第45回午前第20問の類似問題

第42回午前:第37問

25歳の女性。境界型人格障害。友人と些細なことで口論となり大量服薬して入院となった。症状が落ち着いてきたので、作業療法に参加することになった。この患者への作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 社会的な役割の体験

2: 試行錯誤の作業体験

3: 作業援助を受ける体験

4: 作業活動による成功体験

5: 自己肯定感を高める体験

第52回午後:第41問

神経症性障害患者の作業療法導入時の評価で最も重視すべきなのはどれか。  

1: 就労関連技能

2: 身辺処理能力

3: 精神内界の葛藤

4: 基本的な心身機能

5: 症状への対処方法

第42回午前:第34問

32歳の男性。会社員。課長になってから会議が多くなり、会議中にマイクを持つ手が震え、激しい動悸と発汗が出現するようになった。次第に恥をかきたくないと、会議が恐怖となっていった。精神科外来受診後に外来作業療法を開始した。この患者の病態として適切なのはどれか。  

1: 強迫性障害

2: 社会不安障害

3: 回避性人格障害

4: 身体表現性障害

5: 急性ストレス反応

第43回午前:第28問

47歳の男性。アルコール依存症。30歳代後半から仕事のストレスのために飲酒量が増え、40歳ころから高脂血症と肝機能障害とがある。年末年始に連続飲酒の状態となり、妻と両親に付き添われて精神科を受診した。アルコール専門病棟へ入院し、2週目に作業療法が開始された。この時点での作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 体力の向上を図る。

2: 合併症に関する心理教育を行う。

3: 仕事のストレスについて話し合う。

4: 生活技能訓練(SST)を行う。

5: 自助グループを紹介する。

第53回午前:第19問

26歳の女性。衝動的な浪費や奔放な異性交遊の後に抑うつ状態となり、リストカットを繰り返していた。常に感情が不安定で、空虚感や見捨てられることへの不安を訴える。職場での対人関係の悪化をきっかけに自殺企図が認められたため入院となった。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。  

1: 患者の申し出に応じて面接を行う。

2: 初回面接で自殺企図について話し合う。

3: 攻撃性がみられた場合には治療者を替える。

4: 患者の希望に合わせてプログラムを変更する。

5: 治療目標や治療上の契約を繰り返し確認する。

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、境界性パーソナリティ障害の症状がある患者に対する作業療法で適切な方法を選ぶことが求められています。境界性パーソナリティ障害は、情緒の不安定性や自己の空虚感が目立つため、治療目標や治療上の契約を繰り返し確認することが適切です。
  • 患者の申し出に応じて面接を行うのは適切ではありません。パーソナリティ障害患者との面接は、時間や頻度などの枠組みを決めて行い、患者の希望に合わせることは避けるべきです。
  • 初回面接で自殺企図について話し合うのは適切ではありません。初回の面接では治療の枠組みについて説明し、行動のルールを話し合うべきです。自殺企図については、初回面接では話し合わない方が良いです。
  • 攻撃性がみられた場合に治療者を替えると、患者の感情の向くままに人を操作しようとするパーソナリティ障害の不適応な行動を助長する可能性があるため、適切ではありません。
  • 患者の希望に合わせてプログラムを変更するのは適切ではありません。導入時に取り決めた枠組みは、患者の希望だけで安易に変更してはならない。プログラムを変更する理由として、他者の意見を含む妥当的で合理的な理由がある場合には変更しても良いです。
  • 治療目標や治療上の取り決めを患者と繰り返し確認することは、患者に対して安定した枠組みを維持する点で適切であるため、この選択肢が正解です。
  • 科目:その他の精神障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第41回午前:第89問

気分障害(うつ状態)の患者の作業療法中にみられないのはどれか。  

1: 作業能率の低下

2: 作業種目への執着

3: 評価への高い関心

4: 複雑な作業への困惑

5: 失敗へのこだわり

第37回午前:第30問

19歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。高校卒業後スーパーマーケットに就職した。約1年経ったころから情緒不安定となり、幻覚・妄想に支配された異常な言動が活発になったので入院した。薬物療法によって入院3か月で一応の安定が得られたので作業療法の依頼があった。この時期の作業療法の目標として適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 作業の満足感を得る

2: 作業効率の改善

3: 病識をつける

4: 対人交流の促進

5: 生活リズム作り

第46回午前:第14問

50歳の男性。アルコール依存症。30歳代後半から仕事上のストレスで飲酒量が増えた。遅刻や欠勤を繰り返し、2年前にリストラされてからは昼夜を問わず連続飲酒の状態となった。妻に付き添われて精神科を受診し、アルコール専門病棟へ入院した。入院後2週経過し、離脱症状が落ち着いたため作業療法が開始された。この患者の導入期評価で優先度が高いのはどれか。  

1: 認知機能

2: 作業能力

3: 金銭管理

4: 基礎体力

5: 対人関係

第42回午前:第86問

気分障害(うつ病)の患者で作業療法時にみられないのはどれか。  

1: 作品に高い完成度を求める。

2: 熱心に取り組む。

3: 他者からの評価を気にする。

4: 自分の判断で先に進む。

5: 作業手順にこだわる。

第57回午前:第15問

21歳の男性。大学生。1年前から様々な場面で不安感が出現し、急に動悸やめまいがして大量の汗をかくようになった。最近は特に理由もなく、いらいらして落ち着かず、窒息感や脱力感、抑うつ、吐き気がひどくなり、大学にも通えず日常生活にも支障が出るようになった。精神科クリニックを受診し、外来作業療法を受けることになった。この患者の作業療法場面でみられる特徴はどれか。2つ選べ。  

1: 演技的行動

2: 呼吸促迫

3: 集中困難

4: 常同行為

5: 連合弛緩

  • 答え:2 ・3
  • 解説:この患者は全般性不安障害の症状が見られており、作業療法場面で特徴的な症状は呼吸促迫と集中困難です。
  • 演技的行動は演技性パーソナリティ障害の特徴であり、この患者の症状とは関連がありません。
  • 呼吸促迫は全般性不安障害において自律神経過活動の症状の一つであり、この患者の症状と一致します。
  • 集中困難は全般性不安障害の症状であり、落ち着きのなさや不安感からくるもので、この患者の症状と一致します。
  • 常同行為は前頭側頭型認知症に見られる症状であり、この患者の症状とは関連がありません。
  • 連合弛緩は統合失調症の症状であり、この患者の症状とは関連がありません。
  • 科目:その他の身体障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第47回午前:第15問

21歳の男性。大学入学後、クラスの中で強い緊張を感じ、身体のふるえや手掌の発汗が止まらなくなった。その後、自宅に引きこもるようになったため家族に伴われて精神科外来を受診した。外来作業療法に通うことになった。この患者の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 個室を使用する。

2: SSTを取り入れる。

3: 生活リズムを整える。

4: 自己評価の特徴を話し合う。

5: リラクセーションの練習をする。

第34回午前:第30問

26歳の女性。躁病。雑誌の編集員。昼夜が逆転し、職場では同僚や上司に無遠慮な言動が目立ち始めた。日常行動もまとまりに欠けてきたので入院した。入院後1か月で落ち着き始め、職場復帰に向けて作業療法が開始された。開始時の作業で適切でないのはどれか。  

1: 短時間で達成可能なもの

2: 巧緻性の低いもの

3: 粗大運動の要素が多いもの

4: エネルギー発散の要素が強いもの

5: 量的達成度を求めるもの

第44回午前:第93問

境界型人格障害患者の作業療法場面でみられるのはどれか。  

1: 作業への一貫した取り組み

2: 難易度の低い作品を要求

3: 治療者への依存

4: 集団への適応

5: 失敗時の洞察

第34回午前:第39問

8歳の男児。学習障害。外来通院で作業療法を実施。聴覚的短期記憶に問題があり学校での課題の取り組みに困難を示している。知能検査は下位検査にばらつきがあるが発達遅滞は認められない。作業療法を実施する上で適切でないのはどれか。  

1: 課題に取り組んだ場合は積極的にほめる。

2: 視覚的な情報提示を多くする。

3: 繰り返し内容を口頭で説明する。

4: 指示は簡単にする。

5: 言われたことをノートに書くように指導する。

第38回午前:第26問

42歳の男性。精神分裂病(統合失調症)。25歳時に「お前は泥棒だ」という声が聞こえるようになり初回入院した。今回も幻聴と被害妄想が出現し3回目の入院。入院5週目で病状は落ち着き作業療法が依頼された。疲れやすさと抑うつ傾向が目立つ。この時点で、作業適用を決める上で優先度の低いのはどれか。 ア.対人刺激の量イ.作業の難易度ウ.本人の希望エ.幻聴の有無オ.退院後の生活  

1: ア、イ

2: ア、オ

3: イ、ウ

4: ウ、エ

5: エ、オ

第47回午前:第45問

認知機能障害の強い統合失調症患者に対する作業指導で工夫する点はどれか。  

1: 言語説明を増やす。

2: 工程見本を増やす。

3: 作業工程を増やす。

4: 作業時間を増やす。

5: 道具の種類を増やす。

第49回午前:第45問

うつ病患者の作業療法の注意点について正しいのはどれか。  

1: 長い工程を選ぶ。

2: 積極的に努力を促す。

3: なじみの活動を選ぶ。

4: 自発性意欲を支援する。

5: リーダー役を割り振る。

第34回午前:第26問

24歳の男性。精神分裂病(統合失調症)。「死ね」という幻聴があり、自室に閉居して食事をとらなくなったため入院した。入院後、幻聴は軽減したが、不安が強く対人関係を避けて横になっていることが多い。入院3週目に対人関係の改善を目的に作業療法が処方された。この時点で協同で行える作業種目はどれか。  

1: 模造紙大のタイルモザイク

2: 10枚組みの陶板絵

3: 画用紙大のはり絵

4: 10枚組みのキルト

5: テレビゲーム

第50回午前:第14問

20歳の女性。幼少期に両親が離婚した後、友人関係が不安定となりトラブルが絶えなかった。中学入学後から些細なことでリストカットするようになり、精神科を受診し、その後、入退院を繰り返していた。男女関係のもつれをきっかけに過量服薬し救急車で搬送された。入院後は、医療者に対して依存的だが要求が通らないと激しく責める状態である。最も考えられるのはどれか。  

1: 身体表現性障害

2: 気分変調性障害

3: 統合失調感情障害

4: 演技性パーソナリティ障害

5: 境界性パーソナリティ障害

第42回午前:第33問

18歳の男子。大学入学後、サークル活動時に不潔恐怖が出現し、手洗いが頻回となり、1時間以上も続けるようになった。本人の希望で精神科を受診し、入院となった。1週後に作業療法が開始された。開始時の作業療法で正しいのはどれか。  

1: 疲労軽減のため音楽を聴く。

2: 作業療法中の手洗い行為を禁止する。

3: 対人関係改善のためSSTを行う。

4: 意欲向上を目的として運動を行う。

5: 大学生活の過ごし方を話し合う。