26歳の女性。感情が不安定でリストカットを繰り返している。これまでいくつも職歴があるが、いずれも対人的なトラブルが原因で辞めている。大量服薬をしたため精神科病院に入院となった。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。
1: 実施時間を明確に決める。
2: 特定の担当者を決めない。
3: 集団で協力する活動を導入する。
4: 目標は複数回参加した後で決める。
5: 実施頻度は本人の要求に応じて変更する。
23歳の女性。統合失調症。短大卒業後、事務員として働いていた。職場の同僚に噂されていると上司に訴えるなど、被害関係妄想が強まり精神科に紹介され入院となった。薬物療法で精神症状は治まり、2週目に作業療法が開始された。この時期の作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 職場復帰に向けての訓練
2: 他患者との場の共有
3: 対人交流技能の訓練
4: 金銭管理の練習
5: リラクセーション
転移・逆転移で適切なのはどれか。
1: 転移は逆転移を誘発する。
2: 陰性転移の解釈は避ける。
3: 逆転移は治療の阻害因子となる。
4: 逆転移は治療者の意識的反応である。
5: 心理治療の目標は陽性転移の出現である。
気分障害(うつ状態)の患者の作業療法中にみられないのはどれか。
1: 作業能率の低下
2: 作業種目への執着
3: 評価への高い関心
4: 複雑な作業への困惑
5: 失敗へのこだわり
地域で生活している精神障害者の家族支援に関する内容として誤っているのはどれか。
1: 活用できる社会資源について情報提供をする。
2: 家族が地域社会から孤立しないように助言を行う。
3: 再発の兆候に気づいた時は主治医に相談するように伝える。
4: 家族自身のストレスが軽減するよう対処法について一緒に考える。
5: EE〈Expressed Emotion〉が高い場合は患者との接触を増やすよう勧める。
作業療法場面で、治療者の賞賛を求め、他人の影響を受けやすく、不安定な感情が目立つのはどれか。
1: 妄想性人格障害
2: 分裂病質人格障害
3: 依存性人格障害
4: 強迫性人格障害
5: 演技性人格障害
知的障害児の作業療法で適切でないのはどれか。
1: 興味を持つ作業から導入する。
2: 作業工程の少ないものを選ぶ。
3: 歴年齢指標を目標にする。
4: 取り組める遊びを増やす。
5: 日常生活動作の獲得を目指す。
患者が自己の心理的矛盾や課題に気づくことを促す面接技法はどれか。
1: 共感
2: 傾聴
3: 反映
4: 直面化
5: 開かれた質問
精神科作業療法の面接時の留意点で適切でないのはどれか。
1: 患者の座る位置に配慮する。
2: 患者が自ら話せるように工夫する。
3: 患者の表情・姿勢を観察する。
4: 患者のペースを尊重して進める。
5: 患者に面接時間の長さを決めてもらう。
躁状態の患者への作業療法を行っているときの特徴として誤っているのはどれか。
1: 集中力に乏しい。
2: 依存心が高まる。
3: 関心が拡散する。
4: 干渉が多い。
5: 脱線しやすい。
転移・逆転移で適切なのはどれか。
1: 陰性転移の解釈は避ける。
2: 転移は逆転移を誘発する。
3: 逆転移は治療の阻害因子となる。
4: 逆転移は治療者の意識的反応である。
5: 心理治療の目標は陽性転移の出現である。
精神科デイケアのプログラムで適切でないのはどれか。
1: スポーツ活動
2: 作業活動
3: 集団精神療法
4: 職場適応訓練
5: 生活技能訓練
症状と治療法との組合せで正しいのはどれか。
1: 1. 失行症-自己教示法
2: 2. 半側無視-間隔伸張法
3: 3. 記憶障害-誤りなし学習
4: 4. 注意障害-観察学習
5: 5. 遂行機能障害-プリズム適応療法
精神分裂病(統合失調症)患者の作業療法導入時の評価項目として適切でないのはどれか。
1: 指示理解の程度
2: 家族関係
3: 興味・関心の内容
4: 交友関係の範囲
5: 病的体験の内容
26歳の女性。衝動的な浪費や奔放な異性交遊の後に抑うつ状態となり、リストカットを繰り返していた。常に感情が不安定で、空虚感や見捨てられることへの不安を訴える。職場での対人関係の悪化をきっかけに自殺企図が認められたため入院となった。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。
1: 患者の申し出に応じて面接を行う。
2: 初回面接で自殺企図について話し合う。
3: 攻撃性がみられた場合には治療者を替える。
4: 患者の希望に合わせてプログラムを変更する。
5: 治療目標や治療上の契約を繰り返し確認する。