脳卒中片麻痺患者の早期理学療法で正しいのはどれか。
1: 意識障害があれば座位姿勢はとらない。
2: 意識障害がなければ健側の自動運動を行う。
3: 半側空間無視があれば座位訓練は行わない。
4: 肩関節は関節可動域訓練を行わない。
5: 股関節は外旋位に保持する。
29歳の女性。歩行困難を主訴に整形外科外来を受診したが、検査では異常は認められなかった。紹介されて精神科外来を受診し、入院することとなった。手足がふるえ、軽い麻痺のような脱力があり、自立歩行ができないため車椅子を使用している。立位保持や移乗に介助を必要とし、ADLはほぼ全介助である。この時点の患者に対する作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 自己洞察を促す。
2: 自己表現の機会を増やす。
3: 身体症状に対して対応する。
4: 自己中心的な依存は禁止する。
5: 集団活動で役割を担ってもらう。
45歳の女性。脊髄小脳変性症。ADLは自立している。独歩は可能で、会社へは電車で通勤している。最近ふらつきが多くなり、時に転倒することがあるという。この患者に指導する内容として適切なのはどれか。
1: 杖歩行
2: 片脚起立訓練
3: 下肢のスクワット訓練
4: 職場での車椅子の使用
5: リズムに合わせた歩行訓練
歩行訓練で正しいのはどれか。
1: 脳性麻痺では四つ這いが可能となってから開始する。
2: 関節リウマチの歩行浴は免荷のため頸下浸水とする。
3: 脊髄小脳変性症の失調症では足部へ重錘を負荷する。
4: 脳卒中片麻痺では症状が固定してから下肢装具を使用する。
5: 二分脊椎で機能レベルがL5の場合はRGO(reciprocating gait orthosis)が適応となる。
86歳の女性。脳梗塞による左片麻痺、発症後1年半が経過した。ADLは介助すればおかゆなどの調理食を食べる以外は全介助、ドーナツ型の枕を使用してベッド上で臥床している。全身の筋萎縮、筋短縮と関節拘縮を著明に認める。退院時に介護保険を利用してベッドやマットを準備したが、体圧分散マットのような特殊マットは利用していない。作業療法士が自宅訪問したときのベッド上での肢位を示す。褥瘡予防と姿勢保持のために背臥位でポジショニングを行う。クッションを置く部位で正しいのはどれか。
1: 後頸部
2: 肩甲骨背面
3: 腰背部
4: 右大転子部
5: 両大腿内側
脳性麻痺の痙直型両麻痺で生じやすい肢位はどれか。
1: 踵足
2: 外反母趾
3: 股関節外転位
4: 股関節外旋位
5: クラウチング肢位
痙直型四肢麻痺を呈する脳性麻痺児の姿勢保持の発達順で正しいのはどれか。
1: A ─ B ─ C ─ E ─ D
2: A ─ B ─ E ─ C ─ D
3: B ─ A ─ C ─ E ─ D
4: B ─ A ─ E ─ C ─ D
5: B ─ A ─ E ─ D ─ C
痙直型両麻痺児の歩行の特徴で正しいのはどれか。
1: 体幹の動揺は少ない。
2: 肩関節は内転位になりやすい。
3: 肘関節は伸展位になりやすい。
4: 股関節は内転位になりやすい。
5: 膝関節は伸展位になりやすい。
脊髄損傷(完全麻痺)の機能残存レベルと可能なADLとの組合せで誤っているのはどれか。
1: 第5頸髄節-自助具を用いた食事動作
2: 第6頸髄節-下腹部叩打による排尿動作
3: 第7頸髄節-自動車の運転
4: 第6胸髄節-長下肢装具・松葉杖を用いての四点歩行
5: 第4腰髄節-短下肢装具・松葉杖を用いての屋外歩行
デュシェンヌ型筋ジストロフィーのステージ4(厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類による)のADLで誤っているのはどれか。2つ選べ。 ア.平地歩行は可能イ.車椅子操作は可能ウ.両手手すりでの階段昇降は可能エ.椅子からの立ち上がりは可能オ.ずり這い移動は可能
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
72歳の男性。脳血管障害による右片麻痺。妻と2人暮らしで、デイケアに通っている。車椅子への移乗は監視レベル。車椅子駆動はゆっくりだが可能。住宅環境整備として適切でないのはどれか。2つ選べ。
1: 玄関に踏み台を置く。
2: トイレにL字型手すりをつける。
3: 屋内の通行路を広くするよう家具を並べかえる。
4: 敷居の段差解消に木製簡易スロープを設置する。
5: 入浴用リフターを設置する。
車椅子でADLが自立した患者の自宅退院に向けた環境調整で適切でないのはどれか。
1: 屋外スロープの勾配を1/8にした。
2: 部屋の出入口の開口部を90 cmに変更した。
3: 車椅子で回転できる空間を直径150 cm確保した。
4: 直進するための廊下幅が90 cmであることを確認した。
5: 高頻度に使用する棚の高さを70 cmにした。
9歳の男児。デュシェンヌ型筋ジストロフィー。介助なしに歩行可能で、椅子からの立ち上がりも可能であるが、階段昇降はできない。1年後、歩行が不安定になり、学校の洋式トイレからの立ち上がりで友達の助けが必要となった。この時期に適切な装具はどれか。
脳卒中後の左片麻痺の患者が車椅子からベッドへの移乗動作を行う際の介助方法として適切なのはどれか。
1: 装具は外して行う。
2: 車椅子の後方から介助する。
3: 車椅子上で殿部を前方に移動させておく。
4: ベッドに対して車椅子を平行に設置する。
5: ベッドの高さは車椅子の座面より高くしておく。
6歳の痙直型脳性麻痺児。図はバルーン上で動的座位バランスを促す訓練の開始姿勢である。望ましくない反応はどれか。
1: バルーン上で万歳をしたとき、頭頸部と体幹を垂直に維持する。
2: バルーンを斜め前方に動かしたとき、両上肢が斜め後方に挙上する。
3: バルーンを斜め後方に動かしたとき、両上肢が斜め前方に挙上する。
4: バルーンを後方に動かしたとき、両上肢が後方に挙上する。
5: バルーンを右に動かしたとき、左上下肢が側方に挙上する。
痙直型両麻痺児の理学療法において促通すべき運動・反射はどれか。2つ選べ。 ア.背臥位で股関節内転運動イ.座位で股関節内旋運動ウ.座位で骨盤前傾運動エ.立位で下肢相反運動オ.立位で陽性支持反射
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
大腿骨頸部骨折に対して後方アプローチにて人工骨頭置換術を施行した患者のADL指導で正しいのはどれか。
1: 和式トイレで排泄する。
2: 割り座で足の爪を切る。
3: あぐら座位で靴下をはく。
4: 患側下肢から階段を昇る。
5: 椅子に座って床の物を拾う。
29歳の女性。歩行困難を主訴に整形外科外来を受診したが器質的問題が認められなかったため、紹介によって精神科外来を受診し入院することとなった。手足が震え、軽い麻痺のような脱力があり、自立歩行ができないため車椅子を使用している。立位保持や移乗に介助を必要とし、ADLはほぼ全介助である。この時点の患者に対する作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 自己洞察を促す。
2: 自己表現の機会を増やす。
3: 集団活動で役割を担わせる。
4: 自己中心的な依存は受け入れない。
5: 身体機能に対する治療的な介入を行う。
大腿骨頸部骨折に対して後方アプローチにて人工骨頭置換術を施行した患者のADL指導で正しいのはどれか。
1: 和式トイレで排泄する。
2: 割り座で足の爪を切る。
3: あぐら座位で靴下をはく。
4: 健側下肢から階段を下りる。
5: 椅子に座って床の物を拾う。
9歳の男児。デュシェンヌ型筋ジストロフィー。介助なしに歩行可能で、椅子からの立ち上がりも可能であるが、階段昇降はできない。1年後、歩行が不安定となり、学校の洋式トイレからの立ち上がりで友達の助けが必要となった。厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類のステージはどれか。
1: ステージ2
2: ステージ3
3: ステージ4
4: ステージ5
5: ステージ6