頸髄損傷の機能残存レベルと可能な動作との組合せで適切でないのはどれか。
1: 第4頸髄節-下顎による電動車椅子の操作
2: 第5頸髄節-ベッドへの側方移乗
3: 第6頸髄節-手関節背屈を用いた把持
4: 第7頸髄節-ベッド上でのシャツの更衣
5: 第8頸髄節-車の運転
26歳の男性。仕事中の事故によって頸髄損傷を生じた。S4、5領域の運動機能と感覚機能とは完全に喪失していた。徒手筋力テストの結果を表に示す。到達可能と予測される動作はどれか。
1: 更衣
2: 自己導尿
3: プッシュアップ動作
4: 自助具を用いた食事動作
5: ベッドから車椅子への移乗動作
82歳の女性。室内移動は手すりや家具を支えになんとか可能であったが、動きづらくなり、作業療法が依頼された。この患者が屋外でも使用できる車椅子はどれか。
頸髄損傷患者。握力は測定不能で、ごく軽い物品は図Aのように把持できる。図Bのように肩関節外転を伴って、前腕を回内することができる。「顔にかかった掛け布団を払いのけることができない」と訴える。この患者の車椅子使用で正しいのはどれか。
1: フットサポートに手を届かせる方法はない。
2: 車椅子上での殿部の除圧は自力ではできない。
3: 車椅子前進駆動のために上腕三頭筋を用いる。
4: ADL自立のためには電動車椅子が必須である。
5: 適度な摩擦が得られればノブ付きハンドリムは不要である。
脊髄損傷の機能残存レベルとADLとの組合せで誤っているのはどれか。
1: 第4頸髄節-電動車椅子での移動
2: 第5頸髄節-ハンドリムの工夫による車椅子での移動
3: 第6頸髄節-車椅子からベッドへの移乗
4: 第7頸髄節-自己導尿
5: 第8頸髄節-短下肢装具と松葉杖での歩行
78歳の女性。脳梗塞による右片麻痺。発症後5か月経過。20 cmの段差であれば、手すりを使用し2足1段で昇段し、後ろ向きに2足1段で降段することが可能となり、自宅に退院することとなった。自宅の玄関の様子を図に示す。この患者に適している家屋改造案はどれか。ただし、上りかまちは36 cmとする。
標準型車椅子の使用者の生活環境として適切なのはどれか。
1: トイレのドアは内開きにする。
2: 作業台の高さは50 cm程度とする。
3: 屋外スロープの勾配は1/10とする。
4: 浴室と脱衣所の間にグレーチングを設置する。
5: 玄関前の回転スペースは直径90 cm程度とする。
頸髄損傷(第6頸髄節まで機能残存)の作業療法として適切でないのはどれか。
1: 上着はかぶりタイプから練習する。
2: 車椅子上で起立性低血圧が起こったら下肢を挙上する。
3: 自己導尿ができるようにカテーテル操作の練習をする。
4: 排便は臥位で行えるように環境を整える。
5: コンピュータの入力デバイスを検討する。
25歳の男性。交通事故で脊髄損傷となった。現在のベッド上でのズボンの着衣は、図に示す矢印の順で可能であった。このような更衣が獲得できる頸髄損傷の最上位のZancolliのレベルはどれか。ただし、両側の障害レベルは同一であり、完全損傷とする。
1: C5A
2: C5B
3: C6B3
4: C7A
5: C8B1
75歳の女性。日常の買物は独歩で外出していたが、階段で転倒し歩行不能になった。大腿骨頸部内側骨折と診断され、骨セメントを使用した人工骨頭置換術が施行された。理学療法で誤っているのはどれか。
1: 術直後の関節可動域訓練は股関節内転を避ける。
2: 術翌日から大腿四頭筋の等尺性筋力増強訓練を行う。
3: 合併症がなければ術後1週以内に立位訓練を開始する。
4: 部分荷重1/3開始と同時に階段昇降訓練を開始する。
5: 術前後を通して呼吸機能の維持・向上を図る。
72歳の男性。脳血管障害による右片麻痺。妻と2人暮らしで、デイケアに通っている。車椅子への移乗は監視レベル。車椅子駆動はゆっくりだが可能。住宅環境整備として適切でないのはどれか。2つ選べ。
1: 玄関に踏み台を置く。
2: トイレにL字型手すりをつける。
3: 屋内の通行路を広くするよう家具を並べかえる。
4: 敷居の段差解消に木製簡易スロープを設置する。
5: 入浴用リフターを設置する。
75歳の女性。自宅の浴室で転倒し右大腿骨頸部を骨折したため人工股関節置換術(後外側アプローチ)が施行された。担当医からは患側への全荷重が許可されている。この患者に対するADL指導で正しいのはどれか。
1: 割り座で靴下をはく。
2: 和式の畳生活を勧める。
3: 靴ひもを結ぶときはしゃがむ。
4: 椅子は座面の低いものを使用する。
5: 階段を下りるときは右足を先に下ろす。
脊髄損傷の残存髄節と可能な基本動作との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.第1胸髄節-車椅子キャスター上げ操作で段差通過イ.第6胸髄節-骨盤帯付長下肢装具、手すり使用で段差昇降ウ.第8胸髄節-長下肢装具、松葉杖で実用歩行エ.第2腰髄節-短下肢装具、松葉杖で大振り歩行オ.第4腰髄節-短下肢装具で実用歩行
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
70歳の女性。変形性股関節症に対する左人工股関節全置換(骨セメント使用)後3週経過。全荷重歩行可能。ADLの指導で適切でないのはどれか。
1: 手すりを用いた階段昇降
2: 洋式トイレ動作
3: シャワーチェアを用いた入浴
4: ソックスエイドを用いた靴下はき
5: あぐら座位
頸髄損傷(第5頸髄節まで機能残存)で可能なのはどれか。2つ選べ。
1: 座薬挿入器を使用した排便
2: ノブ付ハンドリムでの車椅子駆動
3: 頭上へリーチするための肘関節の伸展
4: 手関節駆動式把持装具で握らせたスプーンでの食事
5: ベッド上背臥位からの介助ロープを使った起き上がり
頸髄損傷による完全四肢麻痺者の機能残存レベルと自立可能な動作の組合せで正しいのはどれか。
1: C4 − 天井走行式リフターを使用した移乗
2: C5 − 自己導尿による排尿
3: C6 − トランスファーボードなしでの自動車運転席への移乗
4: C7 − 車椅子から床への移乗
5: C8 − 手動装置なしでの自動車運転
合併症のない第7頸髄節機能残存の外傷性脊髄損傷患者で誤っているのはどれか。
1: 自己導尿は自立できる。
2: 車椅子とベッド間の移乗は自立できる。
3: 感覚障害の程度は座位能力に関係する。
4: 自律神経過反射が起きやすい。
5: BFOが役立つ。
標準型車椅子の使用者の生活環境として適切なのはどれか。
1: トイレのドアは内開きにする。
2: 屋外スロープの勾配は1/10とする。
3: 浴室と脱衣所の間にグレーチングを設置する。
4: 洗面台のカウンターの高さは50 cm程度とする。
5: 玄関前の回転スペースは直径90 cm程度とする。
82歳の女性。室内移動は手すりや家具を支えになんとか可能であったが、動きづらくなり、作業療法が依頼された。初回評価の内容で適切でないのはどれか。
1: 車椅子の採型計測を行った。
2: 家の間取りなどの住環境を聞いた。
3: 日常のすごし方を聞いた。
4: 心理社会面の評価を行った。
5: 困っている動作の観察を行った。
5歳の女児。痙直型四肢麻痺。側弯や股関節脱臼はない。車椅子座位での全身写真(別冊No. 2)を別に示す。幼稚園で用いる座位保持装置の調整について、はじめに検討するべき事項はどれか。2つ選べ。
1: 頭部の固定性
2: 胸郭部の固定性
3: 骨盤帯の固定性
4: 股関節の外転保持性
5: 足台の高さ