第3腰髄節-股関節外転
4: 第4腰髄節─膝関節伸展
5: 第5腰髄節─膝関節屈曲
頸髄損傷患者が自助具を装着した様子を図に示す。この患者のZancolliの頸髄損傷分類はどれか。
1: C5A
2: C6A
3: C6B1
4: C6B3
5: C8A
胸髄損傷者の褥瘡予防で正しいのはどれか。
1: 30度側臥位にする。
2: 体位変換は6時間ごとに行う。
3: 褥瘡の好発部位に円座を用いる。
4: ベッドアップは80度以上にする。
5: 褥瘡の好発部位をマッサージする。
65歳の男性。Parkinson病。両上肢の振戦、全身のこわばり及びすくみ足現象がある。入院中の薬物療法と運動療法によって室内歩行が可能になったが、転倒の危険がある。退院前指導として適切でないのはどれか。
1: 便所に手すりを設置する。
2: 掛け布団を軽いものに変える。
3: 歩行開始前に柔軟体操を行う。
4: 便座の高さを膝の位置よりも高くする。
5: 床のじゅうたんを柔らかいものに変える。
脊髄小脳変性症の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 四肢近位部への弾性緊縛帯
2: 四肢遠位部への重錘負荷
3: 膝固定装具装着での歩行訓練
4: rhythmic stabilization
5: バルーンを用いての座位訓練
55歳の男性。倒れてきた本棚により右肘上部を圧迫され正中神経麻痺を生じた。約1か月経過したが、右上肢の運動障害と感覚障害を認めていることから装具療法を行うことになった。使用する装具で正しいのはどれか。
1: 長対立装具
2: IP伸展補助装具
3: ナックルベンダー
4: Thomas型懸垂装具
5: コックアップ・スプリント
55歳の男性。2年前に筋萎縮性側索硬化症と診断された。2か月前に誤嚥性肺炎を起こして入院した。肺炎改善後、胃瘻が造設された。構音障害が重度で、発音は母音のみ可能、発声持続時間は8秒。湿性嗄声はない。唾液の空嚥下は可能である。上肢の筋力はMMTで4レベルであるが、体幹および下肢の筋力は3。歩行のFIMは1、移乗のFIMは6及びトイレ動作のFIMは6であった。自宅退院を計画している。この患者に対する対応で正しいのはどれか。
1: 食事を常食で再開する。
2: エアマットの使用を勧める。
3: 透明文字盤の使用を勧める。
4: ポータブルトイレの使用を勧める。
5: チンコントロール電動車椅子を導入する。
65歳の男性。脳梗塞で左片麻痺となり1か月が経過した。Brunnstrom法ステージで上肢Ⅳ、手指Ⅳ、下肢Ⅳ。認知機能と感覚とに障害はない。非麻痺側上肢に機能的な問題はない。短下肢装具を用いて屋内歩行が可能。作業療法で適切でないのはどれか。
1: 両手で用いたループ付きタオルによる洗体
2: 立位で左手を用いたズボンの引き上げ
3: 両手で頭上の高さの棚に衣類を収納
4: 左手を用いたテーブルの雑巾がけ
5: 両手を用いたタオルたたみ
右半球損傷による全般性注意障害の片麻痺患者に対する初期の基本動作支援について正しいのはどれか。
1: 移乗動作の誤りを繰り返し修正する。
2: 杖歩行は複数人とすれ違う環境から開始する。
3: 車椅子駆動練習は外乱の少ない環境から開始する。
4: 寝返りにおける性急な動作は口頭指示で修正する。
5: 起き上がり動作は一連の動作を一度に口頭で指導する。
自助具と疾患との組合せで適切でないのはどれか。
1: ソックスエイド-アテトーゼ型脳性麻痺
2: レバー式水道栓-慢性関節リウマチ
3: 万能カフ- ─頸髄損傷
4: ループ付きタオル─脳卒中片麻痺
5: ストローホルダー─進行性筋ジストロフィー
45歳の女性。脊髄小脳変性症。ADLは自立している。独歩は可能で、会社へは電車で通勤している。最近ふらつきが多くなり、ときに転倒することがあるという。この患者に指導する内容として適切なのはどれか。
1: 背臥位でのストレッチ
2: 眼球運動による前庭刺激運動
3: 立位での下肢筋力増強
4: 外的リズムに合わせた平地歩行
5: T字杖を使用した応用歩行
24歳の女性。2日前に室内での火災に巻き込まれ救急搬送された。35%の範囲の熱傷と診断され入院中。意識は清明。顔面から前頸部も受傷し煤のような色の痰がでる。肩甲帯から上腕にかけては植皮が必要な状態。骨盤と下肢とに傷害はみられない。この時期の理学療法として適切なのはどれか。
1: 患部局所の浮腫に対する弾性包帯による持続圧迫
2: 下肢に対する80%MVCでの筋力増強
3: 背臥位での持続的な頸部伸展位の保持
4: 尖足予防のための夜間装具の装着
5: Squeezingによる排痰
脊髄損傷患者にみられる自律神経過反射について正しいのはどれか。
1: 第5胸髄よりも高位の損傷に発生する。
2: 下肢挙上で症状は軽減する。
3: 起立負荷で生じる。
4: 低血圧を呈する。
5: 頻脈を呈する。