第46回午前第39問の類似問題

第41回午前:第85問

統合失調症の回復期前期における作業療法導入時の評価項目で適切でないのはどれか。  

1: 基本的生活リズム

2: 身体感覚の状態

3: 疲れやすさの程度

4: 活動範囲の広がり

5: 金銭管理能力

第57回午後:第44問

統合失調症の回復過程の急性期における作業療法として適切なのはどれか。  

1: 身体感覚の獲得

2: 現実への移行の準備

3: 身辺処理能力の回復

4: 生活管理能力の改善

5: 対人交流技能の改善

  • 答え:2
  • 解説:統合失調症の回復過程の急性期における作業療法は、現実への移行の準備が適切である。急性期では、幻覚や妄想などの精神症状があり、現実との境界が曖昧な状態から、現実への移行の準備が行われる。
  • 身体感覚の獲得は、急性期を過ぎて回復期前期に獲得を目指すものであり、急性期には適切ではない。
  • 現実への移行の準備は、急性期に適切な作業療法である。患者にとって現実見当ができるように、刺激の少ない環境を整えることが重要である。
  • 身辺処理能力の回復は、急性期に疲労した体力を回復させて、安全にADLが実行可能になった回復期に獲得を目指すものであり、急性期には適切ではない。
  • 生活管理能力の改善は、身辺処理能力が回復し、家庭や社会で生活するために、回復期後期または維持期に改善させるものであり、急性期には適切ではない。
  • 対人交流技能の改善は、ADLが身近な人たちとの環境で安定して遂行できるようになった回復期後期に、社会生活を予定しながら行われるものであり、急性期には適切ではない。
  • 科目:統合失調症
  • 重要度:プレミアム特典
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第49回午前:第46問

軽躁状態の患者に対する作業療法の目的として適切なのはどれか。  

1: 関心の拡大

2: 病感の獲得

3: 対人交流の改善

4: 自己評価の向上

5: 自己決断能力の向上

第51回午前:第47問

作業療法導入時の注意欠如・多動性障害の患者に対する配慮として正しいのはどれか。  

1: ルールや禁止事項を数多く設ける。

2: 他者と共同で行う作業を提供する。

3: 失敗体験を基にした動機づけを図る。

4: 不適応反応時の落ち着ける場所を確保する。

5: 周囲からの刺激を受けやすい環境を設定する。

第41回午前:第90問

初老期うつ病の作業療法開始時の留意点で適切なのはどれか。  

1: 静かな環境を設定する。

2: 回想法を導入する。

3: 病前に得意だった活動を導入する。

4: グループ活動を導入する。

5: 失敗したときはその都度励ます。

第55回午後:第98問

うつ病の復職支援プログラムの内容として最も適切なのはどれか。  

1: 認知の歪みは修正しない。

2: 服薬自己管理の練習をする。

3: キャリア再構成の検討は行わない。

4: コミュニケーション能力の改善を図る。

5: 配置換えをしないことを前提に職場との連絡調整を行う。

  • 答え:4
  • 解説:うつ病の復職支援プログラムでは、生活リズムの立て直し、コミュニケーションスキルの獲得、職場ストレスへの対処法獲得を目的とするプログラムが行われるため、選択肢4が最も適切です。
  • 選択肢1は間違いです。うつ病の復職支援プログラムでは、認知行動療法を行い、再発予防のために認知や思考の歪みを修正することが重要です。
  • 選択肢2は間違いです。服薬自己管理の練習は、復職支援プログラムよりも前段階で行われるため、復職支援プログラムの内容としては不適切です。
  • 選択肢3は間違いです。うつ病の復職支援プログラムでは、必要に応じてキャリア再構成の検討も行うことがあります。
  • 選択肢4は正しいです。うつ病の復職支援プログラムでは、生活リズムの立て直し、コミュニケーションスキルの獲得、職場ストレスへの対処法獲得を目的とするプログラムが行われます。
  • 選択肢5は間違いです。うつ病からの復職では、必要に応じて配置換えを行うこともあるため、配置換えをしないことを前提にするのは不適切です。
  • 科目:精神障害と臨床医学
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第55回午後:第96問

認知症患者に対して行われるのはどれか。2つ選べ。  

1: 音楽療法

2: 内観療法

3: 森田療法

4: 精神分析療法

5: リアリティオリエンテーション

  • 答え:1 ・5
  • 解説:認知症患者に対して行われる治療法として、音楽療法とリアリティオリエンテーションが適切です。音楽療法はリハビリテーションを行うもので、認知症の進行予防に有効です。リアリティオリエンテーションは、見当識障害に対する治療法で、現実の見当識を獲得することを目的としています。
  • 音楽療法は正しい選択です。音楽の持つ特性を活用し、リハビリテーションを行うもので、認知症患者に対しても用いられます。歌いながら楽器を鳴らすなど、2つの動作を同時に行うことで、認知症の進行予防にも有効とされています。
  • 内観療法は認知症患者に対して行われる治療法ではありません。内観療法は、浄土真宗の行である「身調べ」を応用した精神療法で、主に心の問題を解決するために用いられます。
  • 森田療法は認知症患者に対して行われる治療法ではありません。森田療法は、患者が自己の症状をあるがままに受け入れることができるように訓練する方法で、主に神経症やうつ病などの精神疾患に対して用いられます。
  • 精神分析療法は認知症患者に対して行われる治療法ではありません。精神分析療法は、無意識の中に無理に抑え込まれた欲動が精神症状として現れると想定し、自由連想法を用いてその葛藤を明らかにすることで、症状の改善を目指す治療法です。
  • リアリティオリエンテーションは正しい選択です。認知症などによる見当識障害に対する治療法で、日付や時間、場所の情報をあらゆる場面や機会に提供していくことで、現実の見当識を獲得することを目的としています。
  • 科目:老年期障害と臨床医学
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第53回午前:第24問

人間作業モデルについて正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 人の習慣を評価する。

2: 認知症の人には用いない。

3: 作業に対する有能感を評価する。

4: 作業の満足度を10段階で評価する。

5: 運動技能とプロセス技能で構成されている。

  • 答え:1 ・3
  • 解説:人間作業モデルは、人の作業能力や作業に対する態度を評価するためのモデルであり、習慣や有能感を評価することができます。選択肢1と3が正しいです。
  • 正解。人間作業モデルは、人の習慣を評価することができます。習慣は、日常生活や作業において繰り返し行われる行動や態度であり、作業能力や作業環境に影響を与える重要な要素です。
  • 間違い。人間作業モデルは、認知症の人にも用いることができます。認知症の人の作業能力や作業に対する態度を評価し、適切な支援や介入を提供するために使用されます。
  • 正解。人間作業モデルは、作業に対する有能感を評価することができます。有能感は、自分が作業を達成できるという自信や信念であり、作業への取り組みや作業成果に影響を与える重要な要素です。
  • 間違い。人間作業モデルでは、作業の満足度を10段階で評価することはありません。作業の満足度は、作業に対する態度や感情を反映する指標であり、評価方法は様々ですが、必ずしも10段階で評価するわけではありません。
  • 間違い。運動技能とプロセス技能で構成されているのは、Assessment of Motor and Process Skills(AMPS)という評価ツールです。人間作業モデルとは異なります。
  • 科目:基礎作業療法学・作業療法管理学
  • 重要度:プレミアム特典
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第50回午前:第48問

回避性パーソナリティ障害患者の作業療法導入期の対応について適切なのはどれか。  

1: 共同作業を促す。

2: 衝動発散を促す。

3: 種目選択は患者に任せる。

4: 作業の誤りを修正させる。

5: 枠組みの明確な作業を提供する。

第47回午後:第14問

70歳の女性。買い物での計算や自宅への道順を間違えるようになり、心配した家族に伴われて物忘れ外来を受診した。Alzheimer型認知症と診断され外来作業療法を開始した。患者は「どうして私がここへ来ないといけないの」、「だまされた。帰りたい」と訴えて興奮することが多い。その後、興奮が落ち着き、作業療法室に定期的に通うようになった。今後の作業療法での留意点で適切なのはどれか。  

1: 個室で作業を行う。

2: 薬物の作用を学習させる。

3: 病気の説明を繰り返し行う。

4: 作業手順を1工程ずつ説明する。

5: 長時間かけて仕上げる作業を課題に選ぶ。

第44回午前:第93問

境界型人格障害患者の作業療法場面でみられるのはどれか。  

1: 作業への一貫した取り組み

2: 難易度の低い作品を要求

3: 治療者への依存

4: 集団への適応

5: 失敗時の洞察

第35回午前:第83問

痴呆老人の作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。 ア.作業導入の説明は細かくする。イ.患者のペースに合わせてゆっくり話す。ウ.感情面での疎通性を大事にして接する。エ.変化のある作業を提示する。オ.その都度細かく指示する。  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第54回午後:第46問

注意欠如・多動性障害の患者の就労に関して適切な助言はどれか。  

1: 優先順位にこだわらないようにする。

2: 多彩なやり方で物事を行うようにする。

3: 周囲の人に配慮を求めないようにする。

4: 自分だけの時間や場所を作るようにする。

5: 便利なハイテク機器などは利用しないようにする。

  • 答え:4
  • 解説:注意欠如・多動性障害(ADHD)患者は、不注意、多動性、衝動性を特徴とするため、職場での対応が重要です。適切な助言は、刺激が少なく落ち着いて仕事ができる環境を作ることです。
  • 優先順位にこだわらないようにすると、ADHD患者は様々なものに目移りしてしまい、仕事が進まなくなる可能性があるため、適切な助言ではありません。
  • 多彩なやり方で物事を行うと、ADHD患者は注意が分散しやすく、混乱しやすいため、適切な助言ではありません。患者自身のペースで一つずつこなしていけるように助言する方が良いです。
  • 周囲の人に配慮を求めないようにすると、ADHD患者が職場で適切な支援を受けられなくなるため、適切な助言ではありません。職場の人に理解してもらい、仕事内容や手順について支援を受けるようにすることが重要です。
  • 選択肢4は正しいです。ADHD患者は、刺激が多い環境では注意が転導してしまい、情報処理が上手くできないため、職場では刺激が少なく落ち着いて仕事ができる環境を作るように助言することが適切です。
  • 便利なハイテク機器は、ADHD患者にとって有益で手順が明確なものであれば、患者の特徴に合わせて利用し、働きやすい環境を整えることが良いため、適切な助言ではありません。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第34回午前:第84問

妄想型精神分裂病(統合失調症)患者における作業療法の導入で適切でないのはどれか。 ア.妄想の内容について患者と話し合う。イ.短時間の集中でもできる作業を選択する。ウ.受容的な場を設定する。エ.集団所属感が得られる場を設定する。オ.妄想の軽減を目標に設定する。  

1: ア、イ

2: ア、オ

3: イ、ウ

4: ウ、エ

5: エ、オ

第37回午前:第93問

うつ病の回復初期での作業療法の留意点で適切なのはどれか。  

1: 作業リズムを獲得させる。

2: 作業回数を増やす。

3: 作業難易度を高める。

4: 話し合いの司会を勧める。

5: 団体競技のスポーツを取り入れる。

第48回午後:第48問

精神遅滞の患者に対して行う作業療法で適切でないのはどれか。  

1: レクリエーション

2: 自律訓練法

3: 集団活動

4: 創作活動

5: SST

第35回午前:第62問

脳血管障害の回復期で活動性・自発性の低下がみられる患者への対応として適切でないのはどれか。  

1: 共同作業を通して患者の意向が表出できるように設定する。

2: 自信が得られるように難しい課題を設定する。

3: 小グループの中で小さな役割を果たす機会を設定する。

4: 短時間で完成する作業を通して達成感が得られるように設定する。

5: 患者や家族との間で現実的な目標を話し合う。

第53回午後:第45問

うつ病による仮性認知症患者の作業療法場面での特徴はどれか。2つ選べ。  

1: 多幸的である。

2: 社交的に振る舞う。

3: 物忘れがみられる。

4: 精神運動抑制がみられる。

5: 能力低下に無関心である。

  • 答え:3 ・4
  • 解説:仮性認知症は、うつ状態にある高齢者が認知症の検査に答えるのに時間がかかるなど、あたかも認知症のように見える状態です。うつ病による仮性認知症患者の作業療法場面での特徴として、物忘れがみられる(選択3)と精神運動抑制がみられる(選択4)が正しい選択肢です。
  • 選択1は間違いです。うつ病による仮性認知症患者ではうつ症状があるため、多幸的な様子はみられません。心理検査では投げやりな様子がみられることがあります。
  • 選択2は間違いです。うつ症状のある高齢者は、不安・焦燥感が強いうえ、心気的になりやすく、身体的愁訴が多いため、社交的に振る舞うことはありません。貧困・罪業・心気妄想や被害妄想などの精神病症状を伴うこともあります。
  • 選択3は正しいです。うつ病による仮性認知症では、記憶障害や遂行機能障害をみとめることがあります。これは、うつ病による仮性認知症患者の作業療法場面での特徴の一つです。
  • 選択4は正しいです。うつ症状による情報処理の速度低下により、一時的に応答時間が遅くなることがあります。これは精神運動抑制の症状の一つであり、うつ病による仮性認知症患者の作業療法場面での特徴の一つです。
  • 選択5は間違いです。仮性認知症は、認知症とは異なり、自らの能力に対する認識が著しく低下していることはありません。むしろ、うつ状態により、能力低下を憂いていることがある。認知検査の時は「わかりません」「ああ、こんなこともわからなくなった」といった発言のように、能力低下を自覚できます。
  • 科目:気分障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第51回午後:第46問

転換性障害のため歩行障害がみられる患者への作業療法で優先すべきなのはどれか。  

1: 住宅環境の整備を進める。

2: 廃用性機能障害を予防する。

3: 無意識の葛藤についての洞察を促す。

4: 難易度の高い作業への挑戦を勧める。

5: 器質的な原因との矛盾点に直面させる。

第50回午前:第44問

統合失調症の回復期前期での目標について適切なのはどれか。  

1: 現実生活への移行

2: 施設内生活の自立

3: 生活の質の向上

4: 生活技能の改善

5: 社会への参加