3歳の男児。脳性麻痺。床上に座れるが両手を使えるほどの安定性はない。四つ這いや伝い歩きで移動できる。この患児が15歳時にGMFCS-Expanded and Revised〈E&R〉で同じレベルであった場合に予想される屋内移動の状態として最も適切なのはどれか。
1: 手すりなしで階段昇降する。
2: 短い距離を独歩する。
3: 自走式車椅子を使う。
4: 電動車椅子を使う。
5: 寝返りで移動できない。
10歳の男児。痙直型四肢麻痺の脳性麻痺。頭部保持は可能で、手で支持すれば座位が可能。わずかな距離は寝返りで移動する。電動車椅子を練習中である。この児のGMFCS(gross motor function classification system)のレベルはどれか。
1: レベルⅠ
2: レベルⅡ
3: レベルⅢ
4: レベルⅣ
5: レベルⅤ
3歳11か月の男児。6か月時に脳性麻痺と診断され、療育センターで通所の理学療法を受けている。現在、割り座であれば座位保持が可能であり、床上は四つ這いで移動できるが、交互性はない。最近、PCウォーカーで短距離の歩行が可能になったが、方向転換には介助が必要である。Gross Motor Function Classification System(GMFCS)によるレベルはどれか。
1: レベル I
2: レベル II
3: レベル III
4: レベル IV
5: レベル V
4歳10か月の男児。脳性麻痺。現在割り座であれば床上で座位保持が可能であり、椅子上での座位は自立している。立位は、物につかまれば保持できる。歩行には車輪付きの歩行器を利用しており、介助があれば階段を昇ることができる。Gross Motor Function Classification System(GMFCS)によるレベルはどれか。
1: レベルI
2: レベルII
3: レベルIII
4: レベルIV
5: レベルV
12歳の男児。脳性麻痺痙直型両麻痺。GMFCSレベルⅢで、立位では図のような姿勢を示す。治療方針として優先されるのはどれか。
1: 長下肢装具を作製する。
2: 体幹筋の同時収縮を促す。
3: 選択的後根切断術を検討する。
4: 歩行練習での介助量を減らす。
5: 上肢での支持能力を向上させる。
5歳の脳性麻痺児が、手の支持なしに椅子に座り、物につかまらずに床から立ち上がることができる。粗大運動能力分類システム(Gross Motor Function Classification System:GMFCS)のレベルはどれか。
1: レベルⅠ
2: レベルⅡ
3: レベルⅢ
4: レベルⅣ
5: レベルⅤ
8歳の脳性麻痺児が階段昇降時に手すりを必要とし、長距離の歩行や狭い場所を歩くときに介助が必要な場合、GMFCS-Expanded and Revised〈E&R〉のレベルはどれか。
1: レベルⅠ
2: レベルⅡ
3: レベルⅢ
4: レベルⅣ
5: レベルⅤ
7歳の男児。脳性麻痺の痙直型両麻痺。GMFCSレベルⅢ。床上を前方へ移動する様子を示す。考えられる状態はどれか。
1: 頭部保持能力の低下
2: 両側上肢の支持能力の低下
3: 下部体幹の支持能力の低下
4: 両側肩甲帯周囲筋の筋緊張低下
5: 左右股関節の交互分離運動能力の低下
6~12歳におけるGMFCSレベルと動作能力の組合せで正しいのはどれか。
1: Ⅰ ― 階段で手すり使用
2: Ⅱ ― 装具なしで歩行
3: Ⅲ ― 不整地の歩行
4: Ⅳ ― 通常の椅子で座位保持
5: Ⅴ ― 寝返り可能
4歳の男児。痙直型両麻痺。GMFCS(gross motor function classification system)レベルⅢ。立位姿勢を図に示す。理学療法で適切なのはどれか。
1: 股関節内旋筋の促通
2: ハムストリングスの促通
3: 腹筋群と殿筋群の同時収縮の促通
4: 長下肢装具の使用
5: 両側T字杖の使用
8歳の男児。脳性麻痺による痙直型両麻痺。GMFCSレベルⅢであり、床上はバニーホッピングで移動している。学校内の移動は車椅子駆動で自立している。車椅子の設定で正しいのはどれか。
1: ヘッドサポートをつける。
2: 座面高は標準より高くする。
3: 背もたれの高さは肩までとする。
4: 背もたれはリクライニング式にする。
5: フットサポートはスイングアウト式にする。
GMFCSレベルⅡの痙直型脳性麻痺児に対する運動指導で最も適しているのはどれか。
1: 車椅子の駆動練習
2: 割り座での座位練習
3: 歩行補助具なしでの歩行練習
4: バニーホッピングによる四つ這い移動練習
5: スタンディングボードを用いての立位練習
5歳の女児。痙直型両麻痺。頸定は6か月、寝返りは11か月、座位は2歳で可能となった。現在、平行棒内で裸足での立位保持は可能だが歩行は自立していない。小学校入学時に使用する可能性が最も低いのはどれか。
1: 歩行器
2: バギー
3: 転倒保護帽
4: 短下肢装具
5: ロフストランドクラッチ
6歳の女児。痙直型脳性麻痺。就学に備えた作業療法を外来で行っている。歩行器と短下肢装具を用いて屋内を歩くことができる。この児の作業活動の姿勢で適切でないのはどれか。
10歳の男児。痙直型四肢麻痺の脳性麻痺。頭部保持は可能で、手で支持すれば座位が可能。わずかな距離は寝返りで移動する。電動車椅子を練習中である。この児が机上で道具の操作を練習する際に、上肢を効果的に使用するための姿勢として最も難易度が高いのはどれか。
3歳の女児。痙直型脳性麻痺。立位姿勢を図に示す。この児に適応となる装具はどれか。
10歳の男児。脳性麻痺痙直型両麻痺。床上移動は交互性の四つ這いで自立している。移乗は手すりにつかまれば、かろうじて自力で可能である。主な移動手段は車椅子である。車椅子の作製で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 座面高は床からはい上がれる高さとする。
2: フットレストはスイングアウト式とする。
3: 座幅は成長を見越して広くする。
4: 背もたれはリクライニング式とする。
5: 背もたれの高さは肩の高さまでとする。
6歳の女児。痙直型脳性麻痺。就学に備えた作業療法を外来で行っている。歩行器と短下肢装具を用いて屋内を歩くことができる。この児が使用する椅子で適切でないのはどれか。
1: 座面は両足底が床につく高さにする。
2: 座面に内転防止のパッドをつける。
3: 背もたれにヘッドレストをつける。
4: 体幹側屈防止のパッドをつける。
5: アームレストで前腕支持を助ける。
5歳のアテトーゼ型脳性麻痺児。介助立位では足底を持続して床に着いていられない。上肢運動年齢テストは24か月である。本児の手を使う作業活動中の配慮として適切でないのはどれか。
1: 体幹ベルト付きコーナーチェアを使用する。
2: 椅子座位では股関節と膝関節を90゚以上屈曲させる。
3: 椅子座位では裸足にして感覚を刺激する。
4: レッグレストにベルトを付け下腿を固定する。
5: 臀部が前方にずれないよう滑り止めを用いる。
GMFMで正しいのはどれか。
1: GMFM-88は間隔尺度として使用される。
2: 各項目は0~4の5段階評価で判定する。
3: 脳性麻痺のための標準化された発達評価である。
4: 健常5歳児であれば達成可能な項目で構成される。
5: Item Mapの使用により認知機能の判定が可能である。