高次脳機能障害と在宅での生活指導との組合せで正しいのはどれか。
1: 半側空間無視-車の免許証を返納させる。
2: 観念失行-病前からなじみのある方法を用いる。
3: 手指失認-料理でナイフを用いない。
4: 構成失行-場面にあった服装の指導をする。
5: 喚語障害-トーキングエイドの使用を指導する。
境界性パーソナリティー障害の作業療法の目的でないのはどれか。
1: 枠組みの提供
2: 行動化の促進
3: 依存欲求の充足
4: 探索行動の促進
5: 対象恒常性の改善
20歳の男性。広汎性発達障害。高校の普通科を卒業後、工場に就職するが職場で上司に指示されたことが途中で変更になったことで怒ったり、昼休みの同僚との会話からトラブルとなったりして退職した。その後、抑うつ的な状態が続き、精神科受診となった。この患者への作業療法の目的で最も適切なのはどれか。
1: 体力の向上
2: 自尊心の回復
3: 見当識の改善
4: 行動の自己洞察
5: 生活リズムの回復
認知行動療法において重視されるのはどれか。
1: 無意識の葛藤
2: 全身の弛緩状態
3: あるがままの生活態度
4: 幼少期の養育者との関係
5: 認知が感情に与える影響
認知症高齢者の作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 複数の課題を提供する。
2: 絵や文字を併用し説明する。
3: 作業療法士が交代で指導する。
4: できない作業を中心に練習する。
5: 小集団で参加メンバーを固定する。
気分障害(うつ状態)の患者の作業療法中にみられないのはどれか。
1: 作業能率の低下
2: 作業種目への執着
3: 評価への高い関心
4: 複雑な作業への困惑
5: 失敗へのこだわり
20歳の男性。統合失調症。専門学校に通っていたが、いじめをきっかけに引きこもる生活となった。次第に容姿を批判される幻聴が生じ、不穏興奮状態となって精神科に入院した。3週後、不穏興奮は落ち着いたため作業療法が開始されたが、抑うつ気分の訴え、睡眠過剰および無力感などの状態がみられていた。作業療法を開始してまもなく「学校に戻れるだろうか」と不安を訴えた。作業療法士の対応で適切なのはどれか。
1: 「勉強を取り入れていきましょう」
2: 「生活リズムから整えていきましょう」
3: 「スポーツで体力の向上を図りましょう」
4: 「集団レクリエーションに参加してみましょう」
5: 「SSTに参加して対人関係の練習をしてみましょう」
統合失調症の回復期後期に行う作業療法の目的で適切なのはどれか。
1: 休息援助
2: 対人交流
3: 衝動発散
4: 欲求充足
5: 鎮静と賦活
転換性障害患者に対する作業療法の留意点で適切でないのはどれか。
1: 不安感の緩和
2: 生活リズムの安定化
3: 身体症状の解釈
4: 意欲の向上
5: 家族関係の調整
思考障害のある統合失調症患者の作業活動で適切でないのはどれか。
1: 見本があるもの
2: 手順の明確なもの
3: 自由度の高いもの
4: 時間に融通性があるもの
5: 目的が明確なもの
神経性無食欲症の患者に対する作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: ボディイメージのゆがみを扱う。
2: 身体運動を通して発散を促す。
3: 対人交流を楽しめるよう促す。
4: 食事についての話題を促す。
5: 体重の自己チェックを促す。
器質性精神障害について正しいのはどれか。
1: 妄想はみられない。
2: 安定した人格を認める。
3: 記憶障害はみられない。
4: 抗精神病薬は投与しない。
5: 心理的要因の影響を受ける。
SST(社会生活技能訓練)の説明で適切でないのはどれか。
1: 社会的学習理論に基づく技法である。
2: 交流分析に基づく技法である。
3: 認知行動療法に基づく技法である。
4: ロールプレイやモデリングなどを使用する。
5: 慢性精神障害者の自立支援を目的として開発された。
統合失調症で入院している急性期の患者に心理教育を行う場合に適切なのはどれか。
1: 不安に関する話題は避ける。
2: 主に本人の病状から参加を判断する。
3: 治療により回復していくことを伝える。
4: 精神運動興奮が残存していても開始する。
5: 話がまとまらないときは発言を打ち切る。
気分障害(うつ状態)の患者の作業療法中にみられないのはどれか。
1: 疲れやすい。
2: 頑張り過ぎる。
3: 失敗にこだわる。
4: 興味が移りやすい。
5: 意思決定が苦手である。
作業療法における広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)への対応で適切なのはどれか。
1: 攻撃的な行動には大きな声で「ダメ」とだけ簡潔に言う。
2: 作業の適用時には内容をあらかじめ伝える。
3: こだわりに対しては行動変容を促す。
4: 作業は自由度の高いものを用いる。
5: 説明には言語的情報を多用する。
脳血管性認知症患者の作業療法で適切でないのはどれか。
1: 患者の得意な活動をみつけて行う。
2: 決定した活動は固定化して行う。
3: 患者の生活史を参考に活動の選択をする。
4: 患者の自尊心を大切にする。
5: スタッフとの良い関係作りを心がける。
器質性精神障害患者において観察だけでは評価が困難なのはどれか。
1: 理解力
2: せん妄
3: 対人関係
4: 病識
5: 意欲
40歳の男性。精神分裂病(統合失調症)。日常生活能力には問題なく、退院を勧められているが、「退院後の生活が不安で自信がない」と退院に踏み切れないでいる。この患者への作業療法士の働きかけで適切でないのはどれか。
1: 作業療法場面での成功体験を積み重ねる。
2: 多少の失敗はおそれないように励ます。
3: 作業検査や知能検査など、客観的データを用いて自信をつけさせる。
4: 退院の不安に対して相談にのる。
5: 外来での作業療法の利用方法を説明する。
身体表現性障害の患者に対する作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 治療者への依存を促す。
2: 身体症状の意味を解釈する。
3: 集団作業療法を基本とする。
4: 身体運動プログラムを行う。
5: ストレスについて話し合う。