第44回午前第16問の類似問題

第53回午後:第8問

70歳の男性。脳梗塞による左片麻痺。Brunnstrom法ステージは下肢Ⅲ。関節可動域制限はない。ダブルクレンザック足継手付き両側金属支柱型短下肢装具を用いて歩行練習を実施している。足継手を背屈0~20度で可動するように設定すると左立脚中期に膝折れが出現した。装具の調整で正しいのはどれか。  

1: 足継手の可動範囲を背屈0~5度に設定する。

2: スウェーデン式膝装具を併用する。

3: Tストラップを追加する。

4: 外側ウェッジを入れる。

5: 装具の踵を高くする。

第55回午前:第26問

びまん性軸索損傷の患者で正しいのはどれか。  

1: 運動失調は呈さない。

2: 認知障害の回復は良好である。

3: 四肢、体幹の外傷の合併は少ない。

4: 四肢、体幹の関節拘縮を生じやすい。

5: 社会的行動異常が生活上において問題となる。

  • 答え:5
  • 解説:びまん性軸索損傷は、脳の神経細胞の軸索が広範囲に損傷する病態で、運動麻痺、不随意運動、小脳失調、高次脳機能障害などの症状が現れる。社会的行動異常が生活上の問題となることが多い。
  • 選択肢1は間違いです。びまん性軸索損傷の慢性期には、運動麻痺、不随意運動、小脳失調などの運動失調が認められることがあります。
  • 選択肢2は間違いです。びまん性軸索損傷では、広範囲に軸索が損傷されるため、認知機能の回復は不良であり、注意障害、記憶障害、遂行機能障害、社会的行動障害、失語症、失行症、失認症などの高次脳機能障害が遷延しやすいです。
  • 選択肢3は間違いです。びまん性軸索損傷を含む外傷性脳損傷の原因は、若年者では交通事故、高齢者では転倒、転落が多いため、四肢や体幹の外傷を合併することが多いです。
  • 選択肢4は間違いです。びまん性軸索損傷で運動麻痺を生じることはあるが、一般には目立ちにくい。四肢や体幹の関節拘縮が生じることは少ないです。
  • 選択肢5は正しいです。びまん性軸索損傷では、社会的行動障害・異常がみられることが多く、脱抑制によって暴力や暴言を認めたり、独特のこだわりを認めたりする傾向があります。これが生活上の問題となることが多いです。
  • 科目:高次脳機能障害
  • 重要度:プレミアム特典
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第44回午前:第39問

20歳の男性。広汎性発達障害。高校の普通科を卒業後、工場に就職するが職場で上司に指示されたことが途中で変更になったことで怒ったり、昼休みの同僚との会話からトラブルとなったりして退職した。その後、抑うつ的な状態が続き、精神科受診となった。この患者への作業療法の目的で最も適切なのはどれか。  

1: 体力の向上

2: 自尊心の回復

3: 見当識の改善

4: 行動の自己洞察

5: 生活リズムの回復