腕神経叢の損傷部位を図に示す。臨床所見はどれか。2つ選べ。
1: 三角筋筋力低下
2: 上腕二頭筋筋力低下
3: 腕橈骨筋筋力低下
4: 前腕橈側感覚鈍麻
5: 中指感覚鈍麻
上腕骨骨折について正しいのはどれか。
1: 顆上骨折は高齢者に多い。
2: 近位部骨折は小児に多い。
3: 近位部骨折では外転位固定を行う。
4: 骨幹部骨折では骨壊死が起こりやすい。
5: 骨幹部骨折では橈骨神経麻痺が起こりやすい。
25歳の男性。交通事故による大腿骨骨幹部骨折で閉鎖髄内釘による骨接合術を受けた。2週間経過したが患部に痛みがある。痛みに対する物理療法で適切でないのはどれか。
1: バイブラバス
2: ホットパック
3: アイスパック
4: 極超短波
5: 超音波
30歳の男性。右外果骨折に対して金属プレートで骨接合術を施行した。術後2か月経過。熱感はなく、全荷重となっているが、背屈制限が著しく、外果周囲に組織の肥厚と癒着がある。他動的関節可動域訓練前の物理療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: アイシング
2: 水温36℃の渦流浴
3: 連続波で1 MHzの超音波療法
4: 2,450 MHzの極超短波療法
5: 51℃のパラフィン浴
55歳の女性。若年時から跛行がある。ここ数年で右股関節痛が増悪し来院した。運動麻痺、感覚障害はなく、整形外科的手術の既往もない。背臥位、膝屈曲位で図のような肢位がみられた。異常がみられない評価項目はどれか。
1: 股関節の関節可動域
2: 棘果長
3: 下肢の徒手筋力テスト
4: 下肢深部腱反射
5: 大腿周径
神経麻痺と装具との組合せで誤っているのはどれか。
1: 橈骨神経麻痺-トーマススプリント
2: 正中神経麻痺-対立スプリント
3: 尺骨神経麻痺-逆ナックルベンダー装具
4: 大腿神経麻痺-リングロック付膝装具
5: 総腓骨神経麻痺-プラスチック短下肢装具
84歳の女性。数年前から徐々に左手の示指と中指にしびれが生じ、母指の指尖つまみができなくなった。左手の写真を示す。この患者が使用する装具で正しいのはどれか。
1: 虫様筋カフ
2: 対立スプリント
3: 両側支柱付肘装具
4: 逆ナックルベンダー
5: コックアップスプリント
22歳の男性。外傷性頸髄損傷後6か月経過。ダニエルスらの徒手筋テストは、肘関節屈曲5、肘関節伸展2、手関節屈曲1、手関節伸展4、手内筋0、下肢0。ベッドへの移乗が自立したので、図の車椅子に患者を座らせて、屋内で使用する車椅子を検討した。適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 背もたれを肘台と同じ高さまで低くした。
2: 駆動輪の車軸を20 cm後方に移した。
3: 駆動輪を14インチに変更した。
4: 足台をスウィングアウト式に変更した。
5: ブレーキをトグル式に変更した。
55歳の女性。若年時から跛行がある。ここ数年で右股関節痛が増悪し来院した。運動麻痺、感覚障害はなく、整形外科的手術の既往もない。背臥位、膝屈曲位で図のような肢位がみられた。異常がみられない評価項目はどれか。
1: 大腿周径
2: 棘果長
3: 股関節の関節可動域
4: 下肢の徒手筋力テスト
5: 下肢の腱反射
32歳の女性。交通事故による左上腕切断(上腕長30%残存)。上腕能動義手の適合検査で、肘継手を屈曲させたときに手先具が口元に届かなかった。この患者の肘継手として適切なのはどれか。
72歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。発症後3週。平行棒内立位訓練で図のような姿勢を呈する。この症状を改善するための理学療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 歩隔を広くして支持基底面を大きくさせる。
2: 右手で平行棒を引っ張るよう指示する。
3: 理学療法士が骨盤を左側から健側方向に押す。
4: 前方に鏡を置いて不良姿勢を認識させる。
5: レイミステ現象を利用して臥位で患側の股関節内転筋を強化する。
問題6の連続問題28歳の男性。2週前にGuillain-Barré症候群と診断された。γグロブリン大量静注療法を実施され、症状の進行は停止した。本日実施した右上肢の運動神経伝導検査の結果を表に示す。 現時点で最も導入を検討すべき装具はどれか。
1: 長対立装具
2: ナックルベンダー
3: IP関節伸展補助装具
4: 母指Z変形用スプリント
5: コックアップ・スプリント
50歳の男性。右利き。脳梗塞発症後2週経過。頭部CTを示す。この患者にみられる状態として考えにくいのはどれか。
1: Gerstmann症候群
2: 左下肢運動麻痺
3: 左上肢感覚低下
4: 左空間無視
5: 身体失認
67歳の右利きの男性。脳梗塞。入院時のエックス線CTを図に示す。みられやすい症状はどれか。2つ選べ。ア.半側空間無視イ.着衣失行ウ.ブローカー失語エ.観念失行オ.ゲルストマン症候群
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
34歳の男性。交通事故による脳外傷。救急入院後10日目。頭部MRI検査でびまん性軸索損傷および左前頭部の脳挫傷を認める。JCS(Japan coma scale)は、現在は20に回復しているが、呼吸状態は不安定。左上下肢には随意運動を認めるが、四肢に著しい痙縮を認め、上肢は屈曲位、下肢は伸展位の姿勢をとることが多い。この時期の理学療法で適切でないのはどれか。2つ選べ。
1: 脳卒中右片麻痺と同様の回復を示すと予測する。
2: 尖足予防のため夜間装具を用いる。
3: 訓練前に意識状態、呼吸状態を確認する。
4: 体位を調整して四肢筋緊張の緩和を図る。
5: 立位訓練を進める。
70歳の男性。脳硬塞片麻痺、発症後2か月。図の上の絵を患者の正面に置き、模写を指示したところ、下の図のように描いた。この障害への対応として適切でないのはどれか。
1: 食事場面で患側にある食物を意識させる。
2: 体幹は健側方向への回旋を意識させる。
3: 理学療法士は患側に立って治療を行う。
4: 車椅子での集団風船バレーに参加させる。
5: 車椅子の患側のブレーキレバーに目印をつける。
57歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。発症後3週経過。Brunnstrom法ステージは上肢I、手指I、下肢II。座位保持が30分可能となった。左肩関節亜脱臼と手部に中等度の腫脹がある。麻痺側上肢の管理として適切でないのはどれか。
65歳の男性。脳梗塞による右片麻痺。発症後3か月経過。歩行は自立しているが、痙縮が強く内反尖足と反張膝を示す。理学療法で適切でないのはどれか。2つ選べ。 ア.ハムストリングスの持続的伸張イ.大腿四頭筋の筋力増強ウ.膝関節軽度屈曲位での体重支持エ.下腿三頭筋の持続的伸張オ.足関節背屈筋群のタッピング
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
65歳の男性。右利き。脳梗塞による片麻痺。Brunnstrom法ステージは上肢、手指、下肢ともにⅢ。回復期リハビリテーション病棟では車椅子で移動している。発症後3か月の頭部MRIを示す。この患者が基本動作練習を開始した際に観察されるのはどれか。
1: 左側からの方が起き上がりやすい。
2: 座位練習で右手を支持に使うことができない。
3: 立位保持では両下肢に均等に荷重ができる。
4: 車椅子駆動の際に廊下の左壁によくぶつかる。
5: 練習を繰り返しても装具装着の手順を間違える。
21歳の男性。交通事故によるびまん性軸索損傷と診断された。意識は清明で運動麻痺はない。新しい物事を覚えるのが困難で記憶の障害が顕著である。この患者に対する適切なアプローチはどれか。
1: 毎日異なる課題を与える。
2: 記憶の外的補助手段を使う。
3: 試行錯誤が必要な課題を行う。
4: 複数の学習課題を同時に行う。
5: 日課は本人のペースで柔軟に変更する。