第44回午前第29問の類似問題

第52回午前:第17問

45歳の男性。統合失調症。20年間の入院の後、退院してグループホームに入居することになった。作業療法士は患者の強みとしての性格、才能、希望、環境について、日常生活、経済的事項、仕事などの項目に分けて本人と一緒に確認・文章化し、患者の言葉を用いて退院後の目標を立てた。本アセスメントの根拠となるモデルはどれか。  

1: ICFモデル

2: 人間作業モデル

3: ストレングスモデル

4: 脆弱性-ストレスモデル

5: CMOP〈Canadian Model of Occupational Performance〉

第46回午後:第19問

70歳の男性。仕事における意欲と作業能率の低下を主訴に来院した。最近、物をよく置き忘れる、金庫の暗証番号を思い出せない、得意先にたどり着けないといったことが多くなってきた。頭部MRIを示す。この画像で顕著にみられる所見はどれか。 

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1: 後頭葉萎縮

2: 小梗塞多発

3: 脳幹部萎縮

4: 前頭葉萎縮

5: 側頭葉内側部萎縮

第44回午前:第36問

24歳の女性。幼少時に母親から虐待を受けていた。高校中退後から仕事を転々としている。男性との関係は不安定で別れ話のたびに大量服薬を繰り返した。いつもむなしくて死にたい気持ちがあると自覚して、精神科クリニックを受診した。この患者にみられない特徴はどれか。  

1: 理想化

2: 行動化

3: 身体化

4: 物盗られ妄想

5: ストーカー行為

第45回午後:第18問

48歳の女性。うつ病。教育熱心な母親としてパート勤務をしながら2人の娘を育てた。娘達が家を離れた頃から何もする気がなくなり、抑うつ状態となった。希死念慮がみられたため夫に付き添われて精神科を受診し入院となった。「何かしていないと落ち着かない」と訴えたため入院後5日目から作業療法が開始された。入院1か月後に退院が決まった。本人は「日中、一人でどう過ごせばよいかわからない」と不安を訴えている。この時点の対応で適切でないのはどれか。  

1: 退院前訪問指導を行い生活の場を把握する。

2: ハローワークに同伴し求職者登録をする。

3: 1週間の生活スケジュールを立てる。

4: 家族心理教育の機会を取り入れる。

5: 外来作業療法の利用を検討する。

第55回午後:第12問

87歳の男性。脳血管障害の後遺症により週1回の訪問作業療法を行っている。訪問時、85歳の妻が「家で介護することがつらい。疲れた」と暗い顔でため息をついている。訪問作業療法士の対応で正しいのはどれか。  

1: 妻に精神科の受診を勧める。

2: 近隣の入所施設の空き情報を伝える。

3: 患者へ妻に甘えすぎないように話す。

4: 訪問介護事業所に利用開始を依頼する。

5: ケアマネージャーに妻の状況を報告する。

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、高齢の介護者が疲労している状況に対して、訪問作業療法士がどのような対応をすべきかを問うています。妻の気持ちを受容し、状況を確認し、専門家に相談し、解消法を選択する手順が考えられます。
  • 妻は介護のつらさと疲労を訴えていますが、受診すべき病的状態かどうかは問題文からはわかりません。まずは他のチームメンバーに報告して状況を確認するべきです。
  • 入所施設の空き情報を伝える前に、まずはケアマネージャーや他の支援者と情報を共有し、介護負担軽減のための手段を検討するべきです。
  • 問題文には患者が妻に甘えているとの情報はなく、まずは状況を確認し、その後に対処するべきです。
  • 訪問介護事業所の利用開始にはケアマネージャーが作成するケアプランの変更手続きが必要です。妻の状況を他職種と確認し、相談したうえで利用すべきサービスを選択するべきです。
  • ケアマネージャーは患者本人と家族の諸問題を把握する役割があります。妻の状況を報告することで、適切な支援が受けられるようになります。正しい対応です。
  • 科目:脳血管疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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第49回午後:第19問

26歳の女性。異性問題でリストカットを繰り返し入院となった。その後も病棟看護師に甘えたかと思えば暴言を吐く状態が続いている。入院後2週が経過して作業療法が処方された。この患者にみられやすいのはどれか。  

1: 心気症

2: 注意障害

3: 強迫症状

4: させられ体験

5: 見捨てられ恐怖

第51回午後:第20問

28歳の男性。統合失調症。持続性の幻聴や被害妄想のため、21歳から入退院を繰り返していたが「働きたい」という本人の希望を尊重して、一般就労を目指して支援することになった。作業療法士を含めた多職種によって生活を支援する一方、地域障害者職業センターやハローワークと協力して、マッチングを図りながら24か月を限度に支援を行っている。この患者が受けている就労支援サービスはどれか。  

1: 就労移行支援

2: 職場適応訓練

3: リワーク支援

4: 就労継続支援A型

5: 就労継続支援B型

第53回午後:第20問

71歳の男性。うっ血性心不全。2週間前から顔面と下肢とに浮腫がみられるようになり、安静にしていても呼吸困難があるため入院となった。入院2日後、離床練習開始となった。医療面接における質問で重要性が低いのはどれか。  

1: 「咳や痰はないですか」

2: 「仰向けで寝られますか」

3: 「喉が渇きやすいですか」

4: 「息切れは少なくなりましたか」

5: 「手足のむくみは少なくなりましたか」

第48回午前:第45問

うつ病患者の作業療法でみられやすい特徴はどれか。  

1: 頻回の休息

2: 手順の省略

3: 学習性低下

4: 約束の遵守

5: 他者への依存

第47回午後:第18問

35歳の女性。現在、6か月児の子育て中であるが、1か月前からテレビも新聞も見る気が起こらないほど周囲への興味・関心が低下し、子と触れ合うこともおっくうになった。物事の判断が鈍くなり、子育てに自信をなくし、自分を責め、ささいなことから不安になりやすくなったため、子を祖母に預けて精神科病院に入院した。入院翌日から不安の軽減を目的に作業療法が開始された。この患者に対する作業療法士の対応で適切なのはどれか。  

1: 体力の増強を図る。

2: 趣味をみつけるよう促す。

3: 子育てへの関心を高める。

4: 日中の過ごし方を話し合う。

5: 共同作業で他者と役割を分担させる。

第39回午前:第30問

28歳の女性。全般性不安障害。コンピュータのシステム・エンジニア。システム設計の責任者として一つの仕事をやり遂げた頃から、持続的ないらいら感、不安、頭痛、肩こりなどを感じるようになった。仕事も負担となり、「このままでは病気になってしまい、何もかも駄目になりそう」と訴え外来受診した。薬物療法と並行して外来受診時に作業療法が処方された。開始時の目的として適切なのはどれか。  

1: 緊張感の軽減

2: 作業能力の改善

3: 葛藤の洞察

4: 家族内調整

5: 職場上司との調整

第48回午前:第17問

32歳の女性。統合失調症。大学卒業後商社に勤務していた。28歳ころから「心身ともに疲れる」と言うようになり、このころから幻聴が出現した。定期的に受診し服薬を続けていたが、1か月前から職場で自分の悪口を言われているような幻聴が増加したため休職し、外来作業療法が処方された。作業療法の評価で優先するのはどれか。  

1: 生活歴

2: 基礎体力

3: 金銭管理能力

4: 対人関係能力

5: 余暇の過ごし方

第47回午後:第17問

21歳の女性。統合失調症。大学でグループ課題の実習中に錯乱状態となり入院した。入院後2週からベッドサイドでの作業療法が開始され、入院後7週で症状が落ち着いたため退院することになった。しかし、眠気やだるさ、疲労感があり、一方で復学への焦りが強い。この時期の作業療法士の対応で適切でないのはどれか。  

1: デイケアでの集団活動を促す。

2: 自宅での過ごし方を指導する。

3: 復学準備の開始時期を話し合う。

4: 作業遂行の特徴を家族に伝える。

5: 外来作業療法で支援を継続する。

第50回午前:第19問

10歳の男児。学業成績は中位だが授業中に落ちつきがなく、隣の子に一方的に話しかける、落書きをする、忘れ物をするなどでよく注意を受けていた。片付けも苦手で自室は乱雑であった。心配した母親と共に精神科を受診し、外来作業療法が開始された。この男児に予測される作業療法での様子はどれか。  

1: 同じ動作を繰り返す。

2: 根拠のない自信を示す。

3: 道具をしばしばなくす。

4: 詳細を作業療法士に確認する。

5: 手順にこだわって作業をする。

第52回午前:第18問

57歳の女性。夫と寝たきりの母親との3人暮らし。編み物を趣味としていた。患者は手の抜けない真面目な性格で、介護が2年続いたころから「体が動かない。死んでしまいたい」と寝込むようになった。夫に連れられ精神科病院を受診し入院。1か月後に作業療法が導入となった。しかし、作業療法士に「母のことが気になるんです。ここにいる自分が情けない」と訴えた。この患者への対応として適切なのはどれか。  

1: 主治医に早期の退院を提案する。

2: 他の患者をお世話する役割を提供する。

3: 趣味の編み物をしてみるように提案する。

4: 休むことも大切であることを説明する。

5: 他の患者との会話による気晴らしを促す。

第52回午後:第10問

68歳の男性。慢性呼吸器疾患。「最近、入浴すると息切れがする」との訴えがある。入浴指導として正しいのはどれか。  

1: 片手で髪を洗う。

2: 首まで湯につかる。

3: 短いタオルで背中を洗う。

4: 吸気に合わせて動作を行う。

5: 長座位で膝を立てて足を洗う。

第45回午後:第12問

56歳の女性。10年前に多発性硬化症と診断され、3回の入院歴がある。1年前からベッド上で生活している。1週前から、飲み込みの悪さ、左下肢の脱力感およびしびれの増強を感じるようになった。夕方になると軽度の発熱がある。2週に1度の在宅理学療法で訪問した際に優先すべき対応はどれか。  

1: 全身の保温を促す。

2: 腹式呼吸の指導を行う。

3: 下肢の筋力増強訓練を行う。

4: 直接嚥下訓練を家族に指導する。

5: 現状を把握し主治医に連絡する。

第40回午前:第37問

50歳の男性。生来健康であったが、大量飲酒で泥酔した翌朝から右下垂足を呈するようになった。この神経麻痺に対して低周波治療を行う際の運動点はどれか。  

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第49回午後:第15問

21歳の女性。統合失調症。大学に進学後1人暮らしをしていたが、4年生になっても就職先が決まらず、不眠と焦燥感が出現した。その後、他の学生から悪口を言われている声も聴こえ始め、アパートに閉じこもるようになった。母親が患者の異変に気付き精神科を受診させ休学となった。外来受診を継続し1か月半が経過したところで、外来での作業療法が処方された。この患者の作業療法導入時の面接内容として優先すべき項目はどれか。  

1: 悪口の内容を確認する。

2: 家族に対する思いを尋ねる。

3: 一日の過ごし方を確認する。

4: 就職の不安について尋ねる。

5: 興味のある授業について尋ねる。

第51回午後:第13問

27歳の女性。20歳ころに友人に勧められて覚醒剤を使用した。その後、常用するようになり、逮捕および服役を経験した。釈放後に民間のリハビリ施設を利用しながらアルバイトをしていた。1か月前から同僚とのトラブルが続き、最近になり幻覚妄想様の発言が出現したため、父親に連れられて精神科を受診し、入院となった。入院後3週目に作業療法が処方された。導入初期のプログラムとして適切でないのはどれか。  

1: 疾病について学習する。

2: 生活技能訓練に参加する。

3: ピアサポーターと交流する。

4: 軽運動プログラムに参加する。

5: グループリーダーを体験する。