つまずきやすさを主訴に来院した70歳の患者の頭部MRIのT1強調矢状断像を示す。この患者で主訴に関連のある症状はどれか。
1: 運動失調
2: 感覚障害
3: 視野障害
4: 前庭障害
5: 歩行失行
54歳の男性。脳卒中左片麻痺。足部に中等度の痙性があり、内反尖足位となっている。膝の上から圧迫を加えて装具を装着すると図のような状態となり、歩行練習の最後まで踵部が装具から離れることはない。装具のベルトをかける手順として適切なのはどれか。
1: A→B→C
2: A→C→B
3: B→A→C
4: B→C→A
5: C→A→B
53歳の女性。脳出血による右片麻痺で、発症後6週経過。Brunnstrom法ステージは上肢、手指、下肢ともにⅣ。両足をそろえた位置から理学療法士を両上肢で押しながら図のように左足を一歩前に出す運動を行っている。この目的として誤っているのはどれか。
1: 歩幅の拡大
2: 歩隔の拡大
3: 右側の殿筋強化
4: 右側の下腿三頭筋の強化
5: 右側の上肢肩甲帯の安定化
車椅子乗車中に体幹を右に傾けたまま寝てしまい、アームレストに右上腕外側を長時間圧迫していた。目が覚めると、図のように右手の斜線部分に感覚鈍麻を認めた。絞扼性損傷を受けた神経はどれか。
1: 腋窩神経
2: 筋皮神経
3: 尺骨神経
4: 正中神経
5: 橈骨神経
68歳の男性。作業中に脚立の上から転落したため搬入された。強い腰痛を訴え、下肢の運動麻痺が認められる。脊椎MRIを示す。画像所見上、損傷部位として考えられるのはどれか。
1: 第9胸椎
2: 第11胸椎
3: 第1腰椎
4: 第3腰椎
5: 第5腰椎
脳梗塞の発生部位と出現する症状の組合せで正しいのはどれか。
1: Broca領域 ── 遂行機能障害
2: 右小脳半球 ── 左上下肢の運動失調
3: 右内包後脚 ── 左上下肢の運動麻痺
4: 左前頭葉 ── 左半側空間無視
5: 左放線冠 ── 感覚性失語
70歳の女性。脳出血による右片麻痺。発症3か月経過。ブルンストローム法ステージは上肢、手指、下肢ともにIV。認知や感覚機能に障害はない。この患者の患側上肢の作業療法で適切でないのはどれか。
1: 座位での患側を用いた机の雑巾がけ
2: 立位での患側を用いたズボンの引き上げ
3: ループ付きタオルを用いた洗体動作
4: 両手を用いたタオルたたみ
5: 銅版打ち出しで患側を用いた木槌の使用
65歳の女性。脳幹部の梗塞で、発症2日後からベッドサイドでの作業療法が処方された。血圧は不安定で、意識レベルも変動している状態である。ベッドサイドでの作業療法の初回評価として適切なのはどれか。
1: 追視による眼球運動の評価
2: ベッド上での座位バランス評価
3: ミニメンタルステート検査
4: 簡易上肢機能検査(STEF)
5: 机上での線引きテスト
50歳の女性。脳出血後の左片麻痺。発症後2か月経過し、ブルンストローム法ステージは上肢、手指ともにVであった。この患者の作業活動として困難なのはどれか。
70歳の男性。15年前の脳出血による右痙性片麻痺。右尖足に対して機能的電気刺激を行うこととした。刺激部位として適切なのはどれか。
1: A
2: B
3: C
4: D
5: E
75歳の男性。右利き。脳梗塞による右片麻痺。右短下肢装具を装着し四脚杖を使用して介助なく20 mまでの歩行が可能である。食事は左手で普通のスプーンやフォークを使用して介助なく可能だが箸は使えない。歩行と食事のFIMの点数の組合せで正しいのはどれか。
1: 歩行6点 ― 食事5点
2: 歩行6点 ― 食事6点
3: 歩行5点 ― 食事6点
4: 歩行5点 ― 食事7点
5: 歩行4点 ― 食事7点
42歳の男性。スキーの滑走中に転倒し、腕神経叢の図に示す部位を損傷した。前腕外側(橈側)と手の掌側の母指から環指に感覚鈍麻がある。筋力低下をきたす筋はどれか。2つ選べ。
1: 円回内筋
2: 三角筋
3: 小指外転筋
4: 上腕三頭筋
5: 上腕二頭筋
65歳の女性。右中大脳動脈領域の脳梗塞。発症後3日経過。ベッドサイドでの作業療法が開始された。GCS(Glasgow coma scale)はE3+V2+M5=10、血圧は不安定でギャッジアップ60°で収縮期血圧が25 mmHg低下する。背臥位では頸部が右回旋している。作業療法の初回評価として適切なのはどれか。
1: 表在感覚
2: 端座位姿勢
3: 追視による眼球運動
4: 簡易上肢機能検査(STEF)
5: Trail Making Test(TMT)
80歳の女性。多発性脳梗塞。動作の観察から、明らかな運動麻痺はみられないが軽度の感覚障害が予想される。軽度の認知症があり、口頭での詳細な手順の説明は理解しにくい。深部感覚検査として適切なのはどれか。
1: 非検査肢の自動運動による模倣試験
2: 非検査肢の他動運動による模倣試験
3: 検査肢の自動運動による再現試験
4: 検査肢の他動運動による再現試験
5: 関節定位覚(母指探し)検査
67歳の男性。脳卒中による左片麻痺。発症後3か月経過。下肢のブルンストローム法ステージはIII。分離運動を促通するパターンとして適切なのはどれか。
55歳の男性。脳出血による右片麻痺。単極式電気刺激法を適用することとした。足関節の外がえしと背屈とを誘発する筋として適切なのはどれか。
25歳の男性。事務職。外傷性脳損傷後5か月経過。明らかな麻痺はなく、いつも落ち着きなく動き回る。些細なことですぐに怒り出し、軽度の記銘力障害がある。作業療法の指導で正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.メモを利用する。イ.怒ったときは本人に詳しく理由を聞く。ウ.慣れたことより目新しい課題を設定する。エ.定期的に受傷前の職場に通う。オ.作業工程を短く区切って指示する。
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
52歳の女性。右手根管症候群。右上肢に感覚障害と運動麻痺を認める。この患者が図のような手の形を示した。母指の運動を行っている筋はどれか。2つ選べ。
1: 母指内転筋
2: 母指対立筋
3: 長母指屈筋
4: 長母指外転筋
5: 第1背側骨間筋
55歳の男性。3年前からろれつが回らず歩行が不安定で介助が必要であり、起き上がるとめまいが起こる。上肢の測定障害のためADLが制限されている。頭部MRIを示す。萎縮が認められる部位はどれか。2つ選べ。
1: 脳 梁
2: 小 脳
3: 後頭葉
4: 帯状回
5: 脳幹部
脳卒中患者の障害と徴候との組合せで誤っているのはどれか。
1: シャツの袖をうまく通せない-着衣失行
2: 知っている人なのに声を聞かないとわからない-相貌失認
3: 指示による閉眼維持が困難である-運動維持困難
4: 移動時に左にある物にぶつかる-左半側無視
5: 麻痺がないのに指で模倣ができない-観念失行