第54回午後第22問の類似問題

第54回午前:第22問

作業療法の評価で正しいのはどれか。  

1: MTDLPは質問紙による評価である。

2: COPMはセラピストの意見を中心に評価する。

3: 人間作業モデルを構成するのは運動面と精神面である。

4: クライアント中心の実践は、評価結果を本人に提示しない。

5: 作業遂行は人―環境―作業の相互作用の結果として生じる。

  • 答え:5
  • 解説:この問題では、作業療法の評価に関する正しい選択肢を選ぶことが求められています。正しい選択肢は5で、作業遂行は人と環境の相互作用の中で遂行される目的指向的行為であることが示されています。
  • MTDLPは質問紙による評価ではありません。MTDLPは、運動機能の評価法であり、筋力や関節可動域などの測定を行います。
  • COPM(Canadian Occupational Performance Measure)は、クライアントの意見を中心に評価する方法であり、セラピストの意見を中心に評価するわけではありません。
  • 人間作業モデルは運動面と精神面だけで構成されているわけではありません。人間作業モデルは、運動面、精神面、認知面、環境面など複数の要素から構成されています。
  • クライアント中心の実践では、評価結果を本人に提示し、対象者とセラピストで情報を共有することが重要です。評価結果を本人に提示しないというのは誤りです。
  • 作業遂行は人と環境の相互作用の中で遂行される目的指向的行為であることが正しいです。Lawは、人と環境と作業の相互作用モデル内で、作業遂行の重要性を示しています。
  • 科目:作業療法評価学
  • 重要度:プレミアム特典
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第57回午後:第38問

MTDLPで正しいのはどれか。  

1: 合意目標の遂行度を聞き取る。

2: 家族が困っている問題は聞き取らない。

3: アセスメントではICIDHの視点を用いる。

4: アセスメントシートには個人因子の分析が含まれる。

5: 生活課題分析シートで対象者の活動を幅広く捉える。

  • 答え:5
  • 解説:MTDLP(Modified Task-oriented Approach with Daily Life Performance)は、対象者の生活行為を幅広く捉えることを目的としたアプローチであり、生活課題分析シートを用いて活動と参加を評価します。
  • 選択肢1は間違いです。MTDLPでは、合意された生活行為の目標の自己評価を実行度と満足度で評価しますが、遂行度で評価するのはCOPM(Canadian Occupational Performance Measure)です。
  • 選択肢2は間違いです。MTDLPのインテークでは、対象者や家族が望む生活行為を聞き取ります。困っている問題も含めて聞き取ることが重要です。
  • 選択肢3は間違いです。MTDLPのアセスメントでは、生活行為の制限要因をICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)の視点を用いて分析します。ICIDHではなく、ICFを用いることが正しいです。
  • 選択肢4は間違いです。MTDLPのアセスメントシートでは、心身機能、活動と参加、環境因子の分析を行います。個人因子の分析は含まれていません。
  • 選択肢5は正しいです。MTDLPの生活課題分析シートの特徴は、活動と参加を幅広く捉えることであり、対象者の生活行為を詳細に評価することができます。
  • 科目:作業療法評価学
  • 重要度:プレミアム特典
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第54回午後:第99問

うつ病のリワークプログラムで正しいのはどれか。  

1: 集団療法として位置づけられる。

2: 精神科医療機関では実施されない。

3: 診断や就労状況などで対象者は限定されない。

4: 実施にあたり主治医との情報共有は制限される。

5: 急性期からプログラムに参加することが推奨される。

  • 答え:1
  • 解説:リワークプログラムは、休職を余儀なくされた労働者が職場復帰を目指すためのリハビリテーションで、集団認知行動療法などを用いた集団療法として位置づけられる。
  • 正しい。リワークプログラムは、集団認知行動療法などを用いて、職場復帰を目指すためのリハビリテーションであり、集団療法として位置づけられる。
  • 間違い。精神科医療機関で行われるリワークプログラムは、医療リワークに含まれ、復職支援に特化したプログラムが実施される。
  • 間違い。うつ病であっても、リワークプログラムの導入が困難な就労状況の場合には、適応とならない。
  • 間違い。リワークプログラムの実施にあたっては、主治医と綿密な情報共有を行うことが重要である。
  • 間違い。リワークプログラムは、生活リズムの回復がなされた後から行うのが一般的であり、急性期からの参加は推奨されない。
  • 科目:精神障害と臨床医学
  • 重要度:プレミアム特典
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