適切でない組合せはどれか。
1: 伸展パターンの強い痙直型脳性麻痺児-床に腰をおろした更衣指導
2: 非対称性姿勢の強いアテトーゼ型脳性麻痺児-正中位保持での食事指導
3: 筋緊張の低いダウン症児-前傾したバランスボードを用いた立位での遊び
4: 点頭てんかん児-電動車椅子の操作指導
5: 体幹変形を生じた重症心身障害児-座位保持装置の使用
56歳の男性。左片麻痺。脳梗塞発症後3 か月経過。ブルンストローム法ステージは上肢III、手指III、下肢IV。認知や感覚に問題はない。この患者の動作指導で適切でないのはどれか。
1: 寝返りでの肩甲帯の前方突出と肩関節内転
2: 前開きシャツの袖通しでの肘伸展
3: ファスナー開閉での母指と示指での側腹つまみ
4: 食事中のテーブル上での上肢保持
5: 小物入れ保持での肩内旋・肘屈曲
45歳の男性。筋萎縮性側索硬化症。発症から1年経過している。ADLは自立しているが、主に下肢の筋力低下、バランス不良および鶏歩が認められる。理学療法で適切なのはどれか。
1: 車椅子操作の練習
2: 下肢の漸増抵抗運動
3: 両松葉杖での歩行練習
4: 感覚再教育によるバランス練習
5: プラスチックAFOを装着した歩行練習
70歳の女性。ADLは一部介助でサークル型歩行器を用いて50 mの移動ができる。頭部MRIを示す。歩容としてみられるのはどれか。
1: はさみ足歩行
2: 分回し歩行
3: 中殿筋歩行
4: 失調性歩行
5: 鶏歩
歩行に介助が必要なParkinson病患者の指導で適切なのはどれか。
1: 段差はスロープにする。
2: 居室に厚めのじゅうたんを敷く。
3: 歩行リズムに合わせて声かけをする。
4: すくみ足には両手を引いて下肢の振り出しを導く。
5: 自主訓練として立位での体幹前後屈運動を指導する。
脳卒中片麻痺患者に最も難しい運動はどれか。
1: 肘伸展、肩90° 屈曲位での回外
2: 上腕を体側につけ肘90° 屈曲位での前腕回外
3: 肘伸展位で肩関節0~90° までの屈曲
4: 肩関節20° 屈曲位で肩関節0~20° までの内転
5: 肘関節30° 屈曲位で肩関節0~45° までの外転
75歳の男性。脳卒中による左片麻痺。発症後6か月経過。Brunnstrom法ステージは上肢、下肢ともにⅢ。AFOとT字杖で屋内歩行は自立している。自宅浴室の現状の見取り図と環境整備案とを図に示す。環境整備案のうち最も必要性が低いのはどれか。
1: ①バスボードの利用
2: ②手すりの設置
3: ③折り戸への変更
4: ④段差の解消
5: ⑤シャワーチェアの利用
車椅子でADLが自立した患者の自宅退院に向けた環境調整で適切でないのはどれか。
1: 屋外スロープの勾配を1/8にした。
2: 部屋の出入口の開口部を90 cmに変更した。
3: 車椅子で回転できる空間を直径150 cm確保した。
4: 直進するための廊下幅が90 cmであることを確認した。
5: 高頻度に使用する棚の高さを70 cmにした。
脳出血患者のADL自立に関係する因子で適切でないのはどれか。
1: 性別
2: 血腫の部位
3: 血腫の大きさ
4: 治療開始時期
5: うつ病の有無
26歳の男性。オートバイ事故によるびまん性軸索損傷。2週間意識不明であった。受傷後2か月経過。病棟からの情報では、食事、整容は粗雑だが自立。車椅子への移乗は不安定で、ひとりでベッドから乗り移って転倒する。車椅子での自立走行は可能。自分の部屋を間違える。作業療法の開始時の評価項目で適切でないのはどれか。
1: 認知機能
2: 記憶
3: 運動・感覚機能
4: ADL
5: IADL
麻痺のない大脳半球損傷患者の病態と検査所見との組合せで適切なのはどれか。
1: 観念運動失行-お茶を入れるまねができない。
2: 観念失行-他者の指の形を模倣できない。
3: 運動維持困難-閉眼で舌を出させると目が開いてしまう。
4: 運動消去現象-感覚刺激に反応して片手を挙上できない。
5: 着衣失行-衣類のボタンやポケットの意味が分からない。
痴呆患者の作業療法の評価で適切でないのはどれか。
1: 日常生活活動の自立度を評価する。
2: 描画によって失行や失認を評価する。
3: 投影法によって痴呆の程度を評価する。
4: 家族から病前の趣味に関する情報を得る。
5: 関節可動域や筋力などの身体機能を評価する。
発症後1週経過した脳卒中患者(ブルンストローム法ステージは上肢III、手指IV、下肢IV)の評価で適切でないのはどれか。
1: 病前の機能レベルは機能予後に重要である。
2: 脳圧亢進は生命予後に関連する。
3: 意識障害は高次脳機能症状を分かりにくくする。
4: 移動の予後は車椅子が中心となる。
5: 上肢の機能予後は補助手以上となる。
Brunnstrom法ステージの段階と脳卒中片麻痺の患側下肢の動きとの組合せで正しいのはどれか。
1: Ⅲ − 座位で膝屈曲位をとり、踵を床につけたままつま先を持ち上げる。
2: Ⅲ − 座位で足裏を床上に滑らせて、膝を90°以上曲げる。
3: Ⅳ − 立位で膝伸展位をとり、つま先を持ち上げる。
4: Ⅴ − 立位で股関節を外転する。
5: Ⅵ − 座位で下腿を内外旋する。
オーバーヘッド・サスペンションリングの適用として誤っているのはどれか。
1: 成人アテトーゼ型脳性麻痺患者の食事用補助具として用いる。
2: 脳卒中片麻痺で上肢のブルンストローム法ステージIIの患者の訓練に用いる。
3: 腋窩神経麻痺患者の筋再教育訓練に用いる。
4: 頸髄損傷(第5頸髄節まで機能残存)患者の上肢動作の補助具として用いる。
5: ギラン・バレー症候群で肩・肘関節の屈筋筋力が2(Poor)の患者の訓練に用いる。
9歳の男児。痙直型四肢麻痺の脳性麻痺。頭部保持は可能で、座位保持は両手の支持が必要である。立位は介助があればわずかにできる。この児が机上で道具の操作を練習する際に両手を使用するための姿勢として最も難しいのはどれか。
1: 車椅子で体幹ベルトを用いた座位
2: 床上で両肘を机上に置いた長座位
3: 床上で両肘を机上に置いた割り座
4: 座位保持装置を使用した座位
5: 立位台を使用した立位
脳卒中治療ガイドライン2004で推奨グレードが低いのはどれか。
1: 歩行能力改善のためのトレッドミル訓練
2: 歩行改善のための筋電図バイオフィードバック
3: 麻痺側手関節の背屈筋の筋力増強のための電気刺激
4: 歩行の妨げとなっている内反尖足へのフェノールブロック
5: 運動障害改善のためのファシリテーション(神経筋促通手技)
30歳の男性。調理師。頭部外傷受傷後4か月が経過し、回復期リハビリテーション病棟に入院している。麻痺はないが、明らかな企図振戦がある。意識障害や著しい記銘力低下はないが、些細なことで怒り出す。作業をする場合にはすぐに注意がそれてしまい継続できず、口頭での促しが必要である。ADLは自立し、現職復帰を希望している。この時期の作業療法の指導で正しいのはどれか。
1: 受傷前の職場を訪問させる。
2: 包丁を用いた調理訓練を行う。
3: 作業の工程リストを作らせる。
4: 訓練はラジオを聴かせながら行う。
5: 怒り出したときには厳格に注意する。
急性期脳卒中片麻痺のベッドサイドでの評価で適切でないのはどれか。
1: JCS(Japan coma scale)
2: ブルンストローム法ステージ
3: ADLテスト
4: Physiological cost index
5: ROMテスト
球麻痺から発症した筋萎縮性側索硬化症で歩行が可能な患者への対応で正しいのはどれか。
1: 胸郭のストレッチを指導する。
2: 呼吸機能評価を1年に1回行う。
3: 栄養指導は誤嚥を認めてから行う。
4: 早期からプラスチック短下肢装具を導入する。
5: 鉄アレイを用いた上肢筋力トレーニングを指導する。