第56回午後第43問の類似問題

第55回午前:第47問

疾患と治療の組合せで正しいのはどれか。  

1: 解離性健忘――――――――――自律訓練法

2: 身体化障害――――――――――系統的脱感作法

3: 強迫性障害――――――――――曝露反応妨害法

4: PTSD〈外傷後ストレス障害〉―フラッディング

5: 心気障害―――――――――――持続エクスポージャー法

  • 答え:3
  • 解説:この問題では、疾患と治療法の正しい組み合わせを選ぶ必要があります。正しい組み合わせは、強迫性障害と曝露反応妨害法です。
  • 解離性健忘では、認知療法や集団精神療法、催眠療法などが適応となります。自律訓練法は、自己催眠法の一種で、不安神経症や強迫神経症などで適応となるため、この組み合わせは正しくありません。
  • 身体化障害では、認知行動療法や支持的精神療法が適応となります。系統的脱感作法は、リラックスした状態で低い不安から段階的に刺激を与えていく方法で、強迫神経症や恐怖性不安障害で適応となるため、この組み合わせは正しくありません。
  • 強迫性障害では、曝露反応妨害法や認知行動療法、フラッディングなどが適応となります。曝露反応妨害法は、認知行動療法の一つで、不安に患者自身を曝すことで徐々にその状況に慣れさせる反面、強迫行為自体を我慢して行わないようにする方法である。主に強迫性障害で適応となるため、この組み合わせは正しいです。
  • 外傷後ストレス障害(PTSD)では、持続エクスポージャー法や認知行動療法などが適応となります。フラッディングは、不安や恐怖場面に曝露して、その時間を次第に延長していく方法で、主に強迫性障害で用いられるため、この組み合わせは正しくありません。
  • 心気障害では、森田療法などが適応となります。持続エクスポージャー法は、不安障害のためのエクスポージャー療法の長い歴史と、外傷後ストレス障害(PTSD)の情動処理理論に基づいた治療法で、PTSDなどで適応となるため、この組み合わせは正しくありません。
  • 科目:その他の精神障害
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第38回午後:第52問

正しい組合せはどれか。2つ選べ。 ア.脳出血-アテローム硬化イ.脳血栓-血小板減少ウ.脳塞栓-心房細動エ.くも膜下出血-動脈瘤破裂オ.慢性硬膜下血腫-動静脈奇形破裂  

1: ア

2: イ

3: ウ

4: エ

5: オ

第55回午後:第87問

疾患と頻度の多い症候との組合せで正しいのはどれか。  

1: Alzheimer型認知症――羽ばたき振戦

2: Huntington病――――線維束性収縮

3: 多発性硬化症―――――舞踏運動

4: 筋萎縮性側索硬化症――静止時振戦

5: 多系統萎縮症―――――起立性低血圧

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、疾患とそれに関連する症状を正しく組み合わせた選択肢を選ぶことが求められています。正しい組み合わせは、多系統萎縮症と起立性低血圧です。
  • Alzheimer型認知症は、エピソード記憶を中心とした記憶障害が特徴です。羽ばたき振戦は、重篤な肝疾患患者の切迫昏睡時に見られることが多い症状で、Alzheimer型認知症とは関連がありません。
  • Huntington病は、舞踏病、性格変化、認知症を伴う慢性進行性の疾患です。線維束性収縮は、筋萎縮性側索硬化症の特徴的な症状であり、Huntington病とは関連がありません。
  • 多発性硬化症は、視力低下、構音障害、嚥下障害、運動麻痺、感覚障害、小脳性運動失調、膀胱直腸障害などの症状が特徴です。舞踏運動は、Huntington病の症状であり、多発性硬化症とは関連がありません。
  • 筋萎縮性側索硬化症は、一側上肢の筋力低下と筋萎縮が始まり、対側にも拡大する疾患です。線維束性収縮が特徴的で、筋萎縮が進行すると球麻痺や呼吸筋麻痺を生じます。静止時振戦は、パーキンソン病の症状であり、筋萎縮性側索硬化症とは関連がありません。
  • 多系統萎縮症は、オリーブ橋小脳萎縮症、Shy-Drager症候群、線条体黒質萎縮症を包括する疾患概念です。多系統萎縮症は、自律神経症状として起立性低血圧や尿失禁が見られるほか、パーキンソニズムも見られやすい症状です。このため、選択肢5が正しい組み合わせです。
  • 科目:臨床医学総論(病理学)
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第54回午後:第43問

統合失調症の予後を予測する因子で正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 病識

2: 身体的愁訴

3: 低ナトリウム血症

4: 初回入院時の処方薬の種類

5: 発病してから治療を開始するまでの期間

  • 答え:1 ・5
  • 解説:統合失調症の予後を予測する因子として、病識と発病から治療開始までの期間が重要である。病識がある患者は服薬コンプライアンスが良好であり、予後が良好であるとされる。また、発症から治療開始までの期間が短いほど予後が良いことが報告されている。
  • 病識を持つ患者は、自分の病気に対する理解があり、治療に対するコンプライアンスが良好であるため、予後が良好であるとされる。これは統合失調症の予後を予測する因子の1つである。
  • 身体的愁訴の有無は、一般的に統合失調症の予後予測には関連しない。身体的愁訴は患者の症状や体調に関連するが、統合失調症の予後を直接予測する因子ではない。
  • 低ナトリウム血症は、統合失調症患者が抗精神病薬を服用する際の副作用で生じることがあるが、これは統合失調症自体の予後予測因子とはならない。低ナトリウム血症は薬物治療の副作用として起こる可能性があるが、統合失調症の予後を直接予測する因子ではない。
  • 初回入院時の処方薬の種類は、初期治療における症状の回復や変動に影響を及ぼすが、統合失調症自体の予後予測因子とはならない。処方薬の種類は治療効果や副作用に関連するが、統合失調症の予後を直接予測する因子ではない。
  • 発症から受診・治療開始までの精神病未治療期間が短いほど、予後が良いことが報告されている。早期治療が統合失調症の症状の改善や予後に良い影響を与えるため、これは統合失調症の予後を予測する因子の1つである。
  • 科目:統合失調症
  • 重要度:プレミアム特典
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第39回午後:第71問

副作用として錐体外路症状を生じやすい薬物はどれか。  

1: 抗不安薬

2: 抗うつ薬

3: 抗精神病薬

4: 気分安定薬

5: 抗てんかん薬

第53回午後:第96問

注意欠如・多動性障害について正しいのはどれか。2つ選べ。  

1: 薬物療法は行わない。

2: 男児よりも女児に多い。

3: 生育歴の聴取が重要である。

4: 二次性の精神症状に注意が必要である。

5: 成人期において診断されることはない。

  • 答え:3 ・4
  • 解説:注意欠如・多動性障害(ADHD)は、不注意、多動性、衝動性を特徴とし、生育歴の聴取や二次性の精神症状に注意が必要である。治療には心理・社会的アプローチと薬物治療があり、成人期に診断されることもある。
  • 選択肢1は間違いです。ADHDの治療には薬物療法が含まれ、メチルフェニデート塩酸塩(コンサータ)、アトモキセチン塩酸塩(ストラテラ)、グアンファシン塩酸塩(インチュニブ)などの薬が使用されます。
  • 選択肢2は間違いです。ADHDは男児に多いとされており、女児よりも男児に多く見られます。
  • 選択肢3は正しいです。ADHDの診断にあたっては、本人や家族から詳細な生育歴の聴取が重要であり、症状の特徴や発達の過程を把握することが必要です。
  • 選択肢4は正しいです。ADHDでは、不注意、多動性、衝動性以外に二次性の精神症状がみられることがあり、うつ病や不安障害を併発することがあるため、注意が必要です。
  • 選択肢5は間違いです。ADHDの症状は幼少期からみられることが多いですが、成人期になって初めて診断されることもあります。症状が軽度であったり、周囲の理解が得られなかったりすることが原因で、診断が遅れることがあります。
  • 科目:小児の障害と臨床医学
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第56回午後:第100問

うつ病について正しいのはどれか。  

1: 脱感作法を行う。

2: 心理教育は行わない。

3: 躁病相がないか確認する。

4: 修正型電気けいれん療法は無効である。

5: 薬物療法の第一選択はベンゾジアゼピン系薬物である。

  • 答え:3
  • 解説:うつ病の治療には、心理教育や薬物療法、電気けいれん療法などがあります。また、双極性障害の可能性も考慮する必要があります。
  • 脱感作法は、恐怖や不安に対して行われる治療法であり、うつ病の治療には適用されません。
  • 心理教育はうつ病の治療において重要な要素であり、患者や家族に病気についての知識を提供し、理解を深めることで治療効果を高めることが期待されます。
  • 正しい選択肢です。双極性障害の場合もあるため、躁病相がないかを確認することが重要です。
  • 修正型電気けいれん療法は、通常の薬物治療では改善がみられない難治性のうつ病や統合失調症などで適応となる治療法であり、無効ではありません。
  • 薬物療法の第一選択は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)かセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)である。ベンゾジアゼピン系薬物は抗不安薬として症状に合わせて使用されるが、第一選択ではありません。
  • 科目:精神障害と臨床医学
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