43歳の男性。統合失調症。幻聴と妄想が消失せず9年間の入院生活を送っていたが、入院患者の地域生活移行を進める方針の下、地域のアパートを借りて退院することになった。そこで、本人の地域生活を支えるため、作業療法士、看護師、精神保健福祉士、医師らがチームを組み、24時間365日体制で相談や訪問のサービスを開始した。このサービスに該当するのはどれか。
1: Assertive Community Treatment〈ACT〉
2: Illness Management and Recovery〈IMR〉
3: Individual Placement and Support〈IPS〉
4: Intentional Peer Support〈IPS〉
5: Wellness Recovery Action Plan〈WRAP〉
うつ状態の作業療法における留意点で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 生活に関連する活動を行う。
2: 気分転換の方法を検討する。
3: 社会適応のための耐性を高める。
4: 病前に得意だったことを優先する。
5: 他者との競争を作業に取り入れる。
統合失調症の回復期前期の患者に適切な活動はどれか。
1: SST
2: 軽い運動
3: 趣味の開発
4: 作業所見学
5: 買い物訓練
地域包括支援センターについて正しいのはどれか。
1: 都道府県が設置する。
2: 要介護者を対象とする。
3: 理学療法士の配置は必須である。
4: 介護予防事業のマネジメントを行う。
5: 通所リハビリテーションの役割を担う。
精神科デイケアについて正しいのはどれか。
1: 学童も対象になる。
2: 保険診療の対象ではない。
3: 在宅高齢者は対象ではない。
4: グループホーム利用者は対象ではない。
5: 対象疾患で最も多いのは認知症である。
認知症患者に対する作業療法の導入期で適切なのはどれか。
1: 新しい活動を用意する。
2: 活動内容に変化をもたせる。
3: 時間を要するものから始める。
4: 得意であったものを取り入れる。
5: 能力を少し上回る活動を提供する。
精神科デイケアについて正しいのはどれか。
1: 第一次世界大戦直後にイギリスで開始された。
2: ショートステイの機能をもつ。
3: スタッフとして助手の配属が規定されている。
4: 大規模と小規模の二つの基準が設定されている。
5: 障害者プランにおいて整備目標は定められていない。
16歳の女子。約6か月前から壁に向かってぶつぶつと独りで話をしている。悪口が聞こえる、と周囲を怖がる様子がみられ、学校に行かず自宅に閉じこもることが多くなった。両親に説得されて病院を受診したが、自分は病気ではないと治療に抵抗するため、ACT〈Assertive Community Treatment〉による訪問が開始された。この患者に優先すべきなのはどれか。
1: SSTを実施する。
2: 復学に向けた検討を行う。
3: 治療の必要性を納得させる。
4: 集団心理教育プログラムを行う。
5: 患者の興味を話題にして関係性を築く。
作業療法士の配置が明記されているのはどれか。
1: 精神障害者生活訓練施設
2: 精神障害者福祉工場
3: 精神障害者福祉ホーム
4: 精神障害者地域生活支援センター
5: 精神障害者授産施設
地域で生活している精神障害者の家族支援に関する内容として誤っているのはどれか。
1: 活用できる社会資源について情報提供をする。
2: 家族が地域社会から孤立しないように助言を行う。
3: 再発の兆候に気づいた時は主治医に相談するように伝える。
4: 家族自身のストレスが軽減するよう対処法について一緒に考える。
5: EE〈Expressed Emotion〉が高い場合は患者との接触を増やすよう勧める。
亜急性期の統合失調症患者に対する作業療法の目的で正しいのはどれか。
1: 1. 自己能力の限界を知る。
2: 2. 作業遂行能力を改善する。
3: 3. 対人交流技能を改善する。
4: 4. 社会資源の利用を援助する。
5: 5. 基本的な生活リズムを回復する。
認知症患者の作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 集団内での交流を促す。
2: 参加メンバーを毎回入れ替える。
3: 休憩は患者のペースでとらせる。
4: 複数の作業療法士が交替で担当する。
5: 患者が慣れ親しんだ種目を設定する。
器質性精神障害患者の作業療法で適切なのはどれか。
1: 他の患者との交流は避ける。
2: 変化のある作業種目を選択する。
3: 誤った言動は理論的に正す。
4: 作業の誤りはまとめて訂正する。
5: 楽しみの要素を取り入れる。
統合失調症の回復過程の急性期における作業療法として適切なのはどれか。
1: 身体感覚の獲得
2: 現実への移行の準備
3: 身辺処理能力の回復
4: 生活管理能力の改善
5: 対人交流技能の改善
身体表現性障害の患者に対する作業療法で適切なのはどれか。
1: 現実検討能力を高める。
2: 不安な気持ちを解釈する。
3: 集団作業療法を基本とする。
4: 対人関係能力の向上を図る。
5: 感情表現を促す活動を提供する。
認知・思考障害の強い統合失調症患者に対する認知行動療法で適切なのはどれか。
1: 考えを文字にして表す。
2: 一日の活動を記録して振り返る。
3: コラム法を用いて状況を吟味する。
4: 問題行動を思い返して内省を深める。
5: 相手の気持ちや状況の理解に焦点を当てて振り返る。
統合失調症の家族心理教育において適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 家族を精神疾患の原因ととらえる。
2: 精神分析理論に基づいて行われる。
3: 家族の対処能力が向上することを目指す。
4: 再発防止効果についての科学的根拠がある。
5: EE〈expressed emotion〉を高める指導を行う。
精神科デイケアのプログラムで適切でないのはどれか。
1: スポーツ活動
2: 作業活動
3: 集団精神療法
4: 職場適応訓練
5: 生活技能訓練
神経症性障害患者の作業療法で適切でないのはどれか。
1: 心気症を示す患者では、レクリエーションや運動を促す。
2: 不安発作を示すときは、作業の中断を考慮する。
3: 過剰な不安を抱くときは、作業量を増やす。
4: 身体表現性障害では、身体機能改善を優先する。
5: 自己評価が低いときは、達成しやすい作業に変更する。
ACT〈Assertive Community Treatment〉の特徴として正しいのはどれか。
1: 日中に限定した支援を行う。
2: 医療機関内でのみ援助を行う。
3: 利用者の入院治療を推奨する。
4: 精神障害が軽度な患者が対象である。
5: チームでのケアマネジメントを行う。