統合失調症で障害されない精神機能はどれか。
1: 知覚
2: 思考
3: 意識
4: 感情
5: 意欲
精神分裂病(統合失調症)の特徴で誤っているのはどれか。
1: 青年期に発病することが多い。
2: 自分の殻に閉じこもることが多い。
3: 循環性の経過をたどることが多い。
4: 被害的な内容を訴えることが多い。
5: 意欲低下をみることが多い。
43歳の男性。統合失調症。幻聴と妄想が消失せず9年間の入院生活を送っていたが、入院患者の地域生活移行を進める方針の下、地域のアパートを借りて退院することになった。そこで、本人の地域生活を支えるため、作業療法士、看護師、精神保健福祉士、医師らがチームを組み、24時間365日体制で相談や訪問のサービスを開始した。このサービスに該当するのはどれか。
1: Assertive Community Treatment〈ACT〉
2: Illness Management and Recovery〈IMR〉
3: Individual Placement and Support〈IPS〉
4: Intentional Peer Support〈IPS〉
5: Wellness Recovery Action Plan〈WRAP〉
25歳の女性。境界型人格障害。高校時代から希死念慮や情緒不安定があった。アルバイト先の男性従業員と同棲していたが、21歳のときけんか別れして帰省した。帰省後は母親と生活していたが、母親への暴力と希死念慮が激しくなり入院した。入院後、落ち着いた時点で作業療法が開始された。この時期の実施上の留意点で適切でないのはどれか。
1: 参加に当たっての約束事を確認する。
2: 種目は患者に任せる。
3: 短期間で行えるものを選ぶ。
4: 手順と結果が明確なものを選ぶ。
5: 場面設定を一定にする。
うつ病の回復期の作業療法で適切なのはどれか。
1: 作業時間を延長する。
2: 作業の速さを求める。
3: 休息の取り方を教える。
4: 変化に富む構成にする。
5: 作業の完成度を求める。
67歳の男性。Lewy小体型認知症。退職しているにもかかわらず時々会社に行こうとするが、説明をすると納得する。「子供が部屋の中にいる」と訴えることが増えた。日常の動作は緩慢となり、歩行も困難になったため入院した。この患者に対する作業療法の際に適切なのはどれか。
1: 幻視の訴えを正す。
2: 身体の活動量を減らす。
3: リズムのある反復動作は避ける。
4: 転倒しやすいことを本人に伝える。
5: 過覚醒を防ぐために照明を暗くする。
65歳の女性。元来、几帳面な性格だが友人も多く活動的に過ごしていた。3か月前に、自宅のリフォームを契機に、早朝覚醒、食思不振、抑うつ気分や意欲低下が生じ、友人とも会わないようになった。自宅で自殺を企図したが未遂に終わり、1か月前に家族が精神科を受診させ、即日医療保護入院となった。単独散歩はまだ許可されていないが、抗うつ薬による治療で抑うつ気分は改善傾向にあり、病棟での軽い体操プログラムへの参加を看護師から勧められて、初めて参加した。この時点での患者に対する作業療法士の関わりで適切でないのはどれか。
1: 必要に応じて不安を受け止める。
2: 過刺激を避けながら短時間で行う。
3: 具体的体験により現実感の回復を促す。
4: 参加各回の達成目標を明確にして本人と共有する。
5: 薬物療法の副作用が生じていないかアセスメントする。
52歳の男性。統合失調症。精神科病院に5年間入院している。作業療法が開始され、作業遂行の特徴と問題解決技能とを評価する目的で、箱づくり法を行うことになった。箱の作成過程で、患者から見本提示の希望があった場合、見本を段階的に提示する順序で正しいのはどれか。
1: A→B→C→D
2: B→C→D→A
3: C→D→A→B
4: D→A→B→C
5: A→C→B→D
神経症性障害患者の作業療法導入時の評価で最も重視すべきなのはどれか。
1: 就労関連技能
2: 身辺処理能力
3: 精神内界の葛藤
4: 基本的な心身機能
5: 症状への対処方法
神経性無食欲症患者の入院治療について正しいのはどれか。
1: 活動量は目標体重に達してから増やす。
2: 早期から高カロリーの栄養補給を行う。
3: 全身状態の安定より先に行動療法を行う。
4: 食行動の問題が改善するまで入院は継続する。
5: 入院中に自己誘発性嘔吐がみられたときは退院させる。
強迫神経症患者の作業療法で確認行為がみられたとき、作業療法士の対応で適切なのはどれか。
1: 作業種目を変更する。
2: 作業を中断させる。
3: その日の作業療法を中止する。
4: 行為をやめるように話す。
5: 行為を静観する。
精神科作業療法の初回評価で適切なのはどれか。
1: 複数の種目を同時に行う。
2: 複雑な種目で行う。
3: 種目は一定の設定場面で行う。
4: 患者が希望した種目で行う。
5: 退院後の希望にそった種目を行う。
32歳の女性。統合失調症。デイケアに通所しているが、いつも人を避けるように過ごしていることが多い。スタッフが面談の中でその理由を尋ねると「会話をしていると、途中から何を話しているのか分からなくなります。それが恐くて人と話をする自信がないです」と訴えた。この患者の症状の評価で最も適切なのはどれか。
1: GAF
2: BADS
3: WCST
4: Rehab
5: BACS-J
60歳の女性。うつ病。夫と2人暮らし。1年前からうつ状態が遷延し、抑うつ気分や意欲の低下が強く、家事もできなくなり入院した。1か月でうつ状態がやや改善してきたが、記憶力減退を強く訴え、「自分は痴呆になった」との不安が強い。気分転換と生活リズムの回復を目的に作業療法が処方された。主治医からの留意事項として、薬の副作用によるふらつきへの配慮が指示されている。この患者は、家事ができないことで夫に罪責感を持っており、早く家事ができるようになることを希望した。作業療法導入期のプログラムとして適切でないのはどれか。
1: 小物の洗濯
2: 献立表作り
3: ベッド周りの私物整理
4: 同年代患者の茶話会参加
5: 散歩
治療についてのインフォームド・コンセントで適切でないのはどれか。
1: 治療者は全ての治療法について説明する。
2: 治療者は患者が理解できる方法で説明する。
3: 判断能力に関わらず患者の決定が優先される。
4: 患者の同意内容は文書で保存する。
5: 患者は同意を撤回することができる。
30歳の男性。統合失調症で5年前に幻覚妄想状態で家族に対する興奮があり、医療保護入院となった既往がある。退院後はほぼ規則的に通院し、毎食後服薬していたが、3か月前から治療を中断し、幻聴や被害関係妄想が悪化し、両親を自宅から閉め出して引きこもってしまった。注察妄想もあり本人も自宅から外出できない状況である。多職種訪問支援チームが1年前から関わっており、訪問は受け入れてもらえている。この患者への今後の介入で最も適切なのはどれか。
1: 本人の意思に関わらず、繰り返し服薬を強く促す。
2: 両親を自宅に同行させ、その場で本人に両親への謝罪を促す。
3: 民間救急を利用し、中断していた精神科病院の救急外来に搬送する。
4: 本人の希望や生活上の困り事を根気よく引き出し、関係を深める努力をする。
5: 訪問頻度を減らし、本人が助けを求めるのを待って精神科外来に結びつける。
躁病の症状でないのはどれか。
1: 連合弛緩
2: 観念奔逸
3: 行為心迫
4: 注意転導
5: 睡眠障害
24歳の男性。精神分裂病(統合失調症)。「死ね」という幻聴があり、自室に閉居して食事をとらなくなったため入院した。入院後、幻聴は軽減したが、不安が強く対人関係を避けて横になっていることが多い。入院3週目に対人関係の改善を目的に作業療法が処方された。この時点で協同で行える作業種目はどれか。
1: 模造紙大のタイルモザイク
2: 10枚組みの陶板絵
3: 画用紙大のはり絵
4: 10枚組みのキルト
5: テレビゲーム