20歳の女性。1か月前に転倒し、疼痛は軽減したが膝関節の不安定感があり来院した。実施した検査を図に示す。矢印は力を加えた方向を示す。この検査で陽性が確認された。他に損傷がなかった場合、優先すべき治療はどれか。
1: 安静固定
2: 水中歩行練習
3: 大腿四頭筋の強化
4: 超音波療法
5: ハムストリングスの強化
80歳の男性。右大腿骨骨折の手術後4週で回復期リハビリテーション病棟に転棟した。初回訓練時の理学療法士(PT)と患者との会話を以下に示す。PT①「こんにちは。○○太郎さんですか。担当する理学療法士の△△花子と申します」患者「はい、○○太郎です。よろしくお願いいたします」PT②「交通事故で右の太ももの骨を骨折されて本当に大変でしたね」患者「はい」PT③「骨を固定する手術を受けてから4週間が過ぎましたが、右膝関節拘縮と筋力低下を起こし、歩行障害となっているのですね」患者「まだ足をついてはいけないと言われています」PT④「今日はこれから右膝の関節を柔らかくする運動と足の力を強くする運動、右足に体重を乗せないで歩く練習を行います。関節を曲げるときに少し痛いかもしれませんが、我慢ができないときには遠慮なさらずにおっしゃってください」運動実施〉患者「少し痛いのですが」PT⑤「すみませんでした。もう少し優しく行うように配慮いたします。運動の前に関節を温めておきますと痛みが少なくて済むことがありますので、担当医とよく相談して許可を得るようにいたします」理学療法士の発言で適切でないのはどれか。
1: ①
2: ②
3: ③
4: ④
5: ⑤
28歳の男性。野球のスライディングの際に右膝関節屈曲位で膝前面を強打し、疼痛が強く歩行不能になったため救急外来を受診した。治療開始から2週後のMRIを示す。治療開始から3週後。疼痛は軽減したが筋萎縮が残存している。この患者に行うべき筋力訓練で誤っているのはどれか。ただし、図の矢印は運動の方向を示している。
12歳の女児。ミニバスケットボールの練習を始めてから、右膝のやや遠位部に疼痛と腫脹とが出現したため来院した。症状は運動後に悪化し、安静で軽快する。エックス線写真を示す。認められるのはどれか。
1: 大腿骨遠位骨幹端部の骨膜反応
2: 大腿骨顆部の骨硬化
3: 膝蓋骨の骨棘形成
4: 脛骨顆間隆起の尖鋭化
5: 脛骨粗面部骨端の不整
45歳の女性。40歳で関節リウマチを発症し、寛解と増悪とを繰り返している。左膝関節の疼痛と変形とが強いため人工関節置換術を検討している。両手関節の腫脹は著明であるが杖歩行が可能である。上肢の支持側と杖の選択で適切なのはどれか。
1: 右上肢のT字杖
2: 左上肢の四脚杖
3: 右上肢の片松葉杖
4: 左上肢のロフストランド杖
5: 右上肢のプラットホーム杖
膝関節前十字靱帯再建術後3日経過した時点で行う理学療法として適切でないのはどれか。
1: ゴムチューブを利用した膝伸展運動
2: 膝装具装着下での自動介助運動
3: CPMを用いた関節可動域練習
4: ハーフスクワット
5: アイシング
32歳の男性。右環指中手骨骨折に対する固定術後8週経過。エックス線写真(A)と手指の写真(B)とを別に示す。この患者の作業療法で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: MP関節の屈曲訓練
2: 母指と環指との対立訓練
3: 夜間安静スプリントの装着
4: 逆ナックルベンダーの装着
5: 手術創癒着部への極超短波療法
5歳の女児。左股関節痛を訴えている。エックス線写真を示す。この疾患について正しいのはどれか。
1: 外傷が原因である。
2: 可動域制限は生じない。
3: 感染症が原因である。
4: 男児に多い。
5: 二次性変形性股関節症になりにくい。
60歳の女性。主婦。歩行開始時に両膝関節内側に疼痛が出現した。内反型変形性膝関節症と診断され、大腿脛骨角180°、BMI指数29.0であった。理学療法で適切でないのはどれか。
1: SLRによる大腿四頭筋強化訓練
2: 起立・歩行時の外側楔状足底板の使用
3: 外出時の軟性膝装具の使用
4: 1日1万歩のウォーキング
5: 1日30分間の自転車エルゴメーター
58歳の女性。関節リウマチ。スタインブロッカーのクラスIII。頸椎のエックス線単純側面像(別冊No. 1A)と両手のエックス線単純正面像(別冊No. 1B)とを別に示す。別冊 No. 1A 写真別冊 No. 1B 写真この患者の家事動作として適切なのはどれか。
1: 濡れた洗濯物を洗濯機から取り出す。
2: 衣服を洗濯バサミで留める。
3: 菜ばしで鍋からゆでた野菜を取り上げる。
4: ごみ袋の端をきつく結ぶ。
5: 衣類にアイロンをかける。
76歳の女性。右大腿骨頸部骨折を受傷し、後方進入による人工骨頭置換術を受けた。術後3週に実施する動作で安全性が高いのはどれか。
変形性膝関節症で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 中年期以降の肥満女性に好発する。
2: 頻度は変形性股関節症より低い。
3: 起立動作時よりも歩行時に痛みが強い。
4: 進行すると膝外反変形を生じやすい。
5: エックス線写真で関節裂隙の狭小化がみられる。
変形性膝関節症で正しいのはどれか。2つ選べ。 ア.中年期以降の肥満女性に好発する。イ.エックス線写真で関節腔の狭小化がみられる。ウ.圧痛は膝関節の外側に多い。エ.起立動作時よりも歩行時に痛みが強い。オ.内側楔状足底板が用いられる。
1: ア
2: イ
3: ウ
4: エ
5: オ
35歳の男性。生来健康であった。転倒し右肘頭骨折を受傷した。術後のエックス線写真(A、B)を示す。骨折部や全身の状態は良好である。この患者の作業療法で最も注意すべき合併症はどれか。
1: 偽関節
2: 変形治癒
3: 遷延治癒
4: 異所性骨化
5: Sudeck骨萎縮
78歳の女性。自宅玄関で転倒してから起立歩行不能となり救急搬送された。来院時の単純エックス線画像を示す。最も考えられるのはどれか。
1: 股関節脱臼
2: 大腿骨頸部骨折
3: 大腿骨骨頭骨折
4: 大腿骨転子下骨折
5: 大腿骨転子部骨折
10歳の女児。1か月ほど前から運動後に膝の痛みを訴え、膝脛骨結節部に圧痛があった。単純エックス線写真を示す。最も考えられるのはどれか。
1: 腓骨骨折
2: 膝靭帯損傷
3: 膝半月板損傷
4: 第1Köhler病
5: Osgood-Schlatter病
45歳の女性。3日前、自宅で荷物を持ち上げた際に、腰部と左下腿の後面から足背外側部にかけての強い痛みがあった。安静にしていたが、疼痛が軽快しないため受診し、腰椎椎間板ヘルニアと診断された。発症から2か月が経過し、足背外側部の疼痛と安静時の腰痛は改善したが、労作時に軽度の腰痛が続いているため再度受診した。理学療法として適切でないのはどれか。
1: TENS
2: ホットパック
3: Williams型装具の装着
4: 体幹筋群の筋カトレーニング
5: ハムストリングスのストレッチング
5歳の女児。左股関節痛を訴えている。エックス線写真を示す。疑うべき疾患はどれか。
1: 大腿骨頭壊死症
2: 大腿骨頭すべり症
3: 単純性股関節炎
4: 発育性股関節形成不全
5: Perthes病
70歳の女性。上腕骨近位端骨折後の肩関節拘縮に対して作業療法を開始した。訓練の翌日に「昨夜は肩が痛くて眠れませんでした」と訴えた。作業療法士の対応で共感的態度はどれか。
1: 「私の治療法が悪かったとお考えなのですか」
2: 「肩の炎症が痛みの原因であると考えられますね」
3: 「昨日が訓練の初日だったから痛かったのでしょう」
4: 「痛みで眠れないということは大変つらかったでしょうね」
5: 「痛み止めの薬を出してもらえるよう医師に相談しますね」
25歳の男性。野球の試合で走塁中に大腿後面に違和感と痛みが生じた。直後に整形外科を受診したところ、大腿部エックス線写真では骨折を認めなかった。この時点での物理療法で適切なのはどれか。
1: 交代浴
2: 極超短波
3: アイシング
4: ホットパック
5: パラフィン浴