30歳の男性。アテトーゼ型脳性麻痺。頸椎症性脊髄症を発症し、歩行不能となった。電動車椅子を導入し、練習開始後2週で施設内自走が可能となったが、壁への衝突等があるために見守りが必要である。上肢操作向上を目的とした作業療法で適切なのはどれか。
1: 貼り絵をする。
2: 木工で鋸を使う。
3: ドミノを並べる。
4: 版画で彫刻刀を使う。
5: 革細工でスタンピングをする。
多発性硬化症の理学療法で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 歩行障害に対して早期から装具を作製する。
2: 視野欠損に対して照明などの環境整備を行う。
3: 痙縮に対して温熱療法を行う。
4: 筋力低下に対して1RMを反復し強化する。
5: 運動失調に対して重錘を負荷して訓練を行う。
22歳の男性。外傷性頸髄損傷後6か月経過。ダニエルスらの徒手筋テストは、肘関節屈曲5、肘関節伸展2、手関節屈曲1、手関節伸展4、手内筋0、下肢0。ベッドへの移乗が自立したので、図の車椅子に患者を座らせて、屋内で使用する車椅子を検討した。適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 背もたれを肘台と同じ高さまで低くした。
2: 駆動輪の車軸を20 cm後方に移した。
3: 駆動輪を14インチに変更した。
4: 足台をスウィングアウト式に変更した。
5: ブレーキをトグル式に変更した。
64歳の女性。10年前から歩行時に右股関節痛を生じ、徐々に増悪して歩行が困難となったため後外側アプローチによる人工股関節置換手術を受けた。術前の股関節部エックス線写真(A)、骨盤部CT(B)および術後の股関節部エックス線写真(C)を別に示す。術前に認められないのはどれか。
1: 骨囊胞
2: 骨棘形成
3: 臼蓋底の肥厚
4: 特発性骨壊死
5: 関節裂隙狭小化
腰椎椎間板ヘルニアについて正しいのはどれか。
1: L4神経根障害では長母趾屈筋の筋力低下を生じる。
2: L5神経根障害では下腿外側から足背の知覚異常を伴う。
3: L5神経根障害では大腿神経伸張テストが陽性となる。
4: S1神経根障害では前脛骨筋の筋力低下を生じる。
5: S1神経根障害では膝蓋腱反射が低下する。
44歳の女性。1か月前から腰痛および左下肢痛を訴える。腰椎MRIの矢状断像(A)と水平断像(B)とを示す。なお、水平断像は矢状断像で最も所見がある椎体間の高位のものである。この患者にみられる所見はどれか。
1: 左下腿内側の感覚障害
2: 左足部の感覚障害
3: 左大腿四頭筋の筋力低下
4: 右下腿外側の感覚障害
5: 右長母指伸筋の筋力低下
68歳の女性。関節リウマチ。右利き。夫との2人暮らし。肩関節と肘関節とに可動域制限はない。膝関節痛の鎮痛のために座薬を用いている。手関節痛が強いときには夫が家事を行っているが、できるだけ自分でやりたいという気持ちが強い。手指の写真(A)とエックス線写真(B)とを示す。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。
1: 箸の使用を禁止する。
2: 家事の量を減らすことを指導する。
3: 上肢に対する筋力訓練は高負荷で行う。
4: 左母指IP関節にサック型固定装具を作製する。
5: 疼痛のある時期の手関節のROM訓練は他動で行う。
28歳の男性。脊髄完全損傷。両側に長下肢装具を使用し、平行棒内歩行練習を行っている。歩行パターンを図に示す。機能残存レベルはどれか。
1: Th1
2: Th6
3: Th12
4: L4
5: S1
神経・筋変性疾患のリハビリテーションで誤っているのはどれか。
1: Guillain–Barré 症候群では訓練中の不整脈に注意する。
2: Parkinson病では視覚刺激を運動発動に利用する。
3: 脊髄小脳変性症では早期から補助具を導入する。
4: 筋萎縮性側索硬化症の車椅子利用者では褥瘡の発生に注意する。
5: 筋ジストロフィーの運動訓練では過負荷に注意する。
48歳の女性。多発性筋炎。一般状態が落ち着いて理学療法が開始された。筋力は体幹筋4、上肢近位筋群3~4、下肢近位筋群3~4。院内独歩が可能。理学療法で誤っているのはどれか。
1: 血中CK値推移の確認
2: 他動的可動域訓練
3: デローム法による筋力増強訓練
4: 万歩計による運動量の確認
5: 自覚的疲労度の確認
誤っているのはどれか。
1: 後縦靭帯骨化症では下肢に痙性麻痺を生じる。
2: 特発性側弯症では体幹前屈で肋骨隆起を生じる。
3: 強直性脊椎炎では脊椎や四肢近位関節が障害される。
4: 脊柱管狭窄症では間歇性跛行を生じる。
5: 腰椎椎間板ヘルニアでは下肢の腱反射が亢進する。
55歳の男性。3年前からろれつが回らず歩行が不安定で介助が必要であり、起き上がるとめまいが起こる。上肢の測定障害のためADLが制限されている。頭部MRIを示す。萎縮が認められる部位はどれか。2つ選べ。
1: 脳 梁
2: 小 脳
3: 後頭葉
4: 帯状回
5: 脳幹部
脳卒中片麻痺患者の反張膝への対応で適切なのはどれか。
1: 骨盤前傾位での歩行指導
2: 短下肢装具足継手の底屈制限
3: ターンバックル付膝装具の使用
4: 患肢での片脚立位訓練
5: ハムストリングスの持続的伸張
18歳の男性。サッカーの試合中に方向転換しようとして膝関節をひねり、疼痛のため歩行不能となった。翌日に撮像したMRIを示す。2週後に歩行可能となったが、膝関節に不安定感がある。適応となる装具はどれか。
15歳の男子、6歳時に転倒して左上腕骨外顆骨折の診断で骨接合術を受けた。最近左手のしびれを訴えるようになり受診した。両肘の伸展を行わせたところ、両側とも完全伸展が可能であったが左肘に図の様な変形を認めた。この患者で最も考えられるのはどれか。
1: 腋窩神経障害
2: 筋皮神経障害
3: 正中神経障害
4: 尺骨神経障害
5: 橈骨神経障害
間欠性跛行を示すのはどれか。2つ選べ。 ア.閉塞性動脈硬化症イ.筋萎縮性側索硬化症ウ.変形性膝関節症エ.脊髄空洞症オ.腰部脊柱管狭窄症
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
19歳の男性。オートバイ事故による頭部外傷で入院加療中。受傷後1か月。JCS(Japan coma scale)は1点。右上下肢はよく動かすが、左上下肢の筋緊張は亢進し、上肢屈曲位、下肢伸展位の姿勢をとることが多い。座位保持は可能であるが、体幹の動揺がみられる。この時期の理学療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 臥位での右上下肢のリラクセーション
2: 臥位での左上肢のFrenkel体操
3: 座位での左下肢筋の持続伸張
4: 立位でのバランス練習
5: 階段を降りる練習
80歳の女性。重度の認知症患者。訪問作業療法を実施した際の足の写真を示す。対処方法で正しいのはどれか。
1: 入浴を禁止する。
2: 摂食状況を確認する。
3: 足部装具を装着させる。
4: 足関節の可動域訓練は禁忌である。
5: 踵部にドーナツ型クッションを使用する。
脳卒中による左片麻痺患者で、麻痺側立脚相に図のような異常歩行がみられた。理学療法で誤っているのはどれか。
1: 麻痺側に荷重してのブリッジ
2: 腹筋群の促通
3: 下腿三頭筋の持続的伸張
4: 背屈制限付き短下肢装具の使用
5: 足背屈筋群の機能的電気刺激
70歳の男性。変形性膝関節症に対する人工関節全置換術後6週経過。全荷重歩行可能。日常生活の指導で誤っているのはどれか。2つ選べ。 ア.和式トイレ動作イ.あぐら座位ウ.シャワー椅子座位エ.T字杖歩行訓練オ.固定自転車こぎ
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ