第43回午前第82問の類似問題

第47回午前:第16問

26歳の女性。感情が不安定でリストカットを繰り返している。これまでいくつも職歴があるが、いずれも対人的なトラブルが原因で辞めている。大量服薬をしたため精神科病院に入院となった。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。  

1: 実施時間を明確に決める。

2: 特定の担当者を決めない。

3: 集団で協力する活動を導入する。

4: 目標は複数回参加した後で決める。

5: 実施頻度は本人の要求に応じて変更する。

第53回午前:第26問

作業療法で提供する課題の難易度を上げる段階付けとして適切なのはどれか。  

1: 工程数が多い課題から少ない課題へ段階付ける。

2: 作業時間が長い課題から短い課題へ段階付ける。

3: 意思決定が少ない課題から多い課題へ段階付ける。

4: 姿勢が不安定となる課題から安定した課題へ段階付ける。

5: 運動の際に用いる関節の数が多い課題から少ない課題へ段階付ける。

  • 答え:3
  • 解説:作業療法では、患者の能力に応じて課題の難易度を段階的に上げることが重要です。意思決定が少ない課題から多い課題へ段階付けることが適切な方法です。
  • 工程数が多い課題から少ない課題へ段階付けるのは逆で、難易度を上げるには工程数が少ない課題から多い課題へ段階付けるべきです。
  • 作業時間が長い課題から短い課題へ段階付けるのは逆で、難易度を上げるには作業時間が短い課題から長い課題へ段階付けるべきです。
  • 意思決定が少ない課題から多い課題へ段階付けることが適切です。意思決定が多い課題ほど難易度が高く、患者の能力向上につながります。
  • 姿勢が不安定となる課題から安定した課題へ段階付けるのは逆で、難易度を上げるには姿勢が安定した課題から不安定な課題へ段階付けるべきです。
  • 運動の際に用いる関節の数が多い課題から少ない課題へ段階付けるのは逆で、難易度を上げるには関節の数が少ない課題から多い課題へ段階付けるべきです。
  • 科目:基礎作業療法学・作業療法管理学
  • 重要度:プレミアム特典
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第46回午前:第17問

19歳の男性。統合失調症。大学入学後、授業中に突然大声で叫ぶようになり、幻聴と被害妄想とが認められたため入院となった。治療開始後1か月経過し症状が改善したため自宅へ退院したが、疲労感が強く半年間引きこもっていた。このため、復学を目標として外来作業療法が開始された。この時期の作業療法の役割はどれか。  

1: 休息援助

2: 仲間づくり

3: 余暇の利用

4: 社会性の獲得

5: 生活リズムの獲得

第43回午前:第78問

疾患と治療法との組合せで適切なのはどれか。  

1: 認知症 - 催眠療法

2: 人格障害 - 森田療法

3: 統合失調症 - 回想法

4: 気分障害 - 認知行動療法

5: 発達障害 - 自律訓練法

第36回午前:第27問

55歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。29歳時に「『修道院に行けばお金をたくさんもらえる』という声が聞こえる」と言うようになり初回入院した。現在、4回目の入院中で、最近は病的な体験を述べることは減少したが、無為傾向が強いため、その改善を目的に作業療法が開始された。作業療法の初期評価で適切でないのはどれか。  

1: 病的体験の影響

2: 対人関係の範囲

3: 興味・関心の内容

4: 指示理解の程度

5: 作業の巧緻性

第51回午後:第19問

32歳の女性。幼いころから落ち着きがなく、忘れ物も多かった。大学卒業後、医療事務の仕事に就いたが、仕事が忙しくなるとミスが多くなり、同僚にかんしゃくを起こすなど感情が不安定となった。仕事を休むことも多くなったため、職場の上司に勧められ、精神科を受診し、入院となった。2週後、情緒的に落ち着いたところで作業療法が開始された。この患者の作業療法で予測される行動はどれか。  

1: 読書に没頭する。

2: 他者との接触を避ける。

3: 他者の作業種目に目移りする。

4: 物を置いた場所を何度も確認する。

5: 自分の作品の出来栄えに固執する。

第51回午前:第50問

被害妄想が持続し自宅に閉じこもることで安定している慢性期の統合失調症患者に対する訪問作業療法として適切な支援はどれか。  

1: 外出の促し

2: 家事行為の指導

3: 近所づきあいの指導

4: 本人が困っていることの傾聴

5: 内服薬の種類についての話し合い

第47回午後:第40問

回復期の摂食障害患者に対する作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 他者との関わりを促す。

2: 活動を楽しむ機会を作る。

3: 作業では細部への注意を促す。

4: 失敗から学ぶ経験を重視する。

5: 道具の準備や片付けを行わせる。

第35回午前:第64問

高次脳機能障害と在宅での生活指導との組合せで正しいのはどれか。  

1: 半側空間無視-車の免許証を返納させる。

2: 観念失行-病前からなじみのある方法を用いる。

3: 手指失認-料理でナイフを用いない。

4: 構成失行-場面にあった服装の指導をする。

5: 喚語障害-トーキングエイドの使用を指導する。

第46回午前:第49問

うつ状態の悪化を示す特徴はどれか。2つ選べ。  

1: 大声で話す。

2: 妄想が出現する。

3: 場当たり的な行動を行う。

4: 作業に取り組める時間が増える。

5: 声かけに対する反応が遅くなる。

第38回午後:第71問

精神分裂病(統合失調症)で予後不良に関連する因子はどれか。  

1: 発病年齢が早い。

2: 急性に発病する。

3: 明らかな誘因がある。

4: 社交的な性格である。

5: 緊張病症状を示す。

第34回午前:第78問

精神科作業療法の初回評価で適切なのはどれか。  

1: 複数の種目を同時に行う。

2: 複雑な種目で行う。

3: 種目は一定の設定場面で行う。

4: 患者が希望した種目で行う。

5: 退院後の希望にそった種目を行う。

第35回午前:第97問

老年期アルコール依存症の作業療法導入時の留意点で適切でないのはどれか。  

1: 身体機能の評価を行う。

2: 記銘力障害の有無を確認する。

3: 合併症の有無を確認する。

4: 疲れやすい作業は避ける。

5: 工程の細かな作業を導入する。

第37回午前:第30問

19歳の女性。精神分裂病(統合失調症)。高校卒業後スーパーマーケットに就職した。約1年経ったころから情緒不安定となり、幻覚・妄想に支配された異常な言動が活発になったので入院した。薬物療法によって入院3か月で一応の安定が得られたので作業療法の依頼があった。この時期の作業療法の目標として適切なのはどれか。2つ選べ。  

1: 作業の満足感を得る

2: 作業効率の改善

3: 病識をつける

4: 対人交流の促進

5: 生活リズム作り

第40回午前:第89問

神経性無食欲症患者の作業療法場面でみられないのはどれか。  

1: 過活動

2: 過剰適応

3: 強迫的なこだわり

4: 対人交流の希薄さ

5: 評価に対する無関心

第38回午後:第72問

躁病の症状はどれか。  

1: 連合弛緩

2: 強迫行為

3: 思考散乱

4: 日内変動

5: 抑制消失

第44回午前:第38問

20歳の男性。広汎性発達障害。高校の普通科を卒業後、工場に就職するが職場で上司に指示されたことが途中で変更になったことで怒ったり、昼休みの同僚との会話からトラブルとなったりして退職した。その後、抑うつ的な状態が続き、精神科受診となった。この患者の行動特性はどれか。2つ選べ。  

1: 場の雰囲気を読み取ることが苦手である。

2: 順番を待つことができない。

3: 新しいことが覚えられない。

4: 不測の事態に対応できない。

5: 常に落ち着きがない。

第35回午前:第94問

知的障害児の作業療法で適切でないのはどれか。  

1: 作業課題への興味を拡大させる。

2: 集団内での対人技能を向上させる。

3: 自己評価の低下を防ぐ。

4: 障害特性を家族に説明する。

5: 不得意な教科の成績を向上させる。

第50回午前:第42問

認知症患者の作業課題で適切でないのはどれか。  

1: 壊れにくい素材での課題

2: 道具を使わない課題

3: 少ない工程の課題

4: 短時間の課題

5: 精密な課題

第54回午前:第16問

17歳の男子。自閉症。自分なりの特定のやり方にこだわり融通が利かず、臨機応変に振る舞えずに失敗体験を積み重ね、自尊感情が著しく低下している。この常同性に関わる特性を踏まえた上での作業療法上の配慮として、最も重要なのはどれか。  

1: 静かな環境で作業する。

2: 用件は具体的に伝える。

3: 図や表を用いた説明を行う。

4: 1つずつ段階を踏んで作業する。

5: 予定変更がある時は前もって伝える。

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、自閉症の患者に対して作業療法上の配慮が求められています。自閉症の患者は、常同性により臨機応変に対応できないことが多く、予定変更がある場合には前もって伝えることが重要です。
  • 静かな環境で作業することは、感覚過敏な自閉症患者に有効ですが、この問題では常同性に関わる配慮が求められているため、選択肢1は正解ではありません。
  • 用件を具体的に伝えることは一般的に良い方法ですが、この患者の場合、臨機応変に振る舞えないため、選択肢2は正解ではありません。
  • 図や表を用いた説明は、言語能力が低く図形認識が損なわれていない場合に有効ですが、この患者の場合、特定のやり方にこだわるため、必ずしも図や表を用いた説明がよいとは言えません。選択肢3は正解ではありません。
  • 1つずつ段階を踏んで作業することは、失敗体験を繰り返さないための配慮として行われますが、この患者にはあらかじめ変更について伝える配慮が必要であるため、選択肢4は正解ではありません。
  • 自閉症患者には、常同性に配慮する必要があります。予定の変更などに臨機応変に対応できず、混乱を生じることがあるため、予定変更がある場合には前もって伝えることが重要です。選択肢5が正解です。
  • 科目:発達・小児疾患
  • 重要度:プレミアム特典
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