75歳の男性。交通事故による第5頸髄レベルでの損傷による四肢不全麻痺。受傷後6か月経過。端座位、手すり使用で立ち上がり動作、食事は太柄のフォークで自立。トイレ動作は見守り。衣服の着脱は介助。自宅内は手すり歩行で移動、屋外は車椅子移動。Frankel分類はどれか。
1: A
2: B
3: C
4: D
5: E
20歳の男性。大学でラグビーの練習中に頸髄損傷(第6頸髄節まで機能残存)となった。受傷後1か月の呼吸理学療法で適切でないのはどれか。
1: 排痰の促進
2: 胸郭可動性の確保
3: 横隔膜の筋力強化
4: 肋間筋の筋力強化
5: インセンティブ・スパイロメトリーを用いた呼吸訓練
図は脊髄損傷患者が車椅子上でプッシュアップを行なう動作を示したものである。損傷レベルの上位から下位への組合せで正しいのはどれか。
1: A-B-C-D
2: B-D-A-C
3: C-A-B-D
4: D-A-C-B
5: B-A-D-C
27歳の男性。オートバイ事故による頸髄損傷。Zancolliの頸髄損傷分類で右C6B1、左C6A。関節可動域に制限はない。体幹を前傾させると上肢で支持することは困難である。動作の写真を別に示す。上肢による支持を可能にするために強化が必要な筋はどれか。2つ選べ。
1: 上腕筋
2: 棘下筋
3: 肩甲下筋
4: 三角筋前部線維
5: 僧帽筋上部線維
14歳の男子。デュシェンヌ型筋ジストロフィーのステージ7(厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類による)。養護施設に入所し教育・訓練を受けている。作業療法で適切でないのはどれか。
1: 歯磨き動作維持のためアームサポートを工夫する。
2: 更衣動作自立のためボタンエイドの使用訓練を行う。
3: トイレでの姿勢保持用に前方テーブルを設置する。
4: 食事のリーチ補助にターンテーブルを利用する。
5: 趣味活動の草花栽培にかさ上げした花瓶を設置する。
50歳の女性。外傷性頸髄損傷。筋力は左右とも三角筋5、上腕二頭筋5、上腕三頭筋4、長橈側手根伸筋4、橈側手根屈筋1、手指伸筋4、手指屈筋0、体幹筋0、下肢筋0であった。この患者の日常生活に用いる車椅子で適切なのはどれか。
若年の外傷性脊髄損傷(第7頸髄節まで機能残存)で誤っているのはどれか。
1: 自己導尿は自立できる。
2: 車椅子とベッド間の移乗は自立できる。
3: 感覚が残存すると座位に有利である。
4: 自律神経過反射が起きやすい。
5: BFOが役立つ。
25歳の男性。転落による頸髄損傷。受傷後2年経過。筋力はMMTで、三角筋4、大胸筋鎖骨部2、上腕二頭筋5、上腕三頭筋0、回内筋0、腕橈骨筋4、長橈側手根伸筋3、橈側手根屈筋0、手指屈筋0で左右差はない。自動車運転の際に用いる旋回装置の写真を示す。この患者に適しているのはどれか。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
5: ⑤
図は脊髄損傷患者が車椅子上でプッシュアップを行う動作を示している。損傷レベルの上位から下位への順序で正しいのはどれか。
1: A-B-C-D
2: B-D-A-C
3: C-A-B-D
4: D-A-C-B
5: B-A-D-C
58歳の男性。右利き。職場で倒れているところを発見され搬入された。意識は傾眠状態であったが、発症後4日で改善した。この時点での発話には異常がない。左手足に重度の運動障害と感覚障害とを認める。筋緊張は低下している。視力・視野は正常であるが、顔面は常に右方に向け、指摘しても左側を見ようとしない。発症10日目に数分の端座位保持が可能となったが、立位保持は介助でかろうじて可能であった。この時点で適切な治療計画はどれか。2つ選べ。
1: 頸部右回旋位を徒手的に矯正する。
2: 左上肢を意識させる。
3: 左下肢をナイトブレースで固定する。
4: 左下肢への荷重を促す。
5: 電動車椅子操作の訓練を行う。
60歳の女性。脊髄小脳変性症。四肢体幹の運動失調で座位保持が困難であったが、2週間の座位保持練習を行い、端座位は上肢で支持しなくても保持できるようになった。今後行うバランス能力改善の運動療法として最も適切なのはどれか。
20歳の男性。交通事故による大腿骨骨幹部骨折。キュンチャー釘による内固定術後1週目である。理学療法で誤っているのはどれか。
1: 大腿部の筋リラクセーション
2: 極超短波による温熱療法
3: 足関節自動運動
4: 大腿四頭筋の等尺性収縮
5: 健側に行うPNF
脊髄完全損傷者の機能残存レベルと実用可能な能力の組合せで正しいのはどれか。
1: 第3頸髄節 ── 自発呼吸
2: 第5頸髄節 ── プッシュアップ動作
3: 第3胸髄節 ── 自動車への移乗
4: 第10胸髄節 ── 両長下肢装具を用いての歩行
5: 第12胸髄節 ── 両短下肢装具を用いての歩行
24歳の男性。バイクに乗っていて乗用車と衝突し救急搬送された。頸椎脱臼骨折の診断で手術を受けた。MMTの結果を表に示す。機能残存レベルはどれか。
1: C5
2: C6
3: C7
4: C8
5: T1
頸髄損傷(第7頸髄節まで機能残存)患者の車椅子動作で自立困難なのはどれか。
1: ベッドからの側方移乗
2: ベッドからの前方移乗
3: 洋式便器からの移乗
4: 床からの移乗
5: 乗用車からの移乗
65歳の男性。右利き。突然の意識消失のため救急搬入された。診察時のJCSⅢ-200、血圧210/120 mmHg、脈拍90/分であった。搬送時の頭部CTを示す。入院翌日に理学療法が依頼された。JCSⅡ-10、血圧150/100 mmHg、脈拍90/分で、バイタルチェックを行いながら、理学療法を開始することになった。この日に行う訓練で適切なのはどれか。
1: ギャッジアップ訓練
2: 車椅子座位訓練
3: 健側下肢の筋力訓練
4: 寝返り練習
5: 下肢装具を装着しての立位訓練
脊髄損傷(第6頸髄節まで機能残存)患者に対して図のような順序でトランスファーの指導を行った。誤っているのはどれか。
1: 肘屈筋で体幹をハンドルに固定する。
2: 肘屈筋で大腿を持ち上げる。
3: 手関節伸筋で下腿をベッドに乗せる。
4: 肘伸筋で身体を前方に移動する。
5: 肩甲骨下制筋で殿部をベッドに押し上げる。
脊髄損傷の残存髄節と可能な基本動作との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.第1胸髄節-車椅子キャスター上げ操作で段差通過イ.第6胸髄節-骨盤帯付長下肢装具、手すり使用で段差昇降ウ.第8胸髄節-長下肢装具、松葉杖で実用歩行エ.第2腰髄節-短下肢装具、松葉杖で大振り歩行オ.第4腰髄節-短下肢装具で実用歩行
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
24歳の男性。5日前に交通事故で第4、5頸椎脱臼骨折となった。整復固定術を行って、頸椎の安定性は確保され、現在ICUで治療中である。意識は清明で人工呼吸器から離脱し、Frankel分類Bのレベルである。この時期における理学療法で適切でないのはどれか。
1: 呼吸訓練
2: 座位訓練
3: 下肢筋力増強訓練
4: 四肢関節可動域訓練
5: 下肢への間欠的空気加圧
22歳の男性。身長170 cm、体重70 kg。外傷性頸髄損傷後6か月経過。MMTは、肘関節屈曲5、肘関節伸展2、手関節屈曲1、手関節伸展4、手内筋0、下肢0。ベッドへの移乗が自立したので、屋内で使用する車椅子を検討した。車椅子作製上の留意点で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 背もたれの高さを肘台と同じ高さにする。
2: 駆動輪の車軸を標準よりも前方に移動する。
3: 14インチの駆動輪を使用する。
4: トグル式ブレーキを使用する。
5: 足台をスイングアウト式にする。