大腿義足歩行で図のような異常がみられた。考えられる原因はどれか。
1: 断端の外転可動域に制限がある。
2: 断端の外転筋力が低下している。
3: 断端の股関節屈曲拘縮がある。
4: 義足が長すぎる。
5: ソケットに対して足部が内方にある。
18歳の男性。サッカーの試合中に方向転換しようとして膝関節をひねり、疼痛のため歩行不能となった。翌日に撮像したMRIを示す。2週後に歩行可能となったが、膝関節に不安定感がある。適応となる装具はどれか。
56歳の男性。大工で上肢をよく使用する。3年前から左手の感覚障害と筋力低下を自覚していた。左手の写真を示す。図に示す装具で、この患者に必要なのはどれか。
30歳の女性。左上腕切断(短断端)。図のような能動義手を選択した。この義手を使用して可能な動作はどれか。
1: ドアノブを回す。
2: 綿棒で耳かきをする。
3: 30 kgの米袋を持ち上げる。
4: エプロンの腰ひもを後ろで結ぶ。
5: 包丁操作のときに野菜を押さえる。
図1から図2へと固定法を変えたとき、被験者の体幹の伸展角度が変化した。被験者の機能障害はどれか。
1: 大腿四頭筋の筋力低下
2: 腸腰筋の筋力低下
3: 大殿筋の筋力低下
4: 股関節の可動域制限
5: 下肢の運動失調
65歳の男性。農作業中に右上腕切断、標準断端である。受傷後1か月経過。義手の作製と訓練のため入院した。作業療法の訓練で適切でないのはどれか。
1: ブロックを用いたフック操作
2: 鏡を用いた肘継手のロック操作
3: 義手の着脱
4: 義手での書字
5: 両手による紐結び
65歳の女性。右利き。脳梗塞による右片麻痺。発症後5日経過。ベッドサイドでの作業療法の評価として適切でないのはどれか。
1: 起座時には血圧を測定する。
2: 病棟でのADLについて情報を得る。
3: 端座位の保持は左側から介助する。
4: 言語機能のスクリーニングを行う。
5: 左手の物品操作能力を確認する。
左肩関節脱臼骨折後3か月の患者の両手の写真を示す。左手に、他動的に動かされると増強する強い疼痛がある。この患者への対応で適切でないのはどれか。
1: 低出力レーザー照射
2: 間欠的機械的圧迫
3: 温冷交代浴
4: 超短波照射
5: 渦流浴
肩手症候群で正しいのはどれか。
1: 肩関節の他動運動痛を伴うことが多い。
2: 肩から上腕部にかけて腫脹と発赤とが現れる。
3: 発症率と上肢麻痺の重症度には関連がない。
4: 手指ではMP関節の屈曲拘縮が特徴的である。
5: 脳卒中発症後6か月以降に発症することが多い。
32歳の女性。頸髄損傷(第6頸髄節まで機能残存)。手指に可動域制限がある。手関節背屈時の写真(別冊No. 4)を別に示す。把持力を高めるために使用する装具として適切なのはどれか。
1: コックアップスプリント
2: Thomas(トーマス)スプリント
3: Oppenheimer(オッペンハイマー)スプリント
4: ナックルベンダースプリント
5: 短対立スプリント
30歳の男性。スキーで転倒して受傷した。エックス線写真を示す。肩脱臼整復後に肩関節内転・内旋位で固定されたが、上腕の外側上部に感覚鈍麻を訴えた。合併症の神経麻痺はどれか。
1: 腋窩神経
2: 肩甲上神経
3: 肩甲下神経
4: 尺骨神経
5: 正中神経
85歳の女性。右利き。突然の意識消失のため救急搬入された。入院後、意識は回復した。発症後2時間のMRI拡散強調像を示す。今後この患者に生じる可能性の高い症状はどれか。
1: 拮抗失行
2: 左右失認
3: 運動性失語
4: 社会的行動障害
5: 左半側空間無視
関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で正しい方法はどれか。
1: 肩甲帯屈曲
2: 肩屈曲
3: 肩外旋
4: 肘屈曲
5: 前腕回外
65歳の男性。右利き。左中大脳動脈領域の脳梗塞による右片麻痺。発症後3週経過した時点でBrunnstrom法ステージは上肢、手指および下肢ともにI。介助で膝立ち位をさせると体幹が前方へ崩れてしまう。バイタルサインは安定している。この患者に対する理学療法として適切なのはどれか。
1: 長下肢装具を装着した状態での立位訓練
2: 足継手付きプラスチック製短下肢装具を装着した状態での歩行訓練
3: 床からの立ち上がり訓練
4: 自転車エルゴメーターによる有酸素運動
5: 浴槽への移乗訓練
76歳の男性。誰もいないのに「自分の布団に知らない子どもが寝ている」と訴え、妻に連れられて受診した。妻の話では、数年前から些細な物忘れが増え、日中ぼう然としていることも多いという。歩行中に転倒することも増えてきているという。作業療法室でみられるこの患者の特徴はどれか。
1: 些細なことで泣き出す。
2: 他人の物を勝手に持っていこうとする。
3: 時間どおりに来室し必ず同じ席に座る。
4: わからない質問に対し言い繕って答える。
5: 日によって意識レベルの低下度合いが異なる。
関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 股関節外転
2: 股関節外旋
3: 股関節伸展
4: 膝関節屈曲
5: 足関節伸展(背屈)
50歳の男性。脳卒中発症後3か月経過した片麻痺。ブルンストローム法ステージは下肢III。中等度痙縮のため足部内反尖足を呈する。理学療法で適切でないのはどれか。
1: 長・短腓骨筋の筋再教育
2: 後脛骨筋の徒手的伸張法
3: 後脛骨筋の筋力増強訓練
4: 下腿三頭筋の持続伸張法
5: 下腿三頭筋への寒冷療法
66歳の男性。要介護1となり介護老人保健施設に入所した。入所1週後、作業療法士によるリハビリテーションを行うために機能訓練室に来室した際、動作の緩慢さと手指の振戦が観察された。妻は本人が中空に向かって「体操服姿の小学生がそこにいる」と言うのを心配していた。本人に尋ねると、見えた内容について具体的に語っていた。疾患として考えられるのはどれか。
1: Creutzfeldt-Jakob病
2: Alzheimer型認知症
3: Lewy小体型認知症
4: 意味性認知症
5: 正常圧水頭症
30歳の男性。右外果骨折に対して金属プレートで骨接合術を施行した。術後2か月経過。熱感はなく、全荷重となっているが、背屈制限が著しく、外果周囲に組織の肥厚と癒着がある。他動的関節可動域訓練前の物理療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: アイシング
2: 水温36℃の渦流浴
3: 連続波で1 MHzの超音波療法
4: 2,450 MHzの極超短波療法
5: 51℃のパラフィン浴
28歳の女性。生来健康であったが、1週前に急に回転性のめまいが出現した。良性発作性頭位眩暈症と診断され、理学療法が開始された。初回評価時には座位は可能であるが立位の保持は不安定であった。非注視下での眼振を認め、姿勢変換時にめまい感が増悪する。この障害を改善するための理学療法で適切なのはどれか。
1: 背臥位での他動的関節可動域運動
2: 外力を加えた座位姿勢の保持練習
3: 座位での頸部回旋運動による前庭刺激
4: 眼振が出現しない姿勢での基本動作練習
5: 杖を用いた歩行練習