2型糖尿病患者における運動療法の効果で誤っているのはどれか。
1: インスリン抵抗性の増大
2: 血圧低下
3: 血糖コントロールの改善
4: 脂質代謝の改善
5: 心肺機能の改善
52歳の男性。2型糖尿病。足のしびれと血糖値の上昇のため入院となった。検査結果では空腹時血糖305 mg/dL、尿検査でケトン体陽性であった。虚血性心疾患と腎機能障害は認めない。この患者への対応で正しいのはどれか。
1: 安静臥床とする。
2: 1日200 kcalを消費させる運動を行う。
3: 1 RMの80%で下肢の筋力増強運動を行う。
4: 病棟内歩行などの軽度な負荷にとどめる。
5: 目標心拍数115/分で有酸素運動を20分間行う。
糖尿病患者に対する運動で正しいのはどれか。
1: 代謝改善を目的とした運動は1日2回行うのが望ましい。
2: 脂質代謝の改善は糖代謝改善よりも短い運動時間で達成できる。
3: 運動習慣のない高齢者に対する運動強度は80%VO2maxが望ましい。
4: 運動によるエネルギー消費は1日の摂取エネルギーの40%を目標とする。
5: 効率的にエネルギーを消費させるために運動強度を強くして短時間で行う。
70歳の男性。2型糖尿病。心房細動があるが、β遮断薬によって安静時の脈拍70/分前後にコントロールされている。食事療法と運動療法とを通して生活習慣の改善に取り組みはじめた。運動処方の内容で適切な組合せはどれか。2つ選べ。
1: 種 類−ウォーキングによる有酸素運動を行う。
2: 強 度−運動時の脈拍110/分を目標とする。
3: 持続時間−l回の運動で10分を目標とする。
4: 実施時間帯−食事の1時間後を目安に開始する。
5: 頻 度−週に2回を目標とする。
58歳の男性。身長164 cm、体重88 kg。高血圧と2型糖尿病で通院していた。空腹時血糖値の異常と急激な視力低下で緊急入院した。入院時の空腹時血糖値は268 mg/dl、HbA1cは12.8%であった。入院後のインスリン投与により空腹時血糖値は156 mg/dlに低下した。理学療法で正しいのはどれか。
1: HbA1c値を日々の理学療法の指標にした。
2: 運動はインスリン投与後30分以内に開始した。
3: 運動強度はBorg指数で17とした。
4: 短時間1回最大等尺性訓練による筋力増強を行った。
5: 1日200 kcalを消費させる有酸素運動を指導した。
糖尿病の運動療法で適切な運動負荷量はどれか。
1: 最大酸素摂取量の50~60 %
2: 3 METs
3: ボルグ指数(10段階)の7
4: 予測最大心拍数の70~80 %
5: 10 Watts
糖尿病患者における運動療法の効果で適切なのはどれか。
1: 血中HDLコレステロールの減少
2: インスリン感受性の増加
3: 筋内へのグリコーゲン貯蓄率の減少
4: 血中中性脂肪の増加
5: ブドウ糖酸化率の減少
糖尿病患者の理学療法で誤っているのはどれか。
1: HbA1cの数値を確認する。
2: 冷や汗は低血糖発作の予兆である。
3: ベッド上の安静は血糖値を低下させる。
4: 運動療法施行時には砂糖を用意しておく。
5: 意識障害発作は低血糖と高血糖で起こる。
糖尿病患者の運動療法を中止すべき状態はどれか。
1: 発汗
2: 冷汗
3: 体温 37.0℃
4: Borg指数 13
5: 脈拍数 110/分
糖尿病を合併した患者の家事指導で適切でないのはどれか。
1: 体力配分を考慮した家事計画を立てる。
2: 食事の前に活動の重点を置くように話す。
3: カロリー計算を組み入れた献立をつくる。
4: 日常使う調理器具の配置を決める。
5: やけどや刃物傷への注意を促す。
在宅酸素療法患者への訪問リハビリテーション時の指導で適切でないのはどれか。
1: 入浴時間は短めにする。
2: 食事は少量ずつ数回に分けてとる。
3: ゆっくり呼吸を整えながら歩く。
4: 腹式呼吸を励行する。
5: 酸素流量は自覚症状に合わせて調整する。
糖尿病で正しいのはどれか。
1: 膵臓からのインスリンの分泌亢進によって起こる。
2: 糖尿病性腎症では血尿が特徴的である。
3: 診断のために経口ブドウ糖負荷試験を行う。
4: 血糖値が正常ならば尿糖陽性にならない。
5: HbA1Cはインスリン抵抗性の指標になる。
在宅酸素療法が導入された慢性呼吸不全患者の生活指導で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 洗髪は、座位で両上肢によって行う。
2: 更衣は、立位でかぶり型上衣で行う。
3: 洗顔は、座位で息を吐きながら行う。
4: 用便は、息を吐きながら腹圧をかけて行う。
5: 歩行は、背筋を反らせて大きく息を吸いながら行う。
60歳の男性。2型糖尿病。身長170 cm、体重90 kg。心肺運動負荷試験を行ったところ最高酸素摂取量が2,625 mL/分であり、この60%相当の運動強度を処方された。METsで適切なのはどれか。
1: 8 METs
2: 7 METs
3: 6 METs
4: 5 METs
5: 4 METs
慢性閉塞性肺疾患の患者に対する指導として正しいのはどれか。
1: 低脂肪食が良い。
2: 下肢の運動を行う。
3: 洗髪動作は両手で行う。
4: 発症後は禁煙の必要はない。
5: インフルエンザワクチンは勧めない。
50歳の男性。会社の健康診断で尿糖陽性を指摘され、受診した。入院時、身長175 cm、体重85 kg。脈拍75/分、血圧165/86 mmHg。両側足関節の振動覚は鈍麻。血液生化学所見では、空腹時血糖385 mg/dL(基準値65~109 mg/dL)、HbAlc 8.6%(基準値4.6~6.2%)、トリグリセリド362 mg/dL(基準値30~150 mg/dL)、LDL コレステロール128 mg/dL(基準値70~139 mg/dL)であった。尿検査でケトン体陰性であった。入院後、食事療法と薬物療法が開始されている。運動療法開始時に必要な条件はどれか。
1: 感覚障害が改善する。
2: 脂質異常症が改善する。
3: 尿中ケトン体が陽性となる。
4: HbAlcが基準値内まで低下する。
5: 空腹時血糖が250 mg/dL未満となる。
52歳の男性。II型糖尿病。身長160 cm、体重70 kg。エルゴメーター運動負荷試験で、定常状態時の酸素摂取量は0.98リットル/分であった。このときの強度はどれか。
1: 約2 METs
2: 約3 METs
3: 約4 METs
4: 約5 METs
5: 約6 METs
慢性閉塞性肺疾患の呼吸理学療法で正しいのはどれか。
1: 運動中の息こらえを避ける。
2: 上肢のトレーニングは避ける。
3: 酸素吸入が必要な運動は避ける。
4: 嫌気的代謝能を優先して向上させる。
5: 運動中のSpO2は80%を保持できればよい。
うつ病の回復期の作業療法で適切なのはどれか。
1: 適度な運動を活動に取り入れる。
2: メモは使わず記憶するよう促す。
3: 休憩は最小限にして持久力をつける。
4: あらかじめ決めた活動は全て行うようにする。
5: 自信を取り戻すため高めの負荷量を設定する。
心筋梗塞の二次予防のための生活指導で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 禁煙
2: BMI目標値30以上
3: 食塩摂取量12〜14 g/日
4: Borg指数15以上の運動
5: 最大酸素摂取量50%程度の運動