60歳の女性。脊髄小脳変性症。四肢体幹の運動失調で座位保持が困難であったが、2週間の座位保持練習を行い、端座位は上肢で支持しなくても保持できるようになった。今後行うバランス能力改善の運動療法として最も適切なのはどれか。
55歳の女性。慢性関節リウマチ。発症後10年経過。スタインブロッカーのクラスII。この患者の住環境整備で適切でないのはどれか。
1: 床面のフローリング化
2: 便座の補高
3: ベッドの導入
4: タオル掛けを手すりとして利用
5: ドアノブの変更
29歳の女性。歩行困難を主訴に整形外科外来を受診したが器質的問題が認められなかったため、紹介によって精神科外来を受診し入院することとなった。手足が震え、軽い麻痺のような脱力があり、自立歩行ができないため車椅子を使用している。立位保持や移乗に介助を必要とし、ADLはほぼ全介助である。この時点の患者に対する作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 自己洞察を促す。
2: 自己表現の機会を増やす。
3: 集団活動で役割を担わせる。
4: 自己中心的な依存は受け入れない。
5: 身体機能に対する治療的な介入を行う。
46歳の女性。BMIは29である。両側の変形性股関節症で、股関節周囲の筋力低下と荷重時の股関節痛がある。理学療法で適切でないのはどれか。
1: 杖を用いた歩行訓練
2: 水中歩行による有酸素運動
3: 階段昇降による筋力増強訓練
4: 背臥位での下肢筋のストレッチ
5: 自転車エルゴメーターでの筋持久性訓練
60歳の女性。関節リウマチ。SteinbrockerのステージⅢ、クラス3で寛解状態であり安定している。理学療法士が行う生活指導について誤っているのはどれか。
1: 歩容に応じた足底板を調整する。
2: 頸椎の等張性抵抗運動を励行する。
3: 変形防止用のスプリントを用いる。
4: 再燃の急性炎症期には運動を避ける。
5: 大関節を使う関節保護方法を指導する。
55歳の女性。慢性関節リウマチ。発症後10年経過。スタインブロッカーのクラスII。この患者のADL指導で適切でないのはどれか。
1: ペットボトルはボトルオープナーで開ける。
2: 爪切りは小型のものを使う。
3: 車のドアロックはリモコン式にする。
4: 洗体に柄付きブラシを使う。
5: 「孫の手」で遠くのものを引き寄せる。
55歳の女性。筋萎縮性側索硬化症。発症後5年経過し、在宅療養中。現在、座位時間は1日4~5時間。車椅子の駆動はかろうじて可能。夫と息子は自宅の一角で自営業を営んでいる。仕事の忙しい時間帯はヘルパーを頼んでいる。患者の話す声は、かろうじて聞き取れる程度である。この患者の作業療法で適切でないのはどれか。
1: 四肢の関節可動域訓練
2: モビールを吹く呼吸筋強化
3: ブロックでつまみ動作の訓練
4: 治療用パテで手指の筋力維持
5: 紙ヤスリで感覚再教育訓練
78歳の女性。自宅玄関で転倒してから起立歩行不能となり救急搬送された。来院時の単純エックス線画像を示す。最も考えられるのはどれか。
1: 股関節脱臼
2: 大腿骨頸部骨折
3: 大腿骨骨頭骨折
4: 大腿骨転子下骨折
5: 大腿骨転子部骨折
46歳の女性。BMIは29.0である。両側の変形性股関節症で、股関節周囲の筋力低下と荷重時の股関節痛がある。理学療法で適切でないのはどれか。
1: 杖を用いた歩行練習
2: 水中歩行による有酸素運動
3: 背臥位での下肢筋のストレッチ
4: 階段昇降による筋力増強トレーニング
5: 自転車エルゴメーターでの筋持久性トレーニング
80歳の女性。2年前に夫と死別し、平屋の持ち家に1人暮らし。3か月前に屋内で転倒し、右大腿骨頸部骨折で入院した。人工骨頭置換術後のADLは杖歩行で、入浴のみ見守りでその他は自立し自宅退院となった。退院時のHDS-Rは28点であった。要支援1と認定され、通所リハビリテーションを利用するにあたり、担当作業療法士が自宅訪問することとなった。初回訪問時の対応で正しいのはどれか。
1: 住宅改修を提案する。
2: 年金受領額を聴取する。
3: 訪問作業療法を勧める。
4: 夫の死亡理由を聴取する。
5: 生活の困りごとを聴取する。
50歳の女性。慢性関節リウマチでスタインブロッカーのステージIII、クラスII。発症後2年経過。両膝に外反変形、両外反母趾がある。両手関節の痛みは強く、腫脹もあるが、平行棒内での歩行は可能。理学療法で適切でないのはどれか。
1: 関節保護
2: 靴インサートの製作
3: 体幹伸筋群を中心とした筋力増強
4: 低い椅子からの立ち上がり訓練
5: 歩行器での歩行訓練
70歳の女性。両側変形性膝関節症。外来通院中である。自宅におけるADLは、FIMによる評価で、2項目(歩行・車椅子および階段)はT字杖を使用しての自立であったが、それ以外は補助具を使用せずに自立していた。コミュニケーション(理解、表出)や社会的認知(社会的交流、問題解決、記憶)は問題ない。FIMの点数はどれか。
1: 100
2: 112
3: 120
4: 124
5: 126
85歳の女性。多発性脳梗塞。2年前大腿骨転子間骨折。T字杖歩行をしていたが、最近、転倒がみられるようになった。また、痴呆が出現し声かけをしないと歩行をしなくなり、ベッドに臥床することが多くなった。介護者である嫁の要請があり訪問による理学療法を開始した。理学療法および指導で適切でないのはどれか。
1: 大腿四頭筋の等尺性筋力強化訓練
2: 介助歩行とその指導
3: 廊下に手すりを設置
4: ポータブルトイレへの移乗訓練
5: 屋外用車椅子の貸与
55歳の女性。筋萎縮性側索硬化症。発症後5年経過し、在宅療養中。現在、座位時間は1日4~5時間。錐体路徴候を認め、室内では車椅子での移動はかろうじて可能だが、患者の話す声はようやく聞き取れる程度である。夫と息子は、自宅で自営業を営んでいるため、仕事の忙しい時間帯の家事はヘルパーを頼んでいる。この患者の日常生活の支援で適切でないのはどれか。
1: コミュニケーション障害に備えて透明文字盤の導入を検討する。
2: 下肢の痙縮を利用して、ツイスターで移動動作の介助を楽にする。
3: ベッド柵に鏡を取り付けて、入ってくる人が見えるようにする。
4: 環境制御装置の導入を検討する。
5: 介護者に連絡するための緊急連絡手段を検討する。
右変形性股関節症で人工股関節置換術を受けている。この患者に対する指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
82歳の女性。室内移動は手すりや家具を支えになんとか可能であったが、動きづらくなり、作業療法が依頼された。この患者が屋外でも使用できる車椅子はどれか。
29歳の女性。歩行困難を主訴に整形外科外来を受診したが、検査では異常は認められなかった。紹介されて精神科外来を受診し、入院することとなった。手足がふるえ、軽い麻痺のような脱力があり、自立歩行ができないため車椅子を使用している。立位保持や移乗に介助を必要とし、ADLはほぼ全介助である。この時点の患者に対する作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 自己洞察を促す。
2: 自己表現の機会を増やす。
3: 身体症状に対して対応する。
4: 自己中心的な依存は禁止する。
5: 集団活動で役割を担ってもらう。
82歳の女性。転倒して右股関節痛を訴えた。エックス線写真を示す。疑うべき疾患はどれか。
1: 股関節脱臼
2: 坐骨骨折
3: 大腿骨近位部骨折
4: 恥骨結合離開
5: 恥骨骨折
74歳の女性。5年前から左膝痛が出現し、徐々に増悪して歩行が困難となったため左膝の手術を受けた。術前と術後のエックス線写真を示す。術後の理学療法で適切でないのはどれか。
1: 術後2日目から大腿四頭筋のセッティングを行う。
2: 術後3日目から膝関節の可動域訓練を行う。
3: 術後7日目から足関節の自動運動を行う。
4: 術後10日目から荷重歩行訓練を行う。
5: 退院後も屋外で杖を使用する。
70歳の女性。左変形性膝関節症に対する人工関節置換術後2週経過時、手術側下肢に深部静脈血栓症が発症した。その後、深部静脈血栓症は治癒したが、手術側の膝に屈曲拘縮と疼痛とがある。物理療法で適切でないのはどれか。
1: 赤外線
2: 超音波
3: 渦流浴
4: 超短波
5: ホットパック