図は脳卒中右片麻痺の理学療法である。誤っているのはどれか。
1: 患側下肢の反張膝を防止している。
2: 患側下肢の足関節背屈を促通している。
3: 患側上肢の屈筋を持続的に伸張している。
4: 患側への重心の移動を訓練している。
5: 患側股関節の伸展を促通している。
脳卒中後の左片麻痺患者の生活環境を整えることとした。ベッドとポータブルトイレの位置で適切なのはどれか。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
5: ⑤
15歳の男子、6歳時に転倒して左上腕骨外顆骨折の診断で骨接合術を受けた。最近左手のしびれを訴えるようになり受診した。両肘の伸展を行わせたところ、両側とも完全伸展が可能であったが左肘に図の様な変形を認めた。この患者で最も考えられるのはどれか。
1: 腋窩神経障害
2: 筋皮神経障害
3: 正中神経障害
4: 尺骨神経障害
5: 橈骨神経障害
68歳の男性。歩行中に転倒して歩けなくなり救急搬送された。上下肢に麻痺を認めたが骨傷はみられず、中心性頸髄損傷の診断を受けた。受傷5日後のADLは全介助であった。6か月後にFIMでADLを評価したときに、最も自立度が低いと予想される項目はどれか。
1: 更衣(上半身)
2: 排尿管理
3: トイレ移乗
4: 歩行
5: 階段昇降
56歳の女性。脳梗塞による左片麻痺。Brunnstrom法ステージは左上肢Ⅲ、左手指Ⅲ、左下肢V。この患者で実用的にできる動作はどれか。
脳卒中による片麻痺Brunnstrom法ステージ上肢Ⅲ、手指Ⅲ、下肢Ⅳの患者における治療について正しいのはどれか。
1: 緊張性頸反射を利用する。
2: 立位時は麻痺側下肢に荷重を促す。
3: 長下肢装具使用による歩行訓練を行う。
4: 麻痺側上肢では重錘を用いた反復運動を行う。
5: 非麻痺側上肢を拘束し麻痺側を強制的に使用させる。
30歳の男性。統合失調症。3週前に工場で働き始めた。外来作業療法ではパソコンを使用した認知リハビリテーションを継続している。ある時、同じ作業療法に参加する2人の患者から同時に用事を頼まれ、混乱した様子で相談に来た。この患者の職場における行動で最もみられる可能性があるのはどれか。
1: 挨拶ができない。
2: 心気的な訴えが多い。
3: 体力がなく疲れやすい。
4: すぐに仕事に飽きてしまう。
5: 仕事の段取りがつけられない。
42歳の男性。スキーの滑走中に転倒し、腕神経叢の図に示す部位を損傷した。前腕外側(橈側)と手の掌側の母指から環指に感覚鈍麻がある。筋力低下をきたす筋はどれか。2つ選べ。
1: 円回内筋
2: 三角筋
3: 小指外転筋
4: 上腕三頭筋
5: 上腕二頭筋
55歳の男性。脊髄小脳変性症。発症後3年経過。協調運動障害によってSTEF右46点、左48点である。この患者のパーソナルコンピュータ使用に適しているのはどれか。
1: タイピングエイド
2: PSB
3: BFO
4: キーボードカバー
5: トラックボールマウス
55歳の男性。脊髄小脳変性症。発症後3年経過。協調運動障害によってSTEF右46点、左48点である。この患者のパーソナルコンピュータ使用に適しているのはどれか。
1: タイピングエイド
2: PSB
3: BFO
4: キーボードカバー
5: トラックボールマウス
39歳の男性。頸髄完全損傷(第7頸髄節まで機能残存)で発症後3か月経過。脊髄損傷以外の合併損傷はなく、受傷後の合併症にも著しいものはない。理学療法で適切でないのはどれか。
1: プッシュアップによる除圧
2: 浴槽への出入り動作
3: ベッドから車椅子への側方移乗
4: 車椅子から便器への移乗
5: キャスターを上げての段差の下降
28歳の男性。脊髄完全損傷。両側に長下肢装具を使用し、平行棒内歩行練習を行っている。歩行パターンを図に示す。機能残存レベルはどれか。
1: Th1
2: Th6
3: Th12
4: L4
5: S1
28歳の男性。交通事故で胸髄損傷(第7胸髄まで機能残存)を受傷後、2か月が経過した。受傷時には頭部外傷を認めなかった。現在は、全身状態は良好で、車椅子で院内の移動や身辺動作は自立しているが、自排尿と尿失禁とはみられない。この時点の排尿管理として適切なのはどれか。
1: 膀胱留置カテーテル
2: 膀胱瘻
3: コンドーム型収尿器
4: 自己導尿
5: 圧迫排尿
70歳の男性。脳卒中による右片麻痺。現在のADLは次のとおりである。食事は普通食を先割れスプーン使用で自立、整容は自立、更衣は自立。トイレは部分介助、入浴は部分介助。背臥位から自力で起き上がり端座位保持可能だが、車椅子への移乗は監視が必要。移動は車椅子にて自立。排便や排尿は時々失禁がある。Barthel Indexの得点はどれか。
1: 35点
2: 45点
3: 55点
4: 65点
5: 75点
54歳の男性。勤務中に突然の気分不快を訴え病院を受診し、脳梗塞による左片麻痺にて入院となった。妻と子供との3人暮らしで家事は妻が担っていた。職業は会社員で事務仕事を行い、会社までは電車で通勤していた。3か月が経過して、ADLは自立し、患者は復職を希望するようになった。Brunnstrom法ステージは上肢Ⅲ、手指Ⅱ、下肢Ⅴで病院内外の杖歩行は自立している。認知機能に明らかな問題はない。この時点でのIADL評価で優先すべきなのはどれか。
1: 買い物
2: 公共交通機関の利用
3: 食事の用意
4: 火の始末
5: ベッドメイキング
31歳の男性。バイク事故にて脳挫傷を受傷。受傷直後から意識障害が1週間持続した。受傷後1か月経過し高次脳機能障害の検査を行ったところ、かな拾い検査は正解数15、見落とし数27%、TMT(trail making test)はA56秒、B125秒であった。最も考えられる症状はどれか。
1: モリア
2: アパシー
3: 注意障害
4: 類推の障害
5: 抽象思考の障害
脳卒中片麻痺患者のADL指導で適切でないのはどれか。
1: 寝返り動作では健側の方に行う。
2: 車椅子は片手駆動型が一般的である。
3: 階段の昇りは健側から、降りは患側から行う。
4: シャツの着衣は患側手から、脱衣は健側手から行う。
5: ベッドからの起立動作では健側足部を引き寄せてから行う。
72歳の男性。肺癌の末期。意識障害はなく見当識良好で在宅生活を行っている。骨転移があり左肩と背部の疼痛を訴え、痛みのため歩行困難と食欲低下がある。まず行うべき対応はどれか。
1: 嚥下訓練
2: 疼痛管理
3: 肩のROM訓練
4: 経管栄養の開始
5: 下肢筋力強化訓練
75歳の女性。右大腿骨頸部骨折による人工関節置換術後2週で回復期リハビリテーション病棟に転棟した。初回訓練時での作業療法士の発言で適切でないのはどれか。
1: 「こんにちは。○○花子さんですか。担当する作業療法士の◇◇太郎と申します」
2: 「ご自宅で転んで右脚の付け根の骨を骨折して、大きな手術を受けられたと聞きましたが、本当に大変でしたね」
3: 「手術を受けてから2週間が過ぎましたが、右股関節拘縮と筋力低下のために歩行障害を起こしているのですね」
4: 「今日は右足の力を強くして、バランスをよくするために立ち上がりと輪投げを行います。関節に痛みを感じたりお疲れになりましたら、遠慮せずにおっしゃってください」
5: 「今日はこのくらいで終了といたします。明日はもう少し楽しくできる種目を考えようと思いますので、ご趣味などについてお聞かせください」
26歳の女性。躁病。雑誌の編集員。昼夜が逆転し、職場では同僚や上司に無遠慮な言動が目立ち始めた。日常行動もまとまりに欠けてきたので入院した。入院後1か月で落ち着き始め、職場復帰に向けて作業療法が開始された。開始時の評価内容で適切でないのはどれか。
1: 集中力の程度
2: 自我機能
3: 疲労度
4: 対人関係のパターン
5: 集団適応力