65歳の男性。農作業中に右上腕切断、標準断端である。受傷後1か月経過。義手の作製と訓練のため入院した。作業療法の評価で誤っているのはどれか。
1: 断端周径は定期的に計測する。
2: 肩甲骨、肩関節の関節可動域を測定する。
3: 肩関節周囲筋の筋力測定を行う。
4: 能動義手の長さは肩峰から尺骨茎状突起までとする。
5: 感覚検査を行う。
24歳の男性。農機具に巻き込まれて右上腕を切断した。断端長は標準断端である。図のような上腕義手を製作することとした。この義手の適合検査結果で適合と判断されるのはどれか。
1: 肘90°屈曲位のコントロールケーブルシステムの効率判定が85%
2: 引っ張り荷重に対する安定性の判定でずれが20 mm
3: 義手装着下垂時の長さが残存肢の環指と同じ長さ
4: 義手装着時の能動的肘屈曲が100°
5: 口元での手先具の操作判定が35%
32歳の女性。交通事故による左上腕切断(上腕長30%残存)。上腕能動義手の適合検査で、肘継手を屈曲させたときに手先具が口元に届かなかった。この患者の肘継手として適切なのはどれか。
30歳の女性。上腕切断標準断端。上腕義手は差し込み式ソケット、8字ハーネス、複式コントロールケーブルシステム、随意開き式能動フックで構成されている。適合判定の際、肘90°屈曲位で手先具が完全には開かなかった。原因として考えられるのはどれか。
1: フックのゴムが弱い。
2: ケーブルハウジングが短かすぎる。
3: 残存肢の肩甲帯の筋力が低下している。
4: 前腕支持部のトリミングが不良である。
5: 切断肢の肩関節の回旋可動域に制限がある。
42歳の女性。右利き。生来健康。悪性黒色腫による左上腕切断。標準断端。今後化学療法が施行される予定である。この患者に対する上腕義手として適切なのはどれか。
1: ソケットは差し込み式
2: コントロールケーブルは単式
3: 肘完全屈曲に要する肩屈曲角は50°
4: 口元での手先具は40%開大
5: 操作効率は40%
上腕切断者の作業療法で誤っているのはどれか。
1: 健側の筋力強化を行う。
2: 弾性包帯は末梢側ほどきつく巻くように指導する。
3: 義手を健側の母指までの長さと同じにする。
4: 操作効率が悪い場合はハウジングを長くする。
5: 鏡を見て姿勢をチェックするように指導する。
16歳の男性。交通事故による右前腕切断。断端長は短断端。受傷後2か月経過。手先具が口元に届かない現象がみられた。原因解明のための評価で適切でないのはどれか。
1: 肩関節の関節可動域
2: 肘関節の関節可動域
3: 前腕部の神経腫の有無
4: ソケット開口部のトリミングライン
5: コントロールケーブルの効率
切断と断端長の計測部位との組合せで正しいのはどれか。
1: 上腕切断―――上腕骨大結節から断端末
2: 前腕切断―――肘頭から断端末
3: 大腿切断―――坐骨結節から断端末
4: 膝関節離断――大転子から断端末
5: 下腿切断―――膝蓋骨上縁から断端末
断端の成熟度を確認するための断端周径計測で正しいのはどれか。
1: 1か所で計測する。
2: 下腿切断では最大膨隆部で計測する。
3: 下腿切断では背臥位で計測する。
4: 大腿切断では坐骨結節を基準に計測点を決める。
5: 月に2回計測する。
30歳の男性。右前腕部の悪性腫瘍に対し前腕切断術が施行された。断端の長さは標準断端であった。創治癒後、義手を製作することになった。義手装着訓練において正しいのはどれか。
1: 屈曲手継手を選択する。
2: 義手訓練は幻肢の軽減に有効である。
3: 義手の手部先端は健側の中指先端と合わせる。
4: 術後の断端管理として、弾性包帯を中枢部から末梢部に向けて巻く。
5: 装着しての手先具単体の最大開き幅が50%以上であるかを判定する。
腕神経叢の損傷部位を図に示す。臨床所見はどれか。2つ選べ。
1: 三角筋筋力低下
2: 上腕二頭筋筋力低下
3: 腕橈骨筋筋力低下
4: 前腕橈側感覚鈍麻
5: 中指感覚鈍麻
35歳の女性。右上腕切断・標準断端。受傷後2か月経過。仮義手による肘継手操作訓練中、ロックがかかり難い現象がみられた。原因を解明するための評価項目で適切でないのはどれか。 ア.ロック、アンロック操作時の肩の運動イ.ソケットの適合ウ.肘コントロールケーブルの走行エ.ベースプレートの取りつけ位置オ.操作効率
1: ア、イ
2: ア、オ
3: イ、ウ
4: ウ、エ
5: エ、オ
32歳の男性。左利き。交通事故により右上腕切断となった。断端長は10.0 cmで、残存肢の上腕長は25.0 cmであった。能動義手製作のために選択する肘継手として最も適切なのはどれか。
1: 軟性たわみ式継手
2: 倍動肘ヒンジ継手
3: 能動単軸肘ヒンジ継手
4: 遊動単軸肘ヒンジ継手
5: 能動単軸肘ブロック継手
32歳の女性。交通事故による左上腕切断(上腕長30%残存)。上腕能動義手の適合検査で、肘継手を屈曲させたときに手先具が口元に届かなかった。考えられる原因はどれか。2つ選べ。
1: 左肩屈曲の可動域低下
2: 左肩伸展の筋力低下
3: 左肩甲骨下制の筋力低下
4: 右肩甲骨外転の筋力低下
5: 右肩甲帯挙上の可動域低下
50歳の女性。右上腕短断端切断。受傷後3か月経過。図のような上腕義手を製作した。パーツの名称で正しいのはどれか。
1: ①ミュンスター型ソケット
2: ②単軸肘ブロック継手
3: ③肘コントロールケーブル
4: ④ターミナル(回り端子)
5: ⑤能動ハンド
上腕切断者に対する義手の適合検査で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 20 kgの下垂力に対してソケットが30 mm滑った。
2: コントロールシステム操作方式の効率は60%であった。
3: 義手装着時の肘継手の能動屈曲角度が120°であった。
4: 肘継手を屈曲するために必要な力は4.5 kgであった。
5: 肘継手を屈曲するために必要な肩関節の屈曲は30°であった。