45歳の男性。3年前に受傷した頸髄損傷による完全四肢麻痺。在宅での訪問リハビリテーションの訓練中に突然激しい頭痛と著明な発汗とを認めた。取るべき対応で適切でないのはどれか。
1: 血圧を測定する。
2: 麻痺部の有害刺激の有無をみる。
3: 膀胱が充満しているかをみる。
4: 下肢を挙上して経過を観察する。
5: 関連する医療機関に連絡する。
脳卒中後の肩手症候群について正しいのはどれか。
1: 運動麻痺重症例よりも軽症例に多い。
2: 女性の発症率は男性の約2倍である。
3: 脳卒中発症後6か月以降に生じる。
4: 発症頻度は40%程度である。
5: 複合性局所疼痛症候群typeⅠに分類される。
外傷と合併しやすい神経麻痺との組合せで正しいのはどれか。
1: 上腕骨骨幹部骨折 — 腋窩神経麻痺
2: 尺骨骨折 — 正中神経麻痺
3: 股関節後方脱臼 — 坐骨神経麻痺
4: 大腿骨顆部骨折 — 大腿神経麻痺
5: 脛骨骨幹部骨折 — 脛骨神経麻痺
脳血管障害の症状と理学療法との組合せで適切でないのはどれか。
1: 関節拘縮-モビライゼーション
2: 下肢共同運動-ブリッジ運動
3: 肩手症候群-ホットパック
4: 肩関節亜脱臼-肩関節周囲筋の同時収縮
5: 非対称性座位姿勢-体幹装具の作製
病巣と症状の組合せで正しいのはどれか。
1: 延髄背外側 ── 片麻痺
2: 内包前脚 ── 感覚障害
3: 前頭葉 ── 半側空間無視
4: 歯状核 ── 協調運動障害
5: 視 床 ── 嚥下障害
脳血管障害の患者に対する治療で適切でないのはどれか。
1: 片麻痺に対するCI療法
2: 抑うつ状態に対する認知行動療法
3: 弛緩性麻痺に対するボツリヌス毒素療法
4: 歩行障害に対するトレッドミル歩行練習
5: 半側空間無視に対するプリズム適応療法
小脳失調患者の上肢の協調性向上を目的とした方法で正しいのはどれか。
1: 上肢遠位部に弾性緊迫帯を巻く。
2: 上肢遠位部に重錘を負荷する。
3: 筋にタッピング刺激を与える。
4: 筋に寒冷刺激を与える。
5: 筋の他動伸張を行う。
右後下小脳動脈の閉塞で発症した脳梗塞でみられないのはどれか。
1: 右片麻痺
2: 右眼瞼下垂
3: 右小脳性運動失調
4: 右顔面温痛覚障害
5: 左上下肢温痛覚障害
62歳の男性。脳出血による左片麻痺。発症後1か月で回復期リハビリテーション病棟に転棟した。左下肢のブルンストローム法ステージはIII。平行棒内にて片脚立位で図のような肢位を認めた。健側下肢の前方振り出し動作の指導過程を順番に示した。適切でないのはどれか。
1: 患脚前で両脚均等に体重をかけて立つ。
2: 患側膝関節は軽度屈曲位にする。
3: 体重を患側に移動する。
4: 上体を患側に回旋する。
5: 重心を残して患側片脚立位になる。
アテトーゼ型脳性麻痺について誤っているのはどれか。
1: 痙直型より少ない。
2: 原始反射が残存しやすい。
3: 不随意運動を主症状とする。
4: 上肢より下肢の障害が重度であることが多い。
5: 成人以降の二次障害として頸椎症性脊髄症がある。
びまん性軸索損傷の患者で正しいのはどれか。
1: 運動失調は呈さない。
2: 認知障害の回復は良好である。
3: 四肢、体幹の外傷の合併は少ない。
4: 四肢、体幹の関節拘縮を生じやすい。
5: 社会的行動異常が生活上において問題となる。
図は脳卒中右片麻痺の理学療法である。誤っているのはどれか。
1: 患側下肢の反張膝を防止している。
2: 患側下肢の足関節背屈を促通している。
3: 患側上肢の屈筋を持続的に伸張している。
4: 患側への重心の移動を訓練している。
5: 患側股関節の伸展を促している。
脳卒中片麻痺患者の早期理学療法で正しいのはどれか。
1: 意識障害があれば座位姿勢はとらない。
2: 意識障害がなければ健側の自動運動を行う。
3: 半側空間無視があれば座位訓練は行わない。
4: 肩関節は関節可動域訓練を行わない。
5: 股関節は外旋位に保持する。
60歳の男性。左中大脳動脈梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。ブルンストローム法ステージは上肢II、手指I、下肢II。意識はJCS(Japan Coma Scale)で10。高次脳機能障害はない。初回の座位訓練を行う上で適切でないのはどれか。
1: ベッド上端座位でバランス訓練を行う。
2: 脈拍が120/分以上であれば中止する。
3: 収縮期血圧が開始前より40 mmHg上昇すれば中止する。
4: 表情の変化を観察する。
5: 欠伸が頻発したときは血圧の低下を疑う。
神経麻痺と起こり得る症状の組合せで正しいのはどれか。
1: 腋窩神経麻痺――――――下垂指
2: 肩甲上神経麻痺―――――Phalen徴候
3: 前骨間神経麻痺―――――涙滴徴候
4: 大腿神経麻痺――――――下垂足
5: 副神経麻痺―――――――翼状肩甲
図は脳卒中右片麻痺の理学療法である。誤っているのはどれか。
1: 患側下肢の反張膝を防止している。
2: 患側下肢の足関節背屈を促通している。
3: 患側上肢の屈筋を持続的に伸張している。
4: 患側への重心の移動を訓練している。
5: 患側股関節の伸展を促通している。
脳卒中後のPusher現象について誤っているのはどれか。
1: 右半球損傷に多い。
2: 垂直判断の障害が関係する。
3: 身体軸が非麻痺側に傾斜する。
4: 座位だけでなく立位でも認められる。
5: 端座位で体幹を正中位に近づけると非麻痺側の股関節が外旋する。
脳卒中に合併した肩手症候群で正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.腫脹、疼痛の時期と萎縮性変化の時期とがある。イ.原因は自律神経機能異常と考えられる。ウ.ROM訓練は中止する。エ.男性の右片麻痺患者に多い。オ.脳卒中発症10週以後に発症する。
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
脳卒中後の肩手症候群について正しいのはどれか。
1: 患側の手に冷感がみられる。
2: 麻痺が重度の場合に発症しやすい。
3: 星状神経節ブロックは無効である。
4: 脳卒中発症後3週以内に生じやすい。
5: 自動的な関節可動域運動は症状を悪化させる。
誤っているのはどれか。
1: 後縦靭帯骨化症では下肢に痙性麻痺を生じる。
2: 特発性側弯症では体幹前屈で肋骨隆起を生じる。
3: 強直性脊椎炎では脊椎や四肢近位関節が障害される。
4: 脊柱管狭窄症では間歇性跛行を生じる。
5: 腰椎椎間板ヘルニアでは下肢の腱反射が亢進する。