実用性歩行が可能な脳卒中患者に対する維持期理学療法で最も期待できる効果はどれか。
1: 麻痺の重症度の改善
2: 下肢痙縮の改善
3: 感覚障害の改善
4: 持久力の向上
5: 認知症の改善
認知症患者への作業適用で適切なのはどれか。2つ選べ。 ア.繰り返しのある作業イ.複数の段階付けのある作業ウ.1時間程度でできる作業エ.巧緻性を必要とする作業オ.手続記憶を利用した作業
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
多発性硬化症の理学療法で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 歩行障害に対して早期から装具を作製する。
2: 視野欠損に対して照明などの環境整備を行う。
3: 痙縮に対して温熱療法を行う。
4: 筋力低下に対して1RMを反復し強化する。
5: 運動失調に対して重錘を負荷して訓練を行う。
神経症性障害患者の作業療法で適切でないのはどれか。
1: 心気症を示す患者では、レクリエーションや運動を促す。
2: 不安発作を示すときは、作業の中断を考慮する。
3: 過剰な不安を抱くときは、作業量を増やす。
4: 身体表現性障害では、身体機能改善を優先する。
5: 自己評価が低いときは、達成しやすい作業に変更する。
知的障害児の作業療法で適切でないのはどれか。
1: 興味を持つ作業から導入する。
2: 作業工程の少ないものを選ぶ。
3: 歴年齢指標を目標にする。
4: 取り組める遊びを増やす。
5: 日常生活動作の獲得を目指す。
うつ病患者の作業療法で適切な作業活動はどれか。
1: 中断が容易なもの
2: 疲労感を自覚しにくいもの
3: 他者との優劣が分かりやすいもの
4: 複雑で完成すると達成感が得られるもの
5: 病前に到達していた水準と現在を比較できるもの
アルツハイマー型認知症患者の作業療法の初回面接で困難なのはどれか。 ア.個人に応じた工夫をする。イ.安心できる場所で実施する。ウ.今後の目標を確認し同意を得る。エ.参加時の規則厳守を約束する。オ.話し合うというような雰囲気で進める。
1: ア、イ
2: ア、オ
3: イ、ウ
4: ウ、エ
5: エ、オ
作業療法の面接における直面化の説明で正しいのはどれか。
1: 話の中で疑問に思ったことを尋ねて会話を促進する。
2: 話の中に含まれる無意識的な意味を指摘する。
3: 話の矛盾点を指摘して問題点を明らかにする。
4: 話から感じられる情緒的な面を言葉で返す。
5: 話の不明確な点を尋ねて明らかにする。
摂食障害患者に対する作業療法導入時の活動で適切なのはどれか。
1: 耐久性を高める反復作業
2: 集中して楽しめる手工芸
3: 食事摂取のロールプレイ
4: 行動制限を補う有酸素運動
5: 対人交流をひろげるグループ活動
思考障害のある統合失調症患者の作業活動で適切でないのはどれか。
1: 見本があるもの
2: 手順の明確なもの
3: 自由度の高いもの
4: 時間に融通性があるもの
5: 目的が明確なもの
24歳の女性。統合失調症。1年前に職場の対人関係のストレスから発症した。現在は休職し、外来通院をしている。嫌がらせをされているという被害妄想は薬物療法により消失したが、ちょっとした周りの表情やしぐさを見て「周りの人が私のことを言っているような気がする」という猜疑的な言動はみられている。そこで主治医の判断により、認知機能の改善を目的に週1回、外来作業療法を利用したプログラムに参加することになった。この患者の治療目的に合ったプログラムとして適切なのはどれか。
1: ACT〈assertive community treatment〉
2: Empowerment approach
3: IPS〈individual placement and support〉
4: SCIT〈social cognition and interaction training〉
5: WRAP〈wellness recovery action plan〉
身体表現性障害の患者に対する作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 治療者への依存を促す。
2: 身体症状の意味を解釈する。
3: 集団作業療法を基本とする。
4: 身体運動プログラムを行う。
5: ストレスについて話し合う。
神経症性障害患者の作業療法導入時の評価で最も重視すべきなのはどれか。
1: 就労関連技能
2: 身辺処理能力
3: 精神内界の葛藤
4: 基本的な心身機能
5: 症状への対処方法
作業療法士が訪問支援を行う際に最も適切なのはどれか。
1: 部屋の様子をよく観察する。
2: 患者本人に病識の獲得を促す。
3: 同じ職種のスタッフと訪問する。
4: 作業療法士であることを強調する。
5: 家族が本人の前で話す愚痴に耳を傾ける。
強迫性障害の患者に対する作業療法で適切なのはどれか。
1: 自由度の高い作業を提供する。
2: 正確さを必要とする作業を提供する。
3: 強迫行為が始まれば作業を中止させる。
4: 強迫行為の原因についての洞察を促す。
5: 作業工程の確認は作業療法士が本人に代わって行う。
初老期うつ病の作業療法開始時の留意点で適切なのはどれか。
1: 静かな環境を設定する。
2: 回想法を導入する。
3: 病前に得意だった活動を導入する。
4: グループ活動を導入する。
5: 失敗したときはその都度励ます。
21歳の女性。統合失調症。大学でグループ課題の実習中に錯乱状態となり入院した。入院後2週からベッドサイドでの作業療法が開始され、入院後7週で症状が落ち着いたため退院することになった。しかし、眠気やだるさ、疲労感があり、一方で復学への焦りが強い。この時期の作業療法士の対応で適切でないのはどれか。
1: デイケアでの集団活動を促す。
2: 自宅での過ごし方を指導する。
3: 復学準備の開始時期を話し合う。
4: 作業遂行の特徴を家族に伝える。
5: 外来作業療法で支援を継続する。
境界性パーソナリティ障害患者の作業療法について正しいのはどれか。
1: 退行を許容する。
2: 逸脱行動は静観する。
3: 自力で達成できるような作業を行わせる。
4: 作業より面談などの言語的な関わりを中心とする。
5: 取り決め事項の変更について患者の要求のまま応じる。
病名と症状の組合せで正しいのはどれか。
1: 前頭側頭型認知症 ― 脱抑制
2: 進行性核上性麻痺 ― 取り繕い
3: 皮質基底核変性症 ― 認知の変動
4: Lewy小体型認知症 ― 肢節運動失行
5: Alzheimer型認知症 ― 垂直性眼球運動障害
記憶障害を認める患者への対応として正しいのはどれか。
1: 記憶する内容は、その意味を考え、声に出し印象づけて記憶させる。
2: バランストレーニングなどの運動は疲労を伴うため活用しない。
3: 記憶する内容は、絵などの視覚的イメージは用いず記憶させる。
4: 備忘録は、多くの情報を取り扱うため活用しない。
5: 何度も失敗を経験させながら、記憶の修正を促す。